森村誠一のレビュー一覧

  • 老いる意味 うつ、勇気、夢

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    家族で認知症の介助が必要になったタイミングで何かの書評でこの本を知り拝読した。老人性鬱病・認知症を患い3年で克服された88歳の作家森村誠一さんが赤裸々に実体験と老いに対しての生き方や考え方を語られていて、自分も10数年後に迎える心構えを学べた。いつまでも好奇心を持ちチャレンジする精神と実行力を年相応に持ち生活していくことが人生100年の生き方だと感じた。読書時間延べ4日

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    2022年01月08日
  • 老いる意味 うつ、勇気、夢

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     この作者の本は若い頃夢中になって読んだのだが、中年以降になったら読みたくなくなった。そんな作者は結構いる。内田康夫や赤川次郎などもそうです。
     この本は、小説と異なり、現在の心境や心がけについて淡々と綴ったものであり、とてもわかりやすい。五木寛之の大河の一滴のようなものであるが、それよりも気負いがなく、自然で無理がない。
     これからの生き方に参考になったので、60代の人にオススメ

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    2021年07月26日
  • 高層の死角

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    福岡への直行便がない時代の作品とは思えない作品。今読んでも時刻表部分以外は古さを感じない。加害者・被害者側の心情面に深入りしてないのが今の思考とのズレがなくて良いのかもしれない。

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    2021年06月29日
  • 人間の証明

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    有名タイトルだが読んだことがなかったので改めて。
    初版が1977年とのことで、さすがに古さは感じるものの、最後まで一気読みできる面白さは不朽の名作たるゆえんか。

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    2021年06月13日
  • 人間の証明

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    「人間の証明」のタイトルが出てきたときはゾクッとしました。
    犯した罪は許されないし、犯人が殺人を犯してまで守りたかったものは全て喪ったけれど、人間だと証明はされた。
    母の思い出だけに縋って日本までやってきたのに、生活と地位を守りたい母に殺されてしまうのは悲しい。松本清張「砂の器」に動機が似ている気がします。
    全ての人間を憎む棟居さんを始めとする警察の執念も凄かったけれど、まさか棟居さんの父親が彼女を庇ったことで亡くなった原因の女の子が八杉恭子で、父親を殺した米兵のひとりがアメリカで事件を追ってくれていたケン・シュフタンだったなんて…因果因縁、と思いました。
    妻に蒸発された男が、妻の不倫相手を突

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    2021年05月23日
  • 山の屍

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    ネタバレ

    小説に実際の事件が隠れていることや、その小説を自分の作品として発表して作家デビューするなど、設定が面白かったし、誤字から本人の作品じゃないことを見抜くなどはさすがだなあと思いました。

    ただ、高見の行動や人物像だけ腑に落ちなかった。
    純子とのやり取りでは紳士的な感じがするのに、真美子を脅して体を要求していたのが意外だったし、保険金の受取人を純子にした理由もよく分からなかった。渡した小説の重要性を伝えたかったのか?

    最後の最後の刑事の魂とは?という部分がなかなかよかった!

    解説で小説における自然描写について書かれていた。小説を読んでいる時に風景の描写が続くと煩わしく感じていたけど、登場人物の

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    2021年01月30日
  • ホーム アウェイ

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     ミステリー要素が強いホラー小説。
     都心から離れた郊外の団地でマイホームを購入した一家が嵌まり込んでしまった崩壊の危機。なぜそれは起きてしまったのか。今から約30年近く前の作品であるが、現代でも通じる(起こりうる)人間社会の闇を浮き彫りにしている感が強い。家族なのに家族ではないという感じがひしひしと伝わってくる。同じ家に住んでいる家族なのにお互いのことはほとんど分からない。そして迎える驚愕の事実。
     200ページほどなので一気に読むことができるが、ストーリー性もさることながら重さの残る作品。

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    2020年09月24日
  • 悪道 五右衛門の復讐

    購入済み

    久々の森村誠一。江戸時代の歴史的な事件を巧みにつなぎ合わせて倒幕計画の一部として
    いるところが面白い。江戸はしばしば大火災に見舞われているが、今でも原因がよくわか
    っていないものも多く、これが意図的な放火だとすればまさにテロ。次々に襲い掛かる闇
    の勢力との戦いが果てしなく続く。

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    2020年06月04日
  • 人間の証明

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    全体的にストーリーの組立が良く出来てるなーと思いました
    最初読んでる内はどう言う風に進んで行くんだろう?と思ってましたが、登場人物それぞれの人間性が出てきてリアルな展開に引き込まれていきました
    最後はまさにタイトル通り「人間の証明」となり、今一度人の心の底にある物を改めて考えさせられる内容でした

    「全て失ったが1つだけ残したものがあった」この一文がこの作品のタイトルに込められた思いの全てを表しているんだろうなと深く心に刻まれました

    事件の真相ばかりに気持ちが行ってましたが、終わりに向けての複数の伏線の回収も見事でした

    ただ、難しい表現が多かったのと、性的な表現が好きじゃなかった、、、と言

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    2020年05月09日
  • 新版 悪魔の飽食 日本細菌戦部隊の恐怖の実像!

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    某少年マンガの登場人物の名前が丸太と付けられて問題になった、というのがきっかけで731部隊に興味が湧いた。
    個人的にはキャラクターの名称変更に賛成。偶然同じ名前だったとしたは丁重に避けるべき具体例だったと思う。

    衝撃的な内容だった。国家権力が信じられない。
    戦時体制となるかならないかは置いておいて、国のためという思想統制が暴力を伴って行われたら、私はどう動くんだろう…

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    2020年02月25日
  • 正義の証明(下)

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    法とは何か?などいろいろ考えさせられるが、ストーリーはかなり面白かった!重いテーマが含まれるものの、かなり読みやすく面白いと思った!

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    2020年02月23日
  • ねこの証明

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    森村誠一ってあの「人間の証明」の森村誠一だよねと思いながら、表紙の猫の写真に心を奪われてジャケ買いした一冊。
    森村誠一って硬派な印象だったんですが、猫作家だったんですね。
    半分ぐらいを占めるねこエッセイはそれが書かれた時が2年前だったこともあり、安保法制反対のメッセージもちらほら。自身の戦争体験と平和の使者である猫と一緒に暮らせるありがたみも込めながら。

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    2019年08月25日
  • 人間の条件(上)

    購入済み

    素晴らしいと思う

    森村誠一氏の作品については、いつも思うことではありますが、まず印象に残るのが、読んでいくうちに、どんどん引き込まれて私としては非常に興味深い作品として思っております。本作品の人間の条件も「下」を購入しようかと考えております。本作品の感想としても興味をそそられる作品であり、感想の内容としては長くなるのでここでは控えておきます。今後とも良い作品をよろしくお願いしたいと思っております。

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    2018年11月30日
  • 致死家庭

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    森村誠一のお得意分野、家庭内暴力、それを煽る害悪の原因であるテレビ、心理学などのいろいろな豆知識、残存証拠と家庭崩壊と十八番がここまでそろうか。って、このテーマ何作目だ。

    最近純文学ばかり読んでいたので、箸休め的な1冊。一部の人から「どこがやねん」とツッコまれるが、あくまでも森村誠一や松本清張は箸休めなの。

    勉強もせず、3流の高校にしか入れなかった息子が、父母へ暴力を振るう。父である波多野は苦々しく思っているものの、仕事の何でも屋が忙しく、根本的な解決を見いだせない。そこへ、小中学校の同級生である的場が現れ、「殺人をしてみたい」と言い出す…。

    窮鼠猫を噛むというか、猫に鈴をつけにいくとい

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    2018年11月13日
  • ねこの証明

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    猫愛溢れる一冊。猫俳句、猫エッセイ、猫小説、そして猫写真。どこをとっても猫好きめろめろ間違いなしの一冊なのです。とりあえず、表紙からしてもうやられました……。
    猫小説どれも素晴らしいけれど。お気に入りは「地球から逃げた猫」。どの物語も、どちらかというと猫が災難に遭う話なんだけれど。だからこそ猫への愛情がひしひしと感じられる部分がありました。そして「地球から逃げた」という表現が、とても心に残ります。

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    2018年03月30日
  • 新版 悪魔の飽食 日本細菌戦部隊の恐怖の実像!

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    おおよその概要は知っていたが、あらためて読んでみた。
    凄惨。
    こんなことが、実際に行われていたかと思うと、また、それが検証されずに隠蔽されていることを考えると、肝が冷える。
    もっとも、731部隊については、大嘘であるとの批判も根強い。太平洋戦争では、日本は国土を焼かれた犠牲者であるという認識を持つ人も多いと思う。
    しかし、戦争を仕掛けたのは日本であるとの認識は、さまざまな社会的な背景はあったにせよ、きちんと理解しておいたほうが良い。同時に、731部隊という集団が実在していたことも、知っておいた方が良い。この時の知見や技術を持って、戦後、沈黙しながら権益を享受した者たちがいたことも忘れてはならな

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    2018年03月28日
  • 海の斜光

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    ネタバレ

    森村誠一さんの小説は、なんか中毒性があって、とにかくなんでもいいから読みたくなる衝動に駆られる。

    それで、この短篇集も読んで、じぶんの読書ノートには面白かった印をつけてあったのに、どんな内容の短篇だったかぜーんぜん忘れちゃってる。。。

    これ以外にも、この時期、立て続けに数冊の短篇集を読んだんだけど、それはタイトルも記録してないし。

    それなのに、「森村誠一さんのミステリはすごいおもしろい」って保証がじぶんに根付いちゃってるから、なに読んでもハズレがない作家さんなんだとおもう。

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    2017年09月09日
  • 凍土の狩人

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    ネタバレ

    評価は4.

    内容(BOOKデーターベース)
    漆原院長夫妻は、浪人中の息子の性欲処理のため、女性を誘拐する。だが、誘拐した松葉尚子を誤って殺害。スキャンダルを恐れて隠蔽をはかるが、なぜか死体が消えてしまう。一方、尚子の兄・潤一の妻が、多摩川で殺害される。刑事たちは、小さな糸口から二つの事件の繋がりを見つけ真相に迫っていくが…。性、金銭、名誉で心を満たすエリート。大都会の人間たちの激しい欲望と滑稽さを描くミステリー。

    ページ数自体が少ないため、事件はサクサクすすみ、犯人もサクサク分かる。伏線も余りなく・・・
    この事件を引き起こした原因である院長夫妻の馬鹿息子に関してはほとんど書かれていないた

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    2017年09月08日
  • 密閉山脈

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    2人の一流アルピニストによる、一人の女性を巡っての競争と殺意。

    全体を通して、うまく「盲点」を利用して犯罪を隠し、容疑者を隠し、動機を隠し、逃げ場を隠すということに成功している。

    登山(および下山)というある程度時間がかかるだろうという暗黙の了解を用いて、鉄道ミステリのように時間との戦いを用いているところがポイントであり、大きな盲点となっているわけだが。

    ただ、前半でほぼ容疑者は確定、手段も特定されてしまう上、一応解決したかのように語られてしまうので、中盤で結構ダレるのが難点。動機の無い点を強調してるんだけど、ちょっと不明瞭だったかな。

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    2016年09月27日
  • 健康に生きる覚悟

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    ネタバレ

     80歳を迎えた森村誠一氏が、引き渡すべき果実の集大成を試みた書だそうです。「健康に生きる覚悟」、2014.3発行、再読です。熟練した夫婦関係で、互いに自立を。(妻は、仕事で夫の不在時代から、自分自身の世界を持っている)「夫婦は一心同体」より「夫婦はもともと他人」をベースにした緊張感を! もっともだと思いました(^-^)
     約10年のホテルマン生活から作家になり、その時から健康管理をと。48年間の健康に対する考え方と実践が紹介されています。森村誠一「健康に生きる覚悟」、2014.3発行、再読。①やることがある朝の目覚めは素晴らしい ②平凡な日常を大事にすることが健康につながる ③何もしたくない

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    2016年07月31日