森村誠一のレビュー一覧

  • シンデレラスター殺人事件

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    あら、珍しい。超お色気ひかえめじゃありませんの。
    一応出てくることは出てきますが
    「雪の湖殺人事件」だけに
    ほんの少しだけですがそういう描写があります。
    まあ、気にするほどのものではないです。

    印象的なのは
    少年少女が事件にかかわる作品です。
    でもね、1つの作品どこかのドラマで
    まんま使われていたような記憶が…
    トリックが目新しいものではなかったので。

    その作品は
    さらにわなが張り巡らされているので
    最後まで油断は禁物ですからね。

    さほど毒のない作品なので
    読みやすかったです。

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    2012年06月07日
  • 砂の碑銘

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    表題作はミステリー、と言うより
    人間の人生、を見ている感じの作品。
    抗うことの出来ない運命。
    そして、逃れられない宿命。
    それが一人の女性に襲い掛かります。

    逃れられればよかったのですが
    違和感を抱いた時点で彼女は
    負けだったのですから…

    もうひとつの作品も
    なんともいえない読後の悪さを覚える作品。
    偶然と言うものがにくくなってきます。

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    2012年04月29日
  • 雪の蛍

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    著者らしい、男女の描写があります。
    だけれども、この作品の大きな特徴は
    事件解決の鍵として「虫」が関わることです。

    面白い作品としては
    好き勝手を行った狡猾な男に
    最後に天罰が下る「凶原虫」ですが
    終わるかと思ったらもう一段オチのある
    「連鎖寄生眷属」も侮れません。

    それと1作品のみ
    復讐ものの作品があり、
    それはどこかはかないイメージを受けました。

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    2012年03月17日
  • 真説忠臣蔵

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    素晴らしい!単なる歴史小説ではない。史実をおっていくのでなく、あくまで異説として独自の世界観をつくりだしている。
    従来のヒーローではない、むしろ、卑怯者、歴史に埋もれ、武士道の犠牲となったものに焦点をあてていることに共感を覚える。
    それは、我々読者の大半が同じような立場におかれてるからなのかもしれない。

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    2012年01月16日
  • 誉生の証明

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    本書は山岳小説ではないものの、八ヶ岳山麓の山荘を舞台とするので、書棚に納めます。
    本作品、バスの転落事故で一命を取り留めた人たちが、山荘で第二の人生を歩みだす。そこへ、隣人として新興宗教団体が入ってくる。
    前半生で痛めつけられた人たちとつながってゆき、連帯して悪に立ち向かってゆく。とても面白い冒険小説のようです。

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    2011年06月26日
  • 雪の絶唱~森村誠一ベストセレクション~

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    短編集でありながら、どれもこれも濃い内容で、読み終えた後、短編ではなかったように感じる。森村誠一は天才だ!

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    2011年02月10日
  • 未踏峰 上

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    森村誠一の長編小説。
    『未踏峰』という表題で、上下巻の長編小説だが、山岳を舞台とする場面は案外少ない。

    大学時代に八ヶ岳で知り合った男女8名の青春と成長を描く青春小説だろう。
    小説自体はとても面白いです。

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    2010年11月22日
  • 誉生の証明

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    スキーバスのダム転落事故から生還した四人の男女は、八ヶ岳の山荘で共同生活を始めた。名誉ある余生を生きようと、山荘は「誉生荘」と名付けられた。ところが、近隣に新興宗教団体の施設が建設され、突然立ち退きを要求される。その背後に軍隊と企業と政治家の黒い提携を感じ取った彼らは、人生の再建を賭け、敢然と立ち上がった。正義と人間の尊厳を描く力作。


    人間、縁というものは時としてとても大きな選択肢となっていくことも多々あるように感じます。
    様々な縁があって、今の僕が当然いるのですが、なかなかいい縁のような気がします。
    まっ、そういう過去がなければ、今の自分がいない。
    という喜びがあるからでしょうけれどね

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    2010年02月12日
  • 夢の原色

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    指一本触れることなく言葉を交わすだけで官能の極点に達する。性犯罪が専門の刑事新開征記(しんかいせいき)と高級コールガール棚川貴代子(たながわきよこ)の倒錯した関係は、新開の少年時代、憧れの美少女が凌辱されるのを傍観するしかなかった屈辱に起因する。風俗嬢殺害事件から性の深淵へと踏み入る野心的なエロティック・ミステリー。



    なるほどなぁ・・・
    ってところですね。
    やはりこの世には男と女が存在し、いつの時代もそのことだけは不滅ってことでしょうか。。。
    不思議ですよねぇ??
    DNAにそれだけは生物すべて強くインプットされてるわけですものね・・・
    人間の不思議だ!?

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    2010年02月01日
  • 狙撃者の悲歌

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    警察官の桐生が気づいた時、惨劇はもはや終わっていた。
    下宿先の少女は凌辱され骸を晒していたのだ。一方同夜、近隣の渋谷区で暴力団組長が射殺される。
    少女の復讐を誓う桐生と敵組長を狙う鉄砲玉、そして風俗嬢、彼らが交錯した時、戦慄の真相が!



    表面だけでの思いとうらはらに真実は別のところにあったりもするわけです。
    それを見抜ければいいなぁ・・・と思うときも結果的には思いますが、見抜けないからいいことも多々、時にはあるような気がします。
    やはり強い思いというのは不可能を可能にする大きな力にもなりうるなぁ。と再確認してます♪

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    2010年01月12日
  • コールガール(下)

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    暴漢を殴り殺してしまった山原は、それをネタに、妻・都美子と不倫関係にある柿田に恐喝される。一方で、国防庁の機密漏洩事件が日本の安全保障を脅かす問題へと発展していた。事件の背後に見え隠れする、巨大商社の利権争い。そのおぞましいほどの権謀術数と闘争の行方は?クラブ「庵」の運命は?森村ワールドの新境地、衝撃の大団円。



    いつになってもなくならない。
    そんな産業というか世界というものでしょうか・・・
    男という生き物と女という生き物がいる限り、こういう世界というか物語というものはなくならないのでしょうね!???

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    2009年12月16日
  • コールガール(上)

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    庵志津子が銀座の一隅に開いたクラブ「庵」は、政財界のVIPが毎夜集うサロンになっていた。人気の秘密は抜群の立地と、「特殊接待」と呼ばれる秘められたサービス。その常連客、三立産業の山原正人専務が、ある日自宅で暴漢に襲われる。単なる強盗かと思われた事件には、意外な真相が…。官能ミステリーの森作、待望の文庫化。



    本当にこんな世界なんでしょうかね・・・
    という印象です。
    だから、お金持ちはいつまでもお金持ちだし、貧乏人もまたしかりだなぁ・・・
    なんて考えてしまいます。。。

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    2009年12月15日
  • 太平記(五)

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    足利尊氏の反乱ののち、一進一退の足利VS朝廷の攻防が繰り広げられるが、楠木正成が湊川の戦いで討死してから、後醍醐帝は次第に追い詰められていく。楠木正成が説いた朝武一和に取り組んでいれば、南北朝の戦いどころか、今に至る日本の国の形がずいぶんと変わっていたのであろうと思う。義貞、正成、尊氏など登場人物の個性がうまく表現されていて面白い。

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    2010年09月26日
  • 太平記(四)

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    新田義貞によって鎌倉は陥落され、鎌倉幕府は崩壊する。いよいよ後醍醐帝による親政が本格化するのかというと、帝は権力欲はあるけど統治能力は乏しい。それは、新田義貞、楠木正成も同じで、彼らは国の統治能力というか統治意欲はなかったようである。必然的に足利尊氏の影響力が強まってくる。
     それにしても、吉田兼好が語る言葉は印象的だ。「志が低い。なんのためのご親政か。どう改めても民草が幸せにならなければなんにもならぬ。尤もそのような志を抱いて世を改めた者はおらぬがの」
     護良親王の最後は壮絶だった。この時代は、暗殺という手段があり、まったく油断ならない。
     菊夜叉が相変わらず活躍する。一時、北条高時の息子、

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    2010年09月26日
  • 太平記(三)

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    第3巻は「歴史にもしも・・・」が満載で、面白い。後醍醐帝の隠岐からの脱出では、間一髪の場面が至るところにあった。楠木正成の千早城は、幕府側がもうひと押しすれば城は陥落していたかもしれない。新田義貞軍と幕府軍の分倍河原の戦いも幕府側に油断がなければ、どうなっていたか。などなど。

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    2010年09月26日
  • 太平記(ニ)

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    幕府側が一枚岩でないこともあるが、楠木正成が復活して大活躍する。
    その一方、幕府側では、菊夜叉が大活躍、という感じかな。それにしても菊夜叉は恐ろしい。
    幕府によって流された日野資朝の息子である少年阿新が、はるばる佐渡まで父を訪ねて行く場面があるけれど、ここは、泣ける。結局、対面かなわず、父は処刑されてしまう。

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    2010年09月26日
  • 新版 悪魔の飽食 日本細菌戦部隊の恐怖の実像!

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    小6の時、読んだ思い出深い本。
    戦争に走った国のやる事ってどこも同じなんですよね。
    人間の業の深さを教えてもらいました。
    人間がモノに変わるときの感覚。モノに変わったらなんでもやれる。
    非常に恐ろしくも、ある意味新鮮で、絶対見たらいけないものを覗き見したような、不思議な感覚に包まれ、何度も何度も読みました。ある意味、小学生だったから読めたのだろうと思います。

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    2009年11月02日
  • 太平記(五)

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    社会の情勢を純粋な目で追うことができているのは楠木正成のみ。
    優れた判断力と洞察力を持った彼の意見が、公卿や新田義貞などの味方の武士達に蔑ろにされるのが非常に腹立たしい。
    正成の意見に同調できない者は、皆なにかしら私利私欲を優先して、社会が見えていない。
    そして、彼らは決まってあとから「正成の意見を聞いておけばよかった」と後悔するのです。
    楠木正成が率いる軍はとても輝いています。
    そして、正成が息子と別れるシーンはとても印象に残ります。
    彼のような上司に出会ってみたいなあ。

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    2009年10月04日
  • 太平記(四)

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    鎌倉幕府滅亡の東勝寺での宴のシーン、後醍醐天皇と楠木正成の再会のシーン、どちらも泣けました。
    ただ、建武の新政での後醍醐天皇のていたらくぶりに、後者のシーンでの涙は返してほしいですが・・・。
    建武時代の権力者は、みんな大なり小なり政治を私物化してますね。
    学習能力もなく、同じ過ちを繰り返しては大衆を振り回す・・・。
    そんななか、楠木正成の存在が光ります!
    それにしても、廉子も菊夜叉もコワイししたたかだし鋭いですね。
    いつの時代も女性は強いんですね!

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    2009年10月04日
  • 人間の条件(下)

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    どんどんスケールアップする物語。
    一刻も目が離せない。
    さまざまな問題が絡み合い、個人の思惑が絡まり合い、秀逸です。

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    2009年10月04日