あらすじ
後醍醐天皇の鎌倉幕府討伐軍に、全国から数々の武将が加わってきた。鎌倉幕府の中心にいた新田義貞、足利尊氏も叛旗を翻し、後醍醐軍に加勢する。一気に敗勢に回った鎌倉幕府軍は、とうとう鎌倉に追い込まれた。三方を山に囲まれた地形を活かした幕府軍を攻めきれない新田義貞は、敵の意表をつく作戦を展開するが……。未曾有の動乱の時代を描いた、歴史大河小説。
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Posted by ブクログ
新田義貞によって鎌倉は陥落され、鎌倉幕府は崩壊する。いよいよ後醍醐帝による親政が本格化するのかというと、帝は権力欲はあるけど統治能力は乏しい。それは、新田義貞、楠木正成も同じで、彼らは国の統治能力というか統治意欲はなかったようである。必然的に足利尊氏の影響力が強まってくる。
それにしても、吉田兼好が語る言葉は印象的だ。「志が低い。なんのためのご親政か。どう改めても民草が幸せにならなければなんにもならぬ。尤もそのような志を抱いて世を改めた者はおらぬがの」
護良親王の最後は壮絶だった。この時代は、暗殺という手段があり、まったく油断ならない。
菊夜叉が相変わらず活躍する。一時、北条高時の息子、時行とともに鎌倉を奪還してしまう。
佐々木動誉がキーマンとして興味を引く。