森村誠一のレビュー一覧

  • 死媒蝶

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    ミステリーの中にも、社会へのメッセージが込められてて本当に面白い。読む手が止まらない。素晴らしい作家さんです。

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    2023年08月29日
  • 人間の証明

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    ネタバレ

    久しぶりに読後に感無量の気持ちを味わった。

    読むきっかけは著者の森村誠一さんの訃報のニュースをテレビで見たことから。自分より半世紀以上年上の方が書いた本、特に当時は戦争について興味を持っていたので悪魔の飽食を読むつもりだったのだが、こちらの方が先に目につき何気なく手に取った。

    昔の人が書いた本だから読みにくいだろうかという心配は驚くくらい杞憂に終わった。
    インターネットとスマホがないことを除けば全く不自然なことはない、どんどんと物語に入り込んでしまう巧みで魅惑的な文体。読みづらいなどと感じることは一切なかった。ああ世間は惜しい人を亡くしてしまったと思わされた。

    作中にもある通り、西条八十

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    2023年08月28日
  • 超高層ホテル殺人事件

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    超高層ホテル殺人事件

    イハラ.ネルソンホテル竣工パーティーの最中、16階部屋の窓から、人が突き落とされのが、人々により目撃される。当該部屋への訪問者は認められず、密室殺人の状況である。

    さらに二件の殺人事件が発生する。大阪で発見された被害者。被疑者は浮かんだが、東京に住んでおりアリバイ崩しが困難をきわめる。

    時を同じくして東京で被害者が発見される。こちらの被疑者は大阪に住んでいる。

    警視庁那須警部らは、二件の殺人事件の関連性を疑い、被疑者のアリバイ崩しを展開する。

    密室崩しやアリバイ崩しが読みどころの一つとなっている。

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    2023年08月26日
  • 新・新幹線殺人事件

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    新.新幹線殺人事件

    新幹線の座席に生きたえた男が。新幹線ダイヤのトリックに、誘拐事件が、詐欺事件が、2人目の殺人事件が、複雑に絡み合う謎が紐解かれる。詐欺事件に関連して、思いもかけない人物が浮かび上がる。

    詐欺に加担する単身赴任の男、およびその家族が、どちらかというと脇役的に描かれている。これについては、作者後書で解説されている。

    最近、ご逝去された森村誠一氏へ、つつしんでお悔やみ申し上げます。

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    2023年08月30日
  • 高層の死角

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    高層の死角

    東京にある巨大ホテルの経営者が密室殺人。その秘書の女性も遠隔地で殺された。女性は主人公刑事の愛した女性であった。ライバルであるホテルの人物が浮かび上がる。主人公ら捜査陣の鬼気迫るアリバイくずしが描かれる。

    数十年ぶりに読みかえしたが、ホテルマン出身の著者、社会派推理作家の原点が宿る。

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    2023年06月04日
  • ねこの証明

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    森村誠一といえば、社会派のずっしりした推理小説というイメージしかなかったのだけど、猫好きで、猫本を出していたというのは嬉しい驚き。
    冒頭の猫の写真俳句から、猫への愛情が伝わってくる。
    エッセイも、こんなに猫のことを書いていたなんて知らなかった。
    後半の猫小説もよかった。
    猫が重要な位置を占める3作。うち1作は時代物でさらにびっくり。他の2編は、牛尾や棟居が登場。棟居刑事が猫好きなんて嬉しい。
    エッセイ本はほとんど読まないのだけど、この1冊に出会えて本当によかった。

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    2023年05月16日
  • 殺人の赴任

    匿名

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    殺人の赴任

    安定のおもしろさの森村誠一の作品ですね。始めからぐいぐいと読者を引き込んでいきます。細かい描写も素晴らしく、はりめぐされた伏線の回収も見事です。最後のどんでん返しもいつもワクワクします。

    #ドキドキハラハラ

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    2023年05月16日
  • 分水嶺

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    分水嶺

    初期の作品であるが、タイトル「分水嶺」がまさに作品の内容を表している。ときには生命をかけた山仲間、ザイルパートナーの二人であったが、そのご分水嶺に降った雨の雨粒のごとく相反する人生をおりなす。

    二人の女性との愛、昭和の時代背景(広島被爆者やベトナム戦争時代のアメリカ)もからませ、主人公二人の数奇な生き様や葛藤を描いた物語である。

    数十年ぶりに読み返してみた。私の中では「分水嶺」が最初に出会った森村作品であり、その後、森村作品に魅せられ没入していくこととなった。

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    2023年05月14日
  • 殺人の組曲

    匿名

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    殺人組曲

    森村誠一特有の鋭い観察力と精密な描写で 読者をぐいぐい引き込んでいきます。張られた伏線に興味が深くなり最後のどんでん返しが見事に読者にはまります。

    #ドキドキハラハラ

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    2023年05月01日
  • 人間の証明

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    「ストウハ」、「キスミー」というキーワードが何とも言われぬ哀愁と情愛を含んだ西條八十の「母さん 、僕のあの帽子、どうしたでせうね。 ・・・」という詩によって見事に紬合わされていく。 何十年振りかの再読だけど、読後の感動は今回も変わらない。 ♫「Mama,Do you remember〜」(^_^)v

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    2023年04月29日
  • 新装版 青春の証明

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    読後明日の我が身にも起こり得るかも知れない作品群の中で、失われた20年を追求する。ラストになってすべてひっくり返る展開とは?

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    2023年03月01日
  • 野性の条件

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    野性の条件

    森村氏の作品としては、珍しい創作と言える。映画007なみの活劇ストーリー、悪(某国殺し屋集団)と正義(野生に目覚めた主人公たち)の壮絶な闘いへ引き込まれる。棟居刑事達も登場するが、正義側に組みすることもなく脇役的な存在として描かれている。

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    2023年03月12日
  • 人間の証明

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    映画を鑑賞後に読みましたが、それぞれの良さがありますね。捜査の論理は映画の方が優れているように思いましたが、小説は人物描写が優れていると思いました。脇役的な登場人物も背景から心情まで丁寧に描かれています。時代背景や家庭環境など、さまざまな重荷を背負って生きてきた人たち、そしてその中で事件を起こしてしまった人たち。それも悲しい人間の姿なら、人の心さえ失わなければ、いつか立ち直れるのもまた人間、という、希望を失わない作者の思いが感じられます。

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    2023年01月26日
  • 誉生の証明

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    誉生の証明

    2003年初版。今は2022年も暮れなんとする。2022年は統一教会問題が政府与党に激震をもたらしている。本書ストーリーに現れる教団、現実を彷彿とさせる。活劇冒険的なストーリー仕立な部分もあり、筋立ても良く星五つとした。牛尾刑事が端役的に顔をだすのも興味深い。

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    2022年12月18日
  • 野性の証明

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    展開がゾクゾする。
    最後は少し切なかった。
    確かにそうなんだけど、でもそれはないよ……。
    割り切れる解決で仕方ないけれど、などと考えてしまうのは、それだけ主人公に肩入れしてたのだろう。

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    2022年06月04日
  • 老いる意味 うつ、勇気、夢

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    まず文章がとても美しい。ユーモアもあり、最後まであっという間に読みました。
    お母様を亡くされた時の喪中欠礼の文も素晴らしく、つい真似したくなります。
    そして、様々なアドバイスより前に、ご自信がうつ病を煩ったときの体験談があって、これがすごく参考になりました。
    後半のアドバイスも、年を重ねていくうえで参考になるものばかりです。
    五木寛之さんや、北方謙三さんのお洒落さを褒めていました。
    森村誠一さんを含め、格好いい年の取り方をする人達に憧れます。

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    2022年05月20日
  • ミッドウェイ

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    ロシアの侵攻と読んだ時期が重なったが、80年前と変わってない人間の悲しさが辛かった。人間の歴史は、戦いの歴史と言われるのがよく解った。歴史に反して生きたい。

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    2022年05月06日
  • 老いる意味 うつ、勇気、夢

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    老いることを後ろ向きではなく前向きに受け止め、体力の現状維持に、常に努めながら、生きがいや目標、責任感や役目を意識して生きることの必要性を感じましたー。

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    2022年03月18日
  • 人間の証明

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    小さい頃、父親の本棚にあったハードカバーのを読み、面白く三部作全て読んだ。
    棟居と、アメリカの刑事と、棟居の父親と、ジョニーと、八杉恭子が本当に絡み合って戦争の大変な時代を想像させてくれる感じにすごいなぁと当時思った。


    そして、親と子の色んな関係とか思いとか人それぞれあるのだし、やっぱり慕うところも切ってもきれないものもあると感じた。

    あのホテルは、もうストウハには見えないのかな?

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    2021年12月17日
  • 老いる意味 うつ、勇気、夢

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    【老いる意味】
    私の好きな作家、森村誠一さんの体験談、思いがしっかり記されている著書。
    老人性うつを発症して、認知症も併発した時の心の動揺や葛藤から始まり、それがあったからこそ今を大切に生きることが読者に訴えられています。
    著者は1933年生まれなので、88歳米寿、それでもガラスペンを原稿に走らせる気力体力が素晴らしいです。先に書いた困難を乗り越えて、その過程では、クスリをもらっていた薬剤師さんから、「84歳や85歳なんて充分若いし、うつから立ち直れば、また青春が始まる」と言われたことが、著書にとって心の支えになったりしたこともあったとのこと、まだ50代の私たちにも心に響く言葉です。
    『道が続

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    2021年11月14日