森村誠一のレビュー一覧
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購入済み
久々の森村誠一。江戸時代の歴史的な事件を巧みにつなぎ合わせて倒幕計画の一部として
いるところが面白い。江戸はしばしば大火災に見舞われているが、今でも原因がよくわか
っていないものも多く、これが意図的な放火だとすればまさにテロ。次々に襲い掛かる闇
の勢力との戦いが果てしなく続く。
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購入済み
素晴らしいと思う
森村誠一氏の作品については、いつも思うことではありますが、まず印象に残るのが、読んでいくうちに、どんどん引き込まれて私としては非常に興味深い作品として思っております。本作品の人間の条件も「下」を購入しようかと考えております。本作品の感想としても興味をそそられる作品であり、感想の内容としては長くなるのでここでは控えておきます。今後とも良い作品をよろしくお願いしたいと思っております。
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森村誠一のお得意分野、家庭内暴力、それを煽る害悪の原因であるテレビ、心理学などのいろいろな豆知識、残存証拠と家庭崩壊と十八番がここまでそろうか。って、このテーマ何作目だ。
最近純文学ばかり読んでいたので、箸休め的な1冊。一部の人から「どこがやねん」とツッコまれるが、あくまでも森村誠一や松本清張は箸休めなの。
勉強もせず、3流の高校にしか入れなかった息子が、父母へ暴力を振るう。父である波多野は苦々しく思っているものの、仕事の何でも屋が忙しく、根本的な解決を見いだせない。そこへ、小中学校の同級生である的場が現れ、「殺人をしてみたい」と言い出す…。
窮鼠猫を噛むというか、猫に鈴をつけにいくというか、家庭内でのもやもやした鬱屈感を表現させると、森村誠一はたちまち活き活きしてくるから、まあ駄作やマンネリが多くとも許せるかなと。
ただ、安易にリビドーに走っていってしまって、そこから崩壊するというのもいつものとおりで、正直なところ若干げんなりもする。赤旗とか読んでる人はこういうシチュエーションが好きなのかしらん。
でまあ、最後は事件が解決するのかと思ったらそうでもないという、ちょっと変わった終わり方(読者は予想はつくと思う)。
この手の初期の小説だったのかもしれないが、心理学的な話は専門書かインタビューそのまま引き写しだったり、最後には長々と「他人事ではないのです」みたいなことを書いたりと、やや言い訳がましいところはあれど、こういう居心地の悪かったり、嫌な気分になったりも含めてが森村小説でございますという代表作的な出来であるので、やや高評価をしておきたい。 -
Posted by ブクログ
おおよその概要は知っていたが、あらためて読んでみた。
凄惨。
こんなことが、実際に行われていたかと思うと、また、それが検証されずに隠蔽されていることを考えると、肝が冷える。
もっとも、731部隊については、大嘘であるとの批判も根強い。太平洋戦争では、日本は国土を焼かれた犠牲者であるという認識を持つ人も多いと思う。
しかし、戦争を仕掛けたのは日本であるとの認識は、さまざまな社会的な背景はあったにせよ、きちんと理解しておいたほうが良い。同時に、731部隊という集団が実在していたことも、知っておいた方が良い。この時の知見や技術を持って、戦後、沈黙しながら権益を享受した者たちがいたことも忘れてはならないと思う。 -
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ネタバレ評価は4.
内容(BOOKデーターベース)
漆原院長夫妻は、浪人中の息子の性欲処理のため、女性を誘拐する。だが、誘拐した松葉尚子を誤って殺害。スキャンダルを恐れて隠蔽をはかるが、なぜか死体が消えてしまう。一方、尚子の兄・潤一の妻が、多摩川で殺害される。刑事たちは、小さな糸口から二つの事件の繋がりを見つけ真相に迫っていくが…。性、金銭、名誉で心を満たすエリート。大都会の人間たちの激しい欲望と滑稽さを描くミステリー。
ページ数自体が少ないため、事件はサクサクすすみ、犯人もサクサク分かる。伏線も余りなく・・・
この事件を引き起こした原因である院長夫妻の馬鹿息子に関してはほとんど書かれていないためアホ息子ってだけで人格も性格も最後まで分からなかった。 -
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2人の一流アルピニストによる、一人の女性を巡っての競争と殺意。
全体を通して、うまく「盲点」を利用して犯罪を隠し、容疑者を隠し、動機を隠し、逃げ場を隠すということに成功している。
登山(および下山)というある程度時間がかかるだろうという暗黙の了解を用いて、鉄道ミステリのように時間との戦いを用いているところがポイントであり、大きな盲点となっているわけだが。
ただ、前半でほぼ容疑者は確定、手段も特定されてしまう上、一応解決したかのように語られてしまうので、中盤で結構ダレるのが難点。動機の無い点を強調してるんだけど、ちょっと不明瞭だったかな。 -
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ネタバレ80歳を迎えた森村誠一氏が、引き渡すべき果実の集大成を試みた書だそうです。「健康に生きる覚悟」、2014.3発行、再読です。熟練した夫婦関係で、互いに自立を。(妻は、仕事で夫の不在時代から、自分自身の世界を持っている)「夫婦は一心同体」より「夫婦はもともと他人」をベースにした緊張感を! もっともだと思いました(^-^)
約10年のホテルマン生活から作家になり、その時から健康管理をと。48年間の健康に対する考え方と実践が紹介されています。森村誠一「健康に生きる覚悟」、2014.3発行、再読。①やることがある朝の目覚めは素晴らしい ②平凡な日常を大事にすることが健康につながる ③何もしたくない時は何もしない ④独立独歩、自発的な高齢者に ⑤60代以降で大切なのは出会い。
医学・薬学、衛生学、栄養学の進歩で人生は90年に。60代で快速から各駅停車に乗り換えが必要。1933年熊谷生まれ、森村誠一さん「健康に生きる覚悟」、2014.3発行、再読。①人生「後編」が本番、余生でなく誉生 ②心身のメンテを ③やることがある朝の目覚めは素晴らしい ④外に出て異性文化で潤いを。
昭和8年生まれ、森村誠一「健康に生きる覚悟」、2014.3発行、再読。著者の健康に対する考え方と実践が紹介されています。例えば:①「余生」(余った生)でなく「誉生」(誉ある生)②独立独歩、自発的な高齢者に(その条件:健康、経済力、生産性か趣味、友達、おしゃれ)③体の老化をなるべく抑えるのは自己責任 ④平凡な日常を大事にする ⑤運動は、散歩、自転車、水泳 ⑥就寝前の「コップ一杯の水」⑦やることがある朝の目覚めは素晴らしい。 -
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森村誠一氏の作品は、どちらかというと選ぶ対象外であった。多分、あまりにもステレオタイプの情報に染まっていたのかもしれない。偶然に書店の本棚で本書と出会えて刮目せざるを得ないというのが正直な印象である。
大して先の大戦の戦史を知るわけではないが、先の大戦に突入する大いなるきっかけは、開戦を望む軍部(どちらかといえばカーキ色の印象)により既成事実を積み上げられ、アメリカとの開戦に追い詰められた帝国海軍が最善の戦略として真珠湾攻撃を敢行、アメリカとの全面戦争に突入したと記憶していた。山本五十六元帥は、アメリカとの工業生産力や資源量さらには人的な面からも差異が大きく短期決戦ならばと、決断に踏み切ったと理解しており、本書にも随所にその記述がある。しかし、終結のあり様を強くイメージした開戦でないことは開戦後の折々の判断が正しくなかつたことからも見てとれる。イメージの共有が足りなかったことから事象の重さが個人に委ねられそれがミッドウェイの敗戦へと収束していく。しかし、その敗戦は煎じつめれば組織の敗戦と読み替えてみたほうがいい。
敵である合衆国の力量を低く見積り、情報収集を軽んじた慢心、自らの攻撃の本質を見誤り、現場に混乱を出来させた指揮官の不見識、リスクを適切に見積り対応策を講じることを怠った慢心、トップに適切な具申出来る人材の不在。そのまま今日の組織論に通ずる教訓が満載である。
森村氏は、物語の中に淡々とこの事実を織り込み劣勢な合衆国が天下分け目の決戦に勝利した必然を浮き彫りにする。
帝国海軍将官は、ともすれば白の軍服のイメージからかシーマンシップ溢れた傑出した人物として描かれ、戦さ場にあっても平静であるようなイメージを持ってしまうが、実際の現場での混乱を想像するにつけ、その偶像には懐疑的にならざるを得ない。本質でも指摘がある様に江田島にある海軍兵学校での徹底的な上意下達の鋳型教育により画一的で合理性に富む兵隊は出来たがリーダーがもつべき柔軟性については甚だ乏しいのが帝国海軍の本質である。
本書は、一方で国家総力戦に巻き込まれていく、日米で複雑に邂逅する若き男女を描くことにより、戦争の本質に鋭く切り込む。兵である以上は死が日常的に存在する現場に在り、上官は必死に至る作戦を国家存亡のもとに部下に下命する。その不条理もまた、戦争の本質であることを抑えた筆致で描きだす。 -
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悪道シリーズ、1作目。
大御所さんながら、初読みの森村作品。警察小説のイメージが強かったけど、時代モノも結構描いておられるようで。
内容は、将軍綱吉を巡る秘密を知ってしまった忍者末裔の英次郎と女医のおそでが、柳沢吉保の命を受けた刺客から命を狙われ、逃亡の旅に出る、というもの。
正直言って、よく似たストーリーを読んだことがあるかなと思った。影武者がすり替わって、本物以上の本物になってしまうところは、隆慶一郎の「影武者徳川家康」をつい思い出してしまった。さらに、逃亡の道中、昨日の敵は今日の友と言わんばかりに、どんどん味方が増えていく、、、。相手の動きを察するのも神懸っていて、全体的にご都合過ぎる感は否めないかな。でも、その分、不快感はゼロで、素直に読めば非常に楽しいエンタメ作品。もっと硬い文章を書く方だと勝手にイメージしていた著者さんだったけど、意外と軽くて読みやすいんだなと他の作品も読んでみたくなった。もちろん、このシリーズの続編も期待したい。 -
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箸休め(って、ここんとこ箸休めばっかりかも)の1冊。こちらは予想通りに軽く読める。短編6篇を含む、森村誠一の初期短篇集。
初期の作品だけあってか、とにかく淡々と話が進む。特に表題作は「実はこうだったのだ」というのがどんどん出てくるのだけど、情報の隠し方がイマイチなので、淡々とした記述に「ああそうだろうねえ」という感想以外抱かず。
しかし、2作目からは森村節の反体制(巨大企業)や残存証拠などの話で、しかも一捻りふたひねり入れてくるので、犯人もオチも読めていても、引き込まれる安定感がある。
1編の長さ的にも、電子書籍に向いた1冊と言えよう。 -
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国境を越えた男女の愛が、時代に翻弄され、やがてたどる皮肉な運命。戦時中ゆえに愛も夢もあきらめなければならなかった悲劇の青春を描いた物語¨かと思ったら、実はがちがちの戦争史でした。
資料を入念に読みこんで書かれているので、ミッドウェイ海戦に関わるくだりはほぼ事実。ものすごい迫力である。こんな恐ろしいことがあの美しい海の上で繰り広げられていたのかとぞっとする。まるで映画かゲームだ。恐ろしい反面、かっこいいと錯覚さえしてしまう。
1942年6月5日、パールハーバー以降負け知らずだった最強の日本海軍が陥落した日だ。当時は日本の零戦に勝る戦闘機は存在せず、日本有利とされていた。なのになぜミッドウェイ海戦に敗れてしまったのか。
歴史にもしもはないけれど、世界最強といわれた戦艦大和が参戦していれば,戦況は違った結果になったでしょう。大和は通信設備も充実していたので、米空母がミッドウェイで待ち伏せしていたことを傍受していたという。一緒にいれば前線空母4隻とともに迎え撃つ作戦をたてられたのに…。あるいはもし大和が「敵航空機行動中」と危険をちゃんと前線に伝えていれば、一度に空母4隻と優秀な飛行機乗り三百数十名も失うことはなかったのに…。負けるはずがないと思う大和の参謀たちの驕りが優秀で健気な若者たちを死に至らしめ、その後の日本を地獄の戦争へと突入させてしまった。
空中戦はお互いの血を見ることも少ないし、ある種ゲームかスポーツのような感覚に陥りがちだ。零戦飛行士は英雄で、少女たちはみな海軍兵に憧れの目を向けた。しかし戦争はそんな美しいものではない。生きてこその人生。戦争なんて二度とやってはいけない。
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