【感想・ネタバレ】復活の条件のレビュー

あらすじ

石坂隆一の人生は飼い猫を毒殺されたのを境に一変する。娘の家出、息子の交通事故死、会社の倒産、離婚……。不幸のどん底から亡き母の声に導かれて「人生をリセットする方法」を実践すると、二年前の家族団欒が目の前に。幸福の崩壊を阻止するため、石坂は記憶と経験を武器に奔走する。

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復活の条件

タイムマシンで過去へタイムスリップの物語りではないが、それに類するストーリーである。主人公はオリジナルの世界で喪失したものを、鏡像の世界へ身を移し取り戻していく。鏡像の世界というユニークな舞台で、社会派推理作家の巧みなストーリーが繰り広げられ、森村ワールドへ深く引き込まれてしまう。

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2023年04月16日

Posted by ブクログ

森村誠一では珍しいSF小説-パラレルワールドもの。それでも棟居刑事は出てくる。
幸せな家庭が、飼い猫の死をきっかけにあれよあれよという間に不幸のどん底までいってしまう。亡き母の示唆で、不幸になる前のパラレルワールドに戻った主人公が不幸になった要因を阻止すべく活動する。その過程で以前の世界で起こった事件が新たな展開を見せ、新しい人間関係も生じる。そして家庭崩壊は免れるが、、、ミステリーの要素もあり通常の棟居刑事ものとしても楽しめる。

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2022年03月22日

Posted by ブクログ

「もう一度、人生をやり直せたなら?」
またまた、惹句に惹かれた読書。

主人公石坂隆一は郊外の一軒家で幸せを絵にかいたような親子四人家族の生活を送っていた。ところが、毒殺された猫のペットロスから始まって、娘の堕落・家出、息子の事故死、会社の倒産、妻と離婚のパラレル落下。しかもわびしい一人暮らしの家が火事で喪失。

「リセットできたらいいなあ」と思うのも当然である。前の世界にもどれたらなら、経験を積んだ今のままの知恵とやる気でそうはさせない!!

んなことはないこと、わかっている!けど「あの時こうしていればこうだったのよね・・・」「なすすべを怠ったのか?」と、わたしもつらつら考える時もあるから興味をひきます。

森村誠一さんは息の長い作家ですね。作家生活50年とか。この作品は2012年初版、とすると1933年生まれですから79歳ごろの作品。少々端折りすぎの推理や都合のいい登場人物もありますが、SFよりも日常的でありそうな場面が読ませます。

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2019年10月14日

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