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Posted by ブクログ
著者自身が古希(70歳)を過ぎて経験した老人性うつ病や「老い」という喪失体験にどう向き合うべきかを綴った体験的エッセイです。
定年退職、体力の低下、親しい人との別れ……。高齢期に訪れる「うつ」的な気分を、単なる病気として排除するのではなく、「人生を振り返り、次へ進むために必要な心の整理のプロセス」として捉え直す視点は、競争社会に疲れた心に深く染み入ります。
現役時代は「何ができるか、何を達成したか(Doing)」で評価されますが、老後は「ただそこに居てくれるだけでいい(Being)」という価値観へシフトすべきだと述べられています。実用的な情報はありません。心の持ちようを説く本です。読み終えた後、肩の荷が下りて少し泣きたくなるような、温かい読後感の本です。
Posted by ブクログ
【老いる意味】
私の好きな作家、森村誠一さんの体験談、思いがしっかり記されている著書。
老人性うつを発症して、認知症も併発した時の心の動揺や葛藤から始まり、それがあったからこそ今を大切に生きることが読者に訴えられています。
著者は1933年生まれなので、88歳米寿、それでもガラスペンを原稿に走らせる気力体力が素晴らしいです。先に書いた困難を乗り越えて、その過程では、クスリをもらっていた薬剤師さんから、「84歳や85歳なんて充分若いし、うつから立ち直れば、また青春が始まる」と言われたことが、著書にとって心の支えになったりしたこともあったとのこと、まだ50代の私たちにも心に響く言葉です。
『道が続いている限り歩みはとめない』
『老齢になっても、やること、学ぶことはいくらでもあるし、退屈している場合ではないはずだ』
私も著書のような気持ちで120歳に向けて今を大切に生きていこうと、また森村誠一さんの作品をもっと読みたいと思いました。
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