あらすじ
親の反対を押し切って上京した七条由香が、死体で発見された。重要参考人として連行されたのは、隣室の住人・北前真司。犯行を自供するも、不審を抱く警視庁捜査一課の棟居弘一良と北前の妹は真犯人を追う。その最中、疑惑の男が服毒死を遂げる。二つの事件は関連しているのか! そして真相は――。(『ガラスの密室』を改題)
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Posted by ブクログ
親の反対を押し切って上京した七条由香が、死体となって発見された。
第一発見者は、隣室の住人・北前真司。死亡推定時刻の曖昧なアリバイ、靴の中敷から被害者の体液が検出されたことが元となり、彼は重要参考人として連行される。
留置所に拘留されてしばらくして、北前は犯行を自供し殺人罪で起訴されるのだが、警視庁捜査一課の棟居弘一良は釈然としないものを覚えるのだった。
兄の無実を信じる北前の妹・友美と棟居は真犯人を探し始めるのだが、その最中、疑惑の男がレストランで服毒死を遂げる。
この男はなぜ死んだのか。二つの事件は関連しているのか。複雑な事件の真相は――.
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昔から祖母の本棚にあった森村誠一さんの本。森村さんのご年齢から自分には楽しめないのではないかと、なかなか手に取らなかったことを後悔した。
大きな言葉のギャップを感じることもなく、読みやすい文章。
犯人は分かっているのに、先が気になってページをめくる手が逸ってしまう。
気持ちが晴れるような結末ではないけれど、不思議と心が重くなることは無かった。