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自分をゴミのように切り捨てた上司を撲殺した桑崎。逃走中、玉突き事故に遭遇しつつも帰宅した翌日、ニュースでは上司が殺害現場近くの路上で「轢き逃げされた」と、あり得ない報道が……。長編ミステリ!
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レッドライト
対向車線からトラックが飛び込んできて、玉突き事故が発生する。被害となった車は炎上、ドライバーの女性は車内に閉じ込められ焼死する。偶然なのか炎上する車を撮影したカメラマン、炎上車の後ろ玉突き車に乗車していた女性タクシードライバーと曰くありげな客、さらに後続車の定年退職後の人生をおくる運転手等が、この事...続きを読む故の不可解さに関わっていく。 その後、このカメラマンが殺害される。 焼死した女性の車には同乗者がいたのではないか? さらに玉突き事故の原因となったトラック運転手が殺害されるにいたり、複雑な人間模様が展開されていく。 捜査一課棟居刑事、新宿署の牛尾刑事、玉川署、狛江暑、小田原署の各所轄刑事が登場し、事件が解明されていく。
Posted by ブクログ
情熱を傾け、全能力を振り絞った仕事も所詮会社の仕事。会社を辞めると同時に、生き甲斐であった仕事の成果は、すべて会社に返還させられる。歯車の一個として組織の中に埋没し、組織の一コマとして担当してきたにすぎない仕事は、決して自立することはない。会社を辞め会社という掌から解放され、はじめてフロントガラスし...続きを読むか見ていなかったこれまでの半生に気付く。高速で突っ走り、狭められていた視野に、スピードダウンをして初めて入ってくる沿道の風景が広がる。視野の大部分を埋めていた仕事は、自分の人生の本来の目的とは違う幻影にすぎなかった。会社からリタイヤして、初めて個人に目覚める主人公。大地を踏みしめて自分の足で歩くようになった感触は、自分の存在とは何なのかを静かに問いかけてくる。
輪郭
一件の交通事故から思わぬ方向に導かれてしまった人らの在り様を、ダイヤグラムのように描き、流石プロだと実感した。
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森村誠一
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