戸谷洋志のレビュー一覧

  • スマートな悪 技術と暴力について

    Posted by ブクログ

    スマートであることに関して、メリットばかりが語られているが、最適化の中で削り落とされるものは多い。

    一般的には、ノイズとして例えられているが、実世界は、容量を削減するためのノイズ除去のように、機械的であってはならない部分が多い。

    全ての仕組みを網羅的に知る必要はない。
    しかしながら、今この手で操作しているスマホの、画面の奥のバックグラウンドでどのような処理がなされているのか。

    私たちは時として、ただ1人のユーザーから、俯瞰してみるようになければならないこともある。

    0
    2022年12月28日
  • 原子力の哲学

    Posted by ブクログ

    原子力は言うまでもなく科学の領域であるが、原子力の管理方法やその危険性、次世代への影響などを考えると、科学の域には収まらず、哲学の文脈から議論もなされている。本書では20世紀に思想家を中心に引き合いに出し、原子力の哲学について取り上げられている。戦後の1950年代〜60年代は東西対立が進んだことで核開発競争も激化し、核兵器に対する議論が多いように感じたが、現在問題になっている原発のような"平和利用"についても言及があり学べる点は多い。

    0
    2022年09月17日
  • 僕らの哲学的対話 棋士と哲学者

    Posted by ブクログ

    哲学に興味があり、父の影響で将棋棋士についてはそれなりの知識を持っていて、さらに2人と同世代ということで非常に興味が湧き思わず購入。

    三章、四章が同世代として1番興味深く読むことができた。充分面白い内容なのだが、飲み会の二軒目くらいで聞いたらこの上なく楽しい話しに思う。…ただ、二軒目だと、酔っ払って覚えてない可能性が高いか。

    0
    2019年01月19日
  • Jポップで考える哲学 自分を問い直すための15曲

    Posted by ブクログ

    自分・恋愛・時間・死・人生の5つのテーマを、J-POPの歌詞から読み解く形。
    個人的には、いきものがかり「YELL」から、ニーチェの「星の友情」につながることがとても興味深かったです。

    0
    2017年03月25日
  • Jポップで考える哲学 自分を問い直すための15曲

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    哲学的な本は苦手で全然読んだことがなかったけど、J-POPを題材にしているから、読みやすかったし、読んでいて楽しかった。
    でもやはり話が難しいため、あまり詳しく内容を覚えることができなかった。
    本の構成的に、先生と麻衣が対話している形なのが読みやすかったし、読んでいる私自身が思い出せないことを麻衣が解説してくれるのがありがたかった。
    特に印象に残ったのは、ワンオクの"A new one for all,all for the new one" といきものがかりの「YELL」。ワンオクは普段から聴くから、いつも聞いている曲にこんなに深い意味があるんだ、ということに驚いた。いき

    0
    2017年09月10日
  • Jポップで考える哲学 自分を問い直すための15曲

    Posted by ブクログ

    哲学するきっかけとして、よくできている。

    テンポの良い対談形式で話しが進んでいく。

    いくつかのJポップがいかに時代と人間に向き合って作られているのか、本書を読んで驚いた。

    知ってはいて、いい曲だと思ってはいても、ここまでの内容を持っているとはつゆも思わなかった。

    構成、分析、最後のまとめといい、哲学を人生にひきつけて考えられる良書である。

    ・ヴェイユ:待つとは注意することを伴う
    ・one ok rock の歌詞の深さ:死についての認識変革 ,SEKAI NO OWARI のRPG:地球を愛すること

    0
    2016年12月13日
  • Jポップで考える哲学 自分を問い直すための15曲

    Posted by ブクログ

    良書。取り上げられている楽曲を聴きながら読み進めると、心地よいトリップ感が得られて楽しい。読んで楽しいだけでなく、哲学の入門書として非常によくまとまっていた。「自分」「他人」「恋愛」のトピックを順序立てて説明されていて、腑に落ちやすい展開になっていた。

    0
    2016年10月02日
  • 詭弁と論破 対立を生みだす仕組みを哲学する

    Posted by ブクログ

    ひろゆきのような相手を詭弁によって論破するような議論は人々を啓蒙することは難しい上にある種の嘘が蔓延してしまう恐れがあると思う。したがってこれはあくまでエンターテイメントとして楽しむべきであり、議論によって本当に大事なことは相手を敵としてではなく議論を進めていく仲間としてみて、自分たちの意見や見解を深めていくことだと思う。

    0
    2026年02月09日
  • 悪いことはなぜ楽しいのか

    Posted by ブクログ

    「倫理思想を勝手口から解説した」との事で面白かった。
    元々倫理はある程度目を通していたので、ああそうと言えるかと言った感じですぐ読み終わってしまったけど、ショーペンハウアーのエゴイズム、悪意、同情を先に触れて、カント、お得意のアレント、ハイデガーも参照する構成は上手いなあと思った。

    本人が言うように「結局何が言いたいんだよ」感は残るけど。

    0
    2026年01月15日
  • メタバースの哲学

    Posted by ブクログ

    面白かった〜。メタバース上の恋愛とか、バ美肉が多い理由とか、そもそもメタバースに人が集まるのはなんでだろとか、疑問に思ってた事を紐解くヒントが知れた。考え甲斐があって良い。

    0
    2025年12月08日
  • 友情を哲学する~七人の哲学者たちの友情観~

    Posted by ブクログ

    「友だち地獄」、「伝統的な友情観」といったものを打破するために複数の哲学者の友情観を紹介していく本。有名マンガも例として出されてて分かりやすくはしてくれている。個人的にはあっても無くてもくらいの感じだった。

    カント、ヴェイユの友情観に登場する「自律性」が俺の中ではかなり大事なんだと認識できた。というかどこまでいっても自分に矢印が向いてるのが俺の個性で、長所でもあり短所でもあるんだろうなと。なんなら読み進めていくと最後マッキンタイアのところで、「自律はケアとセットで考えられなければならない」と、自分にフォーカスを当て過ぎなことを諌められた気分。恵まれていることが当たり前になり過ぎて、今の環境に

    0
    2025年12月05日
  • 親ガチャの哲学(新潮新書)

    Posted by ブクログ

    ここ数年よく聞く言葉だなと思って手に取りました。言葉の意味から現在の社会問題まで、非常に身近に感じ考えさせられました。実際の事件や人気の漫画、アニメが例としてあげられ、分かりやすいです。

    0
    2025年12月01日
  • 悪いことはなぜ楽しいのか

    Posted by ブクログ

    読売こども新聞で、中学入試の問題として出題されていて、興味を持った。


    ドフトエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」
    ユゴーの「レミゼラブル」
    フィッツジェラルドの「グレートギャッツビー」、
    あらすじはなんとなく知っているけど、実はよくわかっていない古典を、
    すごくわかりやすく哲学を交えて解説してくれていて、解像度があがった。

    一番印象的だったのは、宮沢賢治の「よだかの星」の解説で、
    「私たちは、見かけの上では他者と協力しているように見えても、
    実際には、目の前にいない人を搾取しています」という一文。

    日々、生きているだけで、誰に対するともいえない、なんとも言えない罪悪感の正体はこれだったの

    0
    2025年12月22日
  • ハンス・ヨナスの哲学

    Posted by ブクログ

    「ヨナスは海外では極めて有名な哲学者です。ヨナスほど、世界と日本とで認知度に差がある哲学者は少ないかも知れません。」と戸谷さんは述べている。
    しかし、戸谷さんは、ヨナスの名が日本に広まらなかった理由については言及していない。
    その理由、原因、は何かというと「日本には、すでに、ヨナスの思想と同等のものが存在していた」からだと私は思う。

    GoogleのAI検索で「ハンス・ヨナスの思想」と「華厳思想」の共通点、と検索すると以下のようになる。
    「両思想は、共に個々の存在の背後にある大きな連関性や全体性に着目し、その認識から人間や自然に対する深い配慮や責任を導き出そうとしている点で共通しています。ヨナ

    0
    2025年11月09日
  • シリーズ「あいだで考える」 SNSの哲学 リアルとオンラインのあいだ

    Posted by ブクログ

    哲学・倫理学を専攻する准教授による、SNSの付き合い方の本。

    SNSとの付き合い方は、ネットの世界に飲まれすぎないことだと思った。SNSは基本的に情報が少ない。だから、SNSの発信からは相手の意図を感じとりにくいし、こちらからも伝えきれない。
    どうしても情報不足になりがちな点は頭に入れておき、少し距離をとった見方ができると良いのではないか。

    0
    2025年11月03日
  • 悪いことはなぜ楽しいのか

    Posted by ブクログ

    悪いこととは何か、なぜ意地悪するのか、などの普段疑問に思わないけど明確に答えられない問いに対して、過去の哲学者がどう考えてきたのか非常にわかりやすくまとめられている。

    哲学的な内容を簡易な言葉や事例で紹介していて、グイグイ引き込まれた。面白い!

    0
    2025年10月19日
  • 親ガチャの哲学(新潮新書)

    Posted by ブクログ

    「親ガチャ」は少なからず意識する人生でした。
    市場経済における自己責任論とか自己啓発ムキムキの雰囲気とかほんと胃もたれしていて、幾度となく共同体から爪弾きにされている私である。

    他責で自暴自棄な思考から解き放たれるためには、以外にも「他者」の存在が必要不可欠。他者がただ聴いてくれるという信頼の上で、自己の人生に責任を持つという態度を取ることができる。なるほど、確かに自分の殻に引きこもっている時代はその引っ込み思案で人とうまくコミュニケーションが取れない自分を、ある一面では家庭環境のせいにしていた青い時代を思い出す。

    でも、「親ガチャ」的厭世観に陥っている人に「他者」を信頼しろというだけでは

    0
    2025年09月11日
  • シリーズ「あいだで考える」 SNSの哲学 リアルとオンラインのあいだ

    Posted by ブクログ

    SNSと承認欲求、時間、言葉、アルゴリズム、政治連帯…さまざまに哲学する。
    分かりやすく哲学し、考えを私たちに促してくれる良書です。小学校高学年くらいから読んでほしいと思わされる。何回読んでもいい。

    0
    2025年09月10日
  • 詭弁と論破 対立を生みだす仕組みを哲学する

    Posted by ブクログ

    各章のテーマ立てが明確で、読みやすかった。近年とみに人との対話が難しくなっている気がする。ともすれば相手を言い負かしたり、罵倒して怒らせることで対話を不可能にする態度も多く見られる。また「人それぞれだよね」という態度にもモヤモヤしていたので、気になって手に取ってみた。

    0
    2025年08月21日
  • 哲学のはじまり

    Posted by ブクログ

    学びのきほん 哲学のはじまりのレビューです。

    哲学はビジネスの役に立つ、社会人の教養、などと嘯かずに、哲学は「日常生活の邪魔」と認める潔さが清々しいです。

    哲学は当たり前を問い直す営みですが、あらゆる概念とのつながりをすべて考慮して考えようとすると難しくなります。そこで、哲学の学び方として、存在論、認識論、価値論の三つの領域に分けるのが良いとして、それぞれの基本を紹介しています。
    ごく簡単に解説しているからこそ、それぞれの理論の違いのエッセンスがわかりやすくなっていると思います。

    1. 存在論
    ・プラトン:本質はイデアとして、イデア界にある。
    ・アリストテレス:本質は形相として、そのもの

    0
    2025年08月11日