戸谷洋志のレビュー一覧
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良心を今自分が生きるシステム(社会)へ自動最適化してしまうこと(それも「無意識」に)。そして、その問題がとても可視化しづらいこと。そのことを忘れないで、自分という人間が背負う責任から逃れないで生きるために、どうすればいいのか。
現時点での私の答えは、こうだ。
今の地点(システム)に自分が存在しているという事実を意識しながらも、別の地点(システム)も、勿論この世界には存在し得ること、そしてそれは今自分がいる地点と代替可能な地点ではなく、同時に存在し得る地点であり、そこに自分が足を踏み入れることは自分自身が身軽(自分がいる地点にポジティブな意味合いで懐疑的)であり続ける限り、いつでも可能であることを思考の中枢に据えておく。その為にも、自分(人間)の良心の見事なまでの脆さ、危うさに自覚的に、自信を持たずにいることが必要である。
本書にて取り上げられていたナチスの大量虐殺について、恥ずかしいほどに知識が不足しているので、まずはそこから学び直そう、と思っている。
その後、自分の考えも洗練されていくと思う。 -
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友情というシングルイシューから多様な時代の哲学者を取り上げるという試みは、新書の紙幅のなかで上手く機能していると感じた。
サブカル批評に片足を突っ込む程度ではあるが、著名な漫画作品の一場面を例示することで、記憶の紐づけには役に立つ。
ここで触れられる名高い哲学者には当然、専門の研究者もおり、考証としての正しさがどこまでかは、名前こそ知ってはいても「友情」という題材にいかに取り組んでいたか(そもそも取り組んでいたかのかすら)知らない身としては正否は出しかねるが、各々の哲学者あるいは友情そのものの哲学的探求の端緒として的確に仕立て上げられているように思う。
再読。 -
Posted by ブクログ
私が常には「奢られる側」でいたくなかったのは、「守られるべき対象」として見られることに対して、強烈な違和感があったからかなと思いました。主体性を返してくれよ、みたいな。
そして、常に「奢る側」として見られる人たちも、それはそれで、主体性が奪われているような…。
社会規範でもって、相手が喜びそうなことを推し量るって、本当に良くないなぁと感じます。それが、する側の勘違いやエゴであっても、された側は喜んでいるふりをしなきゃいけない気がしちゃうもの…。
人間関係において、「対等」とか「尊重」って、互いに簡単にはできない場合の方が多いのかもしれないですね。目指したいところですが。 -
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分かりやすい!
哲学とは、まずはそこから紐解いて、3つのテーマでさらに細かく説明する。存在とは、認識とは、価値とは…
哲学とは、私たちが既に知っていることを教える。by デカルト
誰もが当たり前だと思っていることについて考える営み。常識を問い直す必要性は、常識が間違っている可能性があるから。なぜその常識が正しいのか、と考えることで、自分の力で理解できるようになることが大切。
ミネルヴァの梟は宵に飛び立つ、ヘーゲル
存在論、00とは何か?それがどんな存在か考える
認識論、どのように00を知るのか?
価値論、良い00とは何か? 美的、道徳的二つに分けられる
「存在」は、2つに分けられる、〜である、という本質存在。〜がある、の事実存在。プラトンやアリストテレスが存在論の地盤をつくり、ハイデガーやサルトルが新しい存在論を作り上げた。
ハイデガーの「決意性」
人間にはあらかじめ決まった本質などない。
私が私らしく存在するためには、何よりもまず自分自身の偶然性と向き合わないといけません。私が私であることに、何の理由もないし、必然性もない。言い換えると、自分が何者であるかを、自分以外の誰かのせいにできない、ということ。p.59
「認識論」は、知識の正しさを問う領域。
方法的懐疑、デカルト、「本当か?」と疑ってみることがまだ大事。懐疑に耐えるのは2点、明晰であることと、判明であること。
論理的な価値とは、善悪や正義。代表的な理論は、ベンサムの功利主義という考え方。
ある行為が論理的に正しいのは、人々が経験する幸福度を増大させ、苦痛を減少させる時。
思考は風。
自分が何を考えたか、それが重要。
なぜそう思うのか、問い直すこと。 -
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世界の見方が変化して今の状態になったという流れわかる。友情を軸にして、社会の中の人と人を見ていく。近代化が満ちて既存の世界観から抜け出してしまったことや、戦後にもまだ未解消の構造が残ることがわかる。
似ているから同じと判断していた時代。男同士の友情で組み上がった社会は今の日本にまだ現存している。
違うから個別だと判断するようになって、ルールの信用を少しでも破ったら切り捨てる、完璧に対する潔癖社会も残っている。
そこで個人に核を持ち、向上心を潰さずに、他者による感情は自分のものではないと構える時代対応が求められた。枠の中身が変わった。
世界がつながると、枠を使う問題が出てきてしまった。これまで横滑りさせてしのいでいたけれど、本体に返ってきた。フェミニズム、クィア、分業を成り立たせる世論、を変えようとする動きになる。
どういう社会性を目指すべきか。暇を優雅にコーヒーを飲みながら、スパモングッズを眺めて考えている。分業イズムが嫌いで、そうじゃない、手分けだろと、いつか突っ込めるのかなんて考えている。 -
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ネタバレ『オシント新時代 ルポ・情報戦争』(毎日新聞取材班)を読んでいる時、自身がよく使うSNSが果たして何なのか、もう一度よく知ろうと思い手に取った『SNSの哲学: リアルとオンラインのあいだ』(戸谷洋志)。
これを読んで、承認欲求を得たいがために読書記録をインスタで行い、「いいね」の数チェックがメインとなってしまっていたここ最近の自分の行動がバカバカしくなった。
読書をする事は自分の生活レベルの質を上げるための行動を起こすキッカケを得る事であり、「いいね」を得る事じゃない。
読書を終えた後、どんなアクションを起こすのかを考えていく事に重きを置く事が重要だ。
という事で、やり方を変えて行く事にしようかと思う。 -
Posted by ブクログ
NHK100分de名著、ハイデガー回の指南役戸谷洋志さんの著書。
この番組での戸谷さんの解説がとても良かったので書店で見つけて即購入。
創元社の新しい刊行シリーズで、メインターゲットは中高校生。
それ故に、とても読みやすく理解しやすい内容でした。
中高校生や若年層に限らず、
大人でもSNSでの振る舞いに悩むことは多々あります。
この本は、SNSでの悩みやモヤモヤに対して解決策を示したり
こうしろああしろという指南本ではなく、哲学と紐付けしつつ
その悩みの根源って何だろう?
一緒に考えてみない?という寄り添うような内容です。
装丁も凝っていて、側に置いておきたい一冊です。