戸谷洋志のレビュー一覧

  • 恋愛の哲学

    Posted by ブクログ

    メンヘラになるのは自分のせいだけでない、これまでの社会で醸成されてきたジェンダー観が一因でもあるんだ、自責しすぎる部分があるから楽になったかも。

    恋愛することで「男はこうあるべき、カップルはこういう関係性であるべき」とかいう固定観念を乗り越える

    0
    2025年04月26日
  • 生きることは頼ること 「自己責任」から「弱い責任」へ

    Posted by ブクログ

    ☆☆☆2025年3月☆☆☆

    『生きることは頼ること』―このタイトルに惹かれて手に取った。誰かに迷惑をかけることは悪徳であり、他人を頼るのは恥ずべき事、すべては自己責任でという風潮は根強い。その事に違和感を感じているところで出会った本書は実に参考になる部分が多かった。

    本書では「強い責任」「弱い責任」「守られるべき他者に対する責任」「能動的責任」「受動的責任」「中道的責任」など、様々に責任が定義されており、それぞれに興味深いが、僕がまず重視したいのは「強い責任」=「自己責任」だ。

    「自己責任」という響きからは、何となく自分でしっかり責任をもって・・・というニュアンスが感じられるが、「自己責

    0
    2025年03月12日
  • 友情を哲学する~七人の哲学者たちの友情観~

    Posted by ブクログ

    読みやすくて面白かった!この本を元にしたbook campでさらに理解が増した。友情=人間関係で、小さい頃からずっと形を変えてそばにいるのに、ちゃんと教わってないって不思議な存在だよなあ。友情の形は色々。

    0
    2025年02月09日
  • 友情を哲学する~七人の哲学者たちの友情観~

    Posted by ブクログ

    昔の哲学者達が当たり前のように男尊女卑でおもろい
    それも当時の社会の影響だろうけど
    今は女性の立場を強める動きがあるけど、最終ゴールは性差が語られなくなることなのだろうか

    アドラーとかの読み過ぎて自律を重視し過ぎていたけれど、友達を必要とする弱さ(?)との矛盾について考えられたのはとても良かった
    漫画もやっぱり素晴らしいよね

    0
    2025年02月06日
  • 生きることは頼ること 「自己責任」から「弱い責任」へ

    Posted by ブクログ

    自己責任と言う言葉に対する違和感がもやもやとあったのですが、もやもやの正体は自己責任と言う言葉が、『それは私の責任です』と言う文脈ではなく、『それはお前の責任だろう』と言う文脈で使われているからと言う事が分かりました。

    政府が国民に自己責任を言う時には政府が国民に対する責任を放棄しているのでは?と言う考えは、自分が家族や友人や同僚に対して無責任にならないための意味でも忘れずにいたい考えです。

    筆者の言う弱い責任や人々の連帯など、頭では何となく分かりますが、常にその考えでいられるかと言われると自信がありません。

    赤の他人同士で連帯するべきと言われても、やっぱり損得勘定が働いてしまいますし、

    0
    2025年01月31日
  • 悪いことはなぜ楽しいのか

    Posted by ブクログ

    タイトルに惹かれて読み始めた。
    目次を見ると、
    1 自己チューはなぜ楽しいのか
    2 意地悪(以下同じ)
    3 復讐すること(同)
    4 自傷行為(同)
    5 空気を読まない(同)
    6 反逆する(同)
    となる。一見するとどれも悪いことだし、基本的に筆者も悪いこととする立場ではある。だが、筆者のガイドによって古今東西の哲学者のもとに連れて行かれ、その考えを簡潔に伝えられて、読んでいくうちに「これは悪いことではないのかも」とも思えてくる。
    ルールを守るのは、他の人もルールを守るから。

    0
    2025年01月13日
  • 生きることは頼ること 「自己責任」から「弱い責任」へ

    Posted by ブクログ

    久々に良い本に出会えた。
    元から気になっていた著者の本だが。
    ここから著書の中の話とは違い、私の考えだが。
    自己責任という言葉は、随分勝手な言い訳の様に感じる。
    財源、特に社会保障費には限りがある。
    社会とは、生きている全ての人たちが対象となる。
    障害があるから、高齢者だから、貧困だから、等々、
    何かしら生活に支障を来たしている人たちの為の費用でもなく、本来なら日本に住んでいる人全ての人への生活を保障すべき費用。
    サッチャーは、全ての人に回す為公正な支給を目指しただけ、
    日本の場合は、強者が弱者の生活に目を向けることもせず、自らの仕事を放棄して支給を制限したいが為に、自己責任という便利な言葉で

    0
    2024年12月23日
  • 哲学のはじまり

    Posted by ブクログ

    存在。
    認識。
    価値。
    地図。
    何者。



    そこから見えるものを
    男は記録する

    写真を撮っても
    うつらない

    録音しても
    きこえない

    言葉にすると
    消えてなくなる

    ほとんど全部
    こぼれていく世界で

    小さな音楽と詩は
    静かに息をする

    0
    2024年12月20日
  • 生きることは頼ること 「自己責任」から「弱い責任」へ

    Posted by ブクログ

    新自由主義に代表される自己責任論に基づく責任を「強い責任」と定義し、その対比の概念として「弱い責任」を提唱していく。
    他人に迷惑をかけてはいけない。誰にも頼らず自立すること。
    私たちはこのように教わってきたし、日本では現在もその考えが広く社会にいきわたっている。
    しかし、本当に誰にも頼らず自立している人など一人もいない。
    だから「弱い責任」で責任を押し付けるのではなく、頼ったり引き継いだりしていこうというのが、本書の主張。

    たとえば、農家がいなければ、流通してくれる人がいなければ、どんなにお金持ちでもお米を食べられない。
    お金があれば何でもやってもらえるという考えは、「自立の勘違い」を生む。

    0
    2024年11月28日
  • 悪いことはなぜ楽しいのか

    Posted by ブクログ

    タイトルから、不道徳な行いをする際の快楽的な要素について心理学の視点からアプローチする本かと思っていましたが、実際には「いわゆる不道徳とされる行為を行う人の思考回路や、それらの行為がなぜ不道徳とされるのか」というところを倫理学・哲学の視点から解説した本でした。

    よくある哲学書のように「かくあるべき」という切り口てはなく、「自己中」「意地悪」「嫉妬」「自傷行為」といったネガティブな側面を哲学的にどう説明するか、ということをカントやルソー、アーレントなど主要な哲学思想家の論を用いて丁寧に解析しています。

    読み物、としては(テーマ的にも)やや硬い印象がありますか、西洋哲学史の入門書としては手に取

    0
    2024年11月17日
  • 友情を哲学する~七人の哲学者たちの友情観~

    Posted by ブクログ

    ポッドキャストでお話されているのと、面白そうな本いっぱい出しているんだなーと思い、興味があった戸谷洋志さん。
    とりあえずタイトルに惹かれて目についたこちらを購入してみた。

    古代から現代までの哲学者たちの考えた「友情とは」を、現代の漫画を補助線にしながら紹介していく、ふわっとやさしく哲学に触れる内容。

    そもそも友情とはなんなのか?

    私は友達が多い方ではないし、(なんならあんまりいない方だと思う…)幸運なことに若い頃から友達同士のトラブルや悩みなど、あまりなかったので、友情について深く考えたことはなかった。

    プロローグから毎日一章ずつ、スラスラ面白く読みながら、自分の友情観に照らし合わせた

    0
    2024年11月12日
  • シリーズ「あいだで考える」 SNSの哲学 リアルとオンラインのあいだ

    Posted by ブクログ

    若者よ、対話しよう。
    哲学にタッチする話題であっても、
    難しいと毛嫌いせずに(むずかしいんだけどね)
    思考してみよう。

    わたしたちの生活に刺さっている
    SNSが私達にもたらす影響のあれやこれやを
    想像してみよう。

    …… そういうことを言いたかった本だと思います。
    自分、不器用なんで(笑)
    うまく言えないですが、著者さんに
    ありがとうございます、って言いたいです。

    0
    2024年11月11日
  • 生きることは頼ること 「自己責任」から「弱い責任」へ

    Posted by ブクログ

    アーレントの見捨てられると思考能力を失ってしまう話からの展開とヨハスの責任の代理可能性が印象に残った。弱いことが未来の可能性を開くものだと感じれた。

    0
    2024年10月27日
  • シリーズ「あいだで考える」 SNSの哲学 リアルとオンラインのあいだ

    Posted by ブクログ

    軽い語り口、薄くて簡単に読めそうながらも、さりげなく5人の哲学者を紹介。

    「ヘーゲル:承認欲求は必然的に挫折する」
    「ハイデガー:存在と時間、到来・既在・時熟」
     →デジタル情報と時間
    「ウィトゲンシュタイン:言語ゲーム、人はなぜ「痛い」と言うのか」
    「ベルクソン:未来の予見不可能性と創造的な進化」
     →アルゴリズムと偶然性
    「アーレント:公的領域と私的領域」
     →SNSがつむぐ連帯

    コミニュケーション手段は新しくても、それを使う人間については、過去から積み上げられた哲学があって、それらの視点から考えるのも面白い。

    0
    2024年10月14日
  • 生きることは頼ること 「自己責任」から「弱い責任」へ

    Posted by ブクログ

    「ケアの倫理」に関してキティに関する言及があり、一読してみた。「自己責任論」への言及より、その背景に「強い責任」があり、それに対置するものとして「弱い責任」について説明するために、中動態、キティ、おそらく著者の専門であるヨナス、そしてバトラーを用いて説明。最後に著者がまとめているが、「弱い責任とは、自分自身も傷つきやすさを抱えた『弱い』主体が、連帯しながら、他者の傷付きやすさを想像し、それを気遣うことである。そうした責任を果たすために、私たちは誰かを、何かを頼らざるをえない。責任を果たすことと、多雨よることは、完全に両立する」。若い哲学者で具体例も分かりやすい。今後の著者の活躍に期待したい。

    0
    2024年10月10日
  • 悪いことはなぜ楽しいのか

    Posted by ブクログ

    全体的にもう一歩踏み込んで説明してほしいな、という感じで、倫理学に関する本を曲がりなりにも色々と読んだことがある人には、少し物足りない感じがあると思う。が、最後の第六章「反逆することはなぜ楽しいのか」の最後の最後、ハンナ・アーレントの話は、ものすごく印象的で、ちょっと唸ってしまった。

    「一つのルールですべての人間を納得させることなんてできない。もしもそれができたら、人間は一つのルールでカバーできてしまうような、単一の存在になってしまう。それに対して、人間には複数性が備わっていて、誰もが他者と異なる存在であり、今まで考えられなかったような新しいことを始めることができる。私たちには、どんなときで

    0
    2024年09月29日
  • 哲学のはじまり

    Posted by ブクログ

    【哲学の三大テーマが、この1冊で理解できる!】とあるけれど、、、あれ?私全然理解できてないぞ。なるほどなー、そういうことね。と わかるところもある。が、何度読み返しても頭に入ってこなくてただただ文字を追っているだけの部分もあり、哲学って難しいなってちょっと腰が引けてしまったような。
    巻末にあるオススメの哲学の本が気になるところ。こんな私にもわかりやすく読める本はあるだろうか。

    0
    2024年09月28日
  • 生きることは頼ること 「自己責任」から「弱い責任」へ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    助けを求めることは「無責任」ではない。
    新自由主義を下支えする思想として日本に導入された「自己責任論」。しかしこれは人々を分断し、孤立させる。
    誰かに責任を押し付けるのではなく、別の誰かに頼ったり、引き継いだりすることで責任が全うされる社会へ。
    「利他」の礎となる「弱い責任」の理論を構築する。

    ・国民は経済システムを成り立たせるための手段として、自己責任を課せられている
    ・そもそも自己責任という概念が、他者への責任転嫁を含意している
    ・能動態、受動態、中動態
    ・たとえ中動態になされた行為であっても、それをあとから能動的な行為として事後的に修正してしまう(意思の事後遡及的成立)
    ・責任とは「傷

    0
    2024年09月28日
  • 生きることは頼ること 「自己責任」から「弱い責任」へ

    Posted by ブクログ

    講談社ポットキャストから書籍情報を入手。
    普段何気なく使ってしまう「自己責任」という言葉が持つ暴力性について考えるきっかけとなった。
    中動態に関する章は些か専門性が高く、少々異質な感覚はあるものの、全体として非常にまとまりのある内容。

    0
    2024年09月23日
  • 友情を哲学する~七人の哲学者たちの友情観~

    Posted by ブクログ

    アリストテレス、カント、ニーチェ、ヴェイユ、ボーヴォワール、フーコー、マッキンタイアそれぞれの友情観を辿りながら、コミックのセリフ、設定を援用し、裕次上について考察していく。

    0
    2024年09月17日