戸谷洋志のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ哲学的な本は苦手で全然読んだことがなかったけど、J-POPを題材にしているから、読みやすかったし、読んでいて楽しかった。
でもやはり話が難しいため、あまり詳しく内容を覚えることができなかった。
本の構成的に、先生と麻衣が対話している形なのが読みやすかったし、読んでいる私自身が思い出せないことを麻衣が解説してくれるのがありがたかった。
特に印象に残ったのは、ワンオクの"A new one for all,all for the new one" といきものがかりの「YELL」。ワンオクは普段から聴くから、いつも聞いている曲にこんなに深い意味があるんだ、ということに驚いた。いきものがかりの曲は、自分が進む道を自分自身で決めることの重要さが示されていて、進路で悩んでいる私的にはとても面白かった。
自分とは違う生き方をしている人を、尊敬できるかどうか、が畜群であるかどうかを判断すること、というところが心に残った。つまり、自分が自分の人生に攻めの姿勢でいて、その上で自分と同じように自分の人生を自分で決めている人を尊敬できる、ということだと思う。自分よりも畜群から抜けることに恐怖を持っていない人に対して、ひがむのではなく、尊敬できる、というのが大切。 -
Posted by ブクログ
ネタバレそれぞれ難しい哲学書なのだろうが、少しは理解できた。
個人的にはハイデガーが面白かった。
P131より
『それでも私たちは周囲の意見を気にしてしまいます。なぜなのでしょうか。ハイデガーによれば、それは何らかの合理的な理由によるものではなく、単に「安らぎ」を感じられるから、つまり「自分は大丈夫だ」と安心できるからです』
自分で考えて判断することには責任や不安がつきまとう。周囲に合わせることで「安らぎ」は得られるが、自分らしい本来の生き方はできないと解釈した。
普段は周囲と合わせて生きていても、周囲とうまく合わせられなくなった時には、「本来の自分はどんな存在なのか」考える必要があるのかと思った。 -
Posted by ブクログ
分かりやすくて読みやすかった。
詭弁が生み出す危険性と、なぜ現代では詭弁が流行しているのか、またそこから抜け出すにはどうすればいいのかについて書かれていた。
社交が大事。
以下抜粋
ーーーー
ある段階において社交は停止され、議論の空間は「交わり」へと変容されなければならない。
もしも私たちが、再び議論への信頼を取り戻そうとするなら、そのとき必要になるものは、何よりもまず、社交する力なのではないだろうか。それは、議論を優雅に行う技術である、と言ってもいいだろう。社交において重要なのは、正しさを追求することではない。
敵対する陣営を議論のなかで論破することでもない。そうではなく、議論による正しさの追求を耐えられるものにするということ、そこに伴う不快感を軽減するということ、それによって、議論そのものを少しでも持続可能なものにする、ということである。
詭弁は相手を論破するために行われる。論破は、その議論を見ている第三者を説得するための技法である。論破力を美徳とする人々は、あるいはひろゆきに感化された子どもたちは、議論がそうした構造を持つことを前提とする。しかしそれは、見方を変えれば、あたかも討論番組であるかのように、ショーアップされ、制度化され、管理された議論の場である。 -
Posted by ブクログ
プルラリティ(多元性・複数性)の概念が深まった気がする。
アーレントの思想は、アーレントが生きた時代に大きく影響されている。ナチスドイツに翻弄された人生。ユダヤ人として生まれ、収容所に送られ、アメリカに亡命して、無国籍になって、ついでにハイデガーと不倫もして、なかなかの波瀾万丈な人生だ。
ホロコーストのようなことがどうして起こったのか、アーレントの思想を通じて少し理解をすることができたように思う。
一人一人が考えることを手放し、他者と協力して理不尽に立ち向かうことを手放し、自分たちと異なる物を徹底的に排除をしていくことを良しとする。
社会のシステムに従ってさえいればいい。
ぼんやりと生きていると、いつの間にか有能なアイヒマンになってしまうよね。
いざ、アイヒマンの立場になった時に、私は「人間らしい」行動ができるだろうか。
常に常識を疑わないといけない。
働くことに価値がない時代があったことをしっかりと覚えておこう。
働くのは下々がすることって、見下される時代があったんだね。国の文化にもよるんだろうけど。
今の私には、「働いて、働いて...」って、それが素晴らしいことだと刷り込まれている。
「私、働き過ぎてるな〜」としみじみと悲しみのような感情が湧いてきた。
それでも、何も成し遂げてない、まだ足りていない気がしている自分が怖い。
アーレントは、社会主義のマルクスについて、労働にあまりにも価値を置いていると指摘している。「確かに!」と新しい視点を手に入れた。労働を重視しないならば、社会主義という概念はだいぶヘンテコな概念になる気がする。「みんなで働いて分散」なんて成り立たない。
自分の価値観を変えてくれるアーレントはなかなか面白かった。
アーレントが流行していることに納得した。
今の日本にも、全体主義の雰囲気が漂っているのだろう。
積読になっている『精読 アレント「人間の条件」 /牧野雅彦』に手を出してみようかな。 -
Posted by ブクログ
なんか中央公論新社さんが新しいシリーズを始めたみたいです
その名も『すごい古典入門』
創刊はアーレントとルソー
おお!確かになんかすごい
わいはもちろんアーレントからやん
100ページ程度のブックレット形式なんやが、そんな100ページでアーレント語れんの?なんて思ったわいを嘲笑うかのように、戸谷洋志さんがさすがの技で分かりやく、ちょっとくすっとさせながらまとめてくれてました
『人間の条件』なんて本来は「いや何が言いたいねん!」って叩きつけたくなるくらい分かりづらいからね
わざとか!わざとかハンナ!っていうね
で「なぜ働かなきゃいけないの?」ですよ
これって実はみんな一度は考えたことあるん違うかな?
そういう意味では誰もがみんな哲学者なんかもしれんね
で、その答えは…?
うんまぁ、それはアーレントの考え方をツールとしてそれぞれが考えてみてよってことなんだわね
なにしろほら、わいらはみんな哲学者やから -
Posted by ブクログ
ネタバレなぜ働かなくてはいけないのか。この本を読むことで少しでも心に余裕が生まれたらと思い購入。
ハンナ・アーレントは活動的営みを労働、仕事、活動の三つに分類した。労働と仕事は同じように思うが、専門用語的には労働は自然に支配された状態、例えば私たちが餓死しないためにお金を稼いで食べ物を得ているといった消費であることを理解した。そして仕事はそういった消費ではなく、残るものであるということを知った。私自身労働はしているが、仕事や活動はあまりしてない。現代において仕事や活動をしている人間は少ないと考える。だからこそ、その二つに目を向けることが重要であると感じた。
また現代社会では自由の価値が忘れ去られてしまい、その代わりに長生きや健康が重要視されているという視点がハッとさせられた。私自身もう少し経験といったものに価値を置いたら、生活が豊かになると思った。