戸谷洋志のレビュー一覧

  • 生きることは頼ること 「自己責任」から「弱い責任」へ

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    私には難しい内容でしたが、とても勉強になりました。

    強い責任には、自己責任論があり、社会構造や生きづらい理由を知ることができました。
    必要なとき気軽に頼ることのできる社会を目指したいと思います。

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    2024年09月15日
  • 親ガチャの哲学(新潮新書)

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    以前に著者と棋士の糸谷哲郎八段の対談本を読んだことがあり、名前を知っていたので手に取ってみた。当時は糸谷八段が目当てだったんですけどね。

    親ガチャという言葉の流行から現在の社会問題を哲学的な視点を交えて紐解いていくといった内容。

    親ガチャという言葉は知っていたけれど、あまり深く考えたことはなかったので新鮮だった。今まで日常から哲学を考えようといった本をいくつか読んできた。それぞれが工夫を凝らして書いてあるので身近に感じる部分もあったが、それでも想定している事象が「そんなことある?」と感じるようなものだったり「そこまで細かく考えなくともよくない?」となるような展開が多かった。やはり私にとって

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    2024年09月11日
  • スマートな悪 技術と暴力について

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    最適化されたシステムが生み出す暴力について論じられた書。そこに無意識に加担することで、我々も明確に加害者になりうる。
    それを回避するために、外部との橋渡しをする何か(ガジェット)が重要になってくる。

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    2024年09月07日
  • 哲学のはじまり

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    本書は、帯に「知識ゼロからはじめる哲学入門の王道」とあるように、哲学の入門編です。冒頭からしばらくはワクワクして読み進めましたが、2~4章はいくら嚙み砕いてくださっているにしても、難解でした。本書を入門として、より多くの書籍を読み進めていかないと、理解は難しいのだろうと感じました。

    【はじめに】(P5-8)
    ・『当たり前』を問い直す学問こそ、哲学に他ならない
    ・人間は、『当たり前』に疑いを持つと、ついつい『本当はどうなんだろう?』と考えてしまう生き物だし、そしてそれはめちゃくちゃ楽しい
    ・そんな昔から、どう考えても日常生活の邪魔でしかない哲学がいまだに生き残っているのは、結局、考えることの楽

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    2024年08月16日
  • 親ガチャの哲学(新潮新書)

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    親ガチャというある意味ネットスラングとして用いられている言葉をキーワードとして様々な近代的な事象を紐解いていく、かなり易しい哲学書だと思いました。
    人には思想や価値観が人それぞれに有していて、それを否定することは許されない。
    自分の価値観が絶対に正しい、別の価値観は間違っているから否定してよいという態度を「残酷さ」という。
    もちろん間違ってる価値観はあるかもしれないがこの態度という言葉に着目すると、揺るぎない確信さえあれば何を否定しても構わないと読み取りました。
    自身の価値観も他人の価値観と同じように揺らぐものだと認識し、対話をするということが親ガチャ的厭世観を持つ彼らを救う唯一の方法ではない

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    2024年08月16日
  • 親ガチャの哲学(新潮新書)

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    親ガチャの関して様々な議論をまとめた本書には、哲学的な示唆に富む考察がふんだんに出てくるが、一般の人間にとって哲学的なことを考察するチャンスは非常に少ないと感じている.自分の責任と他者との関わりの中で生きていく人間が連帯を確立していくことで一つの解決策を見出して行けると提案している部分が気になった.p201: すでの存在している<われわれ>へと帰属させるのではなく、人々がすでに所属している<われわれ>のなかに、それまで<われわれ>ではなかった人々を含めていく、そうして<われわれ>ではなかった人々を含めていく、そうして<われわれ>の外縁を拡張していく.

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    2024年08月08日
  • シリーズ「あいだで考える」 SNSの哲学 リアルとオンラインのあいだ

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    SNSを5つの側面(承認欲求、時間、言葉
    アルゴリズム、連帯)から哲学的に考える。

    アルゴリズムは、偶然性を排除する。
    アルゴリズムの外側は、賭けと責任が伴うが、
    偶然性の出会い、新しい体験をもたらす。

    SNSを否定するのではなく、SNSのもつ性質
    から、主体的に哲学にも興味を持たせてくれる
    一冊で面白かった。

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    2024年08月04日
  • 悪いことはなぜ楽しいのか

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    時代とともに、善も悪のニュアンスが変わってきてる気がします。

    悪いことをしてるつもりはないけれど、迎合できないとき、自己中や空気を読まないの悪に分類されてしまうと思いました。

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    2024年07月28日
  • 恋愛の哲学

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    恋愛という不確かなものを
    色んな角度から分解した見方を知りたくて読んだ一冊。

    恋愛哲学というタイトルでこそあるけど、
    親しい間柄の人間関係に対しても応用出来ることが多く書かれてて、思いもよらない所で
    (うわ〜こうする人ってこういう心理なのかな?)(自分もこれやってたかもな〜)とか
    思い返すきっかけになったし、結構腑に落ちる部分も多かった。

    この本は7人の哲学者が提唱した恋愛論?を軸に進むんだけど、そのおかげでより多角的に立体的にイメージが膨らんだし、
    答えのない題だからこそ、現象で満足して受け身になるんじゃなくて、考え続けることって大事だよなって痛感。

    自分の中では結構ヒット。

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    2024年07月14日
  • 哲学のはじまり

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    哲学、がとても分かりやすく書かれている。
    文通りに解釈するのではなく、その奥にある真意には、なかなか辿り着けない。そして、その真意は、個人で変わるものなんだ。

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    2024年07月09日
  • 哲学のはじまり

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    哲学の大まかな考え方と楽しみ方を教えてくれる本。哲学を「存在」「認識」「価値」の3種類の観点から紹介する。
    本書では、基礎的ながらも相反する考え方や概念などが取り上げられている。基本部分の紹介ではあるが、これらの考え方から「自分はどっちの考え方に近いのだろう」「違う立場のものは、なぜそう考えるようになったのだろう」と思いを巡らせることができる。
    本書の最後にはオススメのブックリストも存在し、次の学習にも繋げやすいと感じた。

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    2024年06月27日
  • 親ガチャの哲学(新潮新書)

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    親ガチャ的厭世観が現代日本社会で流行したのは、苦境に陥った人々が、自らの苦しみへの対処として選び取られたからではないか、というところから考察が始まる。
    一時の安らぎはあるだろう。しかしどんなに努力しても希望はない、という絶望から救われることがない。

    ▶︎子どもが親に「生んでくれなんて頼んでない」「生まれたくて生まれたのではない」と言う時、子どもは傷つき、自分の力ではどうにもならない苦しみを抱えている

    このことに思い至らなかった。自分の力ではどうにもならない苦しみに自暴自棄になっていたのか。

    私は今までも、今でも反出生主義に魅力を感じてしまう。
    でもそれは、生まれてしまったからには、こう生

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    2024年05月16日
  • 哲学のはじまり

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    倫理学のくだりで、功利主義と義務論という観点がとてもしっくりきました。無意識のうちに判断していることもあるけど、その判断にもっと意識を向けてみようと思った。

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    2024年04月29日
  • 恋愛の哲学

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    恋愛を考えることは人について考えることと同義。有名な哲学者らが恋愛をどう捉えていたのか、具体的でとても面白かった。
    恋愛から結婚し子供を育てて幸せな家庭を育むという現代のイメージはロマンティックラブ。古代から語られた恋愛はロマンティックラブだけでなくいろんな形があったとのことで、7種類の恋愛のあり方が紹介されている。
    1番印象的だったのは、ヘーゲルの「なぜ人は愛されたいのか」の章で、互いの自己意識が衝突し承認を巡る戦いが勃発した時、一方が自身のアイデンティティを失うことを恐れて敗北を認めてやっと戦いが終わるというところ。「恋人を失いたくないから負けてあげる」という感情をどちらかが持てば、主従関

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    2024年04月16日
  • 恋愛の哲学

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    恋愛・結婚と聞いて思い浮かぶのは、白馬の王子とお姫様の物語のように見目麗しくエレガントな異性とドキドキするような恋愛をして結婚するという、いわゆるロマンティックラブ。

    しかしながら現実世界ではむしろそのような「完璧」な人はごく少数で(見目麗しき人も人格まで優れている事は多くない)、ロマティックラブが出来ない人も多い。
    また恋愛初期にはロマンティックラブでうまくいってもすぐに別れるような事はいくらでもある。

    と、現実基準で恋愛を考えるとロマンティックラブだけを切り口に語る事は限界がある。では他にどんな見方があるだろうか?

    恋愛を欲求による熱情と捉えるのでなく、人と人との関りであると捉えなお

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    2024年03月23日
  • シリーズ「あいだで考える」 SNSの哲学 リアルとオンラインのあいだ

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    ネタバレ

    ついSNSを見てしまうのをやめたくて読んだ。
    とても読みやすかった。偶然性を許容していきたい。
    65 つぶやきは本音が表れてるように感じるから見たくなる
    90 アルゴリズムによって表示されるニュースは、単にたくさんの人が見ているから。重要なニュースが漏れている可能性もある
    93,97ハズレを選ぶ可能性は低くなっても、全く新しいものではない。賭けと責任を排除する
    102 偶然に起こる、予測できないことはこの世にある。
    105 明日の自分も新しいもの。昨日までの自分が好んだものを好まないこともある。

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    2024年02月24日
  • 哲学のはじまり

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    本当にオーソドックスな哲学入門。存在論・認識論・価値論の3つの視点から哲学を俯瞰している。平易に語られていて、わかりやすい。
    個人的には、かつて挫折した廣松渉の哲学入門2冊(『新哲学入門』『哲学入門一歩前』)を再読したくなった。

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    2024年02月17日
  • まんが!100分de名著 ハイデガー 存在と時間

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    マンガもシンプルで見やすくわかりやすい。ただ深く読んでいくのには、他の本に進んだほうが良さそうだが、難しいそう…

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    2024年02月15日
  • 親ガチャの哲学(新潮新書)

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    どうやって親ガチャ的厭世観を回避するかが語られる。個人的には反出生主義の幼稚さ、論理性の無さが改めて確認できていささかゲンナリさせられた。結論は色々と回り回って♪私以外私じゃないの〜との「自己肯定感」を対話を通じて持てるようにする、てな話に落ち着くんだが、まぁ結論の好みは分かれるところかもしれない。自分としては、親ガチャ的厭世観とはそもそも対話を持とうとするようなモチベーションさえ無い状態だろうから、そこはちょっと難しいんじゃないかと感じる。
    結論へ至る過程でぐるぐる回る議論を眺めるのもこの手の本の趣旨だろうし、興味のある方はぜひ。

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    2024年02月11日
  • 親ガチャの哲学(新潮新書)

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    ただ親ガチャというワードに惹かれ、中身はよくわからないまま読み始めた。
    親ガチャというマイナスイメージを払拭するために哲学的な解を求めていく。哲学の素人である私にとっては非常に難解に感じたが、固い煎餅をゆっくりと噛み砕いて飲み込むイメージで読み進めると、なんとか理解できて最後まで読むことができた。最後の方は、繰り返して主張が書いてあり、筆者の意図するところが理解できた。哲学については、なんでこんなことを深く考えるのだろうと思っていたが、語彙力や想像力を高め、表現できる世界を広げ、人間の思考力をつける尊い学問なんだと思えた。

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    2024年01月17日