松嶋智左のレビュー一覧

  • 女副署長 祭礼(新潮文庫)

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    2024.05.06
    一気読み2冊目。
    エンディングには驚いた。
    犯罪には失うものが多い人が念入りに準備して起こすものと、短絡的なものとに大別されるが、著者の作品には短絡的なそれはあまりでてこないなあと思った。
    最後の結論を踏まえて考えると、組織で仕事をする以上は、主人公は決して「正しい」手法で仕事にあたっていないという評価を私はくだす。厳しいのでと自分でも思うけど。

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    2024年05月06日
  • 女副署長 緊急配備(新潮文庫)

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    2024.05.06
    一気に読んだ2冊のうち1冊目。
    著者の特徴は緩急の付け方のうまさにあると思う。
    主人公の心情など、ゆったりと時間が流れているように思えるところと、事件が動くときの目まぐるしさとが良い対比になっている。

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    2024年05月06日
  • 匣(はこ)の人~巡査部長・浦貴衣子の交番事件ファイル~

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    タイトル通り交番勤務員を主人公とした警察小説。管内で発生した殺人事件とバイクによるひったくり事件が軸となって展開します。交番勤務の警官なので表立って捜査には参加できませんが、ペアっ子に疑いが向く中で、地域密着の交番員ならではの視点で事件の核心に迫っていく。
    やや暴走気味(暴走しないと物語にならない)ですが、事件を通じて主人公とペアっ子の成長が描かれてるのが好印象です。

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    2024年04月18日
  • 出署拒否 巡査部長・野路明良

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     このシリーズも、ちょっと良い意味でこなれてきたな。
     それでも、あまりにぎこちないところが、この主人公の為人の美点かもしれない。

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    2024年03月09日
  • 巡査たちに敬礼を(新潮文庫)

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    バツイチ・子持ちの交通課係長、事故係に異動したばかりの若手巡査、昇任試験を控えた女性警官、警察学校在学中の青年、定年退職目前の署長——郊外の所轄・御津雲(みつくも)署に勤める、世代もキャリアもバラバラな彼らの前に立ちはだかる仕事と人生の壁。さらに、50年にわたり隠蔽された警察署の過去も明らかになってきて……。組織の悪しき枷(かせ)を打破した先に、進むべき道が見えてくる。6編からなる、リアルな人間味に溢れた連作警察小説。

    著者の本は初めて読む。別の作品を前に読んだような気がしたが、調べてみたら違う作家だった。
    それはともかく、なかなかの書き手だと思う。ツイストを含む連作短編集。「南天」と「穴」

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    2024年03月03日
  • 黒バイ捜査隊 巡査部長・野路明良

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    シリーズ第二弾。
    運転手が所持していたのは、極めて精巧な偽造免許証であった、、、

    運転免許センターに異動した野路明良は、新設された黒バイ捜査隊の訓練も担っていた。その黒バイが追跡した不審車両が事故を起こし、偽造免許証が発覚した。
    そして、センター係長が窓から飛び降り重体に。
    いったい、センターに何が起きているのか?

    やがて、野路の前に不審なバイク集団が現れる。
    本当の悪は誰だ?
    悲しい出来事もあり、最後はウルウルです。

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    2023年12月31日
  • 開署準備室 巡査長・野路明良

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    何となく怪しい気配が漂う開署前の建物と幾つもの事件に関係がありそうでなかなかハッキリしないモヤモヤ感。これらを後半で一気に結びつける緩急がとても良い。
    普段の人間関係はどうであれ、いざ事件となった時に発揮する警察官としての矜持が魅力的です。

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    2023年12月27日
  • 出署拒否 巡査部長・野路明良

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    津賀署管内で起きた老女殺害事件で慌ただしい中、警務課の野路明良は、出署を拒否し引きこもる新人警官・友枝蒼を復職させるため彼の家に通っていた。様々な説得も奏功せず、無反応な友枝。このままではクビになってしまう。だが、野路が思いがけず口にした事件の被害者宅が近所だと知るや、俄かに興味を示す。野路はさらに情報を集め、友枝の意欲を引き出そうとするが……。

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    2023年12月30日
  • 女副署長 祭礼(新潮文庫)

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    物語りとして読ませる。
    ミステリ的には「偶然きっかけを見つけた」という部分があったりと、謎解き度は弱い。
    複数の事件が並行し、肝心の誘拐事件がまだ未解決なのに残りのページ数が百ページをきり、どうなることかと思ったら、終盤は思いもしない展開。
    一作目から主人公に絡む熊のような花野警部と、二作目から登場の新人刑事野上が印象深い。

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    2023年12月14日
  • 女副署長 緊急配備(新潮文庫)

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    前作の不祥事の懲罰人事で小さな所轄に飛ばされた田添副署長。殆ど凶悪事件がないはずの第一次産業が中心の田舎なのに、ヒキが強いのか赴任して早々に殺人事件が発生し、またもや警察官が巻き込まれる。
    本庁に異動していたお馴染みの花野グリズリー警部が臨場し、相変わらず微妙な距離感のコンビが指揮します。
    元警察官という経歴を持つ松嶋さんだけあって、女性警察官に浮ついたところがないのが好ましい。

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    2023年08月27日
  • 三星京香の殺人捜査

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    殺人事件と離婚調停、そんな事案が関連していきますが、ちょっと主人公のカンに頼りすぎかな。直観と直情行動が主人公の魅力でもありますが、もうちょっと理論立てがあってもいい気がします。

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    2023年08月14日
  • 流警 傘見警部交番事件ファイル

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    2023.08.05
    女性警察官の描写はとても良いです。人間、警察官、女性、こういった要素を全て併せ持つ存在として描かれてると思います。
    謎解きも良いと思います。
    しかし、地元の名士や警視正の人柄はわかりにくいというか、伝わりにくいというか。
    その弱点はあるにしても読む価値はあります。

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    2023年08月05日
  • バタフライ・エフェクト T県警警務部事件課

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    作者らしい女性警官を主人公とした警察内部もの。

    県警本部警務課に新設された事件課に配属された女性警部補3人。
    同時に配属された若手警官3人とともに、若手警官の自殺と連続窃盗犯の誤認逮捕の謎に取組む。

    自殺の原因を先輩警官の苛めで締めくくりたい上層部に抵抗して捜査を続ける事件課。
    誤認逮捕の背景とも繋がり、さらに警察内部の腐敗も。

    6人の個性が絡み合い、重層的に展開する。
    抑えた文体が緊張感と説得力を増している。

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    2023年04月28日
  • 女副署長 祭礼(新潮文庫)

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    女副署長シリーズ完結編
    おそらく三部作として計算されている
    このような形での完結はミステリ・警
    察小説を数千冊読んでいるけども記憶
    にない(--〆)(忘れただけかも)

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    2023年03月30日
  • バタフライ・エフェクト T県警警務部事件課

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    警官が署内で首吊り!不祥事の裏にある闇

    T県警大貫警察署内のトイレで、地域課の巡査、静谷永人が首を吊っているのが発見された。拝命して三年の若手警官の自殺に、衝撃が走る。事態の調査にあたるのは県警本部に新設されたばかりの警務部事件課のメンバーだ。キャリア部長が実績を残そうと作ったお飾り部署に寄せ集められた六人。その責任者となった明堂薫警部補は奉職三十四年のベテランで、個性豊かな捜査員たちの取りまとめに苦労をしつつ、調べを進めていく。
    その頃、九久見警察署管轄内で起きた連続窃盗事件で、犯人の女二人組が逮捕された。だが、そのうちの一件について、犯行時刻に別の場所で二人が目撃されていたという情報が

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    2023年03月20日
  • 女副署長 祭礼(新潮文庫)

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    県内最大の旭中央署は、六年前の夏祭りに発生した少女行方不明事案を抱えていた。副署長田添杏美の上司として、初のキャリア女性署長俵貴美佳が赴任してくる。が、まもなく杏美に本部の監察から声がかかった。秘密案件は署長についてだった……。同時進行する手配犯捜査、不可解な転落死。剛腕の捜査一課長花野司朗率いる精鋭「花野班」が加わり、事件は複雑かつ異様な展開を見せ始める。そして同じ夏祭りの宵、警備のために警察官が多数配置されるなか、杏美は一人、ある人物を追った――。

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    2023年01月26日
  • 女副署長 祭礼(新潮文庫)

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    流れとして次作は「女署長」かと思っただけに衝撃の結末。

    あまり一人の主人公にこだわらない作者の潔さか。

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    2022年12月01日
  • 女副署長 緊急配備(新潮文庫)

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    シリーズ第2作。

    前作の事件の責任を取って場末の署に異動となった主人公が、署長不在の中で副署長件署長代行となり、署員負傷事件と同時に管内十数年ぶりに発生した殺人事件に、出張ってきた県警本部とともに挑む。

    田舎ならではの閉塞感と濃厚な人間関係は事件の背景ともなり、解決の糸口ともなる。

    所轄署員の地道な捜査や着眼が捜査を進展させる様子が読者を高揚させる。

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    2022年11月25日
  • 女副署長 祭礼(新潮文庫)

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    ネタバレ

    「完結編」とあったので、好きなシリーズだし惜しいなと読んでいきましたが、まさかのかたちで幕を閉じました。

    次は花野、野上シリーズが開幕するのですよね。待ち遠しいです。

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    2022年11月23日
  • 女副署長 祭礼(新潮文庫)

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    松嶋智左『女副署長 祭礼』新潮文庫。

    シリーズ第3弾にしてシリーズ完結編の文庫書き下ろし作品。

    随分と思い切った完結編を用意したものだ。男性作家でも、ここまでの結末はなかなか書けるものではない。惜しむらくは、その後が少し冗長になり、せっかくの余韻が霞んでしまったことだ。

    副署長田添杏美が勤める旭中央署は、6年前に起きた少女行方不明事件と犯人を取り逃がした強盗事件の2つの未解決事件を抱えていた。そこに新たな女性署長が赴任して来た。

    ある日、監察から杏美に声が掛かり、キャリアの女性署長が抱える問題を排除するよう極秘の命令が下される。

    そんな中、未解決の強盗事件に動きがあり、署内は騒然とな

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    2022年10月27日