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Posted by ブクログ
本作には、名探偵もヒーローも登場しない。
描かれるのは、どこまでも「人間くさい」
公務員としての警察官たち。
中には、署長の妻と娘という「一般人」も出てくるが、
警察署の「関係者」であることは間違いない。
基本的にまじめで、正義感が強く、
自分たちの仕事に誇りを持っている警察官たち。
中には、小ずるい奴とか、反抗的な奴とかもいるが、
それも含めてリアルな「人間としての」警官の群像劇。
タイトルになっている女副署長も、一応主人公だが、
いわゆる「ヒーロー像」とはほど遠い姿に描かれている。
むしろ「普通のオバサン」のような(^ ^
奉職して三十数年のキャリアを誇ってはいるが、
管理畑が多く、捜査の第一線の経験は無い。
そのため、現場のたたき上げ刑事達からは、
何と言うかちょっと下に見られてたりして(^ ^;
それでも、指揮系統としては上下関係があり、
時には横車を押し通すような手も打つ。
それがまた「現場」の反感を買って...
でもみんな、目指しているのは実は同じで...
という、結構ややこしくこんぐらかった舞台背景(^ ^;
台風が直撃してくる、という切羽詰まった中、
あろうことか警察署の敷地内で、
現役警官が何者かに殺害される、という
ショッキングな事件が起こり...
ただでさえ台風対策に人手を取られている中、
封鎖された警察署内にいる全員が容疑者となり...
息詰まる緊張感の中、少しずつ事件の糸がほぐれてくる。
終盤に明らかになる「事件の真相」には、ちょっとびっくり(^ ^;
登場人物が多いので、気を抜いて読んでいると、
誰が誰やら分からなくなるので、要注意(^ ^;
Posted by ブクログ
松嶋智左『女副署長』新潮文庫。
警察署を舞台にした密室殺人という面白いテーマ。途中、中弛みした感はあるが終盤から結末までの怒濤の展開は見事。
台風の直撃により、警察署内に大勢の警官が当直にあたる中、警察署の敷地内で地域課警部補の刺殺死体が発見される。肝心の証拠が洗い流される程の激しい雨の中、警察署は封鎖され、署内の全警察官を対象にした前代未聞の捜査が始まる。
主人公の女副署長・田添杏美は余り活躍しないなと思っていたら、終盤になり、彼女あってこその怒濤のストーリーが展開する。著者が元女性白バイ隊というだけに、警察組織の詳細や実際にあったのかと思うような不祥事や組織の腐敗までもが描かれる。
本体価格670円
★★★★
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小説・文芸
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