ポール・オースターのレビュー一覧

  • ムーン・パレス(新潮文庫)

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    引力のように引き寄せられる不思議な縁。
    死を垣間見て生を実感、孤独と後悔、渇望の日々と心の充実が繰り返し描かれる内容は、描写がリアルでシーンが鮮明に思い浮かびます。なので、追い詰められる感覚のストレスに読者も苛まれます。

    フィクション小説ながら、20世紀後半のアメリカ(例えば書き出しが「それは人類が初めて月を歩いた夏だった」等)の当時のニュースが織り交ぜられ、創作と事実が上手く交差しているから、なんだか1人の実在する人物の話を聞いているようでした。
    情緒がありグッとくるとても美しい小説。

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    2026年02月21日
  • バウムガートナー

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    大きな出来事が起こるわけでもなく、妻を失った喪失感が漂い、大半は過去の回想で進んでいく。が、不思議と重くない。悲しみを抱えながらも、新たな人との出会いやかつて幸せだった記憶を支えにしながら、残された者は淡々と日常を過ごしていく。ポールオースターの遺作。

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    2026年02月11日
  • サンセット・パーク(新潮文庫)

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    舞台はリーマンショック後のアメリカ

    ブルックリンの廃屋に不法居住する若者三人を描いた群像劇。

    大不況の中で、もがき苦しみ懸命に生きる若者達のリアルな心理描写が心に沁みる。
    慣れない海外文学で苦労したが、この作品を読めて良かった。

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    2026年02月02日
  • ムーン・パレス(新潮文庫)

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    挫折と希望の繰り返し、偶然の連鎖
    主人公は寂しい人にも思えるけど、豊かな経験をしたんだと思う。ただ、大切なものを失いすぎた
    最後には希望を持っているところに救われる
    「見るということはなにか」というエフィングの言葉には考えさせられる
    ひとつの人生を語り終えたような壮大さを感じた

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    2026年01月29日
  • 幽霊たち(新潮文庫)

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    ネタバレ

    はじめて読んだポール・オースター。なんと言うか雰囲気がある作品ですね~。皆が読んで面白いと感じるかは疑問ですが僕は結構好きな感じかも(笑)登場人物たちがブルーやホワイト、ブラックなどの呼び名なので人間としてイメージできない感じだった(笑)もっと他の作品を読んでみよう(笑)

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    2026年01月07日
  • ガラスの街(新潮文庫)

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    「音楽的な文章ってなんだ」と思い、購入。
    本当に音楽的な文章だった。この言い表し方が最適だ。ラストは駆け抜けた、ともまた違うような感じがした。

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    2026年01月04日
  • サンセット・パーク(新潮文庫)

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    リーマンショック後のニューヨーク。
    空き家に不法居住する4人の若者の群像劇。

    不確かな未来の中、お互いなんとか寄り添って、
    歩きだそうとした彼らに突きつけられた現実は…。

    今だけのため、この瞬間、このつかのまの瞬間の
    ために生きるんだ。マイルズの言葉の重みをひしと
    感じながら、今日も夕日が沈んでいった。
    家族の優しさがいい。

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    2026年01月03日
  • サンセット・パーク(新潮文庫)

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    P・オースター作品の中では少々異色の現在進行形(既に15年前となる2010年に刊行されたことを踏まえても)の空気が流れる群像劇。登場人物はそれぞれ問題を抱えているしすっきりとした解決などはない。そんな先の見えない不穏で憂鬱ムードの中に時折現れるきらめくような人生の輝きに、この時代を生きてゆく希望を感じる。

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    2026年01月01日
  • サンセット・パーク(新潮文庫)

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    ネタバレ

    リーマンショック後の冷え込んだ景気のアメリカで、4人の若者がサンセットパークの廃屋に不法滞在してシェアハウスする物語。

    金融危機で起こった不景気による先行きの見えない不安と未来に対する絶望感は今の日本の感覚とも通じるものがあり、解説でも語られている通りの「いま・ここ」にしかない切迫感が凄まじい。それは立ち退き期限の迫った廃屋の不法滞在という腰の座らなさがそのまま若者たちの「寄る辺なさ」へと繋がっており、夢や目標のために節約しているというより本当に行き場がなくて迷い込んだような感じなのがたまらなく切ない。群像劇視点ながら主人公含む4人ではなく、主人公マイルスの父親であるモリス・ヘラーの視点も混

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    2025年12月14日
  • サンセット・パーク(新潮文庫)

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    リーマンショック後のアメリカを舞台に、野球、映画、家族(と家族の死)などオースターが一貫して書いてきたテーマに加えてちょっとセックスの要素が多く他の作品ほど感情移入はできなかったけれどもサンセット・パークの住人4人のそれぞれの視点から構成される各章は面白かったです。

    The Best Year of My Life(オフコースじゃない方)観てみたいな。

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    2025年12月11日
  • サンセット・パーク(新潮文庫)

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    リーマンショック後のニューヨーク。朽ち果てた建物に不法居住しつつ毎日を懸命に生きる若者たち。それぞれ苦悩もありつつ若者らしい恋の悩みもあったり、閉塞感のある世界の中でささやかな楽しみも垣間見える。
    国は違えど、就職氷河期をどうにか生き抜いた日本の若者たちに重なる色を感じる。
    この後、4人+αはどんな人生を歩んだのだろうか。

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    2025年12月08日
  • 写字室の旅/闇の中の男(新潮文庫)

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    【写字室の旅】

    オチがよかった。あと数ページだけどどうやって物語が終わるんだろうって思ってたところでのそういうことか、と分かった時は快感だった。
    オースターが今まで書いてきた作品の登場人物たちが沢山出てきて、それぞれの作品を思い出しながら楽しく読めた。オースターはそんなつもりで書いてないかもしれないけど、ファンからしたら最早ファンサービスだと思う。
    物語の登場人物が自我を持ったらという題材は色んなところで見るけど、物語を世に生み出すことの責任や畏怖のようなものを感じた。

    【闇の中の男】

    前半の写字室の旅と同じく物語を作ることについてのお話。
    こちらは前半とは違い、作り出された物語の中の人

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    2025年11月20日
  • ガラスの街(新潮文庫)

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    ニューヨークの街並み、96丁目を曲がってとか109丁目の角を曲がってとか、ほとんど街並みのイメージが出来なかったけど、依頼を受けた私立探偵の動向が気になって仕方なかった。ドン・キホーテの解釈や失楽園、新バベルがとうとか難しい話も出てくるけど、そこはあまりこだわらなければ十分楽しみた。物語に著者のポールオースター自身が登場すると言う変わり種の本。のめり込んで自分を失う怖さを味わった。

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    2025年11月15日
  • ムーン・パレス(新潮文庫)

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    偶然の出会いと別れによる人生の激しい浮き沈みが描かれることで、ストーリーに惹きつけられ、読書中は現実の悩みを一時忘れさせてくれます。必ずしも時系列ではない語りがあり、匠の技を感じました。

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    2025年11月09日
  • ガラスの街(新潮文庫)

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    デビュー作から異彩を放っているポールオースター。先が気になる予想できない展開に加えて類稀なる表現力と文章力。訳者もすごい。最後の物語の締め方も良かったです。

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    2025年10月29日
  • ガラスの街(新潮文庫)

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    アメリカの近代作家オースターのニューヨーク三部作、鍵のかかった部屋と幽霊たち、とで3冊。
    話的には繋がってはいないけれど、3冊に共通するのは、ニューヨークという現実の世界の中で感じる非現実感。読み進むと、幻想的な迷路にはまってしまったような感覚に陥ります。
    どの話も推理小説のようであって推理小説ではありません。主人公は、誰かを探す、観察する、探偵、という体裁をとりながら、ひたすらある人を追ってニューヨークブルックリンの街を徘徊します。
    相手を知ろうとすればするほど他人とは何かと考え始め、他者の不確かさが深まり、延いては自分と他者との境界はあるのか、自分とは何か、となります。
    結論もなければ謎の

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    2025年10月15日
  • ムーン・パレス(新潮文庫)

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    どこかでグッと掴まれるとか、起承転結がバッチリあるとか、あんまりそういう感じじゃないんだけど(ずっとちょっと変で悲しい話)、なーんか飽きずに楽しく読めて不思議。
    MSフォッグ(と彼女のキティ)、フォッグとエフィング(目の見えない偏屈なじいさん)、エフィングの過去、フォッグとバーバー、バーバーの本の内容、みたいにそれぞれまあまあちゃんとした(どちらかというと重くて悲しい)話がたくさん出てきた。
    でもなんからみんな好き。
    特に最初のフォッグの、お金無いのにその中で謎にやりくりしようと頑張るところがなんか好き。叔父さんの残した本を読みまくって、売って、何もなくなったら公園で生きて…私も助けに行く親友

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    2025年10月02日
  • 4 3 2 1

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    学ぶことがとても多い読書であった。
    ページが進むにつれて、悲しい出来事が起きていき、読んでいるとこちらまで鬱っぽくなる時があった。けれども必ず章の最後の方に。人生において糧となり指標となってくれるような言葉が綴られていて。それを見つけるために頑張って読んでいた気がする。
    神は果たしてどのような意図で肩をすくめたのか?
    自らのちょっとした、あちゃーやってもた、ごめん!というべき策士的失敗にか。それとも、良きことを重ねていれば必ず神は報いてくれる、という人間の思い込みにか。そもそも神はいるのか?
    でも
    神はいないかもだが、生は必ずそこにある。死もまた確実にそこにあり、生と死は一体である。
    自ら選ん

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    2025年10月01日
  • ムーン・パレス(新潮文庫)

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    一度落ちるところまで落ちた生活から老人と出会い真実かわからない昔話と繰り返される出会いと別れの中で運命の数奇さが散りばめられている。最後はなんだか唐突せ切なくてとても良かった。

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    2025年09月21日
  • インヴィジブル

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    ネタバレ

    アダム・ウォーカーが書き残した彼の人生。ルドルフ・ボルンとの出会いと殺人疑惑。彼に物語を託されたジムはアダムの死後、彼の人生を追う。

    ポール・オースターも村上春樹と同じで、読むタイミングがある作家さん。今は波長が合うらしく、ずっと読んでしまった。アダムの物語やジムに語られる関係者の話が引き込まれる。

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    2025年09月19日