ポール・オースターのレビュー一覧

  • 幽霊たち(新潮文庫)

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    ブルーがだんだんわけがわからなくなっていったように、自分も「何を読んでいるんだ…?」と上手く頭が働かなくなってしまうような読書体験だった。『ガラスの街』でもそうだったけど、ニューヨーク三部作ってこんな「なんだかわけわからねえ靄に包まれた気分だぜ」っていうのが続くんですかね?『鍵のかかった部屋』を読むのが楽しみではあります。最後のブルーが旅立つところが好き。どこか分からないけど、とりあえずそういうことにしておこうかっていう姿勢が。

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    2025年06月11日
  • 幽霊たち(新潮文庫)

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    鈴木保奈美さんが大好きなオースターを初めて読んでみた。これは探偵小説なのか、それとも心理小説、哲学?なかなか難しい本のように感じる。少し村上春樹の作風に似てるように感じるのは私だけかな。一度読んだだけでは、私には理解、謎はまだまだ解けない。探偵ブルーのその後が気になる。

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    2025年06月08日
  • ムーン・パレス(新潮文庫)

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    とても読みやすく、理解しやすかったです。内容も、特別感動する部分は私にはなかったですが、どうなるか分からない展開で、不思議とリアリティも感じられて良かったです。

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    2025年05月02日
  • ガラスの街(新潮文庫)

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    最後まで真相は掴めず。それが読み手の想像を掻き立てるのだろうが、不完全燃焼にもなってしまう。
    なかなか強敵だった。ポールオースター著書は繰り返し読むと新しい考察が生まれるから、少し時間を置いて再読したい。

    叶うならニューヨークの街の中で読めたら最高ですね。

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    2025年04月01日
  • 幽霊たち(新潮文庫)

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    初めてポール・オースターの作品を読む。題名が
    読み終えるまで意味がわからなかった。幽霊がいつ出てくるのだろうと。現実だが抽象の世界。相手の行動を自己に投影する。そんな話。2025.3.29

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    2025年03月29日
  • ガラスの街(新潮文庫)

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    クインという作家が残した赤いノートをもとにオースターの友人である「私」という人がこの物語を書いた体になっている。けど、そもそもクインの体験したことが本当かどうかも分からないし、仕事をクインに依頼したピーターたちの存在、尾行対象だったスティルマン自体が本当に追っていた人物かどうかも、なにもかもがあやふやで消え入りそうなお話だった。それはまるで冒頭のニューヨークという街の特性を表すかのように。
    (途中色んな古典作品の話(ドン・キホーテなど)がでてくるのだけれど、それも知っていたらもっと面白く読めたのかもしれない)

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    2025年02月13日
  • ガラスの街(新潮文庫)

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    以前から気になっていた作家の一人、P・オースター。お亡くなりになったタイミングで手に取ることになったことを激しく後悔した。これは20代から30代のうちに出会いたかった作品で、作家だった。ニューヨークの街の迷路へ入り込んでいく。こんなにもみずみずしくニューヨークの街が描かれている作品があるだろうか。とらえどころのない物語。ちょっとした狂気を感じられるのけれど、それがホラーやサスペンス調ではない。だからこそ、凄みを感じた。アメリカ文学を深掘りしたくなったし、それとは別にドンキホーテをちゃんと読みたくなった。

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    2025年01月19日
  • ガラスの街(新潮文庫)

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    ミステリーなのか、自分には読解しきれない本だった。訳ではなく原文で読めばわかるだろうか。
    でも、これを書ける人もまた異常だと思う。

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    2024年11月23日
  • 幽霊たち(新潮文庫)

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    探偵業を営むブルーのところにホワイトという人物がやってきて、ブラックという男を監視するよう依頼してくる。
    ブルーはブラックを毎日監査している内に、ブラックに興味を持つようになり、とうとうブラックに話しかけて、会話をするようになる、、、。

    現代アメリカ文学の代表的作家ポール・オースターの「ニューヨーク三部作」と呼ばれる初期の代表作の中の一作。

    ブルーやブラックという登場人物の名前も、探偵という職業も、この作品はいわゆる「物語」を語ろうとするよりも、「物語」という枠組みを使って、オースターが作品を書くという仕事を楽しんでいるように思える。

    丁度大学生だった時にオースターの作品の翻訳が出始めて

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    2024年09月15日
  • 冬の日誌/内面からの報告書(新潮文庫)

    KOU

    購入済み

    ポール・オースター

    2024年4月に逝去されたポール・オースター氏の自伝的な作品。
    ハッとさせられる表現がオースター氏らしいが、やはり他人の日記なので退屈。
    オースターファンなら出版されている作品のアクセントとして知っておいて損はないと思うが、、、
    やっと冬の日誌を終えて、内面の報告書にたどり着いたが、さらに難解というか、意味不明な部分が多くてつらい。

    #タメになる

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    2024年08月25日
  • ブルックリン・フォリーズ(新潮文庫)

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    どこか生きづらさをを抱えた人達が次々と出てくる話。
    彼らを描く筆致がどこか優しく、途中若干退屈さも感じましたが、終盤にかけてのまとめ方は流石としか言いようがありません。
    読後に感じる温かさが心地よかったです。

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    2024年07月13日
  • ガラスの街(新潮文庫)

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     出だしの一節は印象的だ。物語が進んでいくと、私立探偵、殺人、監禁生活等ミステリー要素の言葉が出てくる。癖のある人物が登場することもあり、何かしらの事件が軸になるものと思いきや、安部公房さん的な不思議な物語に転換していく。

     都市生活における存在とは何だろう。空想と現実の境界が溶けきるころに物語が終わる。

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    2024年07月04日
  • ブルックリン・フォリーズ(新潮文庫)

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    癌を患い離婚しブルックリンで余生を過ごす50代後半のネイサン・グラス、ネイサンの亡妹ジューン、その息子で将来を嘱望されながら大学で挫折しタクシー運転手になったトム・ウッドと妹のオーロラ。オーロラの夫で新興宗教に洗脳されたディヴィッド、二人の娘でネイサンの家を訪れながら頑なに口を閉ざす9才のルーシー。ネイサンの前妻イーディスと娘のレイチェル。トムが働く古書店の店主でセクシュアル・マイノリティーのハリー・ブライトマンとジャマイカ人でドラァグクイーンの店員ルーファス。トムが慕うアクセサリー工房の美しく完璧な母親 (BPM)ナンシー・マズッケリ。多彩なキャラクターたちの夢、挫折、ロマンス、LGBT、出

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    2024年05月05日
  • ブルックリン・フォリーズ(新潮文庫)

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    次々と展開するお話に引き込まれました。
    そして最後のページの衝撃。
    翻訳のものはしっくりこないものが多くてちょっと苦手だったりしたのですが、楽しく読めました。

    人生はいつまでもいろいろあるよね。

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    2024年02月29日
  • ブルックリン・フォリーズ(新潮文庫)

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    愚行 というが、思うようにいかない、ままならない
    どこかゆったりのんびりとした穏やかな空気をまといながら
    不意に降りかかる不幸や思いがけない幸運や転機の訪れ
    上手くいくこともいかないことも、そりゃあるさと
    それは、ありふれた、どこにでもある、誰にでも起こる普通の
    しかしその人にとっては唯一の特別な人生の人々の物語

    もしかすると最後の最後に触れられるあの事件は
    それ以前・それ以後と、その空気を一変させてしまう転換点なのだろうか

    詐欺・犯罪ですら受け入れ取り込もうとする楽観的楽天的で
    多少冷笑的でもあり諦念も備えた寛容さをもちあわせた物語が
    オーロラの配偶者に対する場面で厳しさをあらわしていた

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    2023年05月17日
  • ガラスの街(新潮文庫)

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    「試写室の旅」を読んだら、久しぶりに読み返したくなった。初読時は主人公がどうなっていくのかにハラハラして一気に読んだ。
    改めて読むと、言語や存在を巡る考察も楽しく読める。
    新訳で読めたのも嬉しい。

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    2023年01月13日
  • 幽霊たち(新潮文庫)

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    いったい彼らが誰なのか?そもそもこの物語は何を描こうとしているのかすら分からないまま読み進める。

    ブルー、ブラック、ホワイト。

    登場人物たちのイメージはなんとも劇画チックで、アメコミのキャラクターを想像しながら読んでいました。
    とても難解なことを平易な言葉で端正に語っている印象があり、どこか孤独な閉塞感が終始支配している。

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    2022年11月23日
  • ブルックリン・フォリーズ(新潮文庫)

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    たぶん、甥っ子トムが
    古本屋で働いている設定だったから
    読もうと思ったのでしょうが
    そこはあんまり関係なかったわ。

    とにかく現代アメリカ社会って
    こんな家族関係が別に珍しくないのかしら?
    というくらい離婚、非婚、DVにネグレクトと
    問題がてんこもりです。
    そこから再構築していく物語なので…。

    半分くらいまでエンジンかからなくて
    どうしようかと思ったけれど
    主人公の姪の娘にあたる女の子が登場してから
    私の中で加速度的におもしろくなり
    ハッピーエンドの方向に向かってくれたので
    なによりでした。

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    2022年10月03日
  • インヴィジブル

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    invisible。目にみえない。姿がみえない。などを表すタイトルの通り語り手や場所を変えながら、とある人物の真実に迫る。

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    2022年05月25日
  • 幽霊たち(新潮文庫)

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    シンプルながらテーマ(アイデンティティとは?みたいな)がしっかりしていた。
    けど、面白みは薄い。文章は読み易いし、読み心地はいいけど、これは翻訳者の力か?
    原書を今度読んでみたい。

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    2022年03月27日