松崎有理のレビュー一覧

  • シュレーディンガーの少女

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     またまた、本屋で帯とタイトルに惹かれて買いました。創元SF文庫だ。SFなんだ。
     文字が小さくて詰まっているけど、難解な言い回しはないので読みやすいです。
    「六十五歳デス」デスはdeathとかけてあるのね。人口の抑制のために、65歳で死ぬ世界。個人的にはそれもいいかもと思うけど、そのために、技術が継承されなかったんじゃないかっていう所は、そうでなくても、されていかない気がする。この話に出てくる「紫」さんが、64歳だけど、かっこいいです。
    「太っていたらだめですか?」政府主催ダイエット王決定戦って、そこまでやるんですか?ノリはいいので笑って読めます。でも、あんまり好きじゃないかな。
    「異世界数

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    2024年04月29日
  • 未来製作所

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    移動とものづくりというコンセプトの未来と言われて読むと、特に目新しさも感じずに読んでしまうけど、ショートショートとしてはおもしろく読める。

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    2023年11月26日
  • シュレーディンガーの少女

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    ★なんでも早めに引退するのが好きでね(p.40)

    [○]「六十五歳デス」/カッコいいおばあさん/人口減らすため六十五歳前後で死ぬ人工病原体/六十五歳までにしたいことリスト/喫煙率増加/死の恐怖を癒す無免許医/自分と同じ痣のある少女を引き取る/少女との心の交流。

    [△]「太っていたらだめですか?」/政府が行う肥満者撲滅デスゲーム。その(二重の)結末は?

    [△]「異世界数学」/数学は好きやけど(ほとんど忘れてるけど)、さすがにこの展開は無理あらへん?/ま、も一回数学を学び直したくはなりました。

    [○]「秋刀魚、苦いかしょっぱいか」/まさか秋刀魚の塩焼きをSFにできるとは・・・

    [△]「ペ

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    2023年07月27日
  • Genesis 一万年の午後

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    ■個人的なメモ

    [△]久永実木彦「一万年の午後」/ヒト絶滅後、一律なマ・フたち、聖典、宇宙の地図づくり、変化しないこと。
    [▽]高山羽根子「ビースト・ストランディング」/ビースト挙げ競技、旧野球場。
    [○]宮内悠介「ホテル・アースポート」/宇宙エレベーター、ホテル、殺人事件。
    [△]加藤直之「SFと絵」/ゲーム「ディガンの魔石」以来ファンです。
    [○]秋永真琴「ブラッド・ナイト・ノワール」/旧吸血鬼の「夜種」、人間は王族、ローマの休日、好みのキャラ、好みの設定、好みの会話。
    [△]松崎有理「イヴの末裔たちの明日」/技術的失業、AI、ロボット、ベーシックインカム、治験、星新一さんっぽいオチ。

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    2023年06月11日
  • シュレーディンガーの少女

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    ネタバレ

    女子が多種多様な理由で理不尽に退場させられる未来を描いたライトSF短編集。一話目の「六十五歳デス」がわりと好き。

    ■六十五歳デス:65歳になると強制退場の世界。64歳の紫さんの潔さがいい。母性と伝承の物語。
    ■太っていたらだめですか?:デブコンテストで負けたら強制退場の世界。いくらなんでもありえなすぎか。
    ■異世界数学:数学禁止法で強制退場の世界。かくれんぼの人数問題でひっかかりそうになった。
    ■秋刀魚、苦いかしょっぱいか:秋刀魚が食べたくなる話。強制退場無し。
    ■ペンローズの乙女:生け贄で強制退場の美少女に恋する少年。ドレイク方程式。
    ■シュレーディンガーの少女:生き残り確率50%の量子自

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    2023年06月02日
  • Genesis 白昼夢通信

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    創元と関係が深い作者の作品を編んだSFアンソロジー。もっとも気に入った作品は松崎有理さんの「瘦せたくないひとは読まないでください。」だった。肥満の人には人権がないかのように扱われる健康先進国の日本で、デスゲームが行われる。肥満の人が5人選ばれて、食事をしたら殺されるゲームだ。極端なシチュエーションであるが、健康も行きすぎるとデストピアになる警鐘だろうか。エッセイの「アンソロジーの極意」を読んで、アンソロジーの楽しみ方を少し理解できた。

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    2023年05月30日
  • シュレーディンガーの少女

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    個人的には『ペンローズの乙女』がお気に入り。
    視点が行き来するので最初は面食らったが、収束していくのが気持ちよかった。皮肉なラストも切れ味抜群。

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    2023年05月17日
  • 代書屋ミクラ

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    東北大学に仙台にゆかりのある人には、親しめる部分も多いと思う。今一つ、浅い感じがして、もう少し深いところでそれぞれの物語がつながっていると、もっとファンが増えそうなシリーズものになりそうです。軽く楽しむという意味ではよい本です。

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    2023年05月06日
  • シュレーディンガーの少女

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    ネタバレ

    【収録作品】六十五歳デス/太っていたらだめですか?/異世界数学/秋刀魚、苦いかしょっぱいか/ペンローズの乙女/シュレーディンガーの少女

    「六十五歳デス」プログラムされた死が65歳前後に訪れる世界。ヒロインがかっこいい。著者は「かっこいいおばあちゃんを書きたかった」と言っているが、65歳は「おばあちゃん」ではないと思う。
    「太っていたら……」肥満者を集めた公開デスゲーム。出場させられた女性たちはタッグを組んで抵抗する。
    「異世界数学」数学嫌いの女子高生が、数学を禁止する異世界に飛ばされる。
    「秋刀魚、……」秋刀魚が遠い過去のものとなった世界。少女は小学校の自由研究で秋刀魚の塩焼きを再現しようと

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    2023年04月19日
  • Genesis 白昼夢通信

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    どうしてみんなうなじにケーブルを接続したがるのか。脳に近いから?攻殻機動隊の見過ぎ?
    地獄を抜い取る、モンステリウム、痩せたくない〜が好き。

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    2022年11月10日
  • Genesis 一万年の午後

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    おもしろいシリーズだから愉しみ

     最初に大好きな堀晃作品を読んだ。土地勘あるからスラスラ読める。堀さんの近況報告みたいなものかな。

     最も楽しみにしていた久永作品を最後におき、順番に読む。高山羽根子作品は最初から乗り切れずパス。宮内悠介作品はミステリー感覚て肩透かし。秋永麻琴作品がとても楽しかったぞ。これ別作品も読みたいってことで発見のワクワク感で持ち直す。松崎有理さくひんは少しトーンダウンて、次の生首って作品はさっぱり乗り切れずに少しコーヒータイム。

     リフレッシュ後の宮澤伊織作品は、これまた秋永作品同様にアクションつぽくてとても良かった。これも発見だ。アンソロジーはこれが醍醐味。

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    2022年04月02日
  • Genesis されど星は流れる

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    SF。短編集。
    どの作品もまずまずな感じ。
    メンツ的にもハズレはないか。
    異様な世界観が魅力の、空木春宵「メタモルフォシスの龍」。
    爽やかな青春SF、宮西建礼「されど星は流れる」。
    上記2作品が好き。

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    2022年02月01日
  • 未来製作所

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    今よりも科学技術が少し進んだ世界の話。
    ショートショートというより短めの短編って感じ。
    星新一さんのような「オチでびっくり!」というのではなく、読みおわって優しい気持ちになる話がほとんど。
    爽やかなショートショート集。

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    2021年12月04日
  • 未来製作所

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    5人の作家による未来のものづくりをテーマにしたショートショート。どれもが優しい気持ちにさせてくれる話。ユートピアとは言わないけれど、読み終わってニッコリさせてくれる。

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    2021年09月28日
  • 架空論文投稿計画

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    いくつかのアンソロジーで著者の作品を読んでいて、興味が湧いて読んでみたのが本著です。

    本著、研究者心理を専門とする助教(所属は"蛸足大学"で、本著の内容からすると著者の出身でもある東北大学のようですね)が、論文の査読制度のチェック機能が崩壊しているのでは?という仮説のもと、「かけんひ」を使いつつ架空論文を投稿していくというもの。
    この架空論文を書くにあたって、作家たる著者自身が作中に登場するというのも本著の構造の面白いところ。論文自体のアホらしさも含め、著者のユーモアセンスは凄いなぁと唸らされます。

    残念なのは、アカデミックな職業の方々ならおそらくわかってクスッとするで

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    2021年08月09日
  • 嘘つき就職相談員とヘンクツ理系女子【電子特典短篇付き】

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    家元は、何となく佐々木蔵之介さんで再生された。なんというか、いろんな方面で予想を裏切られて、不思議な余韻が残るお話だった。

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    2021年05月30日
  • Genesis されど星は流れる

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    数学は苦手だが松崎作品が読めて嬉しい。表題作のように、今の世の中はSF作家の腕の見せどころではないだろうか。

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    2021年01月26日
  • Genesis されど星は流れる

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    理解しやすいSFが、減った気がする。設定が複雑過ぎて読むのが億劫になる中、この作品集は、サクサク読める。これ、とても大切。難しい事を易しく表現するのは、作家の技術です。偉い!楽しく読めた。

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    2020年11月01日
  • Genesis 白昼夢通信

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    SF。短編集。シリーズの2年目。
    前年よりは好みの作品は少ないけど、このシリーズ大好き。
    珊瑚のシリーズ短編、門田充宏「コーラルとロータス」が一番好み。
    水見稜さんの作品を初めて読めたのも収穫。
    石川宗生さんも相変わらず独特の雰囲気で好印象。

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    2020年08月07日
  • 架空論文投稿計画

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    学術の未来に危機感を抱いた大学助教授の『ユーリー小松崎』は、学術研究の理想を守る為、知り合いの駆け出し作家『松崎有理』に協力を仰ぎある実験を行うことにした。嘘の論文をでっちあげて査読を通るかどうか調べるというものであったが、修正指導もないまま論文は掲載されてしまう。その後『論文警察』と名乗る怪しい団体に目を付けられ・・・。

    論文不正問題と言えば、一大センセーショナルを巻き起こした事件がありましたが。
    コメディー風に仕上げて、現状に一石を投じるとか風刺なのかとか思ったのですが、そういう側面もあるかと思えど、面白ければいいのかもしれない。
    しかも、後書きによれば、ストーリーの中に差し込むために作

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    2020年02月12日