松崎有理のレビュー一覧
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またまた、本屋で帯とタイトルに惹かれて買いました。創元SF文庫だ。SFなんだ。
文字が小さくて詰まっているけど、難解な言い回しはないので読みやすいです。
「六十五歳デス」デスはdeathとかけてあるのね。人口の抑制のために、65歳で死ぬ世界。個人的にはそれもいいかもと思うけど、そのために、技術が継承されなかったんじゃないかっていう所は、そうでなくても、されていかない気がする。この話に出てくる「紫」さんが、64歳だけど、かっこいいです。
「太っていたらだめですか?」政府主催ダイエット王決定戦って、そこまでやるんですか?ノリはいいので笑って読めます。でも、あんまり好きじゃないかな。
「異世界数 -
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★なんでも早めに引退するのが好きでね(p.40)
[○]「六十五歳デス」/カッコいいおばあさん/人口減らすため六十五歳前後で死ぬ人工病原体/六十五歳までにしたいことリスト/喫煙率増加/死の恐怖を癒す無免許医/自分と同じ痣のある少女を引き取る/少女との心の交流。
[△]「太っていたらだめですか?」/政府が行う肥満者撲滅デスゲーム。その(二重の)結末は?
[△]「異世界数学」/数学は好きやけど(ほとんど忘れてるけど)、さすがにこの展開は無理あらへん?/ま、も一回数学を学び直したくはなりました。
[○]「秋刀魚、苦いかしょっぱいか」/まさか秋刀魚の塩焼きをSFにできるとは・・・
[△]「ペ -
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■個人的なメモ
[△]久永実木彦「一万年の午後」/ヒト絶滅後、一律なマ・フたち、聖典、宇宙の地図づくり、変化しないこと。
[▽]高山羽根子「ビースト・ストランディング」/ビースト挙げ競技、旧野球場。
[○]宮内悠介「ホテル・アースポート」/宇宙エレベーター、ホテル、殺人事件。
[△]加藤直之「SFと絵」/ゲーム「ディガンの魔石」以来ファンです。
[○]秋永真琴「ブラッド・ナイト・ノワール」/旧吸血鬼の「夜種」、人間は王族、ローマの休日、好みのキャラ、好みの設定、好みの会話。
[△]松崎有理「イヴの末裔たちの明日」/技術的失業、AI、ロボット、ベーシックインカム、治験、星新一さんっぽいオチ。
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ネタバレ女子が多種多様な理由で理不尽に退場させられる未来を描いたライトSF短編集。一話目の「六十五歳デス」がわりと好き。
■六十五歳デス:65歳になると強制退場の世界。64歳の紫さんの潔さがいい。母性と伝承の物語。
■太っていたらだめですか?:デブコンテストで負けたら強制退場の世界。いくらなんでもありえなすぎか。
■異世界数学:数学禁止法で強制退場の世界。かくれんぼの人数問題でひっかかりそうになった。
■秋刀魚、苦いかしょっぱいか:秋刀魚が食べたくなる話。強制退場無し。
■ペンローズの乙女:生け贄で強制退場の美少女に恋する少年。ドレイク方程式。
■シュレーディンガーの少女:生き残り確率50%の量子自 -
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ネタバレ【収録作品】六十五歳デス/太っていたらだめですか?/異世界数学/秋刀魚、苦いかしょっぱいか/ペンローズの乙女/シュレーディンガーの少女
「六十五歳デス」プログラムされた死が65歳前後に訪れる世界。ヒロインがかっこいい。著者は「かっこいいおばあちゃんを書きたかった」と言っているが、65歳は「おばあちゃん」ではないと思う。
「太っていたら……」肥満者を集めた公開デスゲーム。出場させられた女性たちはタッグを組んで抵抗する。
「異世界数学」数学嫌いの女子高生が、数学を禁止する異世界に飛ばされる。
「秋刀魚、……」秋刀魚が遠い過去のものとなった世界。少女は小学校の自由研究で秋刀魚の塩焼きを再現しようと -
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おもしろいシリーズだから愉しみ
最初に大好きな堀晃作品を読んだ。土地勘あるからスラスラ読める。堀さんの近況報告みたいなものかな。
最も楽しみにしていた久永作品を最後におき、順番に読む。高山羽根子作品は最初から乗り切れずパス。宮内悠介作品はミステリー感覚て肩透かし。秋永麻琴作品がとても楽しかったぞ。これ別作品も読みたいってことで発見のワクワク感で持ち直す。松崎有理さくひんは少しトーンダウンて、次の生首って作品はさっぱり乗り切れずに少しコーヒータイム。
リフレッシュ後の宮澤伊織作品は、これまた秋永作品同様にアクションつぽくてとても良かった。これも発見だ。アンソロジーはこれが醍醐味。
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いくつかのアンソロジーで著者の作品を読んでいて、興味が湧いて読んでみたのが本著です。
本著、研究者心理を専門とする助教(所属は"蛸足大学"で、本著の内容からすると著者の出身でもある東北大学のようですね)が、論文の査読制度のチェック機能が崩壊しているのでは?という仮説のもと、「かけんひ」を使いつつ架空論文を投稿していくというもの。
この架空論文を書くにあたって、作家たる著者自身が作中に登場するというのも本著の構造の面白いところ。論文自体のアホらしさも含め、著者のユーモアセンスは凄いなぁと唸らされます。
残念なのは、アカデミックな職業の方々ならおそらくわかってクスッとするで -
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学術の未来に危機感を抱いた大学助教授の『ユーリー小松崎』は、学術研究の理想を守る為、知り合いの駆け出し作家『松崎有理』に協力を仰ぎある実験を行うことにした。嘘の論文をでっちあげて査読を通るかどうか調べるというものであったが、修正指導もないまま論文は掲載されてしまう。その後『論文警察』と名乗る怪しい団体に目を付けられ・・・。
論文不正問題と言えば、一大センセーショナルを巻き起こした事件がありましたが。
コメディー風に仕上げて、現状に一石を投じるとか風刺なのかとか思ったのですが、そういう側面もあるかと思えど、面白ければいいのかもしれない。
しかも、後書きによれば、ストーリーの中に差し込むために作