松崎有理のレビュー一覧
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ネタバレ毎年同じ日に弁天島駅の入場券を購入している恋人が突然いなくなり、その日に弁天島駅へ向かう一話目。
私は自分を高く見せるような嘘を吐く人はものすごい勢いで冷めてしまうだろうな。
東京駅が戦闘ロボットになる突然のSFには危うく振り落とされそうになったけど、段々二人を応援する気持ちがうまれた。私は結構好き。
北海道にある夫の実家へ、義姉妹で乗り込む話も良かった。一緒に過ごすのに心地よい自分になれたらいいなあ。
額賀さんの明洞の話も良かった。おさまるべきところへおさまった。
最後の話でポルトガル行きたくなった。なんだろう、読んでいてイメージするポルトガルの雰囲気がすごく良かったな。 -
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タイトルの通り、駅と旅をテーマにした6人の作家によるアンソロジー。
と言いつつもテーマの縛りは緩めで、アンソロジーとしての統一感は中途半端な印象。
始めの2編、『きみは湖』と『そこに、私はいなかった。』は、いずれも若い女性を主人公にした青春小説。他愛もないと言ってしまえばそれまでだが、どことなく尖った感性が仄かに感じられて悪くない。
次の『雪花の下』は、自意識過剰で家族との関係を壊しかけている中年女性が正気を取り戻していくお話。よくある話ではあるが、旅に同行する義妹の造形が絶妙でなかなか面白い。
ここまでは連作の雰囲気が保たれていたのだが、次の『東京駅、残すべし』で一変。ぶっ飛んだ世界観と作 -
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あまりSFに手が伸びることはないのだがタイトルに惹かれ、概要を読んで購入
とはいえ、これ系のタイトルも増えているので創元レーベルへの信頼が大前提
どうもはじめましての著者
「六十五歳デス」
主人公の職業は何かというミステリー要素は楽しめたか、結末はやや尻すぼみな印象
シンプルなタイトルは○
「太っていたらだめですか?」
これも途中までは期待感を持ったけど…
前の作品と共通するキーワードがあって、連作集好きがくすぐられる点は○
「異世界数学」
数学とはー
興味深いポイントはあったが話が長い
斜め下エンド
「秋刀魚(さんま)、苦いかしょっぱいか」
たった50年で塩焼き秋刀魚の情報が消えすぎ -
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近未来設定でブラックだけどコミカルにも感じたSF理系短編集。
理系なんで専門的な用語や数式がドンドン出てくるが其の辺はわけが分からないので読み飛ばす。ついていける所だけ読む。
六十五歳デス
65歳なると死ななければならない世界。
これから高齢化が進む日本として適用してもいいんじゃないかと思ってしまう自分はサイコなんかと思ってしまう。
逆に終わりがわかる分一生懸命に生きそうなんだけどな。全然受け入れられる。その歳になったら慌てはじめそうだけど。
太っていたらだめですか
こちらもデブであったら社会的に抹殺される世界。メタボの自分にも当てはまる。でもバカバカしくて笑えた。オチはブラック。
異世 -
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ネタバレ奇想天外な設定が勝負のSF短編。
1.65歳デス:95%の人間が65歳の誕生日の前後半年で死亡するという設定が一番よかったがストーリーはいまいち。死亡時期がある程度きまっていたら、やりたいことリストは鉄板。
2.太っていたらだめですか?:太っていたら生きる権利はない?という設定は2番目に良かった。ストーリーはスラップスティック
3.異世界数学:2次方程式の解の公式から展開するストーリー。数学好きなら良い小説かも
4.秋刀魚、苦いかしょっぱいか:未来の秋刀魚料理のレシピはこうなるのかとううなる。ストーリーは一番好き
5.ベンローズの乙女:回転ブラックホールからエネルギーを吸い上げる種族もブラック -
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ネタバレ「ディストピア×ガール」短編集。
様々なディストピアの世界でたくましく生きる女性たち。
とくに以下の二作品が好きだった。
「異世界数学」
数学嫌いのエミが、なんと数学が禁じられた世界に迷い込む。
私は数学が苦手なため、著者は苦手な人のためにも分かりやすいようにと工夫したそうだが、数学に関しての描写はよくわからず正直ななめ読み…笑
けれども、現実世界は数学でできている!ということを実感させられました。
「シュレーディンガーの少女」
自分が選択した世界とそうでない世界があって、それぞれの世界には違う選択をした少しずつ違う自分が住んでいて…なんていう解釈がおもしろかった。