あらすじ
ハッピーエンドはどちらに!? あなたなら、どの未来を選びますか? 数学予想の証明に取り憑かれた青年と、暗号解読に人生を捧げた冒険者の最後。自分は未来人だと主張し、材料も資料も足りない刑務所の中で未来に帰るためのタイムマシン作りに奮闘する受刑者の覚悟。謎の浮遊船団の攻撃によって壊滅状態になった地球から、高齢男性ばかりの宇宙ステーションに愛人として連れてこられた大学生の決死の脱出。未来世界を舞台に、運命の分かれ道での決断を描く全五編。『シュレーディンガーの少女』の松崎有理が贈る、アイデアに満ちたSF短編集。/【目次】未来への脱獄/ひとを惹きつけてやまないもの/イヴの末裔たちの明日/まごうかたなき/方舟の座席
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Posted by ブクログ
SF世界ゆえの幸せと、SF世界ゆえのディストピア感が同居してる感じがとても好き。
SFといえば未来!と思って読むと、それを裏切るようなまるで過去のお話みたいな短編があるのもまた良い。
「それがしの任務は英雄をつくりだすことだ」
↑これ、色んな意味で印象に残った台詞です
Posted by ブクログ
刑務生活でタイムマシン作り。
過去と未来でトレジャーハント。
AIに仕事を奪われたヒトの暮らし。
江戸の頃を思わせる世界で妖怪退治。
囚われた宇宙ステーションからの脱出。
バリエーションあふれる5編の短編集。
常々松崎有理と柞刈湯葉は
相似形の思考回路を持ってるんじゃないかと思っているのだけれど、
ベーシックインカムが導入された世の中の姿とか、
宇宙ステーションに行けるのは金持ちの老人だけとか、
やっぱり同じような世界が描かれていてひとつ自分にQ.E.D
Posted by ブクログ
短編集。表題作「イヴの末裔たちの明日」は、AI搭載ロボットに職を奪われた男性が、仕事を求めて治験アルバイト(正確には有償アルバイト)をする話。AIアシスタントとしてモラヴェックが登場するので、作者の他の作品ともつながっているようです。
最後の「方舟の座席」はちょっと胸糞ですが、どの話も面白く読者をひきつける仕掛けがたくさんあります。ほんの少しの希望を残して本書は終わりますが、この先の物語も読んでみたい気がします。