燃え殻のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
燃え殻さんのエッセイ好きです。小説も好きだけど、エッセイはもっと好き。
年齢は私より少し上で、若いころに聴いていた音楽などの話題が出てきたりするから、その当時の空気感とかも一気に蘇る。そういうところも好きな理由かもしれない。
1つのエピソードが数ページで終わるのだけど(挿絵もまた味があって良い)大抵のエピソードは、日々起こるドラマチックでも何でもない話で、乾いた哀愁が漂う。
現在の状況から過去の回想に移り、そしてまた現在に戻ってくることもよくあり、そこにノスタルジーを感じる。
日常を生きていても、そういうことってある。通りかかったお店を見て「ここあの人と来たことあったなぁ」と思い出し、そこか -
Posted by ブクログ
久しぶりに時間の経過を意識せず読書に没頭できた気がする。
読む時の文章との相性があると思うけど、燃え殻はそれが良い。
日常の切り取り方が好きで、そして今の自分に響く言葉が必ずある安心感。
「ずっと忘れられない思い出や出会いより、たまに思い出す人や出来事が、実は僕のほとんどなんだと思う」
「生きていられさえすれば、迂闊に人は幸せになれることもあるんだ」
「どのみち後悔をするなら、自分で選びたいんです」
全部が響くんじゃなくて、どこかしらにはあるっていうちょうどいい信用度が、過ぎ去るエピソードも気負わずに、より気楽に読ませてくれる。
ずっとこの人の文章や生活に触れていたくなる。 -
Posted by ブクログ
【あらすじ】
ふとしたきっかけで甦る記憶の数々。淀んでいた会議の空気を変えた女の子の大ネタ、僕が放った2点の答え(1000点満点中)、「串カツ田中」が恋しくなった縛りのキツい店、J-WAVEに寄せられたお悩み相談、母の決まり文句、祖母の遺言、柴犬ジョンの教え……ギスギスした日常の息苦しさを解きほぐす一服の清涼剤。
【感想】
燃え殻さんのエッセイはすべて読んでいますが、相変わらず最高で、忙しなく余白が持てない日常の中にしっとりと染み込んでくる感じでした。
かなり時間のあるふとした時にだけ読み返したくなるようなくだらない(かなり失礼)内容の中に、人間ってこうありたいなと思える割と真面目?な話もあ -
Posted by ブクログ
ネタバレ1話が4ページ(絵1ページ)で構成されていてスキマ時間に読みやすかった。(面白くて結局一気に読んでしまったけど笑)
漢字を使い分けていたり(哀しい(他人への他人と関わることで)、悲しい(自分自身))ひらがなと使い分けていたり(わかる、分かる)、気持ちが読み取りやすかった。
目次を見ていて内容は想像できたけど、読んでみると想像以上でエピソード濃すぎた。
クスッと笑ってしまうような話が多かった。和製マイク・タイソンの話のようにエピソードに微笑むものもあれば、作者の社会に対する疲労や自信のなさにこんなに素敵な文を書く人なのにとギャップの可愛らしさに萌えていた。
生きていてしんどい時、辛い時に読みたい -
Posted by ブクログ
何冊読んでも心地良い燃え殻作品♪
叙情的、哀愁が漂う感じ、たまにユーモアを交えた自虐ネタなどもあり、燃え殻さんが書く文章はやっぱり良い!
本作は燃え殻さんがいつか忘れてしまう、でも心のどこかに留めておきたい記憶の断片を綴った一冊
特に気に入った一篇は、
『偉そうにするなよ。疲れるから』
スーパーマーケットを営んでいた著者の祖父
理不尽な文句を言ってくる客に対してもいつも深々と頭を下げて謝る
入院したときも、看護師さんに「ありがとうございます」と深々と頭を下げる
なぜここまで頭を下げる…?
答えは…
みなさん、「鼻を上にあげてみて」
(鼻の穴が丸見えになるくらい顔をあげてみて)
そ -
Posted by ブクログ
ネタバレ【あらすじ】
生きていくって恥ずかしい。「自分がある」って面倒くさい。それでも今日は生きている。まだ諦めていない−。作家とAV監督による真夜中の禁断トーク。AuDee『夜のまたたび』音声コンテンツを元に加筆し書籍化。
生きていくって恥ずかしい
「自分がある」って面倒くさい
それでも今日は生きている
まだ諦めていない
くじけそうではある
作家 vs. AV監督による真夜中の禁断トーク
【感想】
深夜ラジオの【夜のまたたび】を元にした書籍化との事でしたが、ラジオ自体は聞いたことがなく、燃え殻さんの書籍ファンということで、購読。
お二人の独特な空気感や感性が読みながらもラジオを聴いている