燃え殻のレビュー一覧
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あまり深く考えずに軽い気持ちで読める。笑いあり、燃え殻さんの表現にハッとし、そして心に砂のようなもので残っていく。三年半付き合った彼女との別れ「解放してあげるよ」の桜が見えるカフェでの会話。お互いが好きなはずなのに泣いて別れる経験、一度はしてみたいかも。ハッピーエンドではないからこそ、記憶に残る人っているんだろうな。日々の中に調度良い具合で存在する「まーまー」なもの。気取ってなく、かといって乱雑でもなく。その「調度良い」ものはあるようであまりないことに気づく。気軽に返信できるが、居なくなると寂しい人。「まーまー」な関係の人がいるだけで、日常は少し楽しくなる。「お前、覚えてろよ」は、言葉を投げつ
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燃え殻さんが出逢った人がクセが強くて個性的な人が多い。口数少ない祖父との最後の会話を描いた「おい、まだ帰らないのか?」小学生の時の魔法の合言葉「ねー、もう寝た?」いじめで死にたくなった日の母のリアクション「人って、なんのために生きているんすか?」が好き。『この味もいつか恋しくなる』よりインパクトはないものの、この本の方が燃え殻さんの人生観がより、現れている気がした。いじめを受けた過去がありながらも、人を嫌いにならず、むしろ、良い人と出逢えていると、人と関わることを大切にしていることが伝わってくる。何とか人と出逢って生きているという必死さと、少し手抜きで、まぁ、色んなことあるよね、という風に達観
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燃え殻さんの思い出の食べ物と共に思い出される人との記憶。それは、バーだったり、キャバクラだったり、ラーメン屋だったり。食べ物と人の記憶が結びつくところが素敵。私だったら、この食べ物の時はこの人との記憶とすぐに出てくるだろうか。母との思い出を描いた「母の涙 ミートソースパスタ」は泣ける。悲しさや寂しさを表現し、受け止めてくれる人、感情を共有できる人がいるだけで少し生きやすくなること、そして何より燃え殻さんが人との出逢いを大切にし、人をよく観察していることが伝わってきた。妻との思い出を格好つけて語るマスターの話「読まれたい日記 浅煎りコーヒー」父の下手くそなチャーハン「どうだ?うまいだろう」死にた
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燃え殻さんのエッセイには同世代の空気感を感じる描写が多い。青春時代を送った90年代や昭和の子どもの頃の話しは懐かしい、もう戻らない日々への若干の哀しみが思い起されてノスタルジックな気持ちになる。
情報過多の毎日で少しでも他人より優れた何かを持っていないと社会から落ちこぼれたり、取り残されたような気になる今の世の中。
間違えている方に進んでいるのは、分かっているが進まざるを得ない。そんな時に燃え殻さんの書く文章を読むと、そうじゃないだろと諭されている気になる。
今作は、食べ物にまつわるエッセイをまとめた本だが、どれもやっぱり少し物哀しかったり、ユーモアにも少し陰があったり、表面上では分 -
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ネタバレ夏。その響きはただの季節のようにも感じるし、青春の大切なひとときを感じさせるもののようにも思う。この作品は、そんな忘れられない、しかし年が経つとおのずと忘れてしまうような、忘れたくないひとときを描いた作品だと感じた。儚い。余韻が残る作品だった。もう遅いなと思うことは案外まだ間に合うぞ、といったメッセージもあるのだろうが、僕は、青春のひと時を感じるということに感想の全てを持って行かれた。青春の甘酸っぱい記憶や忘れられない記憶、何気ない景色を見た時にふと思い出す記憶、そういったものを作り出すのに年齢は関係ないのだなと感じた。結局は自分がどう考えて、どう行動するか。そしてその瞬間をどう感じ、どう意味
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燃え殻さんの日常と、過去と現在が綴られていた。書くことを仕事にした苦労と、日常に少し疲れてしまっているところ。過去に出会った人のことを思い出しながら、夢を見たり、晩酌をしたり、半チャーハンと餃子を食べたり。あまりにも人間味があって、愛おしくなる。時間にルーズな国と東京の息苦しさを綴った「いつかインドのどこかの駅で」と束の間の再会をする女性のことを思い出す「雨宿りをするふたり」心を病んでしまった知人の男性の話「今日は疲れた。いい意味だけど」。「死にたい」が口癖のイラストレーターのお話「ではでは明日も生きましょう」が好き。自分の懐に出たり入ったりする人間模様や、土地、仕事など、慌ただしい日々を自分
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恋愛小説読んどこと無かったが、最高にエモい。
ショートショートくらい短い恋愛小説。各章タイトルがオザケンの曲なのが気になったが、やっぱりオザケンファン。渋谷系や90年代当時のサブカル的なものが盛り込まれていて、渋谷系文学って感じ。関係の無いオムニバスかと思えば、20年にも渡って続く長い恋愛物語だと気づく。
固有名詞多めで、余計な駄文は無く、まるでその時代を追体験しているかのように入り込める。まるで誰かの古い日記を読んでいるようなリアルな没入感があって寝る前に読み進めるのに最高。
すべてが懐かしく、その懐かしさに閉じ込められた思い出をふり返り、今日が過去になっていくことを身に染みながら生きて -
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人間って、過去を生きる人、今を生きる人、未来を生きる人に分かれるんじゃないかと最近思う。
過去、現在、未来のどれに重点を置いているか、という事なんだけど、燃え殻さんは過去なんじゃないかなぁ。
今まで体験してきた事、感じた事、消化しきれていない感情、心に留まっているセリフなんかが今の燃え殻さんを形作っていて、原動力にも、これからの指針にもなっている。
そんな勝手なイメージ。
特に好きだったのは「はい、百九十万円」「毎回同じで飽きませんか?」「僕たちには僕たちのルールがあった」の3つ。
最近燃え殻さんばっかり読んでる。
2025年は燃え殻year。