燃え殻のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
本屋でなんとなく目に入りなんとなくページをパラパラとめくってみると、各エッセイのタイトルたちにとても心を惹かれて購入。(「おっぱい、足りてる?」「エッチ妄想の交換日記をしませんか?」など、ほほ〜面白そうだぞと直感で)
燃え殻さんのことは今まで存じ上げなかったのだが、感性がとても似ているというか共感できて、またひとり好きな作家さんを見つけることができて嬉しかった!
ひとつひとつのエッセイは短いのだが、ふふっと笑ってしまうもの、ウォッと考えさせられるもの、ちょっと切なくなるもの、どれも色んな感情になって読んでいて楽しかった。
ちょっとした言葉の言い回しとかがすごくツボだった。 -
Posted by ブクログ
ドラマ化もされた燃え殻さんのエッセイ「全て忘れてしまうから」の続編となる本作。
基本的には燃えさんの日常と絡めて描かれるエッセイなのですが、そこに時間軸は合ってないようなものです。過去や現在(数年間)を思い返し、繋げてエッセイとしてまとめられています。
どこかドラマ的で情景を思い出せるようにも思いつつ、脚色しすぎで恥ずかしくなるような気持ちになったり。(脚色などしてないのかもしれませんが)
一つ一つの出来事が美しく、面白くまとめられています。
一つの記事が2000文字程度なので集中しなくても読めるので久々の読書の方にもおすすめです。
私も33歳になり "この間”という言葉は先日 -
Posted by ブクログ
とてもとてもとても良かった。
読み終わってしまうのが勿体無くて、本を閉じたり、ちびちび読み進めたり。
クスクス笑えたり、心の痛いところをトン、と刺激されたり(上手く言えないがグサッではないのだ)。
燃え殻さんの文章と、長尾謙一郎さんのイラストが造る世界観がたまらなく美しい。
「すべて忘れてしまうから」と合わせて、大好きな本になった。
燃え殻さんの作品を読む度に「エモい」とはこの事か、と思う。
何でもかんでもエモいで纏める風潮は好きでは無いのだけど、燃え殻さんはエモい。
「エモ…(放心)」「エッモ…(絶句)」「エモ!!!(荒)」の繰り返し。語彙喪失。
読み終わった後の余韻もエモい。エモいに浸っ -
Posted by ブクログ
燃え殻さんのエッセイは、ドラマチックだったり、そうでなかったり。頭ごなしに否定をせず、包み込んでくれる優しい文体。諦めてきたことが多いからこそ滲み出るわき道の面白さも教えてくれる。僕も自分にとっての「エクレア詰め」や「チャイナドレス」を探したいです。
◾️好きな言葉
人は何かしら得意なことがある、と言っていたのは高校時代の担任教師だった気がする。(中略)ただそれが金儲けに直結することなのか、日頃全く役に立たないことなのか、犯罪になりそうなことなのかは、自分では選べない節がある。(中略)僕にとっての「エクレア詰め」や「チャイナドレス」は何だろうか。きっとそれは彼らのように突然にして否応なく気づ -
購入済み
あの頃に戻れた魔法のような作品
読んでる間にいつのまにか自分の過去と重ね合わせていて、自分にとっての90年代にノスタルジーな想い出を鮮明に蘇らせていた。涙なしでは読めなかったです。もう今日1日は過去に浸ろうと思います。
わたしは今は40半ば、、90年代後半は20代前半新宿を生活の場とし、当時の彼女と何をするにも共に過ごしました。あの時代の空気がこの作品には魔法の如く詰まってました。
そして今はスマホの時代に変わり、知らぬ間にLINEの友達に彼女と繋がりができてる、、もちろん連絡はできませんが、気にならないわけはないので、ごくたまにプロフィールまでは見てしまう現在。
あの時代あの場所に生きてた方にはぜひこの作品をオス -
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キッパリ言い切ってしまうと哀しくなるけど、私は今の自分にさっぱり自信がない。
とにかくネガティブで何をするにも不安だし、キラキラ輝いてる同世代を見ては、どうせ私は…と卑屈になり、羨ましいくせに斜に構えた見方をして自己嫌悪したり。少しでも自分を好きになりたくて藻掻く日々だ。
この本は、そんな弱くて暗い、自分の大嫌いな部分もひっくるめて肯定してくれた気がした。
暗くて弱いのは仕方ない。前向いて、自分なりにぼちぼち頑張りましょうか。
そんな、ネガティブなんだかポジティブなんだか分からない気持ちだけど、とても希望を貰えた。読んで良かった。
⚫この二十年、社会の隅で仕事をしながら僕は、日々「漠然とし -
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約2年前、ふらっと立ち寄った大型の本屋さんで、偶然見つけてしまったときのことを今も覚えている。
目を引く表紙にどこか切ないタイトル。
エッセイだということも知らずにすぐに買ってしまった。
(普段エッセイはあまり読まない)
当初、タイトルの意味を、【どうせいつか忘れてしまうから、忘れないように書き記しておこう】だと思っていた。
でも読んでみると、【どんな嫌なことも忘れてしまえるよ。大丈夫。】という意味でもあるんじゃないかと思えてきた。
日常の不条理ややるせなさを、独特の視点で紡いでいく。
読んでいてやるせないのに、大丈夫だと背中を押してもらっているような気持ちになる不思議な本。
悲しみや切な