あらすじ
六本木の路上で「おっぱい、足りてる?」とキャッチに声をかけられ、「足りてないけど、余裕がないんです」とテンパっていた夜。小学生の頃、ひどいイジメに遭い、「死にたい」と母に泣きつき、包丁を畳みに突き刺して言われたひと言。「ベスト・エッセイ」(日本文藝家協会編)選出作を収録、読者渇望の大人気エッセイ集。
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Posted by ブクログ
燃え殻さんが出逢った人がクセが強くて個性的な人が多い。口数少ない祖父との最後の会話を描いた「おい、まだ帰らないのか?」小学生の時の魔法の合言葉「ねー、もう寝た?」いじめで死にたくなった日の母のリアクション「人って、なんのために生きているんすか?」が好き。『この味もいつか恋しくなる』よりインパクトはないものの、この本の方が燃え殻さんの人生観がより、現れている気がした。いじめを受けた過去がありながらも、人を嫌いにならず、むしろ、良い人と出逢えていると、人と関わることを大切にしていることが伝わってくる。何とか人と出逢って生きているという必死さと、少し手抜きで、まぁ、色んなことあるよね、という風に達観している部分があり、私もこんな感受性を持った大人になりたいと思った。
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2024年ベストエッセイの「おっぱい、たりてる?」をはじめ、「人って、なんのために生きているんすか?」「なりふり構わずの挑戦」「人に出会う才能」が特に好きなエッセイ。
最下端から見上げるように世の中を捉える視点が好きだ。
なにげない一編一編が読み終わった後にジワッと沁みるのが、なんともクセになる。
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とあることがきっかけで昔を回想していく短編集。たった4ページで、大切な感覚を教えてくれる。今後の人生で悩んだ時思い出したい言葉がたくさん。前向きになれる本でした。
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畳に包丁を突き立てたときのお母さんの気持ち、燃え殻さんの気持ちを考えると胸が締め付けられる。私はそんな強くいられるのだろうか?
燃え殻さんのエッセイはとても読みやすくて、それなのにスーッと心に沁みてたまにグサッと痛いところを刺したり傷に薬を塗ってくれたりする。
だから手放せない。
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寝る前にスマホをいじる癖がついてしまっていた。いつからこんな人生になったのか考えながら、布団に入ったら本読む習慣を持つ頃に戻ろうと思いながら読書。その一冊目。面白くて手が止まらなくなった。布団に入ったのは、11/30の午前2時だった。燃え殻さんは過去の自分を第三者目線で単調に記録しているのではなく、小学生の男の子から50歳の今の自分まで、連続した時間を共有した友達の距離感で書き切っている。人に優しい、自分に優しい。「未来にワープしたい」と思っていた過去の自分が、エッセイを書くことで現在にワープしたみたいな文が好き。
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燃え殻さんの文章って、なんかこう毎日ちびちび浴びたい(読みたい)エッセイなんだよな。おもしろかった、読み終わってしまった…!
肩肘張らない脱力感っていうのかな。
大橋裕之さんの漫画とイラスト、燃え殻さんの文章に合ってて、よかったー!
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ずっと思い出しもしなかったのにふとしたきっかけがトリガーとなって記憶が蘇ることがある。そしてまたすぐに忘れる。そんな一瞬で湧き上がった感情を逃さず捉えているエッセイ。思い出しては再び過ぎ去っていく記憶。燃え殻さんのエッセイを読むと色んなことを思い出す。そして街に出たくなる。
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本屋でなんとなく目に入りなんとなくページをパラパラとめくってみると、各エッセイのタイトルたちにとても心を惹かれて購入。(「おっぱい、足りてる?」「エッチ妄想の交換日記をしませんか?」など、ほほ〜面白そうだぞと直感で)
燃え殻さんのことは今まで存じ上げなかったのだが、感性がとても似ているというか共感できて、またひとり好きな作家さんを見つけることができて嬉しかった!
ひとつひとつのエッセイは短いのだが、ふふっと笑ってしまうもの、ウォッと考えさせられるもの、ちょっと切なくなるもの、どれも色んな感情になって読んでいて楽しかった。
ちょっとした言葉の言い回しとかがすごくツボだった。
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無口でも本が好きな人って、実は人間のことが好きなんだけど、実際の人付き合いはやっぱり苦手だったりする。
この作家さんは不器用さもありつつ、人間に愛される何かの力があるから、憧れるようで、全くこんな生き方はできないなと思った。厳しいテレビの世界で培った人間性もあるのかもしれない。
40過ぎたあたりから変わるのかな。
生き方が羨ましい。
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久々に著者のエッセイ。
期待通りの共感と笑いと感動。
いつも心を楽にしてくれる。
似ているもののチョイスが絶妙。
思い浮かべニヤニヤしてしまう。
人間や生き物に対する視線がやさしい。
ときにきびしい。
同世代として生き方に勇気をもらえる。
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いつも構えずにゆったりとした気持ちで読めるのが燃え殻さんの本。そんな中で、自分の気持ちが楽になっていったり、時々ハッとせられたりする事もある。そしてまた新刊がでると必ず手に取ってしまう不思議な本。
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どんなに気忙しい日々でも、燃え殻さんのエッセイを読むと妙に心が落ち着く。
ページを開いて最初に目に入る目次。
各話のタイトルを眺めているだけで心躍る。
これはズルい。
すぐにでも読みたくなるタイトルのオンパレード。
クスっと笑える話もあれば心打たれるエピソードもあって、そのたびに好きが増していく。
難しい言葉は使われていない。
遠い世界の話のようで、身近に感じる部分もあり、その塩梅がとても心地良い。
全編良かったが、最も心に刺さったのは「人って、なんのために生きているんすか?」
このエピソードだけで読んで良かったと思える。
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寝る前に少しずつ読んでいたエッセイ。
ジーンとしたり、なるほどと思ったり、共感できたりのなかに笑いがあったり愛があったりする。
「今年、うかつに五十歳になる」とか「ゴダールとトリュフォー、そして映画史について(仮)」が、妙に可笑しさもありながらなんでもないことでもある。
なんでもないことなのに何かを感じてしまう…という説明のつかない感覚。
これは以前、TVドラマ化された阿部寛主演の『すべて忘れてしまうから』でも感じたなぁ。
Posted by ブクログ
サラッと読めてフッと笑えるエッセイで面白かった。。作者が俯瞰的に物事を見てくれている分、読み手もスッと話が入ってきてわかりやすい。ファミレスでどうでもいい話をダラダラ聞いている気分だった。でもそんな時間が、1番楽しかったりもする。
本当に人と出会う才能は飛び抜けてあるのか、次から次へと面白エピソードと人物が出てきて飽きがこない。50歳にもなればこんなに出会えるものなのかなり自分は多分無理だろうなぁ。
作者は暗い性格でありながら、意外とアクティブで人が好きなんだなと思う。ポツポツ淡々と話すから暗く感じるだけで、実際は明るい心の人なのかなと感じた。
読んでも読まなくても、人生に大きな影響を与える事はないと思う。けれど、手に取った時はページを開いてみる事をオススメします。