マイクル・コナリーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「リンカーン弁護士」のシリーズ第2弾。
ミッキー・ハラーは刑事弁護士。
法廷や刑務所を効率よく回るため、3台のリンカーンを事務所代わりに乗り回している。
正義の味方のつもりでいたくても、ほとんどの仕事は、常習犯罪者の刑を出来るだけ軽くする手続きというのが実情。
元妻マギーは有能な検察官で、幼い娘ヘイリーとは時々会う。
いろいろあって1年もの療養期間を過ごし、ようやく仕事に復帰しようとした所。
相互に契約を結んでいた弁護士仲間ジェリー・ヴィンセントが殺された。
ジェリーの仕事をいきなり引き継ぐことになったハラー。
信頼している秘書ローナと、ジェリーの事務所に乗り込むが。パソコンとファイルの一 -
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2012年の今年、見た洋画で、原作を読んでみたいと思ったのは「裏切りのサーカス」(ジョン・ル・カレ「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」)と、これ。映画版はマシュー・マコノヒー主演で、ブラッド・ファーマン監督がメガホンを執った。マコノヒーにとっては久々の当たり役になった。
エドガー賞処女長編賞受賞作家のマイクル・コナリーによるベストセラー。主人公は裁判に勝つためなら、手段を選ばないLAのスゴ腕弁護士ミック・ハラー。かつて弁護した黒人を運転手に使って、高級車リンカーンの後部座席をオフィス代わりにしている。顧客はチンピラ。検察側との取引によって、刑を軽減させるのが主な仕事だ。
そんなちょ -
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リーガル・サスペンスは法曹界に身を置く人により副業として書かれ、それが成功に結び付けば作家業として転身、というパターンが多いように思う。だからこそ、業界に身を置かぬが既にプロである犯罪小説作家が、このジャンルに手を付けるというのは、対本職という意味でのハンディを負っており、それゆえに相応の決意と準備とが必要とされるものだと思う。
アメリカン・クライム・ノヴェルの現役頂点に立つ作家と言って過言ではないコナリーでさえ、本書の執筆に5年を費やしたそうである(ボッシュものだと通常執筆にかける時間は2年)。法曹界もののスリラーが、作家にとっての新ジャンルとは言え、質の高い創作が常に求められる頂点の -
Posted by ブクログ
リーガル・サスペンスは法曹界に身を置く人により副業として書かれ、それが成功に結び付けば作家業として転身、というパターンが多いように思う。だからこそ、業界に身を置かぬが既にプロである犯罪小説作家が、このジャンルに手を付けるというのは、対本職という意味でのハンディを負っており、それゆえに相応の決意と準備とが必要とされるものだと思う。
アメリカン・クライム・ノヴェルの現役頂点に立つ作家と言って過言ではないコナリーでさえ、本書の執筆に5年を費やしたそうである(ボッシュものだと通常執筆にかける時間は2年)。法曹界もののスリラーが、作家にとっての新ジャンルとは言え、質の高い創作が常に求められる頂点の -
Posted by ブクログ
ハラーの復帰と、異なるふたつの殺人事件の輪郭をなぞる上巻はスローペース。後半は展開の妙で読ませてくれるが、若干アンバランスさも感じた。前作が傑作だったのでどうしてもハードルが上がってしまうが、総合的に判断するにやっぱりコナリーは面白いし、コナリーのリーガルサスペンスは読み応えがある。
ペリー・メイスンのような、正義を追求する高潔な弁護士というキャラではなく、ドラッグに沈没し、法の表と裏でぐらぐら揺れてる等身大のキャラがいい。事件と連動して追い詰められていくハラーの微妙な心理が、その都度印象に残る。また、法曹界のルールやシステムも巧く取り込んで、斜めから切り取って見せる目線が、個人的にはすごく