マイクル・コナリーのレビュー一覧
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現代ハードボイルドの第一人者の一人である作者が新たに始めたロス市警の夜間専門刑事バラードの第二作目に作者の看板にして出世作であるハリー・ボッシュが早くも登場、と聞いて凄く楽しみにしていた作品。ロサンゼルス市警のエリート部門である強盗殺人課にいた二人だが時期は大幅に違っていてベトナム帰りのボッシュはロス市警を退職し再雇用はされていたものの良くない辞め方をして今は近隣の小規模な警察で顧問のようなことをしている。一方のバラードは若くしてエリート部門に配属されたが上司に受けたセクシャル・ハラスメントを告発した結果、今は所轄の夜勤専門に左遷されている、という設定。本作はボッシュもの前作の続編で前作で知り合った女性の娘が惨殺された事件を追うボッシュがバラードと交錯して、という話。達者な作者なのでそれだけではなく夜勤専門刑事の日常やボッシュが取り組むギャングがらみの事件も盛り込まれておりこれでもか、という内容。そうくるか、というラスト含めてシリーズ出色の出来でした。面白かったし次作が楽しみ。出版界の事情を書いたあとがきも面白かった。これはおすすめ。
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深夜勤務からハリウッド署に戻ってきたバラードは、古い事件ファイルを見ず知らずの男が漁っていたのに気づく。男はロス市警を引退したハリー・ボッシュだった。ハリウッド分署管内で発生した古い未解決事件のファイルを調べていたのだった。ボッシュを分署から追いだしたバラードだったが、ある事件に興味を示す。十五歳の家出少女がハリウッドの路地で殺害されたかつての未解決事件だった。彼女はボッシュと協力して、殺人事件の真相解明に取り組むが、日々の捜査にも追われ、ボッシュと別行動を余儀なくされ、思わぬ危機に直面することになる。
ボッシュの活躍は、バラードとのタッグで、まだまだ続く。私にしては珍しく、今回は落ちが読めてしまったが、次回作も楽しみ。期待しています。翻訳が年に三作のペースでなくても構わないので。 -
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ロス市警ハリウッド署深夜勤務担当女性刑事レネイ・バラードが、ハリー・ボッシュと共演。深夜勤務からハリウッド署に戻ってきたバラードは、古い事件ファイルを見ず知らずの男が漁っていたのに気づく。男はロス市警を引退したハリー・ボッシュだった。ハリウッド分署管内で発生した古い未解決事件のファイルを調べていたのだった。ボッシュを追いだしたバラードだったが、その事件に興味を示す。十五才の家出少女がハリウッドの路地で殺害された事件だった。バラードはボッシュと協力して、殺人事件の真相解明に向かう。
ハリー・ボッシュのシリーズとしては第21作。主人公が二人になる分、携わる事件数が増えている。物語の後半に向けてどんな展開になるのだろうか。 -
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現代ミステリ界のナンバーワン作家の一人である作者は主要なところでもロサンゼルス市警の刑事ハリー・ボッシュ、弁護士ミッキー・ハラー、FBIのテリー・マッケイレブ、新聞記者ジャック・マカヴォイといずれもヒットしたシリーズ作品を持っていて更に単発ものも出したりしている。それがここに来て更に新たなシリーズものの主人公を産み出したというのでさっそく手に取ってみた。これまでも単発ものや重要な役割に出てきた女性達、レイチェル・ウォリング、キャシー・ブラック、ルシア・ソトがいたのだけれど今回新たに生み出された女性主人公については新たなシリーズ展開をする、と作者も宣言しているようだ。彼女レネイ・バラードはボッシュと同じくロス市警の刑事でハワイ出身、原住民とのミックスで元々は新聞記者だったのだがより被害者に寄り添いたいという気持ちから刑事になったという設定。市警エリート部門の強盗殺人課にいたのだが上司と揉めていわゆる所轄のハリウッド署の夜勤専門に左遷されている。作品のタイトルは深夜放送という意味で夜中だけ勤務して事件の初動対応だけに対応する役割をそう呼ぶのだそうだ。基本的には初動だけで本格的な捜査は昼間の刑事に渡す、という役回りなのだがそれ故にありとあらゆる事件にタッチできる、という役割上のメリットがある。本作では拷問されて道端に放置されたトランスジェンダーとナイトクラブでの銃乱射による複数殺人の大きく二つの事件を中心に物語が進んでいく。この新たなシリーズも主人公の設定が興味深く謎解きも面白くてやはり当代一流の作家と改めて感心した。次作が楽しみなシリーズがまた一つできてしまった。面白かった。
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出れば必ず読むボッシュシリーズ。ボッシュは60歳をこえ、ロス市警を離れてほとんどボランティアみたいな形で小さな市の警察業務に関わっている。思えばずいぶん長いことボッシュを見てきたんだなあと、ちょっと感慨深い。いつ頃からか作品の雰囲気が初期とは違ってきたけれど、それもまた良し、と思う。
ロスのような大きな舞台ではなくても、事件はやっぱり結構派手だ。ボッシュが直面する難題は二つあり、一つは薬物絡みの犯罪への潜入捜査、もう一つは思いがけず自身にかけられた汚名をそそぐこと。この二件が同時進行していくが、ややこしく錯綜したりはせず、とても読みやすい。長篇をだれることなく読ませるところが、さすがコナリー。
このシリーズでは、犯人が捕まり(あるいは死に)正義が行われて万々歳!という終わり方にはほぼならない。犯罪を追う過程で、真相をつかみ犯人と対峙する場で、またその後の法廷で、ボッシュは常に「正義」というものについて考え、苦悩する。力をふりしぼり犯罪を追う努力をいくら重ねても、闇から湧き出てくるように非道な犯罪は絶えることがない。その多くは社会の構造に深く根ざしていて、読んでいる側もボッシュと共に徒労感にとらえられてしまう。それでも、時に深く傷つきながら、目の前の名もない被害者に正義をもたらしたいと奮闘する姿が、好きだ。
ボッシュの異母兄弟ハラーが本作でも登場して、重要な役割を果たす。駆け引きに長けた辣腕弁護士であるハラーと対比することで、ボッシュの不器用とも言える生き方がよりくっきりと浮かび上がってくる。今回は、ボッシュを理解し信頼を寄せる脇役陣がちょっぴり多めで、結構嬉しかったです。 -
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レネイ・バラード。新しいヒーローの誕生です。
これだけの能力がありながらも、女性である事に起因するある事が理由で、深夜勤務のシフトに入れられてしまっている。でも、自分自身の実力で、事件を解決に導くのは素晴らしいです。
受け売りですが、女性が男性社会で認められるには、男性の何十倍も努力して、何十倍も大きい成果を上げる必要があると聞いたことがあります。レネイは、その何十倍もの努力で、何十倍もの成果を上げたと言って良いと思います。
女性の年齢と容姿を言うのは野暮で、今の世ではセクハラですが、架空の人物なので許してください。レネイは、警官になる前に一度社会人経験をしていて、且つ、警官になってから15年ほど経過していると言う事はアラフォーの設定の模様です。それでも、変な意味ではなく色んな男から誘いを受けると言うのは、かなり魅力的な女性の様ですね。これを映像化する時は、誰がその役を演じるのか気になります。