マイクル・コナリーのレビュー一覧

  • ブラック・アイス

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    刑事ボッシュシリーズの2作目。モーテルで変死した麻薬捜査官。別の殺人事件を追ううちに、ボッシュはメキシコの麻薬王との関連を発見する。タフガイ、アウトローでベトナム帰りというベタなキャラクターのボッシュを主人公に据えたシリーズだが、ストーリー展開は疑惑をひとつずつ解明してゆくというミステリーのの基本に忠実と思う。特に、殺人現場の特定のきっかけとなる証拠品の分析は面白い。最後の100ページはまさに息をの展開。ただ、ボッシュの言動に多少の違和感を感じたので、★4つにした。

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    2011年12月05日
  • 暗く聖なる夜(上)

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    「夜より暗き闇」の後に読みました。
    「シティーオブボーン」が間に入るのね。
    だいぶ前に。「シティー 」を読んだので、
    忘れてしまったわ。今度読み直そうっと。
    「夜より」が、なんとなく暗さを残した終わり方
    だったので、これは、すごく、救われました。
    へへ、やっぱり気になる、エレノアウィッシュ。
    以下、下巻へ続く。

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    2011年11月14日
  • 夜より暗き闇(下)

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    ネタバレ

    マッケレイブとボッシュの共演ということで
    楽しみに読みました。
    マッケレイブはイーストウッドのイメージで
    読めました。リタイヤした感じの初老(?)の
    感じで、いいなぁ。
    ボッシュは、映画化したら、誰が演るんだろう。
    私的には、あんまり二枚目じゃない、カートラッセル
    が頭に浮かびました。もちっと目が鋭くてもいいいな。
    そんな事、思いながら、久しぶりのシリーズで、ほとんど前の
    事件を忘れていましたが、それでも、充分楽しめました。
    パズルのピースがハマるように、サークルがカチッと戻って
    きました。ボッシュがたれこみをしたかどうか、それは謎のままだと思う。マッケレイブが見た瞳の闇の中の光は、どんな意味

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    2011年11月14日
  • 死角 オーバールック

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    ボッシュシリーズ13作目。
    ニューヨークタイムズマガジン(日曜発行)に連載されたものに加筆修整した作品。
    そのせいか、スピーディでテンポがよい。

    仕事中毒で目下恋人もいないボッシュ。
    マルホランド・ドライブの東端、展望台で死体が発見される。
    スタンリー・ケント医師。
    跪いて射殺され、ギャングの処刑めいた状態だが。
    ポルシェの中には奇妙な跡が…

    レイチェル・ウォリングと半年ぶりの再会。
    ケント医師は放射性物質に直接アクセスすることが出来るため、FBIのリストに載っていたのだ。
    妻のアリシアが襲われてケント医師は脅迫されたことがわかる。
    FBIとの縄張り争いが始まる。

    展望台の上にマドンナが

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    2013年03月15日
  • トランク・ミュージック(上)

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    ネタバレ

    マイクル・コナリーの人気のボッシュのシリーズです。今回は、ラスベガスが舞台の中心になります。もともとハリウッド署という華やかなところにいるボッシュですが、以前は、暗い印象があったのですが、今回は映画化を意識しているかのような、派手な内容だなと思いました。

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    2011年06月28日
  • ナイトホークス(下)

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    ネタバレ

    ボッシュとエレノア・ウィッシュは殺されたメドーズの金庫破りの仲間を割り出そうとするが、目撃者と思われる少年も何者かに殺されてしまう.最後の方はどんでん返しの連続で一気に最後まで読んでしまう.しかしストーリーに無理のないところがよい.

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    2011年03月18日
  • ナイトホークス(上)

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    一匹狼的なロスアンジェルスの刑事ハリー・ボッシュ.彼のヴェトナム時代の知人が殺害されるところから事件は始まる.彼は地下道からトンネルを掘って銀行に侵入し貸金庫の中身を奪っていた.その事件はFBIも追っておりボッシュはFBIの女捜査員エレノア・ウィシュと共に操作にあたる.貸金庫の中身は?ヴェトナムとの関係は?

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    2011年03月18日
  • ナイトホークス(上)

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    この小説はヴェトナム戦争に従軍した経験のあるボッシュが、
    未だに毎夜悪夢にうなされ不眠症に悩む刑事生活の中で
    出会ったひとつの事件を描いています。
    事故として片付けられれようとしていた被害者は
    ボッシュの戦友メドーズだったんです。
    なぜ事故として片付けられようとしているのか。
    捜査を始めると、裏にとんでもないスケールの計画が
    隠されていたということが紐解かれていきます。
    ほんと読み応えがあり、面白かった。

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    2011年03月05日
  • 死角 オーバールック

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     ジェフリー・ディーヴァーと並ぶ、お気に入りの作家。本書はその最新作。ツイストがあるのはディーヴァーと同じ。ただ、ディーヴァーほどあからさまではない。そして、主人公。本書のボッシュは孤高の刑事である。己に従えば従うほど、周りの人間が離れていく。男も女も。だから孤独。それでも生き方は変えられない。不器用といえば不器用だが、信念を持った男である。そこが、かっこ好くもあり悪くもある。とにかく根っからの刑事である。シリーズすべてを読んできて、頭の中にボッシュの生きている世界が出来上がっている。この一作だけをいきなり読んでも本シリーズの良さはわからないだろう。事件だけでなく、主人公ボッシュの出生から現在

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    2012年12月25日
  • エコー・パーク(上)

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    ネタバレ

    職務質問により偶然にも住宅街で捕まえられた殺人者。
    過去の殺人に関する自供をえさに司法取引を持ちかける。

    ただでは終わるわけがないと匂わせながらも、ようやくことが起きるまで300ページ。引っ張りすぎと言えばそうなのだが、犯人への謎・不気味さを増幅させつつ、緊迫感を維持しながらここまで粘らせることの筆力には感心。

    ボッシュが入れ込んでいた事件との関わりも結局どこに落ち着くのか見えそうで見えてこないし、非常に先が気になる。

    ■このミス2011海外6位

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    2011年02月10日
  • エコー・パーク(上)

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    まさに、ボッシュだ!という物語。
    全作読んでいるが、前に感じた「勢いが衰えているかな?」という懸念も払拭され、惹き込まれる。

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    2011年01月26日
  • 死角 オーバールック

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    ストーリー・テリングは過去のコナリー作品ほどこなれていないのだが、読者の視点を一撃で裏返して見せるラストシーンの出来映えは逆に過去のいずれの作品にも劣らぬほど良くできている。まさに「死角」。本書は「買い!」だ。

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    2011年01月16日
  • エコー・パーク(下)

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    もう十二作目なのかあ。まったくハイレベルなシリーズで期待はずれだったことがない。それでも因果な本読みの性、あっといわせる目新しいものを追い求めてしまうのでついつい後回しにしていたら、十三作目が出ちゃったのであわてて読む。

    本当にこれが初めてのコナリーだったならひっくり返るほど面白い。同時にシリーズを追いかけてきたからこその味わいもある。アメリカの警察ものの常としてすぐに政治がらみの駆け引きが繰り広げられて、それはあんまり好きじゃないが、それを補ってあまりある充実した内容だった。

    人物像・ストーリー展開・意外性、どれをとっても一級品。後書きで次作の内容がちらっと紹介されていたが、これがなんと

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    2011年11月26日
  • 死角 オーバールック

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    やはり旨い!いつもの長編に比べると相当に短いが、そのぶん話の展開にドライブがかかった感じ。コクはあえて求めなくてよろしいかと。

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    2011年01月06日
  • 死角 オーバールック

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    マイクル・コナリーのハリー・ボッシュ・シリーズ第13作。上下巻に分かれていないのは、久しぶりです。展望台で発見された射殺体。新たな部署で、新たな相棒と捜査に臨むボッシュだが、被害者の身元から、テロリストの関与が浮かび上がる。とにかく、追跡、また追跡のノン・ストップ・サスペンス。前作のあとがきで触れられていた翻訳の予定も決まり、ファンとしては嬉しい次第です。

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    2011年08月03日
  • エコー・パーク(上)

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    筋金入りの刑事ボッシュに、意外な連絡が来る。
    ボッシュが13年も気に掛けていた女性失踪事件。
    機会があるごとに調べ直し、容疑者と睨んだ金持ちのドラ息子には圧力をかけ、嘆き悲しむマリー・ゲストの両親とも連絡を取っていたが…
    死体を車に乗せていて逮捕された男レイナード・ウェイツが、死刑を免れる代わりに、いくつもの犯行を自供する司法取引に。
    マリー・ゲストの事件も自分の犯行だと。
    野心丸出しの検察官らの言動。にわかには信じられないボッシュだが…?
    現場検証で、死体を埋めたという現場に出向くと、犯人が逃走する大事件に発展してしまう。
    ケンカ別れしたEBIの女性レイチェル・ウォリングと18ヶ月ぶりに連絡

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    2013年03月14日
  • ラスト・コヨーテ(上)

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    休職中のボッシュが母親殺しの犯人を追う本作品は、ボッシュのルーツを辿るロード・ムービーを観るようなイメージで読める。カウンセリングを通して自分の取るべき行動について閃く辺りは都合がいいようにも感じたが、その後のボッシュの覚悟を伴った心境の変化に比例するように、ひとつひとつ踏み込んでいく複雑な過去にすっかり入り込んでしまった。

    善と悪、守るべきものと排除するもの、これらのコントラストが効いており、いろんな局面で考えさせられることが多い。またミステリ的にも面白く、ふっと気の抜けた後のサプライズに、心地よい緊張を強いられた。

    憂いを帯びた物悲しいストーリーが読み手に訴えるものは大きく、いかに

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    2010年07月27日
  • ブラック・ハート(上)

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    ボッシュ・シリーズ第三弾。法廷シーンが多く、これまでのシリーズとは違った印象がある。と同時に、コナリーがリーガル・ミステリにも秀でた書き手だということがよくわかる。

    容疑者は無実だったのか? という設定はよくあるが、コナリーはそこに緊迫した法廷劇と主人公の葛藤をうまく絡ませることによって、吸引力の強いストーリーに仕上げている。どことなく派手がシーンが多いせいか、いつもの重苦しさは多少軽減されている。謎解きへの興味が強くなる展開のため、ページを繰る手はさくさく進む。しかし多くの読者は、コナリーが巧くコントロールしているプロットにハマり、ミスリードされてしまうのではないだろうか。

    クライマック

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    2010年07月27日
  • ブラック・アイス

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    例の如く、チームに加えてもらえないボッシュだが、一匹狼の特性(?)を活かして執拗に捜査を続けていく。ボッシュの人となりが浮かび上がると同時に、別々だった事件がやがてひとつの方向性を導いていく──この辺りのプロットが秀逸である。

    事件性だけではなく、人間ドラマとしてもしっかり読ませてくれる。メキシコの可能性を見出してからの、個々の背景を事件に投影させる様は、ストーリーに重厚さと奥行きを与えている。アクション色の濃いクライマックスを経てのサプライズなラストまで、中盤から一気に駆け上がるスピード感は中身も充実しており読み応え抜群。

    これまで麻薬ルートを扱ったサスペンスでは、『トラフィック』と『犬

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    2010年07月27日
  • エコー・パーク(上)

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    短期間でシリーズを読破しようと思わないこと。刊行に合わせてリアルタイムで読むのがベストだが、私のように逆走してシリーズを制覇しようとする場合は、間に別作家を挟んでから次の作品に取り掛かるべし。恐ろしくクオリティの高いシリーズだが、続けて読むとそのハイレベルさが当たり前になる。当然、次作品におけるハードルも高くなる。コナリー作品基準でハードルを上げてしまうということは、他の小説はもう読めないということにもなりかねない。なので、一定の間隔を空けてからこの世界観を堪能しましょう。

    現代ハードボイルドでは、こういう展開が常なのだろうが、刑事という職業に忠実な警察ミステリとしてのボッシュ・シリーズも読

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    2010年07月27日