月村了衛のレビュー一覧

  • 虚の伽藍

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    月村さんらしい超ノワール小説でした。

    昭和末期から平成初期の京都が舞台。
    日本仏教最大の燈念寺派に属する若き僧侶である凌玄が、腐敗した燈念寺派を改めるためにヤクザと手を結ぶ。当初は志を忘れずにいた凌玄だが出世の階段を駆け上がるうち、都合よく解釈した仏の教えを言い訳にカネと欲に身を落としていくー。

    この小説を読んだとき、10年ほど前に結婚相談所勤務の知人が「男性はお坊さんが圧倒的に人気」だと話していたのを思い出しました。
    理由を聞けば「お寺はお金があるから」。

    反社が進んだ現代はともかく1980年台後半は暴力団と行政、宗教って何かしら繋がっていたのかもしれないと思ってしまう、そんな小説でし

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    2025年06月16日
  • 虚の伽藍

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    うーん....私には合わなかったな。
    主人公の凌玄の行いにただただ辟易とするばかり。こんな坊さんいるのかな?終わり方は納得。

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    2025年06月14日
  • 虚の伽藍

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    先ず主人公が僧侶というのは初めてで新鮮だった。僧侶・凌玄は仏教最大宗派である燈念寺派の宗務院に勤務し、実家の寺を助けるために出世を目指していた。ある日、寺の所有する土地売却の立ち合いで、燈念寺派が二重帳簿を付けていることに気付き、そのことで宗派内の実力者ににらまれ窮地に追い込まれる。彼に手を差し伸べたのは、京都闇社会の実力者・和倉という男。
    冒頭では確かに凌玄は改革を念じていたが危うさも匂わせていた。この危うさを彼に見出したフィクサーたちが操れる男だと狙い定めたのか? 凌玄が人を引き付けた魅力って何だったのだろう? 本書に「坊主に大切なのは意外にも頭の形と声」と書かれていて苦笑い。確かに人の上

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    2025年06月16日
  • 機龍警察 火宅

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    シリーズのこれまでの作品のサイドストーリー的な短編集。
    テーマが被ることが多いが、それはそれでいい。
    機龍兵が活躍するのは1作品だけ、わき役が前面に出てくる
    だからこそ、シリーズに厚みが出てよかった。
    心沈む話もあり、ほっこりする話もあり、しかしそれもこれも、闇に立ち向かう警察官たちのストーリーに繋がっていくのだな、と感じさせる佳作短編集。

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    2025年05月09日
  • おぼろ迷宮

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    月村了衛さんは結構好きな作家さんかも
    了衛さんと言えばやはり社会派小説でしょ

    だけど、本作はかる〜いタッチのミステリー
    一足先にひま師匠が読んで★3の評価
    (あのひま師匠が★3の評価だと!)

    さらには、「了衛さん、向いてないわー」とツッコんでましたwww

    そんな情報を入手してしまうと、ちょっと期待値が下がっちゃいました⤵⤵⤵
    ウソです!
    ちょっとではなくまあまあ下がったので、もうひとつ⤵を付けときます

    けど、予約が回ってきたので読みました

    ま、いつもの了衛さんに比べるとやっぱり物足りないけどそこまで残念ではなかったかなと
    案外好きかも(*´ェ`*)ポッ

    なのでひとつ付けてた⤵を

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    2025年05月06日
  • 脱北航路

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    大規模軍事演習に乗じて
    国に絶望した北朝鮮海軍の精鋭達が
    老朽化した潜水艦で亡命を計る
    45年前島根の海岸で拉致された日本女性を
    日本への切り札として

    亡命をあらゆる手段で阻止しようとする北朝鮮軍
    受け入れを躊躇する日本政府、海上保安庁

    その攻防戦はミニタリー小説として秀逸なのだろうとその方面に疎いながらも感心する
    ですがこの作品は、長い懸念事項の拉致被害者と帰りを待ち侘びる家族への想いの方に意識が傾く
    文学で小説で 世論が高まって解決に結びついたらとても素敵だと思う
    小説で拉致被害者家族の悲しさだけが増幅してしまったらと思うと辛い

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    2025年05月05日
  • ビタートラップ

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    月村作品にしてはあまり重く感じずにテンポよく読むことができた。内容の割に気楽に読みやすい作品だった。

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    2025年04月24日
  • おぼろ迷宮

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    初著者だが、ちょっとイマイチな感じの展開で、なるほど候補で終わりそうな作者。最後まで、お嬢さんって、年寄りの発言としてもどうかな感が残る。

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    2025年04月13日
  • おぼろ迷宮

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    初作家さん。
    面白いんだけど、ちょっとファンタジーが過ぎる気もしたな。
    元総監がカッコいいけど、ちょっとご都合主義?

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    2025年04月08日
  • おぼろ迷宮

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    ちょっと抜けてる女子大生と謎の老人凸凹コンビ、人の結びつきにホンワカしちゃうミステリ #おぼろ迷宮

    ■あらすじ
    おんぼろアパートに住む女子大生の夏芽は、アルバイト先の甘味処で不可解な体験をする。店に入ると見知らぬ店員がおり、従業員である旨を伝えても追い出されてしまうのだ。しかも翌日お店に行くと、店主から何故昨日休んだのかと叱られてしまう。

    思いがけず出会ったアパートの隣人、鳴滝にその出来事を相談すると、意外な事実が判明。老人にも関わらず鋭利な推理と豊富な人脈を持つ鳴滝、彼はいったい何者なのか? 女子大生の夏芽と鳴滝が、街で起こった様々な謎に挑む。

    ■きっと読みたくなるレビュー
    楽しいミス

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    2025年04月07日
  • おぼろ迷宮

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    うーん、こんなんも書きたかったんでしょうな〜

    そりゃそうよ
    参考資料盛りだくさんな重厚な社会派ミステリーばっかじゃ疲れちゃうもの

    ライトでコメディタッチな日常のミステリー、でもってちょっとほろりの人情派
    たまには書いてみたいでしょうよそりゃ

    でも了衛さん
    たぶんだけど…向いてないと思う

    もっとこう振り切らないと!
    もっと色々かなぐり捨てないと!
    もっと雑に書かないと!

    コメディに振り切れてない

    向いてないわー

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    2025年04月05日
  • おぼろ迷宮

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    今まで読んだ月村了衛さんの作品のイメージとは違って新境地といった感じ。
    ハートフルで軽いタッチのミステリーといえばいいのかな?
    美味しそうな甘味がたくさん出てきて、なんだか甘いものが食べたくなった。

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    2025年04月05日
  • 警官の標 警察小説アンソロジー

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    『ありふれた災厄』はもう一ひねりあるのかと思って読んでたら終了。
    『不適切な行い』はそう来たかって感じ。

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    2025年03月16日
  • コルトM1851残月【分冊版】 3

    購入済み

    敵が刃物なのに
    主役だけが拳銃だと
    どうも強そうに見えないのだよな
    つまり最終的には銃によって破滅する結末しか有り得ない

    #ドキドキハラハラ #ドロドロ #ダーク

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    2025年02月04日
  • コルトM1851残月【分冊版】 2

    購入済み

    作中でも指摘されている通り
    主役がカタギを装っているヤクザ者で
    更に拳銃を隠し持って撃ち殺すので始末が悪い

    #ドロドロ #ダーク #ドキドキハラハラ

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    2025年02月04日
  • コルトM1851残月【分冊版】 1

    購入済み

    連載開始時から気になっている作品
    まだ侍がいて帯刀している時代に
    拳銃を持ちだしているという事で
    ピカレスクと分かる

    #ドキドキハラハラ

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    2025年02月04日
  • 対決

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    ネタバレ

    2018年の医大不正入試事件をベースにした社会派小説。

    タイトル名からもっと大きな対決軸と思っていたが、報道記者と医大理事との女性対決だった。
    女性差別と企業腐敗の複合問題がテーマになっているので結構複雑な課題だと思いました。
    女性差別は自分が社会人になった時に男女雇用機会均等法ができたので、結構気にしているテーマですが、自分も男性なのでどこまで女性差別に対して当事者意識をもっているのか、過剰反応して逆差別になっていないか、などと悩むこともあります。
    また、企業腐敗、不正隠蔽の問題も社会的にはあり得ない企業内ルールが、第三者からの指摘を受けて崩壊するのは現在も引き続いて起きていることです。

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    2025年01月25日
  • 対決

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    私立医科大学の裏口入学事件を発端として明るみに出た、入試における女子・多浪生への意図的な減点という不適切な事実。
    この事実を追う新聞記者の檜葉菊乃と、大学理事の神林晴海の“対決”。
    大学病院とマスコミという完全なる男社会で生き抜いてきた二人の女性の対決は、根っこの部分では同じ葛藤を抱えているという点ではなから決着はついていたんだろう。
    ただ、女性差別の問題を女性同士の対決に持って行ったやり方は好きじゃない。

    女性差別発言を繰り返した檜葉の記者仲間が、自分の身に降りかかって初めて問題に真面目に取り組むところが象徴的だなと思った。
    やっぱり、差別をなくすには当事者意識が欠かせないってこと。世の中

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    2025年01月14日
  • 対決

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    医学部裏口入学事件から女子受験生多浪人生に対する採点点数変更がわかった

    そこで事務局上がりの理事神林と新聞記者菊乃

    男性優位の社会で2人の女性がそれぞれ思う女性差別をなくすためにぶつかり闘う

    思いは同じ女性差別をなくし維持向上

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    2024年12月22日
  • ビタートラップ

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    月村了衛『ビタートラップ』実業之日本社文庫。

    ライト・スパイ恋愛小説といった所だろうか。1時間程度で読み終えてしまう程、非常に軽く、甘い雰囲気の中に少しだけスパイスの効いた感じのストーリーであった。味で言えば、スイートチリソースのような感じかな。

    結末は想定の範囲内で良くも悪くも、美味からず不味からずといった作品であった。月村了衛の一連の作品の中では駄作の部類に入ると思う。


    農林水産省で働くノンキャリア公務員でバツイチ33歳の並木承平は、中華料理店でバイトする24歳の黄慧琳と知り合い、男女の関係になるが、ある日、並木は慧琳に自分が中国のハニートラップであることを告げられる。

    慧琳に本

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    2024年12月18日