片山杜秀のレビュー一覧
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日本の近現代史に少しだけ興味を持った時期に、「ことば」から歴史を見るというのは果たしてどんな取り組みなんだろう?と気になり手に取りました。
おそらく多様な解釈が存在している分野であり、ナビゲートするお二人の思想や、お考えも強く反映されている箇所も多いと思いますが、そこは冷静に見つつ…。
とはいえは、素人としては「史料はそういう風に読み解けばいいのか」と勉強にはなったと思います。
また、一つ一つの文書を細かく研究したものは沢山あると思いますが、日本国憲法へ繋がる一本の道を意識しながら複数の文章を一気に解釈するものは少ないのではないか?と思うと取り組みは面白い。
読んでいて特に感じたこと。
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ネタバレ<目次>
序章 「歴史」が足りない人は野蛮である
第1章 「温故知新主義」のすすめ
第2章 「歴史好き」にご用心
第3章 歴史が、ない
第4章 ニヒリズムがやってくる
第5章 歴史と付き合うための六つのヒント
第6章 これだけ知っておきたい、五つの「史観」パターン
終章 教養としての「温故知新」
<内容>
著者の言う「温故知新」は、過去にあったいろいろなことを学び(ただ先生から学ぶだけでなく、自らの意思で)、過去とは重ならない新しい出来事を新しい発想で対処しようとする、こと。
それ以外の批判が第2章以降続きます。ある程度納得。 -
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ネタバレ3.11のあと被害規模が明らかになるにつれ、また、被災地とは離れた首都圏や西日本にまで影響が出てくるにつれ、"日本が非常事態に陥った"、"いよいよ滅びの一途を辿るのか、"と不安に感じた人は少なくないと思う。
非常事態、国の滅亡――「現在から想起される過去について書くことで、現在を思う糧が得られるようにやってみたい」(p.217)
・・という考えの元、行われた連載をまとめた一冊。
中世~近世~近代の日本、加えてナチスドイツ・ソ連の政治史をかいつまみながら、国家の衰亡をプロセスを辿る。
面白かったです。
特に6~8章の保険と関東大震災・戦災について書かれた -
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歴史を知ることで、色んなことが腑に落ちた。
韓国でお米を食べても日本と同じ味がするのは1920年からの「朝鮮産米増殖十五か年計画」のお陰かと思う。
しかし、裏ではたくさんの血が流されており、現代において最低限ご飯が美味しく食べられていることはとっても幸せなことだ。
冒頭から『ゴジラ』と東日本大震災〜原発問題を絡めて論じているのにもなるほどと思わされたし、
そんな前から予告されていたのに、この国では何も学んでいなかったのか……とがっくりきた。
また繰り返すか、今度こそ挽回するのか。
自分を含めた日本の人たちのこれからを見守っていきたいと思う。
バックミュージックは伊福部昭の曲で。
科学研