片山杜秀のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
4人の作家がそれぞれ宗教についての学びの深い本を1冊ずつ取りあげて紹介・解説している本。とりわけ各章末の考察欄が非常によい。
「宗教は社会や家庭と対話を重ねながら価値観をすり合わせて共に成熟していくことが重要」
「宗教に対して疑いがあって当然、逆に100%疑いがない方が危うい」
「信仰は信じる・信じないの間で揺れ動くが、離れられないと思った時に本物になっていく」
「論理を超えた妄信があるからこそ宗教と呼ぶ。」
「宗教には体感できる非日常性がなければならない。」
「念仏とは与えられるもの(与格的)であり、自分の無力さに絶望し祈ろうという気さえ起きないようなときに初めて他力が開かれる」
要約する -
-
Posted by ブクログ
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」、「歴史は繰り返される」など歴史を学ぶことの重要性を問う言葉や文面は多く存在する。私も学生時代は歴史の授業が好きで、大学は法学専攻だったが一年次は西洋史や宗教史などの授業が1番面白かったのを記憶している。歴史といえば山川出版の教科書に慣れ親しみ、用語集などは凡そ試験では過去大学入試出題頻度の最も低いレベルまで暗記したりしていた。歴史を学ぶなら日本史は自国の歴史を深く知るという点では馴染みやすく日本のよく知る地理と相まって、聖地巡礼とまではいかないが、旅行する際の一つの楽しみにできたりする。だが私は世界史が大好きだった。地球という広大な土地で地球の裏側で発生
-
Posted by ブクログ
音楽評論家としてテレビに登場する片山杜秀氏。
本業は思想史研究であり、明治から戦後にわたって名を馳せた11人が選ばれ、著者が考察して本質に迫っていくスタイルをとる。吉田松陰から始まり丸山眞男までが論述されていくが、小林秀雄、西田幾太郎、丸山眞男が印象に残った。
小林秀雄曰く、何でも科学的に説明できると信じる人が増えると世の中はダメになる。わからないものはわからないまま直視する。理論に頼る無謬主義に警鐘を鳴らし、直観による判断、間違えたら修正する柔軟性を重視している。昨今の◯◯の壁といった、お互いに通じ合えない頑な傾向を喝破している。西田幾太郎は、純粋経験という概念で、事実に従って知る、理屈で分 -
Posted by ブクログ
帯や紹介文には「最強の入門書」と銘打っているが、全く入門書ではない。切り口は、岡田史観と片山思想。この2人が書いた本を、何冊か読んでいない人にとっては敷居が高そうな内容だった。
私は岡田氏の本は数冊、片山氏の本は多く読んでいる。それらと比べると、落としどころやまとめ方が弱い。それは対談だからだ。対談では意見が異なる場合でも、自説を強く主張せず、双方の意見の中間点でまとめる傾向がある。
互いに主張をぶつけ合えば討論会のような面白さは生まれるが、その分、議論は収拾がつかなくなる。テレビ番組であればそれでもよいが、本では結論をまとめる必要がある。結果として強く言い切れず、妥協的な結論に落ち着き、全 -
Posted by ブクログ
本書の元の記事は、2000年から2008年までレコ芸に連載していた「傑作!?問題作!?」である。その全100本の記事の内、前半の50本が「片山杜秀の本 1 音盤考現学」に、後半の50本が本書に納められている。
1枚のテーマ・ディスクに対する記事なので、落とし所は限られてくる。そういう場合でも、取り上げられている盤がもっと良いものであれば(作曲家、あるいは演奏家がもっと良いものだったら)、もっと面白い話が展開されたのではないかと思われ、もったいないというか、残念という様な気がした。つまり、たまにはテーマ・ディスクに、話題になった盤や、名演や名盤と言われる様な盤があれば、華やかな話題になったので -
Posted by ブクログ
ネタバレ司馬遼太郎の「坂の上の雲」は、私の一番好きな本の一つです。(もっとも読んだのは大昔ですが・・・)
その本を月刊文藝春秋で、佐藤優と片山杜秀の対談で取り上げていたものが出版されたので、どんな対談か楽しみにして手にした次第です。
この「坂の上・・・」は筆者(司馬遼太郎)が、第4巻のあとがきで「この作品は、小説であるかどうか、じつに疑わしい」述べているように、通常の小説ではない。
通常の長編小説の延長線上で見れば、構成上の破綻があるし、その点では失敗作といえるかもしれないが、司馬の作品の中では「竜馬がゆく」に次いで人気が高く、累計で2000万部近く売れています。
何故かと言えば、読んだ人なら分かり -
Posted by ブクログ
最初にざっと読もうとしたときは、面白いのは序章だけかな〜なんて思ったけど、本腰入れて読もうとするとためになる。
・「アウシュヴィッツ以後、詩作は野蛮である」
テオドール・アドルノの箴言
・アウシュヴィッツは究極の合理主義だった。それはソ連にとってのシベリア的なるものであり、強制労働空間だった。
映画でも強制労働させられてるシーンをわりと見ていたはずなのに、テキスト化されてようやく理解できた…。
・ルイ・オーギュスト・ブランキ
19世紀のフランスの革命家。フランソワ・バブーフの影響を強く受けた。共産主義の始祖とも呼ばれる。
1830年はシャルル10世を倒した七月革命にブランキあり。1839 -
購入済み
歴史の本ではなく教養の本
本書は様々な歴史の見方について長所や短所、関係性が類型別に分かりやすくまとめられている。
しかし、著者の主張の中心は「教養としての」歴史はどんなものなのかにある。
教養とは「自由な視野を持って世の中をこぎわたっていく」ための力のこと。
現代社会の様々な課題に対応し生き抜いていくために、歴史を学ぶことがどんな役割を果たすのか。
学生でも読みやすく分かりやすい内容でした。 -
Posted by ブクログ
何が起きたか、なぜ起きたか。同時代に生きる二人が政治、経済、事件、皇室、文化を縦横無尽に語り尽くす。時代を通覧することで平成の因果が見えてくる。バブル崩壊、オウムテロ、二度の大震災、安倍一強ほか、すべては、裏で繋がっていた。
お二人の知識や教養の広さに慄きながら、自分の無知具合を恥じました。これだけ物事を深く捉えられたら世界が面白くて仕方ないんじゃないかなあ。少なくとも表面上にだまされる私は不安になる。選挙のたびに大勝と大敗を繰り返すのはどうしてなんだろうとずっと考えてきましたが、ようやく納得のいく答えが書いてあってすっきりした。小泉内閣のやったことの意味も分かった。平成生まれの私はこれから何