片山杜秀のレビュー一覧

  • 歴史は予言する(新潮新書)

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    興味や関心のあるテーマは、割りにあるのに何か読み辛い。これは、新潮っぽいのかな。周りくどい感じがして、意識に上手く反映されてこない。

    歴史事件の博識さと著者自身の同時代性を感じさせる着眼は面白いテーマなのに、新鮮だが、こちらに馴染みが無いゆえなのか、どこか無理に組み込んでいるような感じがある。
    インタープリター的というか、逐次的な話に感じがあり飛ばして読んでいけない。もっとコンパイル感というか、一括した、癖を感じさせない自然さが欲しい。

    これは、毒味的?、それとも重箱弁当って感じか?。
    どこか、お節介なんかな。

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    2024年06月10日
  • 歴史は予言する(新潮新書)

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     本書は全般のニュース記事について、登場人物の過去や歴史上のトピックに当てはめて、著者の主観を述べる随筆的な内容であった。題名から現在と歴史と対比して、将来や今後の展望を俯瞰する内容かと思ったが、将来展望や歴史の教訓などの言及は少なく、筆者の感想や主観を述べるにとどまり、想像と違ってあまり読み応えを感じなかった。

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    2024年05月29日
  • 歴史は予言する(新潮新書)

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    一個一個は面白く、知らない話も多かったのだが週刊誌のゴシップ記事のような雰囲気が合わなかった。ちゃかして終わりというか。こちらも真面目に読む気が失せてしまったのがもったいないなと思った。

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    2024年01月04日
  • 歴史は予言する(新潮新書)

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    「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」、「歴史は繰り返される」など歴史を学ぶことの重要性を問う言葉や文面は多く存在する。私も学生時代は歴史の授業が好きで、大学は法学専攻だったが一年次は西洋史や宗教史などの授業が1番面白かったのを記憶している。歴史といえば山川出版の教科書に慣れ親しみ、用語集などは凡そ試験では過去大学入試出題頻度の最も低いレベルまで暗記したりしていた。歴史を学ぶなら日本史は自国の歴史を深く知るという点では馴染みやすく日本のよく知る地理と相まって、聖地巡礼とまではいかないが、旅行する際の一つの楽しみにできたりする。だが私は世界史が大好きだった。地球という広大な土地で地球の裏側で発生

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    2023年12月16日
  • 11人の考える日本人 吉田松陰から丸山眞男まで

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    音楽評論家としてテレビに登場する片山杜秀氏。
    本業は思想史研究であり、明治から戦後にわたって名を馳せた11人が選ばれ、著者が考察して本質に迫っていくスタイルをとる。吉田松陰から始まり丸山眞男までが論述されていくが、小林秀雄、西田幾太郎、丸山眞男が印象に残った。
    小林秀雄曰く、何でも科学的に説明できると信じる人が増えると世の中はダメになる。わからないものはわからないまま直視する。理論に頼る無謬主義に警鐘を鳴らし、直観による判断、間違えたら修正する柔軟性を重視している。昨今の◯◯の壁といった、お互いに通じ合えない頑な傾向を喝破している。西田幾太郎は、純粋経験という概念で、事実に従って知る、理屈で分

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    2023年07月21日
  • 現代に生きるファシズム(小学館新書)

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    ネタバレ

    ファシズムって?ナチズムとどう違う?といった疑問から購読。

    その定義から天皇制に飛び、日本の過去現在未来そして超未来(文学)にも及ぶ対談をがっつく。

    それは情況論なので「束ね」感覚に注意だということは最低限分かったかな。
    満腹だ。。

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    2023年07月17日
  • ごまかさないクラシック音楽(新潮選書)

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    帯や紹介文には「最強の入門書」と銘打っているが、全く入門書ではない。切り口は、岡田史観と片山思想。ある程度、この2人の著者の本を読んでいない人にとっては敷居が高そうな内容だった。

    私は岡田氏の本も数冊、片山氏の本は多く読んでいるが、本書は対談のためもあってだろうが、落としどころ・まとめ方が弱い感を受けた。対談は岡田氏がリード役である。片山氏の得意分野である前衛音楽の部分が一番面白く読めた。

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    2023年06月29日
  • 11人の考える日本人 吉田松陰から丸山眞男まで

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    丸山眞男の言う、政治家を含め我が国の天皇ですら「無責任体系」が明治・大正・昭和へと続いている、と言う。奇しくも、平成、令和においても誰一人「責任ある判断、行動、決断ができない」国へと継続しており、「集団的『流れ』に任せた無責任主義」が悲しいかな横行していると感じる、のは私だけだろうか。

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    2023年05月13日
  • 音盤博物誌 片山杜秀の本(2)

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    本書の元の記事は、2000年から2008年までレコ芸に連載していた「傑作!?問題作!?」である。その全100本の記事の内、前半の50本が「片山杜秀の本 1 音盤考現学」に、後半の50本が本書に納められている。

    1枚のテーマ・ディスクに対する記事なので、落とし所は限られてくる。そういう場合でも、取り上げられている盤がもっと良いものであれば(作曲家、あるいは演奏家がもっと良いものだったら)、もっと面白い話が展開されたのではないかと思われ、もったいないというか、残念という様な気がした。つまり、たまにはテーマ・ディスクに、話題になった盤や、名演や名盤と言われる様な盤があれば、華やかな話題になったので

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    2023年03月30日
  • 歴史という教養

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    文字通り、歴史という教養について語った一冊。

    内容以前に、言いたいことがよく分からない感じだった。

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    2023年03月27日
  • 完全読解 司馬遼太郎『坂の上の雲』

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    ネタバレ

    司馬遼太郎の「坂の上の雲」は、私の一番好きな本の一つです。(もっとも読んだのは大昔ですが・・・)
    その本を月刊文藝春秋で、佐藤優と片山杜秀の対談で取り上げていたものが出版されたので、どんな対談か楽しみにして手にした次第です。

    この「坂の上・・・」は筆者(司馬遼太郎)が、第4巻のあとがきで「この作品は、小説であるかどうか、じつに疑わしい」述べているように、通常の小説ではない。
    通常の長編小説の延長線上で見れば、構成上の破綻があるし、その点では失敗作といえるかもしれないが、司馬の作品の中では「竜馬がゆく」に次いで人気が高く、累計で2000万部近く売れています。
    何故かと言えば、読んだ人なら分かり

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    2022年12月04日
  • シリーズ・企業トップが学ぶリベラルアーツ 「五箇条の誓文」で解く日本史

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    自身に日本史の知識がなさすぎるのか、難しいと感じた。
    五箇条の誓文をベースにした、近代日本の大きな流れはなんとなく分かったし、日本が敗戦に至った理由も理解できたと思う。
    端的にいうと、内閣と立法府と陸海軍そして国民が同じ方向を向き、同じ目的を持って行動しないと国は破滅に向かう、ということだと理解した。

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    2021年04月06日
  • ベートーヴェンを聴けば世界史がわかる

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    表題は引きつけるためのもので、内容は少し違う。
    いわゆるクラシックの歴史を、世界の歴史の流れの中で説明しました、という本。
    ベートーヴェン関連の部分は知っていたが、ワーグナー関連の部分は知らないこともあり、なるほどと思えた。
    クラシックを聞く耳が変わる。

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    2020年12月28日
  • 歴史という教養

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    なぜ歴史教育が必要なのか。ただの歴史的事実を知ることが歴史教育ではない。歴史は繰り返す、という史観のもと過去を学ぶ姿勢を否定している。その背景に見え隠れしている思想を理解することで過去を背負い、新しい歴史を歩んでいくために我々は歴史を学ばなければならない。ということに気付かされた本。実際に今まで世界史上で登場した様々な史観、思想を丁寧に解説し、筆者自身が新たに定義した温故知新主義を説く

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    2020年05月21日
  • 皇国史観

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    後期水戸学から明治維新、南北朝正閏論争、天皇機関説問題と、背景や流れが非常に分かりやすく説明されている。譲位の大きな意義もクリアになった。ただ柳田・折口の見解や網野説の意義付けについては、やや疑問に感じたところ。

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    2020年04月20日
  • 歴史という教養

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    最初にざっと読もうとしたときは、面白いのは序章だけかな〜なんて思ったけど、本腰入れて読もうとするとためになる。

    ・「アウシュヴィッツ以後、詩作は野蛮である」
    テオドール・アドルノの箴言

    ・アウシュヴィッツは究極の合理主義だった。それはソ連にとってのシベリア的なるものであり、強制労働空間だった。
    映画でも強制労働させられてるシーンをわりと見ていたはずなのに、テキスト化されてようやく理解できた…。

    ・ルイ・オーギュスト・ブランキ
    19世紀のフランスの革命家。フランソワ・バブーフの影響を強く受けた。共産主義の始祖とも呼ばれる。
    1830年はシャルル10世を倒した七月革命にブランキあり。1839

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    2020年02月27日
  • 歴史という教養

    購入済み

    歴史の本ではなく教養の本

    本書は様々な歴史の見方について長所や短所、関係性が類型別に分かりやすくまとめられている。

    しかし、著者の主張の中心は「教養としての」歴史はどんなものなのかにある。
    教養とは「自由な視野を持って世の中をこぎわたっていく」ための力のこと。
    現代社会の様々な課題に対応し生き抜いていくために、歴史を学ぶことがどんな役割を果たすのか。

    学生でも読みやすく分かりやすい内容でした。

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    2019年11月17日
  • 平成史

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    何が起きたか、なぜ起きたか。同時代に生きる二人が政治、経済、事件、皇室、文化を縦横無尽に語り尽くす。時代を通覧することで平成の因果が見えてくる。バブル崩壊、オウムテロ、二度の大震災、安倍一強ほか、すべては、裏で繋がっていた。
    お二人の知識や教養の広さに慄きながら、自分の無知具合を恥じました。これだけ物事を深く捉えられたら世界が面白くて仕方ないんじゃないかなあ。少なくとも表面上にだまされる私は不安になる。選挙のたびに大勝と大敗を繰り返すのはどうしてなんだろうとずっと考えてきましたが、ようやく納得のいく答えが書いてあってすっきりした。小泉内閣のやったことの意味も分かった。平成生まれの私はこれから何

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    2019年10月22日
  • 歴史という教養

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    日本社会は、長いものにまかれろ、勝ち馬に乗れ、的な「勢い」史観で動いているんだろうなぁ、とがっかりすると同時に反論できない説得力をもって、感じさせられた。歴史とか教養というと、日常生活とは一歩離れたところにありそうな印象がある。でも本書を読むと、そうではないと思う。勢いとか、流れにあらがいにくいからこそ、一歩踏みとどまって、そこから先に進んでもいいか?と考えるだけの知性は必要だ。そのとき、決して予言にはならないにしても、考えるための手がかりになってくれるのが、歴史とか教養なんだろうね。ちょっと難しかったけど、深みを感じさせる内容を、詩のようなリズムのある文章でわかりやすく観させてくれたと思う。

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    2019年08月14日
  • ベートーヴェンを聴けば世界史がわかる

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    インタビューから文字起こししたという経緯の本らしく、随所に「え?そうなの?」というようなエピソード(特にシェーンベルク!)が散りばめられていて、なかなかに読ませる。ただし、題名の「世界史がわかる」はオーバーな題名。正確には、世界史の「一部がわかる」程度で、世界史というよりは音楽史の本である。

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    2019年07月28日