片山杜秀のレビュー一覧
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私が歴史に本格的に興味を持つようになったのは、予備校時代に河合塾の石川晶康先生の講義を受けたからである。「歴史に流れなんてない、っつうの」が口グセ。実はそれは現代のパラダイムで過去を安易に語るな、ということを言っていたのだと思う。これ出るぞ、は本当に出題されていたが、要するに学会誌に丹念に目を通して出題者の関心を捕捉していたんだろう。「聖と賤はコインの裏表だからな」なんてことを板書して力説していたし(これはのちに網野善彦を読み漁ることにつながった)、「7-8世紀の対東アジア外交は押さえとけ」の教えは今、娘に引き継いでいる。
さて本書は、そもそも小学校から一貫校で大学受験自体未経験という著者が -
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音楽の提供者ではなく、受け手の変遷を軸にして、音楽史を振り返る1冊。教会を中心とした宗教音楽から、王侯・貴族に向けた音楽へ、そして市民に向けた音楽へと、社会の変化を反映しつつ変容を遂げていく音楽。そのなかで、市民向けの音楽を創造したという意味で、ベートヴェンは比類なき業績を残した。
さらに面白かったのが、大国のグローバリゼーションに対抗し、民族を重視し、小国が存在感を増していく流れの中で、ワーグナーが台頭していったという流れ。
音楽というのは、あとから振り返っても、いろんな意味付けが可能ですが、こうして世界史と重ね合わせながら語られるのはとても新鮮でした。 -
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日本のあらゆるところに蔓延する、無責任主義、たこつぼ思考が五箇条の誓文に読み取れるとする新説。なぜ明治維新はうまく行き、77年後の敗戦を招いたのか。元勲がいなくなって国の経営を統合できる人物がいなくなったからだ、という。非常に腑に落ちる仮説だ。
戦後72年を過ぎ、リーダーシップのある首相に期待が集まる反面、ファッショとラベルをつけて馬鹿騒ぎするマスコミ。煽動を真に受けないものの、ちょっと危ういなと眉唾で聞く民衆。職域奉公に専念し我関せずの経済人。非常に危うい時期に来ているのは間違いなさそうだ。。。
戦前と異なるのは、国民が本位ではなく足かせに見えるところ。愛国心の基礎を奪われた状態で、一朝事が -
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ネタバレとてつもない本。
残念ながら私はクラシックに関しては
不得手な部類に入るため
ピントは来ないのですが、
物は試しなので一部楽曲は聞いてみました。
クラシックと言えば…の
あの方の曲は実に難解でした。
でもはまる人ははまるんだろうな。
嫌いではないですよ。
そして、ある動画で見た指揮者の方は
やっぱりものすごい人なんだな、と思いました。
確かかなり長く生きた指揮者の方で、
すごい人からバイオリンの指導を受けていたことは
全く知りませんでした。
クラシックというと有名どころばかりですが
この本にはそういうのはあまり出てこず
(まあ、マーラーは有名か)
私も聞いたことのない人ばかりでした。
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<目次>
序章 「五箇条の誓文」と明治150年
第1章 尊皇攘夷再考~「未来の攘夷」と「方便の開国」
第2章 明治国家のデザインの秘密~「王政復古」と「シラスによる政治」
第3章 大正デモクラシーとは何だったのか
第4章 昭和維新の論理~攘夷からアジア主義へ
第5章 非常時国家のへの野望と挫折
終章 「五箇条の誓文」と平成日本
<内容>
この本の魅力は、「五箇条の誓文」を利用して、明治~戦前までの日本近代史を俯瞰してしまったことだろう。こうした歴史論は面白い。あっているかどうかは二の次で、解釈されたものの筋が通っているものは面白い。昭和維新の①アジア主義②農本主義③国家社会主 -
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・十字軍は、政治的な影響、経済的な影響、文化的な影響をもたらした。
・教皇と諸侯の力をそぎ、王と商人の力が伸長した。中世が崩壊し、絶対王政が幕を開ける。
・ヨーロッパはユーラシアから見れば「辺境」であり、進んだ東方の文明やイスラム帝国やモンゴル帝国からは放っておかれた。そのおかげで、自分のペースで近代化を進めることができた。後の日本は西洋列強からの植民地化の危機感で慌てて近代化が必要だった。
・宗教改革は諸侯に都合がよく、皇帝権と結びついていたカトリックから干渉を受けずに領域を統治できるようになった。
・ルターが聖書をドイツ語に翻訳し印刷技術で頒布したことにより、教会抜きに神と人間が直接対話で -
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「天皇陛下万歳!」が明治や大正以上に昭和で叫ばれなくてはいけなくなったのは一体なぜなのか?
時代が下がれば下がるほど、近代化が進展すればするほど、神がかってしまうとは、いったいどういう理屈に基づくのか・・・
重要なキッカケになったのは101年前に勃発した第一次世界大戦だったと、著者は言う・・・
去年は勃発100年だったので、いろいろ書物が出てたけども、日本史の勉強ではあまり重要視されない第一次大戦・・・
欧州が戦場であり、日本は大戦景気に沸き、経済が絶好調で、参戦国とはいえ、青島でドイツ軍と戦ったぐらいで、実質は遠くから見守る観客であった・・・
国民の多くは大戦景気に踊るだけで、第一次世界大 -
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アジア・太平洋戦争における日本の悲惨なまでの敗北は、第一次世界大戦、いわゆる総力戦に学ばなかったことが原因のひとつという認識であったが、本書では少なくとも第一次世界大戦から来るべき次の戦争が総力戦になることは学んでいた。(→青島要塞攻略戦など)しかし、資源や工業力を持たない日本が、持つ国と戦うには、資源や工業力が無くとも戦える(補給線や多量の鉄量を考えない)速戦速決の殲滅戦とそれを補う無限の精神力が重視された。ところが、そこには顕教(建前)と密教(本音)の二面性が存在した。密教ではいくつかの条件が満たされねばならず、その条件が満たされなかったためにあの敗北が訪れたとしている。
小畑敏四朗ら皇