片山杜秀のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
日本のあらゆるところに蔓延する、無責任主義、たこつぼ思考が五箇条の誓文に読み取れるとする新説。なぜ明治維新はうまく行き、77年後の敗戦を招いたのか。元勲がいなくなって国の経営を統合できる人物がいなくなったからだ、という。非常に腑に落ちる仮説だ。
戦後72年を過ぎ、リーダーシップのある首相に期待が集まる反面、ファッショとラベルをつけて馬鹿騒ぎするマスコミ。煽動を真に受けないものの、ちょっと危ういなと眉唾で聞く民衆。職域奉公に専念し我関せずの経済人。非常に危うい時期に来ているのは間違いなさそうだ。。。
戦前と異なるのは、国民が本位ではなく足かせに見えるところ。愛国心の基礎を奪われた状態で、一朝事が -
Posted by ブクログ
ネタバレとてつもない本。
残念ながら私はクラシックに関しては
不得手な部類に入るため
ピントは来ないのですが、
物は試しなので一部楽曲は聞いてみました。
クラシックと言えば…の
あの方の曲は実に難解でした。
でもはまる人ははまるんだろうな。
嫌いではないですよ。
そして、ある動画で見た指揮者の方は
やっぱりものすごい人なんだな、と思いました。
確かかなり長く生きた指揮者の方で、
すごい人からバイオリンの指導を受けていたことは
全く知りませんでした。
クラシックというと有名どころばかりですが
この本にはそういうのはあまり出てこず
(まあ、マーラーは有名か)
私も聞いたことのない人ばかりでした。
-
Posted by ブクログ
<目次>
序章 「五箇条の誓文」と明治150年
第1章 尊皇攘夷再考~「未来の攘夷」と「方便の開国」
第2章 明治国家のデザインの秘密~「王政復古」と「シラスによる政治」
第3章 大正デモクラシーとは何だったのか
第4章 昭和維新の論理~攘夷からアジア主義へ
第5章 非常時国家のへの野望と挫折
終章 「五箇条の誓文」と平成日本
<内容>
この本の魅力は、「五箇条の誓文」を利用して、明治~戦前までの日本近代史を俯瞰してしまったことだろう。こうした歴史論は面白い。あっているかどうかは二の次で、解釈されたものの筋が通っているものは面白い。昭和維新の①アジア主義②農本主義③国家社会主 -
Posted by ブクログ
・十字軍は、政治的な影響、経済的な影響、文化的な影響をもたらした。
・教皇と諸侯の力をそぎ、王と商人の力が伸長した。中世が崩壊し、絶対王政が幕を開ける。
・ヨーロッパはユーラシアから見れば「辺境」であり、進んだ東方の文明やイスラム帝国やモンゴル帝国からは放っておかれた。そのおかげで、自分のペースで近代化を進めることができた。後の日本は西洋列強からの植民地化の危機感で慌てて近代化が必要だった。
・宗教改革は諸侯に都合がよく、皇帝権と結びついていたカトリックから干渉を受けずに領域を統治できるようになった。
・ルターが聖書をドイツ語に翻訳し印刷技術で頒布したことにより、教会抜きに神と人間が直接対話で -
Posted by ブクログ
「天皇陛下万歳!」が明治や大正以上に昭和で叫ばれなくてはいけなくなったのは一体なぜなのか?
時代が下がれば下がるほど、近代化が進展すればするほど、神がかってしまうとは、いったいどういう理屈に基づくのか・・・
重要なキッカケになったのは101年前に勃発した第一次世界大戦だったと、著者は言う・・・
去年は勃発100年だったので、いろいろ書物が出てたけども、日本史の勉強ではあまり重要視されない第一次大戦・・・
欧州が戦場であり、日本は大戦景気に沸き、経済が絶好調で、参戦国とはいえ、青島でドイツ軍と戦ったぐらいで、実質は遠くから見守る観客であった・・・
国民の多くは大戦景気に踊るだけで、第一次世界大 -
Posted by ブクログ
アジア・太平洋戦争における日本の悲惨なまでの敗北は、第一次世界大戦、いわゆる総力戦に学ばなかったことが原因のひとつという認識であったが、本書では少なくとも第一次世界大戦から来るべき次の戦争が総力戦になることは学んでいた。(→青島要塞攻略戦など)しかし、資源や工業力を持たない日本が、持つ国と戦うには、資源や工業力が無くとも戦える(補給線や多量の鉄量を考えない)速戦速決の殲滅戦とそれを補う無限の精神力が重視された。ところが、そこには顕教(建前)と密教(本音)の二面性が存在した。密教ではいくつかの条件が満たされねばならず、その条件が満たされなかったためにあの敗北が訪れたとしている。
小畑敏四朗ら皇 -
Posted by ブクログ
日本が太平洋戦争に突入してしまった要因を、第一次世界大戦に求めて研究している。当時の軍人たちの思想や現実問題が絡み合い、なかなかにややこしい本。
太平洋戦争突入は「軍部の暴走」で一括りにされることもあるが、実際はそんな単純な図式ではないということが語られる。資源を持たず、国力も大国に比べれば非常に弱い日本が、技術革新で物量が物を言う近代戦に精神性だけで勝てるはずがないと皆分かっていながらも、最終的には精神論や「玉砕」思想に偏ってしまっている。
それにしても、宗教から派生して終末思想のような思考に飛び火し、それが戦争・戦術の動機づけになるようなエピソードがあり、日本でもかつてそんなことを考え -
-
Posted by ブクログ
エマニュエル・トッドさんが来日された契機に、インタビュー、対談を行われた記録と、最新の著書などからの著者の思想についてまとめられています。戦争状態に近づいているかとみられている世の中についてのトッドさんの意見。人類学者としての視点。それを紹介される日本側からみた現在の世界について知ることができます。西洋といった見方では知ることができなく、地域としてのその家族構成とその類似点から導きだされる現状把握と未来の姿に、今までとは違った視点から世界を見ることの利点と必要性を感じさせられます。その視点からみた日本の現状と危険について知ることから、進むべき道と、進んではいけない道について考えることができます
-
-
Posted by ブクログ
タイトルにベートーヴェンとあるが、ベートーヴェンはちょこっとしかでてこない。この本は、あくまでも西洋史を辿りながら音楽史の変遷を語る本である。グレゴリア聖歌からワーグナーあたりまで。
クラシック音楽は好きなので、音楽家の生きた時代を知ることは楽しい。ここ数年、歴史の本を少し多く読むようになったことで、前よりも音楽史の流れがわかるようになったこと(なった気がすること)は嬉しい。
芸術ってやっぱり自己表現なんだなと改めて思う。創作者の内から滲み出てくるもの。自分ではコントロールできない衝動や、そのように作らざるを得ない感覚があるのではないか。
そしてまた、その滲み出た自己表現はオリジナルであるよ