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明治維新ひいては日本近代の精神を端的に表現している「五箇条の誓文」。そこに掲げられた「デモクラシー」「天皇制」「経済」「自由主義」「和魂洋才」は時を経るにつれ、どのような形で実現したのか。どのように歪められたのか。五箇条を切り口に、江戸から昭和、さらに平成にいたる日本史を明快に整理する。有名企業幹部が学ぶ白熱講義を新書化するシリーズ第3弾!
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Posted by ブクログ
表題から来るイメージで右掛かった内容かと敬遠していたが、とてもインテリジェンスな本でした。もう一度明治維新からの歴史学び直しが必要だと強く思った。
五箇条のご誓文からデモクラシーやグローバル化への対処に議論を繋げ天皇制故に元老不在では決められない政治と政治不信が広がり民主主義は治安維持法とセットでないと展開出来ず背伸びしては自滅的になる日本人を描く。筆者の他の作品のまとめっぽくて面白い。
日本の近代史を様々な視点から見直すという作業は本当に難しい。その意味で、著者の試みは非常に重要である。 特に、戦前の体制は権力の分立が徹底されていていわゆる「東条独裁」なるものは一切なかったという指摘は秀逸である。
日本のあらゆるところに蔓延する、無責任主義、たこつぼ思考が五箇条の誓文に読み取れるとする新説。なぜ明治維新はうまく行き、77年後の敗戦を招いたのか。元勲がいなくなって国の経営を統合できる人物がいなくなったからだ、という。非常に腑に落ちる仮説だ。 戦後72年を過ぎ、リーダーシップのある首相に期待が集ま...続きを読むる反面、ファッショとラベルをつけて馬鹿騒ぎするマスコミ。煽動を真に受けないものの、ちょっと危ういなと眉唾で聞く民衆。職域奉公に専念し我関せずの経済人。非常に危うい時期に来ているのは間違いなさそうだ。。。 戦前と異なるのは、国民が本位ではなく足かせに見えるところ。愛国心の基礎を奪われた状態で、一朝事が起きたらこの国、わが国民はどう反応するのか。カルタゴと同じ経緯を辿らないと誰が言えるのか。
<目次> 序章 「五箇条の誓文」と明治150年 第1章 尊皇攘夷再考~「未来の攘夷」と「方便の開国」 第2章 明治国家のデザインの秘密~「王政復古」と「シラスによる政治」 第3章 大正デモクラシーとは何だったのか 第4章 昭和維新の論理~攘夷からアジア主義へ 第5章 非常時国家のへの野望...続きを読むと挫折 終章 「五箇条の誓文」と平成日本 <内容> この本の魅力は、「五箇条の誓文」を利用して、明治~戦前までの日本近代史を俯瞰してしまったことだろう。こうした歴史論は面白い。あっているかどうかは二の次で、解釈されたものの筋が通っているものは面白い。昭和維新の①アジア主義②農本主義③国家社会主義 の考え方は、納得する部分が多い。
自民党の高市早苗氏が内閣総理大臣となり、お隣中国とのちょっとしたイザコザはあるものの、国民からの人気は絶大(今のところは)、何かこの国を良い方向へと導いてくれるのではないかという、淡い期待を抱いてしまう。高市総理は何と言っても日本最初の女性総理であるし、かつて絶大な人気を誇り、その存在感を対世界に対...続きを読むしても発揮してきた今は亡き安倍元総理の面影を思い起こさせる。期待はしてみたいが、またいつもの様に裏切られたら嫌だから、がっかりしない様に冷めた目で見ている自分がいる。とは言え、この先の日本の在り方、超高齢社会、エネルギーや食料の確保と自給自足、地方の過疎化や都市への一極集中、そして災害やサイバーテロへの対応など様々な社会課題に直面し、先の予測が難しく、閉塞感にも溢れる社会に、新たな光となる方向性を見出してほしい、その期待を失ってはならない。そう簡単な事ではないが、複雑に絡み合ったそれら問題の解決の糸口みたいなものを見出してほしいと切に願う。 日本の近代史は、黒船来航以降、特に明治維新後に大きく様変わりし、島国の内に閉じ籠るだけでは、日本という国そのものを維持し続ける事が難しいと、当時の人々は悟った。だから、それを国民に国全体にどう知らしめて統一的に行なっていくか。日本の近代の方向性づけに大きく寄与したのが、本書タイトルにもなっている「五箇条の(御)誓文」であり、それを礎として発展した「日本」の歴史(日本史)を解き明かそうとするのが本書の役割だ。本書は表紙にも小さく「シリーズ 企業トップが学ぶリベラルアーツ」とあるが、企業のトップたるもの会社という巨大な船の舵取りを上手く行い、起業目的達成に向けては、明治天皇の「五箇条の御誓文」の様な方向性を示せ、という事であろうか。 五箇条の御誓文、それ自体は明治天皇が京都御所の正殿・紫宸殿に於いて、1868年4月6日 に天神地祇に誓約する形式をとりながら、公卿や諸侯などに示した明治政府の基本方針、という事になる。中身は勿論5つの宣言となっており、現代文で簡潔に示せば、「会議を開いて公論で決める」「上下心を一つにして国を治める」「身分に関わらず志を遂げさせる」「古い慣習を破り公道に基く」「知識を世界に求めて国を興す」となる。そして、その後には宣誓を締めくくる、我が国はかつてない大きな変革を遂げようとしている。私(明治天皇)は国民の先頭に立ち、天地神明に誓い、この国のあり方を定め、万民が平和に暮らせる道を開こうとしている。国民はこの考えに基づき、心を一つにして努力してほしい、と言った記述が続くのである。前述した様に「将来の国の在り方、国民の心持ち」を天皇自らが示された(知らしめた)ものであり、その後の近代日本史に大きく影響していく事になる。 明治から大正を経て、昭和初期にかけての軍国主義の背景には常にこの精神が反映されてきた事は明白であり、時に時代の寵児と呼ばれるような政治家や軍人、思想家たちに考えは引用され、正に国の形を作る上で重要な教義と言えるものであっただろう。その後の歴史を知る我々現代人が、その良し悪しを短絡的に判断し評価するのは難しい。だが、太平洋戦争に敗れたのち、昭和天皇が発した言葉もまた、この御誓文に始まった。後はそれを受け取った国民が、それぞれの時代において、それを正しい方向で解釈し、国を良い方向へと導いてほしい。その様な敗戦に打ちのめされた昭和天皇の、素直な気持ちの表れではなかっただろうか。 今なお政治は混乱し、グローバリズムで世界の脅威との繋がりもより強くなる日本。隣国とのいざこざだけでなく、はるか遠くに離れた地域の紛争が国民生活にダイレクトに物価高などの影響を及ぼす。一方で世界の各地で強力な壁を設けて自国最優先のナショナリズムに染まる国々が現れ始める。協調主義から単独主義への悪き流れ。国内を見渡しても海の向こうへ目を向けても、方向性が霞んで見える中で、我々国民の心の内に、大切な教えとしてしまっておきたい内容、それがこの御誓文ではないだろうか。勿論受け取った私自身がそれを期待通りに解釈すればの話だが。どの様な良い教えも言葉も、受け止めた側の解釈次第で悪にでも善にでもなる事を教えてくれる一冊だ。
自身に日本史の知識がなさすぎるのか、難しいと感じた。 五箇条の誓文をベースにした、近代日本の大きな流れはなんとなく分かったし、日本が敗戦に至った理由も理解できたと思う。 端的にいうと、内閣と立法府と陸海軍そして国民が同じ方向を向き、同じ目的を持って行動しないと国は破滅に向かう、ということだと理解した...続きを読む。
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シリーズ・企業トップが学ぶリベラルアーツ 「五箇条の誓文」で解く日本史
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