久山葉子のレビュー一覧
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ネタバレ◯人の脳はまだ、狩猟採集時代だと思っている
「脳の役割は、人を生かすこと」そのために、感情を生み出し、人をコントロールしている。これまでの人類の歴史を見ると、人の生死に関わるのは、「感染症、毒蛇、孤独」などが主だった。だから、人は社会的な孤独に相当な不安やストレスを覚えるし、たくさんの命を毎年奪う車よりも蛇の毒などに怯える。これは、脳が10000年前の狩猟採集時代と同じ脳の機能だから。現代の感染症が完治すること、運動をしなくても食べ物が手に入ること、1人でもなんとか生きていけること。この環境に脳は適用していない。だから、鬱になって引きこもったり、不安を覚えたりする。
しかし、この不安やストレスを和らげることはできる。これが、運動や他人と感情を共有すること。これは、狩猟採集時代から人が生き残るために行ってきたこと。だから、これらで人は不安やストレスを和らげることができる。運動は週に2〜6時間し、人と対面で話すことや親しい友人を数人持つことに効果があるらしい。
では、このようなストレスが溜まりやすい生活をしている現代人は、どうやって幸せに生きることができるのか。まず、前提として、「幸せをずっと感じることはできない」ことへの理解が必要だと筆者は述べる。なぜなら、人の脳は幸せを感じさせるためではなく、「人を危険から生き延びさせる」という役割があるから。その前提のもと、筆者は「幸せとは、幸せについて考えることをやめ、意義感じられることに没頭した時に生まれる副産物。」と述べている。つまり、幸せは、自分や他者にとって意義のあることをすることで得られるものなのだ。だから、ずっといいことが続くことがいいのではなく、しんどくても「人や他人の役に立つことをする」ことで幸福を得られるのだ。
ストレスは決して、悪いものではない。しかし、筆者は、過度な鬱や不安は、医者に診てもらうことを勧めている。 -
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◯人の脳やメンタルは、狩猟採集民と同じ!
なぜ人は、「怖い」や「不安」という感情を持ち、時にはうつにまでなってしまうのか。人はなぜ孤独を恐れるのか。
これらの答えを端的にいうと、人の脳はその人を生き延びさせるために人をコントロールしているからといえるだろう。脳は、狩猟採集時代に進化してきたが、その時には常に命の危険と隣り合わせだった。そんな中生き抜くために、不安や恐怖で人を躊躇させたり、人と連帯することで幸せを感じさせたりしてきた。その機能が現代の脳にも備わっている。
特に、人は恐怖や不安などマイナスの感情が強い。それは人を生き延びさせるため。でも、そればかりでは、メンタルを病むだけ。だから、それを防ぐために、運動をしたり、家族や友人と過ごしたり、何か夢中になれることをしたりすることが大事なよう。これから、負の感情が頭を巡っていたり、不安ばかりが頭の中を支配したりしたら、「自分の脳が自分を守ろうとしているんだな!」と思うようにしよう。 -
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スウェーデンで最も影響力のある文学賞アウグスト賞を受賞した一冊。受賞したことがスウェーデンでこのテーマへの関心が大きいことを示していると訳者は言っています。
原著タイトル「生きるに値する人生」だそうで、こちらの方が内容的には合っていると思います。でも原タイトルだと日本人は確かにあまり手に取らないかも。本書邦題タイトルはより印象も引きも強い感があり、あえてそのタイトルにしたのでしょう。
キリスト教などでは自殺を禁じていて、それは知っていましたがなぜなのかということは知りませんでした。本書第3章を読んで納得しました。
神があなたを創造したのだから、創造物(あなた)の命を絶つことは神への侮辱に当たると(p50)
無宗教である自分のような日本人にはその厳しさを実感としてはあまり感じられませんが宗教戒律の厳格さを感じる理由です。日本の切腹についても触れられていて、それがある種象徴として文化的に認められてきたことが自殺が他国に比べて日本で受け入れられているのてはないかと書かれています(p59)なるほど一理あるかもしれない。
やはり宗教や習俗を抜きに自殺という行動を一律には語れないとわかります。
安楽死と尊厳死の違いについても他の本で読んだことはありますが、主にヨーロッパで安楽死を認められている国でのその実例が紹介されており、単なる良し悪しでは測れない複雑さを感じます(それはそうですよね。取り返しもできないしやり直しも効かないし)
随分と若い年齢の人も基準に従って条件が満たされれば安楽死させられ、そういう人が実際にいたことが日本人である自分にはかなりショッキングに感じられました。
夫のいる女性で結局死ぬのをやめた人の話が出てきますが(p117〜)
本人よりも残されるはずだった夫さんの気持ちを思うと、夫さんのほうがむしろ死にたくなるほど辛くなってしまったのではとその気持ちは想像を絶します。
死にたくなる人はもう残していく人のことなど考えられなくなってしまうのだろうか、そのくらいでないと(?)死ねないよな…などと思ってしまいました。
死にたいと生きたいはほんの小さな振り幅で大きく揺らいてしまうものなのだと第8章を読んで震撼する思いでした。
第11章の、哲学者の奥さんとその不随になってしまった夫さんの話もショッキング。予言のように寄せられたコメントの通り最後はなったということにやりきれなさを感じます。
愛ゆえに…想像できないけれどなんて悲しいことなんだろうと現実の残酷さがしみました。
WHOは有名人が亡くなった場合は具体的な自殺方法を報道しないことを推奨している(p216)そうです。報道があると追うかのように自殺者が増えるのは日本だけではないようです。
本書巻末にも編集部付記で、著名人の自殺報道があった際によくニュースの最後に載っている自殺対策機関の連絡先が掲載されています。
こういう本を手に取る人は、何らかの形で自殺という行動に関心があるのでしょうけど(自分も含めて)学術的に関心を持って広く読まれるべき一冊だと思います。 -
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人生の意味を数多くの哲学者が考察してきた.古くはソクラテス、アリストテレス.それにキリスト教が絡んできて、人生観に影響を与えた.それを打破したのがスピノザだ.ショーペンハウエルも続く.ニーチェの反論もあった.1859年に発表されたチャールズ・ダーウィンの『種の起源』が世界に衝撃を与えた.進化論の登場だ.本書ではそれぞれの哲学者を挙げてエピソードを加える.キエルケゴール、ハイデッカー、カミュ、ドストエフスキー、カント、ベンサム、ミル、デカルト、ヘーゲルなどなど.これだけ多くの哲学者を取り上げることは、彼らの主張をある程度理解する必要があるので、考えただけでも凄い作業だと思う.第4章で議論している「人間は形成可能か」の中で、ぞっとする部分もあるが、遺伝子編集技術の記述も面白かった.第5章では1650年~1750年頃に出てきたイングランドのホッブス、ロックら、フランスのルソー、ヴォルテール、モンテスキューを取り上げて社会の興亡を議論している.幅広い学問の分野に精通している著者の力量は素晴らしい.
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多動脳・ストレス脳に続くアンデシュ・ハンセン先生の著書。
この本のテーマは”なぜ人間はメンタルを病んでしまうのか”・“どうしたら史上最悪と言われたメンタルを回復させることができるのか”。
非常にわかりやすく、一度は思いついているだろうことが書かれているが、なかなか実行できない。やっても続かなかったりする。それを促すために科学的な根拠や言い回しを変えることで新しい視点として展開していて非常に読みごたえがありました。
"幸せを追い求めないこと"・"困ったら信用できる仲間に相談すること"など今日からでもできることがふんだんに書かれていてとても参考になると思います。
是非読んでみてください。 -
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人間がストレスにさらされる要因を脳科学の方面から、特に若者向けに書かれた著書。脳は生き延びることを最優先する。記憶も楽しく幸福感を感じたことより、命に関わる様な強い恐怖を伴う経験に強く反応し、記憶する。その様な脳の仕組みが完成したのは人類がサバンナで狩猟採集生活をしていたころであるが、現代人はその時代ほど危険にされられる環境にないにも関わらず、強い不安感に晒されて、それが強いストレスをもたらし、最悪の場合はうつ病を発症してしまう。その様なメンタルの弱さを抱える人間がそれに対処するためにはどの様な考え方を持ち、行動すべきかが述べられている。
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『スマホ脳』でその弊害を論じて著者が、その影響を最も受けやすい若者に向け、その対策を指南した著作。人間の脳は長いサバンナ生活に適応して完成し、現代もそのサバンナ脳で生きている。厳しいサバンナで生き延びるのに最適化された脳の特性を良く理解して、大きく環境が変化した現代(特にデジタル革命以後)にうまく適合するには何が最も重要であるか。生き延びる最も基本は安全に細心の注意を払い、また生きていくための食糧確保の重要性。そのためにはこまめに動き回る事で脳がドーパミンを分泌し、幸福感を増すような行動を心がける事。著者は終始、運動の重要性を説き、その習慣性の獲得を重要視するのだ。
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「自殺は心の病気である」というスタンスを終始保っている。特に若い人の自由意志による自殺には否定的。自殺は取り返しのつかない行為であり精神の治療により自殺衝動を乗り越えられれば以後生きていられる。
自殺を防ぐには人生に意味が必要だという。これを人生に対する行為論という。人生の目的の消失や意味の崩壊から人生を終わらせるのが自殺。人生の意味は非常に難しい問題だが生きているだけでも価値がある。結果ではなく生きているという過程に意味がある、という。
だいぶあっさりとした内容でさらっと読めてしまう。
安楽死が合法化されている国なので自殺が身近な題材だと思われる。本書でも触れているが日本は切腹などの自殺によって責任を取る、人生を終わらせることにある種の美学がある。そのため自殺が根本的に悪であった他の国の文化とは異なるものだと思われる。日本における自殺の意味が知りたいなら、他の本を読む必要があるだろう。 -
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手当てって、ただ“撫でる”だけなのに不思議と効く。肌を優しくなでられるとエンドルフィンが出て、痛みが和らいだり、ふっと心が軽くなったりするらしい。
確かに、そっと触れられるだけで気持ちが落ち着く瞬間ってある。寄り添うとか、頼るって、こういう小さな安心の積み重ねなのかもしれない。
この本は、まるで若者にそっと手を添えるような、やさしいストレス解説本だった。もちろん大人が読んでも刺さるし、一度手に取ってみる価値はある。
ストレスも幸せも、環境によって生まれる“揺らぎ”のようなもの。どちらも永遠じゃないからこそ、対処法を知っておくことで、必要以上に振り回されずにいられるのかも。 -
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ネタバレスマホ脳に引き続き読破。
スマホ脳の内容を掘り下げた内容となっている。
結論にある「人間は不安を感じて当然」「幸せでありたいと思わない」は、なんとも切ないが、不安や幸せという目に見えないものを追い求めるほどさらに苦しくなっていくのだろう。
広告や動画、文章の虚無なメッセージに振り回されない(目をつぶる)ようにしよう。
また前作スマホ脳に続き、運動の重要性が解かれている。
週に1時間以上の散歩をしただけでもうつへの防御になるのだそうだ。
また、週に2~6時間心拍数の上がる運動をするのが最も効率的だそう。
とにかく毎日少しでも体を動かすようにしたい。