吉川浩満のレビュー一覧

  • 脳がわかれば心がわかるか──脳科学リテラシー養成講座

    Posted by ブクログ

    おばあちゃんが亡くなったときの悲しみは、ただシナプスの反応に過ぎないのか・・・まぁ、そんなことを言われたらムカっとくるだろう。でも、脳科学で進めばそうなるんだよ、という人はたしかにいるのかもしれない。その感覚的にはなんかヘンだなぁということを、さまざまな文献を広げつつ話してくれるのが本書の楽しさだ。本書によれば、それはやっぱりちょっと変だよ、ということになる。幅広い本からの知識が、疑問に答えてくれるあたり、読書っていいものなんだなと楽しく思えた。

    0
    2018年12月18日
  • 理不尽な進化 増補新版 ――遺伝子と運のあいだ

    Posted by ブクログ

    地球生物の99.9%以上は絶滅しており、生き残っているものが少ないということから絶滅種を基準に生物の進化を考えるという本。
    この中で、種の絶滅は競争による優劣、弱肉強食といったものではなく、地球おける自然現象などの理不尽なものによって絶滅している、いわゆる運による生存、進化であるということを理解した。
    また、ダーウィンが説いたと認識していた進化論について、ここで述べている自然淘汰説、またスペンサーの適者生存説の理解と、一般的に理解されている、段階的前進的に進化していくような発展的進化論とは違うということ、これが社会通念的に誤解されている非ダーウィン的な考えであることも理解できた。

    後半部分の

    0
    2025年11月15日
  • 孤独のレッスン(インターナショナル新書)

    Posted by ブクログ

    寂しさや不安から来る孤独や一人ぼっちの孤独なら分かる気がする。17人の作家陣の考える孤独と孤独へのアプローチが様々で、孤独って奥が深いんだなと思った。想像力や創造力を生み出す有意義な孤独を味わいたいと思った。

    0
    2024年09月14日
  • 孤独のレッスン(インターナショナル新書)

    Posted by ブクログ

    十人十色の「孤独論」とあるが、実際に20人近くの知識人、著名人による寄稿の寄せ集めなので、ダイジェストとしての読み応えはあるが、全てが皮層的で浅い。なんだか格言や至言を探し出したり、その言葉の周辺を少しだけ肉付けしたような文章。それでも思考のきっかけを得たり、脳内に連鎖して考えさせられるのだから、読書は面白い。複数人分を読んで、余韻で考えるのが、私自身のオリジナルな「孤独論」というわけだ。

    人は、社会的分業をしているために完全な自給自足にはなり得ない。また、直接会話をする相手がいなくても、本や看板など、目に入る日本語は、その集団に帰属している証拠。ゆえに言葉が分からぬ海外での孤独感は一層強ま

    0
    2024年05月25日
  • 脳がわかれば心がわかるか──脳科学リテラシー養成講座

    Posted by ブクログ


     正解というのは存在せず無限ループに陥り諦めてしまうよ。その中で様々な意見を交わすことが大切だなと感じる内容でした。
     結末をこれだと決めつけると新たな問題が出てくるし、他の視点も出てくるので色んな角度で人の心について学べる良い機会だと思いました。
    しかし、あれもこれもと意見が飛び交うので根気強く理解する必要がありそう。

    0
    2024年05月15日
  • 私たちはAIを信頼できるか

    Posted by ブクログ

    AIとは、人間には不可能な全知に近い領域から、その対象にとって最も合理的な最適解を導く事の出来るツールと言える。桁数の多い暗算は人間には難しいが、計算機は即答だ。同様に、数字による規則性ではなく、言語による記号接地、つまり現物と言葉を対にして紐付け、概念にも言葉を当てはめ、自然言語をマスターした上で、それらの動きや関係性を考慮できるなら、圧倒的に人間を凌駕する。大企業の社長が企業全体のリソースや活用策を把握する事は難しいが、AIは可能だ。

    「押すなよ、絶対に押すなよ」
    この文脈は最後までAIには分からないが、分かる必要はない。ここが人間とAIの境目であり、皮肉や嫌味、ギャグや曖昧な表現は、不

    0
    2023年08月27日
  • 自由に生きるための知性とはなにか

    Posted by ブクログ

    印象的な章
    なぜ人はあいまいさを嫌うのか
    人間関係のデモクラシー

    本が答える人生相談では読んでみたい本が何冊か発掘できてありがたかった。
    分厚い本だったけど小難しくなくすぐ読めてしまった。

    章の最後に もっと考えてみよう。の問いがあったのがさらに良かった。

    いろんな気づきや考えるきっかけになり楽しかった。

    0
    2023年01月29日
  • 理不尽な進化 増補新版 ――遺伝子と運のあいだ

    Posted by ブクログ

    第一章:理不尽な絶滅(ゲームのルール変更による絶滅)が絶滅理由のほとんど。
    第二章:現代人はラマルク・スペンサー的進化(進化=進歩、改善)を進化としているが、ダーウィン的進化(生存者=適応者)は別物。
    第三章:適応した機能は全て最善の機能であるため、なぜその機能を持っているのかを推測することには意味がある。しかしそれに反対する人(グールド)もいる。
    終章:グールドの意見が通らなかったのは、運要素(ゲームのルール変更)の影響を織り込むべき、と言ったものの、その方法を提案できなかったから。

    だいたいこんな内容を長々書いている感じ。タイトル、前書きでは絶滅した生物とその理由から進化を探る本かと思っ

    0
    2022年01月03日
  • 理不尽な進化 増補新版 ――遺伝子と運のあいだ

    Posted by ブクログ

    理不尽な絶滅
    運で決まるルール、
    適応したもの、たまたま適応していたものが生き残る


    これは理不尽な絶滅と同じなのかもな、と思うことがたびたびある。

    0
    2021年11月05日