西尾維新のレビュー一覧
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前作のあとがきで西尾さん自身が書いているように、中学三年生になった串中弔士エピソード編になるはずが、なんと高校教師になっての登場に変更されていた。
しかも担当教科は倫理ときている。
予定はあくまで予定・・・ということだろう。
世界シリーズには特徴のある、ある意味個性的すぎて、個性なんて言葉では括りきれない人物ばかりが登場する。
中でもひとり群を抜いているのが串中弔士だ。
突き抜け具合が度を越していて、底なし沼のように底のない串中の精神を、さらにブラックホール化してしまっている。
他者とはまったく違う存在でありながら、その個性は個性ですらない。
透明なまま漂っているくらげのように、見る人によって -
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物語は、病院坂黒猫と櫃内様刻がK国際空港の搭乗口で待ち合わせている場面から始まる。
空港から機内へ、そしてロンドンの街へ。
二人の旅は多少のアクシデントを織り交ぜながら、観光スポットをめぐっていく。
作中作とも言える互いが執筆しあうリレー小説は、なかなかに面白かった。
シャーロック・ホームズ博物館や、マダム・タッソー蝋人形館での黒猫の醜態(本人的には消し去りたいものらしいが)も、いかにもありそうで笑えた。
あの黒猫がこんな反応を目の前でしたら…まず呆気にとられ、次に横っ腹が痛くなるほど爆笑し、最後は怖いものを見てしまったような落ち着かない気分になるだろう。
それもこれも作中作の物語の中での話。 -
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世界シリーズ2作目。
ぼくの姉・串中小串は学園の奇人三人衆のひとりだ。
動かなくなった時計塔の上から転落して「こぐ姉」は死んだ。
首には絞められたあとがあり、明らかに殺された形跡が残されていた。
犯人はいったい誰なのか?
ぼくは病院坂先輩に協力して、犯人捜しを始める。
物語の中心となる登場人物たちはみんな中学生だ。
ぼくとふや子さんは、ついこの間まで小学生だった。
だから事件はとても単純だ。
子供っぽくて短絡的で、思いつきをそのまま実行したような犯行。
少ない情報をもとに、論理的に進めていく病院坂の推理は面白い。
物語がぼくと病院坂が真相に気づいたところで終わっていれば、これほど奇妙な印象は -
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私、瞳島眉美はこの度、指輪学園の次期生徒会長に立候補することになりました!
自他ともに認めるクズであるこの私に、清き一票を!
「…………………………………………」
どうしてこうなった!
なんか、球磨川禊の再来のような、詐欺師以上に物騒な輩が登場。現実主義と平等主義の塊である無個性による個性の駆逐? 数巻に渡って対決しそうな流れだけど、終わりは美しく閉じられるのか、それとも…?
そして、過去の全てのシリーズで描かれているテーマ「成長」と「変化」がついに今巻で登場。
人は常に変わる。いつまでも今のままではいることはできない。だからこそ、過去を美しい思い出として振り返るために、今を美し -
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世界シリーズ1作目。
本を開くと、そこには壊れた世界が拡がっている。
正しくは壊れかけていると言ったほうがいいのかもしれない。
第三者的な視点で見ると、様刻も夜月もとうの昔に壊れてしまっているように感じる。
けれど、まだ踏みとどまっていると様刻自身は思っているのだ。
歪んでいるけれど澱んではいない。
個性的なキャラクターの本質が物語の底に隠されているざらつきに触れて、まるで正しい世界での出来事のような軽さで目の前に差し出される。
青春風味、ミステリー風味の西尾維新ワールドの物語。
西尾さんでなければ描けない世界が、きっちりと詰まっている物語だった。 -
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今回は瞳島眉美が時期生徒会長に当選する話。
中学三年生のロリコンもとい咲口先輩は中学三年生で卒業まで残り数カ月なのに、中学一年生から生徒会長である彼の後継を誰もが決めていなかった。
急ぎ行われる生徒会選挙に向けて、咲口は副会長の長縄先輩を推薦していたのだが、急きょそれはご破算となる。
長縄先輩がひき逃げされて入院したのだ。
ここで突然に表舞台に引っ張り出されたのがクズもとい眉美だった。
現生徒会長の推薦と、先代生徒会長の推薦でじわじわ順位を上げていくも、現時点での一位は同じクラスの隣の席、地味系男子だった。
ひき逃げ事件と生徒会選挙。
美少年探偵団は同時進行で美しく