西尾維新のレビュー一覧
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世界シリーズ2作目。
ぼくの姉・串中小串は学園の奇人三人衆のひとりだ。
動かなくなった時計塔の上から転落して「こぐ姉」は死んだ。
首には絞められたあとがあり、明らかに殺された形跡が残されていた。
犯人はいったい誰なのか?
ぼくは病院坂先輩に協力して、犯人捜しを始める。
物語の中心となる登場人物たちはみんな中学生だ。
ぼくとふや子さんは、ついこの間まで小学生だった。
だから事件はとても単純だ。
子供っぽくて短絡的で、思いつきをそのまま実行したような犯行。
少ない情報をもとに、論理的に進めていく病院坂の推理は面白い。
物語がぼくと病院坂が真相に気づいたところで終わっていれば、これほど奇妙な印象は -
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私、瞳島眉美はこの度、指輪学園の次期生徒会長に立候補することになりました!
自他ともに認めるクズであるこの私に、清き一票を!
「…………………………………………」
どうしてこうなった!
なんか、球磨川禊の再来のような、詐欺師以上に物騒な輩が登場。現実主義と平等主義の塊である無個性による個性の駆逐? 数巻に渡って対決しそうな流れだけど、終わりは美しく閉じられるのか、それとも…?
そして、過去の全てのシリーズで描かれているテーマ「成長」と「変化」がついに今巻で登場。
人は常に変わる。いつまでも今のままではいることはできない。だからこそ、過去を美しい思い出として振り返るために、今を美し -
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世界シリーズ1作目。
本を開くと、そこには壊れた世界が拡がっている。
正しくは壊れかけていると言ったほうがいいのかもしれない。
第三者的な視点で見ると、様刻も夜月もとうの昔に壊れてしまっているように感じる。
けれど、まだ踏みとどまっていると様刻自身は思っているのだ。
歪んでいるけれど澱んではいない。
個性的なキャラクターの本質が物語の底に隠されているざらつきに触れて、まるで正しい世界での出来事のような軽さで目の前に差し出される。
青春風味、ミステリー風味の西尾維新ワールドの物語。
西尾さんでなければ描けない世界が、きっちりと詰まっている物語だった。 -
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今回は瞳島眉美が時期生徒会長に当選する話。
中学三年生のロリコンもとい咲口先輩は中学三年生で卒業まで残り数カ月なのに、中学一年生から生徒会長である彼の後継を誰もが決めていなかった。
急ぎ行われる生徒会選挙に向けて、咲口は副会長の長縄先輩を推薦していたのだが、急きょそれはご破算となる。
長縄先輩がひき逃げされて入院したのだ。
ここで突然に表舞台に引っ張り出されたのがクズもとい眉美だった。
現生徒会長の推薦と、先代生徒会長の推薦でじわじわ順位を上げていくも、現時点での一位は同じクラスの隣の席、地味系男子だった。
ひき逃げ事件と生徒会選挙。
美少年探偵団は同時進行で美しく -
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ネタバレcons
・物語としては楽しめたのだが、本編のストーリーにまったく影響しない場所をなんとかひねり出して無理やり作話している印象も強く、ちょっと蛇足なのでは感は終始拭えなかった。
・老倉育の話はなんか描写がくどくてページ数ばかり多いのが辛かった。ケータイの暗証番号に誕生日を入れて試すだけで4ページぐらい消費した?オチまで予想できていたので無意味な引き伸ばしとしか思えなかった。
pros
・この一文の勢いがすごくて関心してしまった。おいくらさん半端ない。
(自分について)浅はか極まるジャッジをしたのだから、本当、そんな奴は死んでいい。阿良々木の次に死んでいい。死ね、阿良々木!
・月火ちゃん -
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厄介と今日子さんがとうとう!?
そんなわけで、主役は厄介。
全編、厄介の一人称で語られます。
西尾維新らしく、過程は面白かったです。
落とし方が、ちょっと弱いというか。
今回、厄介にプロポーズした女性がいるのですが、その女性の心理、取り巻く環境が、
ちょっとこじつけっぽいというか。
まあ、そこは維新なので。
たくさんの、「そんなぶっとび設定」の一つとして、流れとしては、ありかな、と。
今日子さんの数々の依頼人の中でも、やっぱり厄介って抜けていて、思い入れもあるので、
しっかり厄介も堪能出来るし、今日子さんとの関係の変化も楽しめました。
(変化しても、それは永続的なものではないですが。記憶がリセ