西尾維新のレビュー一覧

  • 掟上今日子の挑戦状(単行本版)

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    忘却探偵シリーズ第三弾。本作のほうが前作よりミステリ色が強めで、アリバイ、密室、ダイイングメッセージとミステリ的なモチーフを存分に活かしている。特に2話目の「掟上今日子の密室講義」はわりと真っ当な本格推理になっており、試着室という脆すぎる密室の謎が論理的に解き明かされる様は読んでいて非常に興奮した。主人公以外は全員初登場キャラなのも本作の特徴ではあるが、シリーズ三作目ともなるとこの一風変わったスタイルにも慣れる上、過去の因縁や伏線、縁などをいちいち引きずらず、毎回新ネタで一から語るのは好感が持てる。もはや様式美の域。その代わり、毎回一発ネタで勝負している感があり、面白さはかなりばらつきがあると

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    2019年05月28日
  • 掟上今日子の推薦文(単行本版)

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    前作に出てきた語り部の隠館厄介は今作では出てこず、文字通り一旦リセットされた状態から始まるのはシリーズ物としてはそこそこ目新しかった。前作同様、記憶のリセットというハンディを背負いつつも、それがまた異常な集中力やマルチタスク、数々の特殊技能に繋がっていたりする「強み」として生かされているのが面白く、何よりも、忘却するため物怖じせずに踏み込んでいけるというメンタル面の利点があるという着眼点が非常に良かった。事件そのものは前半の小さな事件が引き金となり、後半に繋がっていく二部構成になっており、真相はどちらも意外な方向性からのフィニッシングストロークとなっている。前者はともかく、後半の真相はオチは読

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    2019年05月28日
  • 掟上今日子の色見本

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    ネタバレ

    前回からいろいろ気になっていた親切さん視点のシリーズです。
    あれだけ「今日子」って呼び捨てにしてたのに一切出ませんでした。そして関係性も私の認識してたままだった・・・!
    頑ななまでの「今日子さん」呼びのスタイルは何なんだろうか。
    まぁ、普通苗字で「掟上」っていうところをそう記していただけなのか。
    今日子さんを名字で呼ばせないのは作者さんのこだわりなのか。
    それにしても厄介君の冤罪体質よ・・・

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    2019年05月23日
  • クビツリハイスクール 戯言遣いの弟子

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    久しぶりに読み直した。このシリーズにおいてこの章は主人公の根幹に触れるある種の転換期的な役割を担っているのかもなぁ

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    2019年05月21日
  • 混物語

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    劇場版「傷物語」の来場者特典として配られた冊子を一冊にまとめたもの。
    異文化コミュニケーションとはよく言ったもので西尾維新先生の他のシリーズのヒロインが阿良々木暦に出会ったらどうなるかというIFのストーリー
    最初のシリーズだけあって戯言シリーズから呼び出されているヒロインが一番多い。登場人数も一番多いしね。単話で読むと「もっと」と思うけど連続で読むと胸やけがする。
    暦もヒロインズも自分の世界観を譲ろうとしないから世界観の殴り合いみたいになってる。後半は暦の考え方がどうやってお引き取り願おうかという方向にシフトしてて作者の本音もこれだろうなって思ってしまった。
    最終話のオチのぶん投げ方はいかにも

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    2019年05月20日
  • 掟上今日子の裏表紙(単行本版)

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    ネタバレ

    今日子さんと厄介君、長編。
    なんですがこれは刑事さんと厄介君。といっていいかもしれない。
    始終拘束されたままの今日子さんでしたがそれでもぶれない。
    いつぞやの今日子さんの発言の「夫と娘」に関して厄介君と同じく今日子さんの嘘かと思ってましたが、なにかと暗躍している親切さんがそうなのかなぁと思いたくなる巻でした。
    娘はともかく今日子呼びする特別感は親切さんだけだよね。
    親切さんの巻の時は「今日子さんて小悪魔ー」っていう感想しかなかったけど、あれは親切さんにだけだったのか。猛アプローチ。

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    2019年05月19日
  • 掟上今日子の旅行記(単行本版)

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    ネタバレ

    今日子さんと厄介君シリーズ長編しかも国外へ!
    いつもと違う始まりにいつもと違う怪盗になった今日子さんが見られました。
    でもいくら備忘録に書いてあってもそれをすんなり信じるのってすごいな。そして正反対のような立ち位置にあってもぶれないのが今日子さん。素敵。

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    2019年05月19日
  • 掟上今日子の家計簿(単行本版)

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    ネタバレ

    掟上今日子の誰がために
    掟上今日子の叙述トリック
    掟上今日子の心理実験
    掟上今日子の筆跡鑑定

    の4編。今日子さんと男性警部さんシリーズ。

    叙述トリック解説からの心理実験での見事な叙述トリックの流れが好きです。

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    2019年05月19日
  • 混物語

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    劇場版「傷物語」の来場特典の阿良々木暦×西尾作品の他シリーズの登場人物とのコラボ短編集。阿良々木君の変態具合は健在だけど相手が人類最強とか天衣無縫魔法少女とかそれを上回る奇人変人大集合なので色々押されてちょっと可哀想。それぞれの世界観から持ってきた謎を解き明かす方式の話が主だけど綺麗に解かれたり大爆発していたりと締めは様々。地濃ちゃんくろね子さん伊織ちゃん辺りがいい感じかな。それぞれの登場作品読んでないと面白さ半減だと思うけどこれ先に読んでからだとネタバレているものが若干あるような気がする…。

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    2019年05月14日
  • 余物語

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    児童虐待がテーマ。で、いつもの怪異。今更ながらだけれども、この物語は比較的追い込まれて怪異化するなぁと思いながら読んでました。巻末に撫子が入るのは今後ずっとこういう感じでいくんだろうか。

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    2019年05月14日
  • 掟上今日子の挑戦状(単行本版)

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    ネタバレ

    本棚登録忘れてたので今更の登録。
    トリックの網羅的な巻かな?今日子さんは無防備過ぎてハラハラする。
    先の巻を読んでて思うけど、ある程度の無茶をするのは警察上層部あたりに今日子さんを「知ってる」人間がいるからなのかな

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    2019年05月10日
  • 掟上今日子の婚姻届(単行本版)

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    ネタバレ

    厄介氏語り部の回。
    最初がそうだったからかやっぱり彼の回が一番好きだなぁ。
    プロポーズされるけど断る話。
    明かされた真相は重い、重すぎる。なので厄介氏の別れの最後の一言は最低だからこそ最高です。
    繋がってる短編でなく完全に長編。
    この巻の今日子さんはキャラづくりが激しい。

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    2019年05月10日
  • 掟上今日子の退職願(単行本版)

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    ネタバレ

    女性警部目線からの今日子さん。
    しかしなんていうかこのお話の誰目線であってもあんまり印象が変わらないというか、正直同じ目線で語られてるって言われても違和感ない。
    今までの男性目線で語られてる時はあまり感じなかったのでそこは作者の性別によるものなのか。
    やっぱり男性目線で語られる方がしっくりくるなぁ
    今日子さんには女性であっても振り回される。というのはよくわかりました

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    2019年05月10日
  • 化物語(5)

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    "「あれ?私がスパッツの下にパンツを穿いてるかどうかという話だったか?」
    「穿いてないんですか神原さん!?
    じ…じゃあ……そのスカートからハミ出してるソレの下はっ…」
    「たとえそうだとしても驚くことではないだろう
    スパッツというのは元々 肌着の一種だからな」
    「だったらなお一層だッ
    常にパンツ見せびらかしながら生活してるようなもんじゃねぇかソレ!!」
    「ふむ。まぁその辺りはさしずめスポーツ少女からの小粋な贈り物といったところだな」
    「違う!!露出狂の変態行為だッ!!」"

    テレビに座るんじゃない!でもテレビの演出が良かった。
    照れてる神原が可愛い。

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    2019年05月06日
  • 掟上今日子の色見本

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    ネタバレ

    物語としては面白いが、謎解き要素はあまりない。
    誘拐犯に対して、クイズが解けた報酬を「食」→「衣」にすりかえる今日子さんの話術が素晴らしい。
    結局、誘拐犯はどこの誰なのか、目的も納得し難い(実現の可能性が低いのにお金かけすぎでは)けれど、今日子さんが好きなので、まあいっか、となる。

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    2019年05月02日
  • 掟上今日子の色見本

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    ネタバレ

    今回は親切さん視点です。
    なんと今日子さんが誘拐されるというお話で
    設定などについては今回も変わっていて面白いです。

    前回よりは謎解き風ではありましたし、
    何より今日子さんというより親切さんが頑張るのがメインなので
    仕方ないと言えなくもありませんが
    相変わらずミステリー小説とは言いづらいです。

    犯人を親切さんが頑張って推理するのですが
    結局は当てずっぽうです。

    犯人が2度も今日子さんを着替えさせているのですが、
    いくら今日子さんが細いという設定だとは言え
    中々難しいと思います。
    一度目は睡眠薬か何かで眠らせた設定なのでしょうか。
    ハンカチに染み込ませた睡眠薬で一瞬で眠らせるのは
    幻想なの

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    2019年03月27日
  • 掟上今日子の裏表紙(単行本版)

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    ネタバレ

    ミステリーとしてはやはり物足りないですが、
    毎回趣向を変えてあるのが面白いです。
    今回は今日子さんが捕まり、日怠井警部と厄介さんが振り回されるお話です。

    真相については微妙です。
    被害者については大変気の毒なのですが
    流石にうっかりし過ぎな気がしますし
    それについては今日子さんも同罪に思えます。
    そんなに頻繁に出入りする大切な場所なら
    改装するなり通報装置を備えるなりするべきではないでしょうか。

    救済するにしても、よく言われるのはボールペンの軸など
    穴の開いたものですし、単純に刺すだけでは駄目ではないかと思うのですが。
    その点も含めて病気関連の記述は疑わしいですし、
    単純に今日子さんは傷害

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    2019年03月27日
  • 掟上今日子の乗車券

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    ネタバレ

    久し振りの親切守さん視点で新鮮でした。
    こうして見ると、今日子さんと四六時中一緒にいるのは
    いろんな意味でしんどそうです。

    荷物の大半は洋服だから軽いけど嵩張る、と言っていますが
    布は相当重いですけどね。

    作中で親切さんが
    推理が的中しているかどうかは容疑者の自供を待たねばわからず言葉遊びならぬ空想ごっこみたいなもの
    と言っていますが、全くこの通りです。
    掟上シリーズがミステリーとしてはイマイチとなってしまうのは
    これに尽きます。
    動機やトリックなどが弱く、犯人を追い詰めることも無く
    乏しい状況証拠から今日子さんが妄想を繰り広げるだけで
    それが合っているかどうなのか、合っているとしてもご都

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    2019年03月19日
  • 掟上今日子の旅行記(単行本版)

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    ネタバレ

    今日子さんが旅行に出るというイレギュラーは面白いです。
    ワトソン役が厄介さんのも個人的には嬉しいです。

    ただやはりミステリーとしては弱いです。
    結末も肩透しな感じですし、一体どうやって怪盗は今日子さんの部屋に忍び込んだのか
    厄介さんを眠らせて拉致したのか、なども納得いきませんでした。

    忘却探偵の記憶がリセットされ始める前にパスポートを持っていた、
    などではなく、謎の依頼者が裏から手を回して
    という設定もちょっとチープかなと思います。

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    2019年03月18日
  • 掟上今日子の乗車券

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    旅先で出会う事件や会話、5w1H 動機やどのようにしてなど従来とちょっと違った今日子さんの活躍。語り手である親切氏が振り回される笑いもある。

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    2019年03月17日