あらすじ
中学生がビルから飛び降りた自殺未遂事件。現場に居合わせた二十五歳の青年・隠館厄介は、生来の冤罪体質が災いし、容疑者とされてしまう。現場には少女が書いたとされる遺書が残されていて――。今日子さんは厄介の疑いを晴らし、事件を解決できるのか?
冤罪体質の青年・厄介。あらゆる災いが降りかかる彼に、今度は少女が降ってきた! 眠るたびに記憶を失う忘却探偵の、タイムリミットミステリー!
中学生がビルから飛び降りた自殺未遂事件。
現場に居合わせた二十五歳の青年・隠館厄介は、生来の冤罪体質が災いし、容疑者とされてしまう。
現場には少女が書いたとされる遺書が残されていて――。
今日子さんは厄介の疑いを晴らし、事件を解決できるのか?
(同一内容の講談社文庫版も配信中)
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Posted by ブクログ
隠建厄介再び 話の中にドグラ・マグラ(精神を病んでないと思い込んでる男の話)に触れてる。自分自身の感覚は当てにならないのは確か。
厄介との仲が進展したらいいのに!とも思いつつ読む。
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厄介リターンズ!
空から降ってきた女の子の下敷きになり、片手片足を骨折した状態で相変わらずの登場。
今日子さんの一言が痺れたなー、女の子が自分の作品のせいで自殺未遂したということにショックを受けて筆を折る寸前の作家に対して「あの作品はあまり面白くなかったので、あれを読んでも誰も自殺しないと思います」はえぐすぎる笑
Posted by ブクログ
以前斜め読みしたけど、ドラマを観てからの再読。厄介さんの語りで進む。
ドラマとはストーリーは違うけど、変だけど大筋はおなじ。
今日子さんと厄介くんの会話ややりとりは読んでてやっぱり嬉しい。
映像を観たから、以前より読みやすく感じた。
Posted by ブクログ
まるで忘却という自分のハンデを楽しむかのように推理を展開する今日子さん。
バラバラの断片を最後、一気につないでいく勿体ぶった、かつ、紛らわしい今日子さんの推理は今回も健在!
ラスト1行の執筆が深い。
Posted by ブクログ
久しぶりに隠舘厄介が出てきます。
しっかし彼は災難の塊だよなぁ。
なぜならば飛び降り自殺の被害者になってしまうからです。
ものの見事にクリーンヒットという。
一見するとただただ少女が自殺行為をして
なおかつある作者に恨みを抱いているように見えます。
しかしながら思わぬ事実が浮き上がってくるのです。
しかしながら厄介氏、やたらラッキースケベな気がするのは気のせいかね?
Posted by ブクログ
忘却探偵、掟上今日子シリーズの4作目。
冤罪体質の主人公、隠館厄介。厄介の名が体を表すとばかりに次々と災難が降りかかる。何か災難がある度に、有能な探偵、掟上今日子に世話になっている。掟上今日子は、依頼を受けた仕事はその日のうちに必ず解決する。なぜなら、記憶を一日で失ってしまうからだ。
隠館厄介は仕事場の古書店が入っている雑居ビルから外に出たとたんに、屋上から投身自殺する女子中学生の直撃を受ける。
厄介は辛くも命をとりとめ骨折ですんだが、女子中学生の方は意識不明で生死の境をさまよっているという。
女子中学生がなぜ自殺を図ったのか、その一因に関わっている理由から、掟上今日子に依頼することになるが……。
あっという間に読めます。隠館厄介の目線で話が進んでいきます。だからか、ポンコツなオイラはどうなるのか、だいぶあとの方まで皆目見当つかないままでした。
内容を詳しくは書けませんが,面白かったです。
Posted by ブクログ
こんな犯人、いるわけないと思える人がうらやましい。現実的かどうかというよりは、肥大した自意識がどれだけ本人と周りを傷つけるのか。
山月記を読んだときにどう感じるかと似たような話かもしれない。
小学生くらいのとき、誕生日を知られるのが本当に嫌だった。それが原因で友達と喧嘩をする位には。同時に自分の方がおかしいことも解っていたから、誕生日を知られるのが嫌で怒っているなんて誰にも言わなかったけれど。面倒な人間で周りには迷惑をかけただろう。
今日子さんのキャラクタは長く見ていると疲れるので、個人的には短編集の方が好き。
Posted by ブクログ
長編だからか、テーマが合ってたからか、じっくり楽しめた。
人違いの件は割と手前で気が付いたが、
少女の動機が興味深い。イマドキ、そして若さならではの感じが、意外とすんなり受け入れられる。
Posted by ブクログ
『誰しもみんな、一度は子供だったはずなのに、どうして子供の心がわからないのだろうと、そんなことを思っていた。』
『これは自殺のための自殺だ
愛する死のための死だ
飛ぶことで人は天使になる
どうか悲しまないで
私の完成を祝ってください』
『飛び降りを防ぐための方法は、屋上に柵を作ることじゃない。
落ちたら痛いと、ちゃんと教えてあげることなのだ。』
Posted by ブクログ
隠館厄介再登場な訳ですが、1巻目の出版から4巻目の出版まで1年程度と言うことなので書き手からしてみると“再登場”と言うほどのものでもないのかもしれません。しかし、読者サイドとしては、一度消えてしまった登場人物が出てきているわけですが、彼が今後のこのシリーズでどの位の重要なポジションを占めているのか、測りかねるところもあります。
ところで、文字での表現ですが、掟上今日子さんがセーラー服になったとのこと。カバーの挿絵はそうなっていますが、もうちょっとそう言う姿を見てみたい気もします。今日子さんが、厄介のギプスを見るかのごとく(笑)
Posted by ブクログ
まだまだ精神年齢は子供のままだなと思っていた自分も歳を取ったなとこの作品を読んで感じた。中学生の動機、考え方、大人になった今では理解が難しいものだった。それはともかくお帰り隠館厄介。
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忘却探偵シリーズ四作目。
一作目で語り手及び助手を務めた、隠舘厄介(かくしだて・やくすけ)が再登場。
まだ四作しか読んでいませんが、このコンビがやっぱり一番良いと思います。
今後の二人の関係性も気になるところです。
また、思春期の思考や、クリエイターの矜持などへの言及も、興味深いものがありました。
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掟上今日子シリーズ第四弾。
少女の飛び降り。そこには遺書が。
またしても不運な隠館くん。
今回は全章通して1つの話。人の思いや心の内は他人はおろか、自分自身にもわからないのかも。
Posted by ブクログ
忘却探偵シリーズ第4弾。ドラマ化の影響もあってか、語り部は久しぶりの隠館厄介である。ドラマから入ったファンにも馴染みやすく、前作キャラの再登場なのに話を知らなくても楽しめるというのは地味ながらも凄いことだと思った。今回は前回のような連作短編、もしくは中編集の体裁ではなく、一つの事件を扱った長編である。だが長編と言っても読みごこちは変わらず、むしろ導入部分の軽快なやり取りや、作者らしい言葉遊びや肩透かしなどは今作が一番魅力的なように思えた。人を巻き込んだ飛び降り自殺未遂という事件はやや小規模で面白みに欠けるものの、奇天烈な事件を奇妙な探偵が解決するという図式はやはりゾクゾクするものがあり、キャラクターの面白さによる物語の没入感は相変わらずの腕前である。真相は意外な観点からのアプローチになっており、人を喰った感じではあるものの、ホワイダニットとしては結構面白い部類だったように思う。常識外からの不意打ちが本当に上手い作者なのだろう。珍しく次回への引きがあったので次作も楽しみである。
Posted by ブクログ
テンポが良くてライトな読み心地です。
初期に比べて謎解き要素が薄くなっている感じは否めないと思います。
今日子さんがすらすらと謎解きをしてみせて、その裏付けは後ほど、という感じで
単に言っているだけとも取れますし、少々ご都合主義に感じるところもあります。
恨んでいて道連れにするにしても
そこに至るまでの動機がいまいち納得しづらく、
その点を多感でわかりづらい十代だからというところに求めてしまうと
つまらなくなってしまうと思うのです。
その当たりも含めて謎解きして欲しかったなと思います。
自分の感覚で言えば、いつもぶっきらぼうに見える店主が優しくしてくれて
自分を気にかけてくれたら、気恥ずかしいけれど嬉しいだろうなと思うので
良かれと思ってしたことで恨まれるのはとても気の毒です。
制服姿の今日子さんという絵面はとても美味しいのですが
いくらなんでも一応お嬢様学校の生徒が人の服を脱がせて燃やすに至る理由は
相当なものが必要だと思うのですが…。
特にその理由についての描写はありません。
厄介さんが出てきたのは嬉しいですが、流石の厄介さんと雖も
このシチュエーションで加害者扱いされるのは無理があるのではないでしょうか。
全体的にコミカルなので許されますが、完全なミステリー作品と捉えると
ちょっと厳しい評価が出てくるのも致し方ないかなと思います。
ライトノベルとしてはとても面白いと思いますし
厄介さんのワトソンぶりを見るのは楽しく、もう少し仲が進展したら良いのになと思います。
また、ストーリーとは関係ないのですが相変わらず執筆速度が凄いなと思います。
今後中学生が退院して登場するような展開があればちょっと救われるかなとも思いました。
飛び降りを防ぐための方法は、屋上に柵を作ることじゃない という言葉は
まったくその通りだと思います。
あとがきの 明日地球が終わる日 は ほとんど地球が終わっている今日 と同義 というのも
とても共感しました。
余命三ヶ月と言われて三ヶ月生きていられるかといえば
一ヶ月ほどは意識が朦朧としているしその前の一ヶ月はだんだん辛くなって
活動力が落ちているという話を聞いたことがありますが
地球が終わるという話もそれと同じことが言えるでしょうね。
Posted by ブクログ
面白かったー
シリーズ三作目。今回は長編、そして厄介氏復活でした。
ビルの屋上からの飛び降りに巻き込まれた側なのにどうやったらそんな報道に至るのか、ここまでくると才能としか言えない。
遺言少女の名前がまさに西尾ネームだなぁとか思ったり。
殺害方法が思いつめすぎてて、でもこの極端すぎるところが思春期少女らしいとか思ってしまう。
思ったことはほぼ厄介さんが語ってくれてるので言うことなし!
お話途中で出てきた今日子さんとの初遭遇とか、この事件の前に関わってた事件のことも今後語られるのかな、楽しみです。
考えてみると時間軸はっきりはしてないから警備員さん雇ったのも後なのかなんなのか、今後出てくるのか。
諸々たのしみに続きを読もうと思います
Posted by ブクログ
久々の長編、のような気がする。文字数的にはそんなに多くないので、長編とは言え、軽く読める。
読んだそばから過去の作品のことを忘れていく忘却探偵っぽい自分なので、これまでのシリーズがどうだったかあまり覚えてないんだけども、今作までの印象(覚えてないので今作の比重は大きいけど)は「ホワイダニット」に重きを置く作品なのかもしれないということ。
ミステリーにおいて、トリックは「言われたら簡単なこと」みたいなのはけっこうあるけども、今回のもそういう類い。当事者の心理的な側面が重要な意味を持ってたわけで、そういう意味で「納得」のしやすさは無理矢理なトリックよりは
高いかなぁと思う。
やくすけは読者の投影に近いんだろうけど、時々違和感もなくはない(笑)
Posted by ブクログ
備忘録のメンバーである厄介復活。あ、懐かしいってんで読みやすくなるわけね(笑)ともあれ、短編集じゃなく一話。けっこう面白い部類。ほとんど二人のやりとりでよく一巻に広げられたと感心。まぁ、謎解きでエピソードが無駄でもなかった訳だが、読者を振り回した感じ。ヒントは表紙にあり?(^^;
でも、厄介だと今日子を分かっているし、初対面の今日子もすぐ同じパターンだし・・忘却の意味はあまりないような・・
Posted by ブクログ
今日子さんがどんどん変態になっていく。。。
西尾維新の良さは、会話文の面白いところ。さすが戯言遣い。ただ、頭は良いが心のない人なのかなとも思う。乙一、森博嗣、ラノベのミステリー作家は皆そうかもしれない。
今回も、動機に全く共感できない非現実的な「犯人」。それが維新らしいと言えば維新らしい。15年前に読んだ維新2作目の「クビシメロマンチスト」を思い出した。
Posted by ブクログ
シリーズを読む順番は適当、時系列あまり関係ないので問題ない様子。
安定のキャラ萌え小説で、トリックや推理は強引で非現実的。しかもドラマ版がとても良く、納得度も上だったので、その分残念な気持ちに。
でも読んでいて楽しいので、小説単体なら気にしなかったと思う。
Posted by ブクログ
今回は一冊1つの事件でした。
いやでもさー、そんな浅はかなことってある?
ないとは言い切れない?
いやーでもやっぱないでしょー
という動機でした
2016.11.18
Posted by ブクログ
西尾維新による忘却探偵・掟上今日子シリーズ第4弾。一作品の間をおいて、再びストーリーテラーとして厄介くんが登場します。
ドラマをきっかけに読み始めた読者としては、厄介くんのテンポのいいツッコミが恋しかったので嬉しい嬉しい。
今作は長編。命からがらの大けがをしながらも、やっぱり糾弾されている哀れな厄介くん…。
今日子さんの記憶は毎度リセットされていますが、作中にあるように頭では忘れてしまっていても体が覚えているのでしょうか。
第一作と比べると今日子さんの厄介くんに対する態度が結構大胆になっていて、にやにや、いえいえ、ほほえましく感じられます。
事件の真相と若干絡みますが、今作で繰り広げられる「創作物の消費者への影響力」への創作者の葛藤は、西尾先生ご自身に何か実体験があるのかなぁと思ったり。
私自身中学生の時に戯言シリーズを読んだ時にはかなりびっくりしたので。その分面白いんですけれどね。