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1日経ったらどんな記憶も忘れてしまう特異体質の探偵・今日子さんと、いつもトラブルに巻き込まれるフリーター隠館くんの物語。設定自体はもっとも探偵には不向きと思われるのに、それが逆に物語をスピーディーな展開にしていて…凄いです!
隠館くんが今日子さんとどんなに仲良くなっても、今日子さんは絶対に忘れてしまう…
でも、何だか会うたびに距離が縮まっていく(ように見える )今日子さんに萌え要素あり!!!
明らかにされていない伏線も、今日子さんの忘却の謎も、二人の関係性も含めて次回作が待ち通しい新作ミステリー !
(書店員・DO)
Posted by ブクログ
「では、またいつか、どこかでお会いしたときは、一から口説いてくださいね」
「本を読んで、教訓を得ようとか、学ぼうとか、この先に生かそうとか、そんな風に構えることはないんですよ。国語の授業じゃないんですから ー 面白いこと考える人がいるなーって、ただそう思って本を閉じればいいんですよ」
『「いただきます。なんだかすみません、催促したみたいになってしまって」
したみたいじゃなくて、したのだ。』
「星の王子様いわく、『大切なものは目には見えない』そうですけれども、でも、目に見えるものだって、同じくらい大切ですよね」
「そんな一円の得にもならない真似…、もとい、人様のお仕事を妨害するような真似は、社会人としてとてもできません」
「善悪の基準というのはまるで暗号だ ー 誰か『いいこと』と『悪いこと』を一覧表にしてまとめて欲しい」
『ある地域における親愛の挨拶が、別の地域においては挑発的なシグナルになるなんてのは、よく聞く話である ー その場合、たとえ悪意が伴っていなくとも、その行為は『悪いこと』だと認定されてしまうだろう。行為が悪いのか、無知が悪いのかは棚上げにするとしても ー ただ、彼としてはジャッジそのものを、棚卸ししたくなる気持ちを、どうしても禁じ得ない。』
「私はお金の奴隷です。お金は神聖で素晴らしく、尊敬と愛に値する、眩しくも綺麗なものだと信じています ー 汚いお金はびた一文として、いただけません」
Posted by ブクログ
眠るたびに記憶がリセットされる「忘却探偵」こと、掟上今日子。
西尾維新さんの人気シリーズ『掟上今日子の挑戦状』を読み、彼女の生き方から「人生のあり方」と「正義の不確かさ」について考えさせられました。
1. 「読み切り」の人生という贅沢
人生はよく、生まれてから死ぬまで続く一編の「長編小説」に例えられます。
しかし、今日子さんの場合は、その日その日が完結した「読み切り」の物語です。
朝起きれば、昨日のしがらみも、執着も、後悔もすべて消えている。
もちろん、継続しなければならない仕事を持つ人にとっては過酷な設定かもしれません。でも、何にも縛られず、ただ「今」を全力で生きるその姿は、どこか軽やかで自由に見えます。
私は今、大きな執着のない、穏やかな時間を過ごしています。
だからこそ、今日子さんのように「過去を振り返らず、今日という一日を使い切る」という生き方に、強く惹かれました。
2. 「善悪の基準」という解けない暗号
本書の中で特に印象的だったのが、**「善悪の基準は暗号である」**という考え方です。
善悪の基準は、シチュエーションや国、時代、そして受け取る人間によって刻々と変化します。決して、万人に共通する不変の答えがあるわけではありません。
かつて人気番組『行列のできる法律相談所』をよく見ていましたが、同じ法律を扱っていても、弁護士によって見解が真逆になることに驚かされました。基準となる「法」があっても、解釈一つで結果は180度変わってしまう。
極端な話、敏腕弁護士に頼めば罪が軽くなるというのも、どこか不思議な話です。弁論の巧さや声の大きさ、手練手管で「正義」が左右されるのだとしたら、私たちが信じている「善悪」とは、いかに曖昧なものなのでしょうか。
結びに代えて
今日子さんが事件を解き明かすように、私たちも日々、正解のない「善悪」という暗号を解きながら生きているのかもしれません。
確かな正解がないのなら、せめて今日子さんのように、昨日までの重荷を脱ぎ捨てて。
私は今日から、過去を振り返らずに生きてみようと思います。
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