西尾維新のレビュー一覧
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主人公体質のめだかにとって、なんら特別な存在ではありえないことがはっきりしてしまった善吉に、安心院は彼と仲間に加えようと説得します。善吉は、めだかにみずからの存在価値を認めさせるため、安心院や彼に協力する名瀬、宗像、真黒、江迎らの所属する「悪平等」グループと行動を共にすることになります。
一方、めだかと善吉の仲間割れに心を痛める喜界島は、候補生5人とともに球磨川をリーダーとする第三勢力「裸エプロン同盟」を結成します。
こうして孤高の生徒会長となっためだかは、安心院たちのグループから差し向けられた鶴喰鴎(つるばみ・かもめ)と戦い、これまで以上の強さを発揮します。
驚きの展開でしたが、考えて -
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候補生の一人である鰐塚処理(わにづか・しょり)は、阿久根の戦いぶりを見て、完全に彼に心酔してしまいます。しかし阿久根は、そんな彼女の姿勢の卑屈さを厳しく指摘し、飼育委員長の上無津呂杖(かみむつろ・つえ)の提示する条件に従い、彼女と格闘を開始します。
そして最後の関門となる美化委員長の廻栖野(めぐすの)うずめに対しては、ここまで出番のなかった与次郎次葉(よじろう・つぎは)が魔法少女「ワンダーツギハ」となって「痛さ」でうずめを圧倒します。
屋上にたどり着いた彼らは、めだかとのPK勝負のボーナス・ステージ「めだ関門」で見事に勝利を収め、善吉を除く生徒会メンバーと候補生たちとの間に固いきずなが結ば -
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めだか主催の次世代育成プログラムは、時計塔の中で待ち受ける箱庭学園の全委員長たちとの戦いとなります。
まず最初に彼らの行く手を阻むのが、図書委員長の十二町矢文(じゅうにちょう・やぶみ)です。選挙管理委員長の大刀洗斬子(たちあらい・きるこ)に対しては、阿久根が頭脳プレーを見せ、候補生たちの挑戦を退けた保健委員長の赤青黄(あか・あおき)に対しては、球磨川がインチキ勝負を挑みます。さらに食育委員長の飯塚食人(いいづか・くろうど)と米良孤呑(めら・このみ)に対しては、候補生の一人でアンドロイドの希望が丘水晶(きぼうがおか・すいしょう)が、料理する人の持つべき心を教えてくれます。
候補生たちのキャラ -
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会長選では、生徒会側がめだか、新生徒会側が不知火の推薦によって球磨川が立つことになります。めだかは、球磨川の「却本作り」(ブックメーカー)を身を挺して受け止め、彼と同じスペックになりながら戦い、そんな彼らのもとにかつてめだかの敵として戦った者たちが駆けつけます。
戦いの後、球磨川が生徒会副会長に就任することが決定します。しかし彼らのもとに、箱庭学園の創設者である安心院なじみが登場し、めだかと敵対するのではなく、彼女の卒業までフラスコ計画を凍結すると宣言します。これに対しめだかは、中学生を対象にした「次世代育成プログラム」を開催することを決定し、キャラの濃い5人の候補生たちが新たに登場します。 -
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前作のあとがきで西尾さん自身が書いているように、中学三年生になった串中弔士エピソード編になるはずが、なんと高校教師になっての登場に変更されていた。
しかも担当教科は倫理ときている。
予定はあくまで予定・・・ということだろう。
世界シリーズには特徴のある、ある意味個性的すぎて、個性なんて言葉では括りきれない人物ばかりが登場する。
中でもひとり群を抜いているのが串中弔士だ。
突き抜け具合が度を越していて、底なし沼のように底のない串中の精神を、さらにブラックホール化してしまっている。
他者とはまったく違う存在でありながら、その個性は個性ですらない。
透明なまま漂っているくらげのように、見る人によって -
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物語は、病院坂黒猫と櫃内様刻がK国際空港の搭乗口で待ち合わせている場面から始まる。
空港から機内へ、そしてロンドンの街へ。
二人の旅は多少のアクシデントを織り交ぜながら、観光スポットをめぐっていく。
作中作とも言える互いが執筆しあうリレー小説は、なかなかに面白かった。
シャーロック・ホームズ博物館や、マダム・タッソー蝋人形館での黒猫の醜態(本人的には消し去りたいものらしいが)も、いかにもありそうで笑えた。
あの黒猫がこんな反応を目の前でしたら…まず呆気にとられ、次に横っ腹が痛くなるほど爆笑し、最後は怖いものを見てしまったような落ち着かない気分になるだろう。
それもこれも作中作の物語の中での話。