強烈な個性を持つ登場人物たち、ドライブ感あふれる独特の文章、先の読めないストーリー展開、そして唯一無二の世界観。人気ライトノベル作家・西尾維新の魅力が全て詰まっているのが、本作「物語シリーズ」です。
ツンデレというよりツンドラって感じの毒舌ヒロイン・戦場ヶ原ひたぎをはじめとした、怪異と出会った少女たちと巻き込まれ型主人公・阿良々木暦が繰り広げる、不可解で不条理な物語群。独特な新房演出と物語世界がハマりすぎて、7シリーズ+2作の劇場版が制作されたアニメ版から入った人も多いのでは?(阿良々木くんのセリフが全てCV神谷浩史で再現される〜)
1冊あたりが分厚いうえに巻数も多く手を出しにくいイメージの西尾維新作品ですが、本シリーズは1話あたりがサクッと読みやすいボリュームになっているので、入門編にもぴったり。というか、サクサク読みやすすぎ、面白すぎで日常生活に支障をきたす……!
西尾作品らしいキャラクターのポップな破天荒さで読ませ、「人間の弱さが怪異を呼ぶ」というテーマで沼に引きずり込む――清く正しく読書を楽しんでいたはずなのに、いつの間にかぬかるみに足を取られたように心を囚われてしまっているだと……?
自分で自分がコントロールできなくなるほどに、猛烈に何かにハマりたい。そんな願望を持っている人なら読まない手はありません。めくるめく西尾維新ワールドに「蕩れ」ちゃってください!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ 2024年03月25日
撫子ちゃんの決着のお話。語り部も撫子ちゃんだからあのフワフワした感じなのかと思いきや、もうあの頃の撫子ちゃんとはまた違った感じがしました。
斧乃木ちゃんが沢山出てきてうれしい。
斧乃木ちゃんがめちゃくちゃ使える子で、でもやっぱり式神だから裏で臥煙さんが糸を引いているのかな~とかいろいろ思っていたけれ...続きを読むど、今回は(も?)斧乃木ちゃんだけで描いた結末で驚きました。
撫子と相性がよさそうで、個人的にとてもうれしい。
最後のおと撫子を直江津高校に迎えに行って、対峙するシーン、思わずうるっと来てしまいました。
おとなになったね、撫子ちゃん。
読後感がよいです。とても救われました。
Posted by ブクログ 2017年08月17日
学校に行けず、漫画家を目指している撫子の成長物語。
撫子のために奔走し、バックアップする斧乃木ちゃんがファインプレーだった。
この物語を読んで、あまり好きではなかった撫子の印象が変わった。
ちゃんと成長して、暦への失恋を認め、式神化した自分に諭すところが良かった。
阿良々木家に電話をかけた戦場ヶ原さ...続きを読むんは、向こうでもなにか物語がありそう。
忍野扇は男子となり、相変わらずだが、以前のような不気味さは少し減った気がした。
撫子には、新しい恋をして欲しい。
Posted by ブクログ 2017年04月29日
なでこは、知れば知るほど魅力的だ。
最初は可愛いだけの子。
強かさや計算が見え、その根拠となる脆さが現れる。
自分で考えられるようになり、他人の痛みを感じるようになった。
ある意味一段落ついてしまったのだろうか。
特にキャラクタとして好きではないかもしれない。でも、出逢えて良かった。
Posted by ブクログ 2016年11月16日
なんだかんだでこのシリーズはあと15年位終わらなそう。
タイトル通り、撫子だらけの悪ノリを楽しめるかと思ったが、最後は綺麗にまとめたあたり、やはり全体を通してのバランスというのはあるんだなあ、と思うのだった。
Posted by ブクログ 2016年11月05日
化物語シリーズ
今回の主役は撫子
漫画家になるという夢のために
4体の自分の分身式神を作り出した撫子
てんでバラバラに逃げ出したその4人を捕獲するために
引きこもりを脱出
ドタバタであるようで、撫子の成長物語になっている
過去の自分と向き合えてよかったね
それにしても半裸の100人の撫子って(...続きを読む笑)
アニメ化して欲しいようなしてほしくないようなw
Posted by ブクログ 2016年08月06日
今作はドタバタ喜劇っぽい展開で楽しく読めましたね。もちろんそれだけでなく、本筋に無関係なコントが少なくテンポよく話が進み、対決シーンでは相手の有利をどう逆手に取るかという駆け引きも楽しめました。
しかし過去の自分と対峙するというのは自分のトラウマというか黒歴史を無理やり見せつけられるという感じで...続きを読む、自分に置き換えればかなりの精神的ダメージがあります。でも、それもまた自分であり、自分だったわけで。なかったことにはできないし、してはいけないんでしょうね。
……でもできればなかったことにしたい!
しかしこの内容。アニメ化したら花澤香菜さん、一人で五役かー。
っていうかアニメ化できるのか? 百人の裸ブルマ女子中学生ww
Posted by ブクログ 2016年07月31日
泣いちゃったよー
撫子ちゃん頑張ったね
頑張ったよ
物語シリーズのヒロインの中で一番辛かったのは撫子ちゃんなんだろうな
成長することは過去の自分を殺すことだから
キチンと過去の自分に向き合えるまで成長した撫子ちゃんが幸せになればいいな
『もう好きじゃないの?』には泣いたよ
そうだよね、昔の僕もき...続きを読むっと同じことを思ってたよ
あの人を好きじゃない未来なんていらないって思ったよ
でも変われるんだよ
もっと良い人を好きになれるんだよ
辛いけどそれは希望なんだよ
久しぶりに響く作品だった
猫物語【白】以来じゃないのかな
この作品といい猫物語【白】といい、自分と向き合う話に弱いんだろうなぁ
変わっていく未来は怖いけど希望なんだよ
昔の僕は怖くて前を見れなかった
今の僕は怖いけど前を見て歩けるよ
撫子ちゃんと同じだね
Posted by ブクログ 2016年07月31日
夢に向かって歩み始めた千石撫子の前に立ち塞がるのは、向き合わなければならない現実と過去の自分。あやふやに終わらせないという点から見ても、オフシーズンの意義があったと思える。
Posted by ブクログ 2018年08月17日
千石撫子が語り部の物語。
式神により増えた何体もの撫子が大暴れする。
過去と今と向き合い、最後は自分をきっちり受け入れて未来に進もうとする神すらも通過点に過ぎなかった漫画家志望のひとりの女の子の成長を描いた作品。
Posted by ブクログ 2018年04月30日
撫子と斧乃木ちゃんのコンビでお送りする撫物語。
過去を振り返り、見つめ直し、向き合い、悔恨し、猛省し、総括し、開き直り、受け流し、思考して、上を見て、前を向いて、大人の階段をのぼる。
Posted by ブクログ 2016年12月23日
本編ではなかなか成長できなかった撫子ちゃんが、過去の自分を見つめ直しながらちょっとずつ前に進んでく感じがいい。見た目が可愛かっただけの撫子ちゃんが本当に可愛い女の子になってきている感じがして好きになる。
Posted by ブクログ 2016年12月17日
阿良々木のように千石撫子自身に撫子に向かわせ回収させた感じ。
一区切りしましたね。
撫子の長いエピローグでした。
斧乃木余接ちゃんがこの頃いい味出しまくりです。
Posted by ブクログ 2016年12月04日
今までの千石撫子の物語が此処に収束するならば、きっと過去の物語は無駄でもなく駄作でもなかった。それを思い知らされた一冊でした。何かを解決したわけじゃない、15歳の彼女の環境と現状が少し変わっただけで大きく成長したわけじゃない。それでも過去の自分と向き合い、一番酷かった「おと撫子」時代の彼女に「お姉さ...続きを読むん」として振舞えたことが彼女の大きな成長となったと思われる。この瞬間から撫子は「阿良々木暦」への初恋を終わらせられたのだから。
撫子が嫌いでしたが、この物語で見直しました。
Posted by ブクログ 2016年12月01日
神様から、引きこもり中学生にシフトチェンジした撫子。
彼女が<自我>を得る物語。
まぁ、ぶっちゃけ<自我>というのは、自分の醜さや小ささや歪曲さと向き合い、同時に自分の可能性を信じるってことなんだろう。
人間としてのバランスをとるといってもいいだろう。
自分に向き合うことを...続きを読むしなかった撫子は、自身の式神を作ることで、暴力的に対峙することになる。
ちょっとした瞬間に浮かびあがる、阿良々木くんへの思いが切なかったです。
もう答えは出たし、何をどうしたって何も変わらない、それは理解して受け入れているのに、思いが胸を刺すのはとめられない。
でも、それをきちんと痛いと思えることができるようになったことこそが、撫子の成長なんだよね。
痛みなしに成長はありえない。
彼女は、この先とんでもない大物になるのかもしれないね。
Posted by ブクログ 2016年11月01日
オフシーズン3つ目は千石撫子のお話。
いや、なんというか実に真っ当な彼女の成長物語になっていてちょっと驚いた。
シリーズのキャラの中ではある意味一番アップダウンの激しいなでこ。
神様から人に戻ったあとは、そうか、引きこもりになってたんだな。
漫画家になる夢をなんとか達成しようとして頑張ってはいたけ...続きを読むど、それは別の見方をすればそこに逃げ込んでいたわけで、あまり前向きな感じはしないなあ。
今回、斧乃木ちゃんのとんでもない計画に乗ったばかりに否応無く騒動に駆り出され自分から踏み出さないといけなくなってしまった。
この破茶滅茶さは物語シリーズの真骨頂だな。
確かに100人のブルマ露出なでこは、アニメにできないかも(笑)
いやそこは光の加減でどうにか(爆)
神なでこ対決のトリック。
校門で待つオトナデコへの説得。
なかなか良かった。
誰でも昔の自分に行ってやりたいことってあるよね。
ちょっとジーンときちゃったよ。
それにしても描いたものを現実にするなんて新たな能力を会得して、某ヒーローだか妖怪ハンターだかになりそうな予感。
前回の翼の吸血鬼能力といい物語シリーズのヒロインたちはやっぱり普通には戻れないようだね。
それと、オフシーズン最後は結婚だと⁉︎
いやいや信じないから。
わざわざほのめかすのが怪しい。
あと、まよいイーブンはよ。
Posted by ブクログ 2016年08月22日
撫子のモノローグ再び。物語シリーズ、ファイナルシーズンで過去の自分と決別して新しいスタートを切った撫子だったが、今回余接の提案によって昔の自分ともう一度向き合いことになる。
物語シリーズのキャラクターはどんどん性格や立場が変化しているけど、撫子はその中で最も変化が激しいキャラクターだろう。今作の...続きを読むなかで過去の自分と合わせて五人+αの撫子が登場する。それぞれ性格が異なり、紆余曲折の末に今の撫子があるのだと思うと感慨深くなる。あの恋について今の撫子が語った言葉がたまらない。神にまでなった彼女だけれど、どこまでも弱くて迷って流される。だけど、そこに強さも確かにあって、特別じゃないありふれた女子中学生の彼女を応援してしまう。
ちょっとだけ出てきた老倉が撫子にかけた励ましも深い。
Posted by ブクログ 2016年08月02日
撫子ちゃんのキャラ設定はブレブレ。
でも、こんなんじゃだーめ♪という頃の撫子はすでに過去の話。
そのあとで媚び→キレ→神ときて今の漫画家を目指す撫子がある。
そんな撫子の現在の唯一の話し相手は死体人形の斧乃木ちゃんだ。
斧乃木ちゃん的には月火の監視業務の愚痴を言いに来るのにちょうどいいら...続きを読むしい。
そんな撫子の日常は、親の一言で壊された。中学を卒業したら働きなさい。
さて、困った。漫画家を目指す撫子ちゃん万事休す。そこで斧乃木ちゃんがアドバイス。
「式神を作って複数人の撫子で努力を分担すればいいよ」
紙に描いて具現化した四人の撫子は一斉に逃亡した。
かわいいだけの娘だった撫子が、過去の自分と向き合う話。
今回の話はほとんどのメンバーが出てきて楽しかった。
相変わらず扇ちゃん(くん?)の暗躍っぷりが怪しい。
Posted by ブクログ 2022年09月30日
オール1冊なでこドロー(語り部撫子)。
オフシーズン愚物語に続きまたも登場、余接ちゃんと撫子のドタバタ劇場。
正直短編な内容かと思ったらオール1冊で驚き。
久々に1冊1話を読んで思ったけど、西尾維新の描く行動描写は細部が細かすぎて分かりづらい上に長過ぎてページ数が無駄に多くなる。
だから、しのぶメイ...続きを読むルが苦手になって物語シリーズを読むことから遠ざかってたことを思い出した。
過程が本編なのが西尾維新であり本編の戦闘はさくっと終わらせるのが西尾維新である一方で、戦闘描写をしっかり描く本作みたいな作品もあることを改めて思い知らられた。
というよりも、本作の場合はくどい戦闘描写より撫子の探索パートみたいなもので発生した行動描写みたいなものが頁数のかさましになってたと思わざるをえなかった。
西尾維新のことだから4人に分かれた撫子ちゃんを一体一体回収すると見せかけて、後半2体はあっけなく終了みたいなのを想像してたが、本作はしっかりとノーカットでお送りさせられてしまった。
だからくどすきで退屈な部分もあったけど、だからこそ、撫子というキャラの成長を垣間見えた気もする。
1冊を通してではつまらないというより描写細かすぎてダラダラやり過ぎという感じはするが、
セカンドシーズンラスボスの撫子の後日譚として、
物語シリーズ全体においての本作として、かなり大事な一冊なのなもしれない。
ということを踏まえても評価は2くらいだったが、
ラスト(30小節目)の5ページぐらいが、最高で、これだけの為に読まされた250ページとしても納得は出来るのかもしれない。ということで評価は3へランクアップ。
あと老倉×撫子の絡みは正直かなり嬉しかったし内容も良かった。家庭が無くて引きこもっていた少女と家庭があって引きこもっている少女の邂逅は、単なる引きこもりの先輩後輩関係ていうだけじゃないのもなんだかエモい。
西尾維新が注ぐキャラへの愛情が垣間見え過ぎてしまう1冊。なでこスネイク、なでこメドゥーサを再読したら評価は変わるかもしれないけどそれはまたいつの日かに。
Posted by ブクログ 2022年08月31日
スピンオフとはいえ、千石さんをメインに書き上げられていて中身も濃かった‥
当初設定はどこまで考えられていたのか気になる程、物語が進むにつれて繋がっていく感じがする。
Posted by ブクログ 2017年09月03日
物語シリーズの通巻21巻目にしてオフシーズン第3弾。
本巻は短編集ではなく、千石撫子の物語のみで、撫子につぐ撫子プラス余接でした。
このシリーズで最も本心が量りがたいキャラクターだったのですが、かなり成長した感じがしました。
オフシーズンは暦から離れてヒロインたちが独り立ちしていくのがテーマになっ...続きを読むているようで、それが前面に押し出されていたと思います。
ただ、撫子の語りはちょっと自分には合わなかったかな?
Posted by ブクログ 2017年03月28日
漫画家になるために「1万時間の法則」を追い求めた、撫子が現代っぽく(?)効率的に1万時間を追い求めた結果、分身を作ってその分身にしっぺ返しを食らうという話。
撫子が分身(精神)1人1人と向き合う様子が凄く良かった。
Posted by ブクログ 2017年03月25日
最後の撫子ちゃんとおと撫子のやり取りはほろっときました。紆余曲折有りすぎたと言っても過言ではない撫子ちゃんがこうして自分を得たというのを読めるのは嬉しいかぎり。
Posted by ブクログ 2017年02月12日
ファイナルシーズンと称して「終物語」上中下3冊やった後に「続終物語」と粘ったあげく、オフシーズンという完結する気のない分の2冊目。可愛さで売ってた撫子ちゃんのイメージチェンジは凄まじかったけど、後日での分身?式神騒動。惰性で読んでるけど、けっこう面白かった。本編が終わっての遊びだからだろうなぁ~なん...続きを読むでもありの適当で、作者が居直ってる。次の「結物語」も期待しましょう、楽しければいい(笑)
Posted by ブクログ 2016年10月22日
撫子ちゃんの物語。
オフシーズンに入りなんじゃそりゃ?と言う低い期待と裏腹になかなかに面白いんだけど、本作も撫子ちゃんの成長?した姿が垣間見れます。
登場人物の中でも色々と心配な子だったのでこんな形でも終わらせてもらってホッと一安心。
どこまで続くのかはわからないけどこれくらいのクオリティを維持して...続きを読むくれればと思う一品でした。