【感想・ネタバレ】花物語のレビュー

強烈な個性を持つ登場人物たち、ドライブ感あふれる独特の文章、先の読めないストーリー展開、そして唯一無二の世界観。人気ライトノベル作家・西尾維新の魅力が全て詰まっているのが、本作「物語シリーズ」です。

ツンデレというよりツンドラって感じの毒舌ヒロイン・戦場ヶ原ひたぎをはじめとした、怪異と出会った少女たちと巻き込まれ型主人公・阿良々木暦が繰り広げる、不可解で不条理な物語群。独特な新房演出と物語世界がハマりすぎて、7シリーズ+2作の劇場版が制作されたアニメ版から入った人も多いのでは?(阿良々木くんのセリフが全てCV神谷浩史で再現される〜)
1冊あたりが分厚いうえに巻数も多く手を出しにくいイメージの西尾維新作品ですが、本シリーズは1話あたりがサクッと読みやすいボリュームになっているので、入門編にもぴったり。というか、サクサク読みやすすぎ、面白すぎで日常生活に支障をきたす……!

西尾作品らしいキャラクターのポップな破天荒さで読ませ、「人間の弱さが怪異を呼ぶ」というテーマで沼に引きずり込む――清く正しく読書を楽しんでいたはずなのに、いつの間にかぬかるみに足を取られたように心を囚われてしまっているだと……?
自分で自分がコントロールできなくなるほどに、猛烈に何かにハマりたい。そんな願望を持っている人なら読まない手はありません。めくるめく西尾維新ワールドに「蕩れ」ちゃってください!

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Posted by ブクログ 2018年06月06日

悪マーセント趣味で書かれたというだけあって全体的に鬱屈としていて悪趣味な話になっている。アニメではそこまで重く感じなかったけど文章だけになるとことさら重い。物語シリーズは阿良々木君がテンション高めで物語を仕切っているだけで実は話の内容は暗い、重いってのが多い。今回は神原駿河が中学生時代の宿敵と決着を...続きを読むつける話。
「あんたの言うことは正しいが、あんたがそれを言うことは死んでも認めない」という戯言シリーズに出てきた言葉を引用したくなる。
たいていの事は時間が解決してくれるというのは間違ってはいないとは思うけど解決を時間に委ねたくない、できれば自分で解決したいという考え方はまさしく青春なんだろうな。

神原と沼地、お互いを選手と呼ぶのはお互いをライバルと認めてるからかな。
二人が同じ高校に進んで一緒にバスケをやるという未来もあってよかったんじゃないかと思う。この二人は意外とユリユリしい
この巻で貝木がただの優しい親戚のおじさんにしか見えなくて笑ってしまった。「焼肉屋に来て野菜とか頼む必要ねーんだよ。野菜が食いたきゃ焼き野菜屋にいけばいいんだ」

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2018年01月14日

神原駿河と沼地蠟花、もしくは貝木泥舟? いや貝木泥舟と臥煙遠江? なんかその辺の物語。
時系列的にはこれが後の話。卒業した阿良々木と戦場ヶ原。残された神原。今まで近くにいた一年先輩達がいきなりいなくなったときの喪失感はわかる気がする。そして、あの人だったらこの人だったらと考える…のは、神原だからかな...続きを読む
人の見る自分と自分で考える自分。たしかに違うんだろうな。そして嫌いな人のことは、結局嫌いというより気になるというかなんというか。そういうことなんだろうな。見方によってはライバルとの爽やかな物語、だが。

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Posted by ブクログ 2014年04月14日

神原ちゃんかっこよすぎた…

阿良々木くん達のいない直江津高校はなんか寂しいような気がする。

直江津高校は通常運転なんだろうけど、キャラの濃さが寂しい感じ

バスケやめてずいぶん経つのに普通にプレイできてるのはさすが神原ちゃんかなーと思った。

そして阿良々木くんが車…

西尾さんの別作は車を無免...続きを読む許で運転してるキャラいるから、車で敵から逃げる的な展開がこれからあるのかなぁ…

自作も読むのが楽しみです!

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Posted by ブクログ 2014年09月06日

神原駿河ちゃんの決意と成長の物語。アララギ君が車乗り回したりしてて、なんかちょっとウオオってなる(笑)貝木がわりとキーマンなのが凄いなー。ヒロインの心情描写がいい! 猫物語と同じくらい、良かったです。

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購入済み

花物語読みました。

匿名 2023年05月25日

神原駿河が語り部の阿良々木暦たちの卒業後のお話。
時間軸吹っ飛んでてびっくりでしたが,語り部変わるだけで雰囲気の変わる今巻は楽しめました。

#アツい #ドキドキハラハラ #ダーク

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Posted by ブクログ 2021年09月16日

阿良々木暦らが卒業したすぐ後、神原駿河が語り手のスピンオフ的な作品。貝木がめちゃくちゃ良い、良かった、、て感想だったけど阿良々木くんの最後、「だってお前は正しいことをしたわけでも間違ったことをしたわけでもないんだから。お前は青春をしたんだ。」で全て持っていかれた。でも長髪の阿良々木くんは解釈違いです...続きを読む

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年09月12日

神原駿河の真っ直ぐさが前面に出ていて素敵。
生まれ持ったスポーツの才能を途中で諦めなければならなくなった駿河と沼地。沼地は駿河でなければ成仏することはできなかったはず。最後に助けてくれるのはやっぱり阿良々木くんだった、美味しいところは持っていくんだなあ。貝木さんが少し好きになった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年12月03日

お前は青春をしたんだ。という阿良々木先輩の一言よった。
母親の臥煙さんの言葉もよかった。正義の動機は悪への嫉妬。悪の動機は正義への反感。年寄りの苦言は若さへのやっかみ、子供が大人にはむかうのは経験への嫉み、貧乏は金持ちになりたい、金持ちは貧乏人の自由さを欲する。上司は重い責任のない部下を懐かしみ、部...続きを読む下はふんぞり返る上司になりたい。

最後の最後でハードモードを選んで沼地蝋花と戦った神原駿河かっこいい!
終盤のスピード感半端ない。
蝋花の自殺の要因気になるなー。

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Posted by ブクログ 2015年09月30日

いきなり時間軸がぶっとんでてびっくりしました。
神原駿河が語り部の物語。
そうかそう落とすのか。

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Posted by ブクログ 2014年10月11日

映像のほうもみたけど、個人的には映像のほうが分かり易かったかな。心理描写は小説のほう。
最後の「お前は…青春をしたんだ」がすごく響いた。

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Posted by ブクログ 2014年01月14日

物語シリーズのヒロインの中では、比較的影が薄い神原駿河と神原の中学時代のライバル沼地蠟花との2人語りが物語の大半を占めます。語り部分が長くてちょっと退屈に思う部分もありますが、神原の魅力全開の中々良い話になっています。神原はただのエロ百合ではなかった。

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Posted by ブクログ 2013年08月09日

荒良々木暦も戦場ヶ原ひたぎも羽川翼も卒業していなくなった直江津高校にひとり残された神原駿河。これは神原駿河のストーリーであって、続編を読んで見ないことには分からないが、物語の本道から外れたサイドストーリーであるようだ。そして駿河は猿の手から解放された、それにやはり暦には恋心を持っているようだ。

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Posted by ブクログ 2013年08月06日

(悪魔、猿の手)なんかに願い事をするよりも生き方、人生を選ぶべきだ。自分が思う自分と周りが思う自分は違っているんだよ、という話だった。沼地が自殺して幽霊になってまでも不幸及び悪魔を収集する執念。暦が最後に言った「お前は青春をしたんだ」に尽きる。神原の独白で終始。神原はとても真面目な人間だった。暦との...続きを読む会話の時とは全く違った。そういえば暦が伝説になってたな。なんでだろう。この巻では扇は男。

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Posted by ブクログ 2013年07月09日

 こういう話を途中にカットインする辺りが、長いシリーズの構成としてすこぶるうまいなぁ、と思うのでした。モノカキの端くれとして非常に感心する。

 この話があることで、多分作品がある程度先まで進んだあとでの阿良々木暦の安全を担保する作りになっておる。
 が、それも西尾維新のブラフかもしれない。

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Posted by ブクログ 2013年05月15日

 人間誰だって、色んな側面を持っていて、悪いだけの人も、いいだけの人もいない。それって当たり前だけど、みんな結構意識していない。ていうか、意識したくないのかもしれない。自分の嫌いな人を好きな人だっているよねって話。
 価値観も人生観も人それぞれで、正解なんてないんだから、自分を大切にしたいよね。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2013年04月03日

語り部が違う事にページ半分読んだ頃にやっと気づく。そして時間も吹っ飛んでいる事にも少し経って気づく。
四分の三くらいモヤモヤ状態で進み、いつもの彼の登場で漸く悉く打破された。何この清涼剤。彼の後ろで駿河と一緒に癒されてしまった。なんか更に自由になってるけど、色んな意味で。

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Posted by ブクログ 2013年03月07日

悪魔 不幸 宿敵 貝木 母 卒業 青春 正義
誰かにとって憎むべき人であっても、誰にとっても憎むべき人ではない。
人には色々なキャラがあって、それぞれ無意識のうちに使い分けている。
この視点がおもしろかった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2014年08月24日

「あとがき」に書かれる今作のテーマを読んでる途中に当てることができたのが嬉しい。やっぱりね、という感じだったが毎回あとがきも大きな楽しみの一つ。本編もまさに西尾維新という感じであっという間に読んでしまった。

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Posted by ブクログ 2024年02月04日

西尾維新の<物語シリーズ>第7作。『猫物語(白)』ぶり、暦以外の視点で描かれる物語。語り部は勿論、表紙の少女「神原駿河」。

暦とひたぎが卒業した直江津高校で、三年生に進級した駿河。高校生活から敬愛する先輩二人が居なくなり、ぽっかりと穴が開いたような日常を、目的も目標もなく無気力気味に過ごしていたと...続きを読むころ、「願いを絶対に叶えてくれる"悪魔様"」の噂を耳にする。願いを叶える"悪魔の左手"を持つ彼女はこの噂を捨て置けず、調査に乗り出すが―――。

「願いを絶対に叶えてくれる"悪魔様"」の噂に関わることをきっかけに、自身と向き合い、"解き放つ"姿を描いた、神原駿河のための物語。『化物語・するがモンキー』の完結編といった感じか。

暦視点でないのもあってか、終始シリアスな雰囲気。このシリアスさが、暦がいない空虚な高校生活や、「他者からの評価(暦視点の駿河)と、自分自身の評価(駿河視点の駿河)の違い」を表しているようで、なかなかに趣があって良かった。(とはいえ、やはりギャグとシリアスの絶妙なバランスを見せる暦視点の方が好みだが。)

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Posted by ブクログ 2018年10月20日

いつものノリは薄め。だがこの路線だと猫物語の評価が高すぎてどうにも見劣りする。まぁ長いシリーズだとこういう一冊も必要か。

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Posted by ブクログ 2016年10月17日

思ったよりも神原の語り口が真面目だった。真面目なのはいいことだが、もう少し笑いの要素が欲しかったように思う。

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Posted by ブクログ 2015年10月21日

するがデビル。
自分らしさってなんだろう?
好きな人が思う好きな人物像ってのが、答えの一つってしっくりくる。
親に褒められるように生きていれば、その通りに生活を捧げるし。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2015年02月28日

「物語」シリーズ9冊目。

徹頭徹尾、神原の物語でした。
しかも時系列的には、暦たちの卒業後という後日譚的な位置づけです。
さらにさらに、神原視点の物語のせいなのか、神原が普通の人になってました。
ということで、変態度、エロ度、百合度、スプラッター度、グダグダ度、元ネタ度がほとんどないスポ魂友情青春...続きを読む成長物語でした。
でも、呪縛から解かれてよかったですね。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2014年11月10日

思ってたよりずっとシリアスな真面目な内容。
思わず笑ってしまうようなやり取りは今回は全くなし。
でも、「青春をした」さわやかな話だった。

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Posted by ブクログ 2014年06月29日

左手に宿る悪魔の追加譚で神原による神原の物語
このシリーズはあとがきを読むと作者の書きたかったテーマがわかる

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Posted by ブクログ 2013年06月29日

シリーズ神原駿河編。エロトークの駿河も語り手になるとまともになるなぁ~、扇に関する謎?次回の伏線とか相変わらず遊んでるけど、内容はまぁまぁ。どうやらシリーズで本腰になってきたかな?そうは言ってもレギュラー陣のほとんどがちょい役か噂だけってのは寂しい。暦も最後の方で付けたしだし。まぁ、ネタバレになりそ...続きを読むうだけど、自覚のない〇〇ってのも、今回は無理がある。これも伏線だったりして?

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2013年05月26日

評価:☆3.5

物語シリーズ第9弾、今巻の主役は神原。

今巻はこれまでのような軽快でアホな会話劇がほとんど無く、これまで読者が持っていた神原駿河のイメージ像が変わった感じですね。

良い意味で裏切られたかと言うと正直微妙です。
作中でもたびたび語られる『自分に対する自分と他人の評価のずれ』という...続きを読むやつでしょうが、展開に大きな起伏もなく淡々と進むので退屈だったと言わざるを得ません。
阿良々木くんや火憐ちゃんが出てくるシーンが唯一の良心。

肩すかしを食らった気分。
アニメ化するのが心配だ・・・。沼地が延々と語るシーンとかどうするんだ?上手いことしないと死ぬほど退屈だと思うがw

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Posted by ブクログ 2013年05月02日

話自体は、読みやすく、構成もしっかりしていたと思います。
1人の女の子の成長物語としては。

でも、やっぱ、阿良々木君との、下ネタ、ギャグといったものが入っていて、読んでいて面白いものを期待していましたので、ちょっと残念なカンジは否めませんでした。

駿河ちゃんのお母さんの話も、半分は謎のままな気が...続きを読むして、、、貝木さんとお母さんの話なんかももっと深く掘り下げてほしかったです。

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Posted by ブクログ 2013年03月28日

阿良々木は卒業後、どうしているのか気になった。ちゃんと大学に通えたかな。
あまり大きな戦いもなく、駿河の手が元に戻ってよかった。
ライバルである沼地とのやり取りが、なかなかよかった。
阿良々木の言う通り、駿河は沼地とバスケをして、青春したのだろう。

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Posted by ブクログ 2013年03月29日

何かを成す時、大義名分がしっかりしていると格好良い。けど、それはともすれば胡散臭く見えるものかもしれない。むしろ格好つけないで、「ただ自分がそうしたいからそうする。」と、割り切った人は格好良く見える。

本書のシリーズの登場人物は、一貫してそんな割り切った、腹を括った人ばかりなのが、読んでいて気持ち...続きを読む良い。

自らが犯してしまった結果、背負う事となった業を、あっさりと取られてしまったらどうだろうか。素直に喜ぶべきなのか、それとも取り返すべきなのか。労せずして叶う願いに、価値はあるのだろうか。物語を通して様々な価値観が議論されるのが面白いです。

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Posted by ブクログ 2013年03月22日

『花物語』
ちょっと独白させすぎて、距離感がありますね。
もうちょっと主人公ヒロインは奔放であったとイメージを持っていたものですから。

ボクはまだ、この主人公ヒロインのことをまだ知らないのかもしれない。むしろ、ダークサイド側の対抗ヒロインの方が際立ってしまったかもしれません。他のシリーズを読み、ま...続きを読むた一つ西尾ワールドに踏み入っていこうと思います。シムシティのように西尾シティがボクの中に出来つつある。

今は旅の途中、行き着く先に彼女の答えがある。
(END)

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