綾里けいしのレビュー一覧
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ネタバレ異界で紅い女の手中に入った繭墨、そんな繭墨を取り戻す決意を固めた小田桐。自力では異界に行くことは出来ないため、あさとに助力を求める。小田桐は目的を果たすことが出来るか。
最終巻でボローニャ負けした紅い女とどう決着をつけるかと思ったが、平和的な解決が出来てよかった。そして、異界に行くまでが長かった。そして行くためにあさとと怪異に挑むことになるとは思わなかった。小田桐と繭墨はもちろん、あさととの組み合わせも好きだ。繭墨以上にあさとと一緒の方が小田桐は素が出ていて容赦ないし、砕けている。なので2人で行動するのは個人的には楽しめた。ただ、異界に下りた後の描写が短い。紅い女に関しては恐ろしさはよく分かっ -
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綾が残したのは小田桐の白い左手だけだった。小鳥もいなくなったことで異界化はおさまっていたが、紅い女の脅威がなくなったわけではない。そこで繭墨は紅い女への恐ろしい反撃の策を考える。
反撃の狼煙を上がって、さあ異界に乗り込むぞという雰囲気がある人とない人の差が印象的だ。七海は怒りを応援に変え、白雪は小田桐のために頑張るし、舞姫は人形作りにせいを出し、雄介はバットを持ち出す。だが、繭墨はいつも通りだし、あさとは相変わらずの死にたがり。小田桐も相変わらずの精神力ないのに持久力無限大。最終巻を前に主要人物はこういう人ですと、再確認していたように思う。最初の怪異を出して来る所やあさととまた対峙すること、同 -
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ネタバレ紅い女が見せていた夢から覚めた小田桐、夢の中の事件を現実で解決し、一段落ついたと思っていたら繭墨に未来が見える異能者御影粒良が連絡して来た、彼女は繭墨と自身の死を見ていた。
紅い女との夢の中が終わって少し関係ない話が入るかと思ったら、御影の未来視からの繭墨死亡の可能性。深刻な話になると思ったら、まさかの神の大量発生の話があったりと天上と底辺どちらとも突き抜けていて、小田桐同様こちらも振り回されている。まあ全体的にはシリアスな話で紅い女が小鳥を使って自分の望みを叶えようとしているが、まあ小鳥が馬鹿な道化師であきれる印象はあった。一方で綾の優しさと一途さが切なかった。 -
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雄介の暴走を止め、舞姫と久々津の仲を繋ぎ止め、再び繭墨の下でたまに舞い込む凄惨な事件に関わる日々に戻った小田桐。しかし、何かが違う、どこかに違和感を抱く、何がどう不自然なのか、果たして小田桐は不思議な迷路を脱出出来るのか。
日常に戻ったはずなのに、頻繁に現れる紅い女と巻き戻ったり、早送りされる時間。違和感を抱きながら日常を過ごす小田桐に読者も違和感を抱くという謎な展開。変だと分かっていながら、どういうことか分からなかった私は小田桐と同じで鈍感だ。そして、最後に分かる紅い女の正体。これからの展開で間違いなく小田桐はまた苦労するんだろうなと同情してしまう。 -
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小田桐が休暇を取った話、小田桐が休暇を取った時の繭墨の話、女性陣により男性陣が死ぬ料理の話、雄介と梓の七不思議の話、繭墨の話、これらの短編集。
1話と2話は同じ時間軸で小田桐サイド、繭墨サイドに分かれている。電話やメール越しだとお互いに相手は平和にやってそう。実際はそうでないのが、ギャップがあって面白かった。
白雪と七海のバトルは小田桐による白雪と綾のクッキング教室になってしまい、七海が白雪と同じ土俵に入ろうとしなかったのが消化不良。
雄介と梓の話、梓は鈍感で空気が読めないが、それは雄介にも言えている。似た者同士の2人はそれぞれの良い所は分かるのに自分のことは見えてない。それが悲しかった。
こ -
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ネタバレ人類が謎のキヘイに世界を蹂躙された世界。人類はそれに対抗するために魔導学園黄昏院を創り脅威にあらがっていた。カグロ・コウはある日、キヘイの死骸回収をするため遺跡に向かった。それが自身の運命を変えることも知らずに…。
綾里けいし10年目の作品に期待していたが、正直期待外れだった。いろいろと事情はあるのだろうが、千年黒姫を迎え入れるのは早計だったと思う。タイムループはどうしても、同じ場面の繰り返しになり、些細な変化を繰り返すことで運命を変えるが、それに重きをおくと、ループをする主人公以外は必要最低限な感がある。戦闘場面も大味になり、綾里さんの丁寧な残虐性の描写が最小限になっていた。学園ものにしたせ -
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ビキニ、テディベア、危険な日、異分子。
事件としてはシリアスだったのに、最期の落ち。
そう言えば、着たまま着物を羽織ったわけで…な1話目。
テディベアは、確かに難しいものがあります。
が、その根本に『自分の幸せのために』願うのであれば
いけそうな気がしますが…どうでしょうか?w
ものすごくソリが合わないというのに、こういう時には
きっちりとはめ込まれる二人。
これはこれですごいですけど…同族嫌悪??
異分子に至っては、すごい状態になってます。
周囲を操作し、自分の良いような環境を作る。
それはそれですごい手腕ですが
因果応報というべき落ちもすごい。
さすが狐、というべきか…。
二重の意味で -
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呼ぶ理由、恋をした非日常、狐に生まれた日、の短編集。
こういう理由だったのか、という昔の話。
誰しも過去は引きづりますが、決別する事もできます。
といえばシリアスですが…いや、内容はシリアスですが
この人と一緒にいる事に、さらなる不安を憶えます。
金属バットをいつも振り回している彼、が出てくる話。
人についていくばかりで、自分で考えない主人公。
確かにこれはいらつくでしょうが、それはそれで
本人にきっちりと伝えた方がよろしいかも?
伝えない優しさなのか、伝える優しさなのか。
自分を自分として認識して、生まれ変わった日。
大事な事ではありますが、完全に認識が間違ってます。
見たくないものか -
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あれが目覚めた、という連絡をもらったけれど
実は結構前から目覚めていた、らしい。
またしても連続短編のようになっています。
が、最期まで読めば、すべて繋がっている状態。
とりあえず、にっこり笑顔で柔らかい話し方をする人は
警戒してるのが一番かと思われます。
1巻に出ていた、自称『犬』も再登場。
確かに、本人がそこに満足しているなら
それはそれで幸せかと。
そこから抜け出そうと、他を知りたいと思ったら
それが幸せかどうかは…分かりませんし。
けれど、その存在だけで幸せになる人、もいるわけで。
再び手に入れられた幸せを壊されて場合
人間は、どこまで壊れるのでしょう?
今回の中で、これはギャグ -
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俗世から隔離された学園からの依頼で赴けば
妙な花と、猫仮面の妙な少女。
相変わらずというべきか、加速してるというべきか
描写が怖いというか、想像しやす過ぎるというか。
結局誰が弱く、誰が強いのか。
女性はいざとなれば動じなくなる、と言いますが
これはそれを超えまくっている気がします。
強い、というよりも、冷静になっている、というべき?
なんだかこう…淡々としている気も。
明確なルールがない故の混乱と
あれから存在し続けた罪悪感。
性格を考えれば納得、な感情ですが、正直なところ
おいてきて忘れても大丈夫な人物です。
話としては、そこで終わってしまう思考ですがw
ストーリーと関係なく気になる -
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動く落書、があるという依頼を受ければ
次に始まったのは、血がない死体。
墨と意志の強さだけで、力をふるう事ができる家。
そんな家の離脱者から命を狙われている、らしいけれど
本人はのんびり。
いや、彼女が焦ったら、それはそれで怖いですけど。
変な人は出てくるわ、変な人はいるわ。
力を持っている時点で、変な人、のくくりに
入ってしまう気もします。
金魚好きな人は、一体何のフラグだったのでしょう?
あれなのか、別なのか、また次回なのか。
『金魚』達も、これからどうなるのか。
すべてを捨てても、後悔しても、大事なものを取った彼。
満足だっただろう、とは思うのですが、問題はその後。
確実に『駒』に -
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シリーズ番外編最終巻。今回は、本編ストーリーの前や前半の頃に起こった出来事を描いた話と、本編終結後から何年か経た後の小田桐たちの姿を描いた話が収録されています。
第1話「小田桐は今日も理不尽と戦う」は、小田桐が七海の依頼で、彼の住むアパートの怪異に挑む話。第2話「七海は幽霊を信じない」も同様に、小田桐が七海の離す幽霊に関する噂の真相を確かめる話。
第3話「愛しき人を、思うということ」は、本編第5巻の話の一部を、白雪の視点から描いたものです。
第4話「繭墨は今日も僕の隣で微笑む」も本編前の話で、ある一家の息子たちを襲う怪奇事件を繭墨が解き明かします。
最後の第5話「B.A.D AFTER