綾里けいしのレビュー一覧
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ネタバレこの巻は小田桐さんに今まで以上に向き合う内容となっていました。
小田桐さんと繭墨あさとは最初からお互いを意識し合ってはいたけれど、協力する事はあり得ない様な関係性でした。けれど、漸く2人で協力する様な普通の関係性へ変わる事が出来たと思います。
小田桐さんと繭墨あざかは反りが合わないと毎回の様に書かれていましたが、それを最後まで貫き通しましたね。繭墨あざかが運命に屈する事を認めない、とは滅茶苦茶な言でありながら、彼女を何が何でも救おうとする小田桐さんらしいとも思います。
小田桐さんと雨香に関しては最後の最後まで親子であろうとし、本来なら不可能な親子である事を貫き通した印象です。親な -
Posted by ブクログ
ネタバレ依然、紅い女は繭墨あざかを狙い小鳥を媒介に現世に働きかける。繭墨家の分家が繭墨あざかを殺そうとした際、小田桐さんは繭墨あざかが死ぬ事を望まなかった。それは1巻の時とは違い、長く一緒にいて繭墨あざかとの間にある種の絆が生まれたからではないかと思います。
また、今巻では白木綾が人の姿を保てなくなりました。繭墨あさとに再び人とは違う事を突きつけられ、人の姿を保てなくなりながらも彼女が七海さんや小田桐さんと共にありたいと思い続けた事が尊く感じます。それだけに小田桐さんの為に行動し続けた彼女の最期は胸を打つものがありました。
そろそろ終わりも見えてきましたが、続巻も楽しみにしています。 -
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Posted by ブクログ
10巻で出来の悪い総集編が描かれた記憶が新しいままにこの巻で行われたのは物語のやり直しと先への進展かな
StoryⅠで描かれる事件はかなりあからさま。小田桐とあざかによる最初の事件という訳ではないけれど、本シリーズの最初に描かれた事件と瓜二つで関係者も登場する
10巻のあれが出来の悪い総集編だったなら、今回は出来の悪い模倣。山下和枝ほどの狂気も無ければ山下優紀子ほどの渇望も無い。あざかの気を引く為に用意された地獄は底が浅いが為に紅い女の醜悪さを改めて露見させるもの
ただ、あの時と違うのはあざかが見詰めようとした死が山下優紀子のものから小田桐の死に成りかけた事か
あざかは誰も助けない。そこには