綾里けいしのレビュー一覧
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猟奇的行為が日常のように起こり、主人公の小田桐は外からも内面から責められ、狂う手前で踏ん張っている。ヒロインの繭墨あざかはデレることもなく、ただただ冷静で非情。この点にブレがないことはこの作品の生命線だと思うが今回も安心して読むことができた。1巻以来、対峙することになった、あさととのクライマックスを迎えた。4巻ともなると私自身かなり醜悪な雰囲気になれてしまい、やや様式美的な空気に緊張感が薄れてきていたが、大半を小田桐だけに行動させた今回の演出は良かったと思う。3巻まで読んできた人ならこの巻は必読だろう。
なお、この後、短篇集が出て、次回本編では大きく舞台を変えるようである。ラノベでのホラー -
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Posted by ブクログ
ネタバレラノベもしくはキャラクター文庫にありそうな表紙とタイトルだな、と思いながら読み始めましたが、読み終えてなるほどこれは文芸だと思いました。
眠るという当たり前の行為ができない恐ろしさ。そして自分はいつから眠れていないのか、なぜこんなに眠れずに日々を過ごせているのかもわからない。纏わりつく不気味さにゾッとしました。
そんな悩みを解決すべく、夢食み探偵に会い行き始まった地獄めぐり。しかしその地獄めぐり自体がすでに夢であると気づいた時、やられた…!と思いました。この作品が元の世界は現実的な設定であるとすれば、明らかに異常な老婆の死体、よそで扱いきれない患者を隔離している病院あたりでおかしいと気づけた -
Posted by ブクログ
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ライトノベルとは思えない幻想小説で圧倒された。
小説家の主人公浅岸真宵が眠れなくなった理由を探して、起きているのか眠っているのか分からない世界を行きつ戻りつする。
小説のなかの出来事なのか、それとも現実なのか分からなくなる。
不条理でねっとりとした覚醒できない悪夢の世界が五夜展開される。
短くない各章に『死』のような匂いが散りばめられて世界ってこんなふうに専業作家で特に誰かと関わらなくてもいい職業だとしても辛くて生きている意味みたいなものをずーっと探さないといけないのかとちょっと絶望してしまう気がした。
もうひとりの主人公、探偵のうつつは作家の表裏一体のものなのかどうかとか考えるところ -
Posted by ブクログ
ネタバレこの巻は小田桐さんに今まで以上に向き合う内容となっていました。
小田桐さんと繭墨あさとは最初からお互いを意識し合ってはいたけれど、協力する事はあり得ない様な関係性でした。けれど、漸く2人で協力する様な普通の関係性へ変わる事が出来たと思います。
小田桐さんと繭墨あざかは反りが合わないと毎回の様に書かれていましたが、それを最後まで貫き通しましたね。繭墨あざかが運命に屈する事を認めない、とは滅茶苦茶な言でありながら、彼女を何が何でも救おうとする小田桐さんらしいとも思います。
小田桐さんと雨香に関しては最後の最後まで親子であろうとし、本来なら不可能な親子である事を貫き通した印象です。親な -
Posted by ブクログ
ネタバレ依然、紅い女は繭墨あざかを狙い小鳥を媒介に現世に働きかける。繭墨家の分家が繭墨あざかを殺そうとした際、小田桐さんは繭墨あざかが死ぬ事を望まなかった。それは1巻の時とは違い、長く一緒にいて繭墨あざかとの間にある種の絆が生まれたからではないかと思います。
また、今巻では白木綾が人の姿を保てなくなりました。繭墨あさとに再び人とは違う事を突きつけられ、人の姿を保てなくなりながらも彼女が七海さんや小田桐さんと共にありたいと思い続けた事が尊く感じます。それだけに小田桐さんの為に行動し続けた彼女の最期は胸を打つものがありました。
そろそろ終わりも見えてきましたが、続巻も楽しみにしています。 -