【感想・ネタバレ】B.A.D. 3 繭墨はおとぎ話の結末を知っているのレビュー

あらすじ

「善悪の判断のある者に頼みたまえ。ボクみたいな人間は役に立たないよ」繭墨あざかは知人からの頼みを断わった。『人魚』に関する悪趣味な"娯楽"に飽きたのだ。だが、あるおとぎ話を読んだ彼女は一転、依頼を受けると言い出した。その微笑みは不吉な兆しにしか思えない。それでも、僕はもう馬鹿げた怪異による犠牲者を出したくなかった。たとえこの手が届かないものであったとしても--。残酷で切なく、醜悪に美しいミステリアス・ファンタジー第3弾!

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ネタバレ

 今回は小田桐くんを苦しめる為の罠が何重にも仕掛けられていた感じでした。「君のせいだ」と小田桐くんを追い詰める念の入れように頭が下がる思いです。

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2025年05月11日

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この巻は主人公に感情移入していたのでいい意味でものすごく後味が悪い作品でした。終盤で退場する二人にも救いがあればと思いました。

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2015年03月12日

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基本的に面白いし好き。
「白のゴシック&ロリータを纏い」とあったが、絵を見たらふつうのロリィタじゃないか。

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2012年03月21日

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久々に本を読んで気持ち悪くなる感覚を覚えた本です・・・
自分にとってはそれ位リアルに状況が浮かぶ表現を読み取れました。

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2010年08月09日

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前巻ラストにて一般的で普通な信念を示した小田桐。それは他者の幸福を願う分には害のない代物だけど、相手がどうしようもなく追い詰められていたらどうなるの?と云う方面を描いたのが今巻のエピソードかな

と云うか、今巻では小田桐の追い詰められ具合が凄まじい事になっていたね…。静香に囚われていた時でさえ、ここまででは無かった気がするよ……?
ただ、あの時との違いを見出すとするならば、被害者か加害者であるかという点かな。静香の時は完全に想像もしていなかった彼女の変容に巻き込まれたという形だった
けれど、今巻は小田桐が良かれと思ってした行動が結果的に関係者を死に至らしめている。それは終盤であさとが指摘したように小田桐のせい、つまりは加害者と言えるのかもしれない
だからこそ、これまでは怪異に巻き込まれるだけの被害者意識で居た小田桐の心を容赦なく追い詰めるわけだ

一方、それでも小田桐が絶望と向き合い続ける事になったのは彼が愚鈍なまでに諦めようとしなかったからだね
牧原の件でも彩の件でも小田桐は喉を枯らす程に絶叫して、二度と顔を挙げられない程に沈んだ
それでも彼が怪異と関わる姿勢を止められなかったのは、何も出来ない自分というのを否定する為かな…
何か行動すれば何か出来るかもしれない
その言葉に虚実は無いのだろうけど、一方で出来る何かが必ずしも良い影響であると限らないのが問題だっただけで

それにしたって日傘の件は本当に小田桐を追い詰めるものになったのだろうけど
2つの事件で協力し信頼を築いて、更には誰も言ってくれなかった温かい言葉も投げてくれた
それだけに彼が自分達の命の為に裏切ったという事実、そんな彼や灯を中途半端に助けようとした事実は余計に小田桐の心を損耗させたのだろうね


小田桐は絶望に沈み、雨香より強い鬼が現れた。幕は切って落とされた。あさとが次に何をするのかと恐ろしさが募る展開
それだけに普段と変わらずチョコレートを齧るあざかが現状をどう考えているのか気になる処

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2024年09月28日

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2巻が面白かった手前、3巻の内容については少しトーンダウンせざるを得ない。が、内容そのものが4巻の前座のようなものなので、構成的にもそこまで重要な部分ではないのかもしれない。
ただもう、とにかく腐臭がすごい。主人公も常に吐き気がどうのこうの言ってる気がするし、読者としても吐きそうです。

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2012年10月27日

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いよいよ佳境にさしかかってきたか?

ラノベだからさらっと読んじゃってるけどやっぱり主人公結構気の毒だよな。

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2011年03月07日

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なんというか、相変わらず救いようのないというか・・・

1巻同様主人公・小田桐はどん底に突き落とされ、それでもその状況を続けなければならない・・・という感じ。グロさも原点回帰(?)な巻。

2巻初登場にして既にNo1キャラな「神」が今回も魅せてくれる。「神」マジ最強。

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2010年12月11日

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 最初の人魚の話はすごい。醜悪さと幻想的な表現を効果的に使っており、綾里氏の描く世界があっという間に読み手を包む空気を変えていく感じ。更に溺死した彼女の思いを知った時や、小田桐が牧原に浴びせた言葉が与えた結果が分かった時など、久しぶりに読み浸れる内容に出会えた気がした。
 第2、第3と続くエピソードも悪くはなかったが徐々に最初に感じたインパクトが弱まった気がする。ひとつは仕掛けを作り過ぎて、やや分かりにくさが先行する瞬間があり、小説の世界から思考する現実に引き戻される感じ。この辺は読み手である私の能力不足であり作品を批判することはできないが、どこかでここまで思い通りに人が動かされるものなのかという疑念があるからかもしれない。
 それはともかく、中盤以降小田桐の行動に偽善的で自己愛護的な匂いを感じ取ることもあったが繭墨からの容赦ない態度が気持ちよく、実に私の趣味にあった小説だと思う。個人的には小田桐を打ちのめす言葉がまだまだ弱い気がして、ラストにかけての不満のひとつだった。仕掛けられたことだったかもしれないが第2のエピソードでやらかしたことは失態以外になく、あの辺からすっかりアンチ小田桐になってた気がする。まあこいつも普通の人間じゃないよな、鬼が腹の中に住んでてなんで正気でいられるのかと第3巻になった今でも思う。
 とりとめのない感想になってしまったが、まもなく4巻めが発売されらしく、長く積み本になってたことを後悔。

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2010年11月10日

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1巻まるごとあさとによる小田桐を嵌めよう計画だった。小田桐のよかれて思ってしたことが全部裏目に出て凹んでいくのが気の毒でしょうがないが、小田桐の行動を先読みしているあさとは完全にストーカーだと思う。そして、だいたい繭墨が小田桐に出すアドバイスは適切だ。だが、繭墨は優しくはないので受け取る方は正しくアドバイスを咀嚼出来ないと地獄を見るのが怖い。

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2021年03月25日

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繭墨あざかのもとに、異能者の知人から依頼が舞い込みます。日傘(ひがさ)と灯(あかり)と名乗るその異能者からの依頼は、海で恋人を溺れさせてしまった牧原和馬(まきはら・かずま)という男の罪悪感が引き起こした怪異によるものでした。

しかし、事件はこれで終わりとはなりませんでした。ふたたび日傘と灯のもとに持ち込まれた事件に、小田桐は首を突っ込んでしまいます。今度は、友人を殺してしまったという白木彩(しらき・あや)と名乗る少女からの依頼です。またしてもあざかの活躍により、事件は解決されますが、その背後に繭墨あさとの暗躍があったことが明らかになります。

その後、日傘のもとにあさとからの挑戦が届けられます。あざかは、安っぽい正義感で日傘とともにあさととの対決に向かおうとする小田桐を笑いますが、彼はあざかの制止を振り切って、日傘と行動をともにします。しかし、それらはすべて、あさとが小田桐をあざ笑うために準備した舞台の上だったことが明らかになります。日傘は灯を守るため、あさとの準備したゲームにしたがい、小田桐の命を奪おうとします。

けっきょく、灯が小田桐に別れを告げ、死への道に旅立つことになりますが、後に残された小田桐に、あさとの残酷な言葉が投げつけられます。3つの事件の死者たちは、小田桐の甘い正義感のせいで死んだというのです。真実を知った小田桐は、心を閉ざしてしまうことになります。

ストーリーの行方がなかなか見えてこなかったので、最初は少し読みにくいと感じました。最後に事件の全体像が明らかにされ、すっきりした見通しが得られるのですが、前半のもやもやした印象を拭うには至らなかったようにも思います。

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2014年09月30日

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小田桐と雄介と幸仁のやりとりが楽しい。

後半にだらだら感。
いつまでも引きのばされてちょっともうどうでもよくなってくるというか…。
バランスよくおもしろさが組み込まれてればいいのになー。シリアスな場面に笑いを求めてもしょうがないが、せめてそんな場面にはいつも雄介がいてくれたらいいのにっ。とか勝手なことを思ってみる。

そしてどうもわたしは小田桐が苦手。
あさとの「君のせいだ」「君がそんなふうだからだよ」、繭墨の「過剰な同情はやめたまえ」「むしろ、君が背負うのもおこがましい話だよ」に共感。
うーん小田桐なにがしたい。

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2011年03月10日

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