綾里けいしのレビュー一覧
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ネタバレこれは良い人外×少女。元々は、タイトルの『幻獣』に惹かれて購入し、読んでる最中も少女と幻獣が関わっていく1話完結タイプのお話だと思っていたので、人外×少女よりも世界観というか作品の空気を楽しんでいたのだけど、最後まで読むとこれは闇の王様と白い少女の物語だとわかって印象が一変した。「闇の王様のお話」の真実と「旧き竜の狂気」が0話である意味に泣いた。切なくも、とても素敵なお話でした。しかしこれは続編を読みたいような、これはこれで終わってほしいような…。もし続編が出るのならば、白い少女についての話や、他の幻獣調査員と絡む話とか読んでみたい。単体のお話としては4話の「妖精猫の猫裁判」と、5話の「水に棲
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Posted by ブクログ
るろおさんのイラストに惹かれて購入。
ダーク・ファンタジーってファミ通文庫じゃ珍しい部類に入るんじゃ……とか思ったり。
で、るろおさんのイラストってことで手に取って、あらすじと冒頭数ページを読んで、
「あ、おもしろそう」
と思ったのでした。
うん、やっぱりおもしろかったですよ。
こういうストーリーは好きですー。
「名前のない化け物〈グラウエン〉」の青年と、「穴蔵の悪魔〈アリストクライシ〉」の少女のお話。
二人の出会いは墓地で、グランは生きたまま棺の中に入れられていて。
グランは傷の回復量が異様で、舌を噛み切っても死ねない体質で。
エリーゼは同族を激しく二組、「穴蔵の悪魔」を -
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Posted by ブクログ
ネタバレ今回のお話は繭墨から見ると多少の予想外はあったようだけど、どれも退屈なエピソードだったんじゃないかと思う。
基本的に読者は小田桐視点になると思うで、これはこれで良かったのだけど、やはり狐に代わる大物の登場が欲しいかなぁ。簡単に彼の目覚めを覚ますようなつまらないことはしないと思うので、第2幕をしばらく引っ張ってくれる屋台骨が必要だと思う。と思ってたらあとがきで、チョコレートデイズ第2巻出した後、新章開始とのこと。期待ですな。
白雪さんの接近はこの世界観の中では違和感に近いものがあったけど嫌いじゃなかった。あっさり拒むあたり小田桐の甲斐性ないのを再認。彼女の望みの本質は結婚じゃないのだから -
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ネタバレなんという不快さ。エンディングで見せた小田桐の行動にはマジで言葉が出なかった。まあほとんど予想どおりの行動なんだが実際にやられるとなんとも言えない気分。
それまではよかったんだよ。匂ってくるような屍肉溢れる風景描写とか。ばっくり裂けた手首から噴き出る血も涼しげだし。彼女の母親の腹から顔を出す人形の顔もいい表情してそうで・・・。
ほんと、狐の気持ちがよくわかった。早く(俺を)殺せっ、殺してくれって、小田桐の野郎に叫びたくなった。何様なんだこいつはっ。偽善ならまだマシなんだがそうじゃないところが不快すぎる。
とまあ、いい感じの空気を作りつつシリーズは続いております。一応狐の話は今回で終わりだそう -
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てっきりあってもなくてもいいレベルのサイドストーリーかと舐めてたら・・・、必読でしょう、これは。4巻でひとつの幕を下ろしたタイミングだから書けたのでしょうけど、狐に関しては、この話を読んでピースがほぼ埋まったような感じがしました。書き下ろしらしいのでこの本でしか読めません。
雄介の話も非常によかった。彼の壊れたところに変わりはないのに、彼らしいアプローチというか他人との距離を保ち、こういうストーリーが展開されたのは少々驚きに値します。作者もそのつもりがあるようなので是非続編というかスピンオフ作品をつくって欲しい。
1話目の話が一番重いと作者は語ってましたが、まあ否定するほどでもないですが -
Posted by ブクログ
猟奇的行為が日常のように起こり、主人公の小田桐は外からも内面から責められ、狂う手前で踏ん張っている。ヒロインの繭墨あざかはデレることもなく、ただただ冷静で非情。この点にブレがないことはこの作品の生命線だと思うが今回も安心して読むことができた。1巻以来、対峙することになった、あさととのクライマックスを迎えた。4巻ともなると私自身かなり醜悪な雰囲気になれてしまい、やや様式美的な空気に緊張感が薄れてきていたが、大半を小田桐だけに行動させた今回の演出は良かったと思う。3巻まで読んできた人ならこの巻は必読だろう。
なお、この後、短篇集が出て、次回本編では大きく舞台を変えるようである。ラノベでのホラー -