田口俊樹のレビュー一覧

  • 15時17分、パリ行き

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    数々の偶然が彼らをその列車に乗せ、そしてテロの阻止へと導いた。彼らの生い立ち、テロリストの制圧、そして事件後の彼らの姿を克明に描き出すノンフィクション。

    一躍ヒーローになってはしゃいだり、オバマ大統領と電話して舞い上がったりする3人が普通の若者感すごくてかわいく思えてくるし、何より「息子のためにパリに行かなきゃ!でもお金がない!そうだわドナルド・トランプにプライベートジェット出してもらおう!」って思いつくかーちゃんが一番すごい。

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    2018年09月20日
  • その犬の歩むところ

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    犬の物語。ではない。
    犬のギブと運命を共にした人たちの物語。

    彼ら彼女らの人生は様々。ギブと歩みながら、時に傷つき、癒され、助け合う。悲惨で過酷。困難が待ち受けている。

    奇跡の物語である。ラストは涙が溢れてくる。犬の純粋さ。不屈の意志。そして愛。
    ギブは素直に行動する。読者はその姿に胸を打つ。

    ボストン・テランはミステリ作家として括るには難しい。
    この詩的な文体で、また感動してしまった。他の作品も早く読まないと。

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    2018年09月02日
  • ダ・フォース 下

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    汚れた刑事の落ち着く先は、一つですね。

    汚れきったとは言えども、どこかに刑事と言う意識はあるし、かといって、以前の様な汚れていない刑事でもなく見方も居ない。結果については、因果応報と言う言葉だけで語るのも、面白くない気がします。

    いやぁ、それでも、汚れた警官って、西部劇の話かと思っていましたが、今でも小説になるほど居るのか・・・。って言うか、日本でもいるかもしれないので、あまり他人の事は言えないか。

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    2018年08月05日
  • 偽りの銃弾

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    ネタバレ

    前評判も高かったがさすがのハーラン・コーベン。わたし的には今年読んだミステリーの暫定1位。

    アメリカ的な嫌なところも見事に回収。「戦火の勇気」のメグ・ライアンぽい主人公もカッコいい。え、ジュリア・ロバーツで映画化なの?

    解説で堂場瞬一氏が結構な字数を割いてマイロン・ボライターシリーズへの愛着ぶりを書かれていて、ウインザーホーン・ロックウッドⅢ世の大ファンで、最近事あるごとにマイロンシリーズをオススメしている私としては援護射撃を得たような気持ちだ。(堂場氏のファンではないが)

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    2018年07月19日
  • ダ・フォース 下

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    仲間を売ったネズミにまで堕ちたニューヨーク市警特捜部「ダ・フォース」のマローン刑事部長。ダーティなお巡りがどこまで堕ちていくのか、人は自分のためにどこまで他人を犠牲にできるのかが問われているかのようだ。

    最初はマローンの意志だったかもしれない、それがいつの間にか自分では制御できなくなるまで深刻になる。悪いことはできないなあと思う反面、現場では綺麗事だけですまないことも事実。それは自分達の身の回りで起こっていることからも分かるだろう。マーロンは最終的に正義を貫いたと思う。彼なりの正義だけれども。

    クライマックスは、そのまま映画の脚本になりそうで、カット割りやBGMまで聞こえそうなくらい芸術的

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    2018年07月18日
  • ダ・フォース 上

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    ニューヨーク市警特捜部のマローン部長刑事。NYの治安を守るために日々の仕事に邁進する。全体的には正義のヒーローなのだが、その裏では事件現場の麻薬や現金を盗んだり、マフィアとつながっていたり、悪いこともしている。それが当然であるかのように...。

    そんなマローンが罠に嵌められる。上巻は罠に嵌まったマローンが、ダークサイドの入口まで堕ちていくところまで。大きな犯罪を取り締まるための小さな犯罪は見逃してもいいのかといった倫理的なものを読者にも考えさせられる。単純に主人公のマローンに共感してよいのか迷いながら下巻に続く。

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    2018年07月17日
  • 偽りの銃弾

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    帯に堂場さんが、風呂敷を広げ過ぎだと書いてあった。読んだ今なら理解できる。
    ミステリーは伏線の回収は絶対だと思う。この本は凄い。見事に回収した。
    海外ミステリーなんてここ数年読んでなかったので、読み始めた頃のように人の名前や関係性で苦戦したが
    話の流れ、面白かった。本当にギリギリまで犯人が分からなかった。

    たまには新しい本を読むのも刺激になる。
    訳者の方が知り合いで本を出した記念に購入。

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    2018年07月15日
  • 偽りの銃弾

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    コーベンさんの小説を初めてよみました。もともとこういう構成をされる方なのかわかりませんが、最初のほうは表に出されている情報が足りなくて、「そう思って読む」しかないのですが、前半にでてきた後半の回収がすごいです。
    全部で500ページ超の本ですが、100ページくらいまでは、すこしずつ読んでたのですが、100ページ以降は一気に読みました。
    登場人物の描写というか背景がすこしずつ出てくるので、それが一定のラインまででてきたときに、ドラマを一気に反転させるのがとても面白かったです。

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    2018年07月08日
  • 音もなく少女は

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    耳の聞こえない少女イヴと母親クラリッサ、イヴの保護者となるフランの壮絶な物語。
    希望と絶望の間を揺れ動くエピソードの積み重ねで物語が進み、女達が懸命に闘う姿に胸を打たれる。
    重苦しい話の中でも美しいタイトルと文章、そしてイヴの撮る写真が光のように感じられる。

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    2018年06月01日
  • コンカッション

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    コンカッションとは脳震盪の意味。ナイジェリア移民のピッツバーグの検死医のノンフィクション・ストーリー。アメリカン・フットボール選手が、プレー中の度重なる衝撃からアルツハイマー症候群を発症することを発見する。NFLの組織的な隠蔽・サボタージュに屈せず真実を追求する。ウィル・スミス主演の映画の原作。
    衰退した鉄鋼の街であるピッツバーグの歴史、ナイジェリアの内戦の話、主人公オマルの長年の鬱病との闘病記、オマルのナイジェリアと米国の家族の物語、というストーリーが複層的に重なっており、まったく飽きない。
    東京→京都→大阪→DC→ダラス→NYの移動中に読破。

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    2018年05月02日
  • 15時17分、パリ行き

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    フィクションのようなノンフィクションってほんとおもしろいよな、という感じで、一気に読み終えた。

    興味深いのはフランスとアメリカでの反応の違いか。フランスはとても共和的な反応を示し、アメリカはバットマン的な反応を示す。
    ストーリーはバットマン的で、ごく普通の人がある日突然といったベタにアメリカ的なのだけど、テロ未遂が起きた場所がフランスだったので、そこが本書がユニークでおもしろいところで、これがアメリカ国内でのできごとだったら、こういう深みのある話にはならなかっただろう。

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    2018年04月28日
  • 音もなく少女は

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    大戦後のブロンクス、最悪な混沌とした街を物体に生まれついての不幸な運命に弄ばれる女性たちの話。家族とは、友情とは彼女たちに取って男とは何か?
    胸に深く突き刺さる小説だ。

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    2018年04月24日
  • ダ・フォース 下

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    ドン・ウィンズロウ『ダ・フォース 下』ハーパーBOOKS。

    これは非常に面白い作品。

    下巻。窮地に陥ったデニー・マローンの運命や如何に…破滅の結末は上巻の冒頭で既に見えているのだが、FBIのネズミに成り下がり、少しずつ泥濘に嵌まっていくデニー・マローンの物語から目を反らすことが出来ない。

    通称『ダ・フォース』、麻薬や銃犯罪を取り締まるマンハッタン・ノース特捜部を率いるデニー・マローンだったが、FBIの汚職警官捜査の渦に巻き込まれ、踏み出すべきではない一歩を踏み出したことから破滅への道程が始まる…

    正義の側にあるはずの警察の腐敗はギャングやマフィア以上に進んでいたという皮肉。金と権力が進

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    2018年04月21日
  • その犬の歩むところ

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    ギブという名のワンコのお話…
    題名買いというか、ジャケ買いしたものの積読にしてたのを読んじゃいました。
    ワンコが傍にいる生活が恋しいよ~(´Д⊂ヽ

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    2018年04月21日
  • ダ・フォース 上

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    ドン・ウィンズロウ『ダ・フォース 上』ハーパーBOOKS。

    珍しくハーパーBOOKSから刊行されたドン・ウィンズロウ作品。まだ上巻の物語のほんの入口だと言うのに非常に面白い。

    通称『ダ・フォース』、麻薬や銃犯罪を取り締まるマンハッタン・ノース特捜部を率いるデニー・マローンを主人公にした驚愕の警察小説。マローンら『ダ・フォース』の面々は賄賂に収賄、麻薬の横取りと警察にあるまじき悪行の限りを尽くすが…

    流石、ウィンズロウというべき大興奮の圧倒的傑作!

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    2018年04月18日
  • 卵をめぐる祖父の戦争

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    ネタバレ

    米国人気TVドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」の共同プロデューサーで脚本家・小説家でもあるデイヴィッド・ベニオフが書いたベストセラー小説。

    ベニオフが自分の祖父から聞いた戦時中の体験談という体裁になっているがフィクションだそうである。

    ドイツの包囲攻撃を受けているレニングラードに住む17才の少年レフ・ベニオフ(デイヴィッド・ベニオフの祖父)は、仲間と共に街に落ちたドイツ軍パイロットの死体から備品をとっているところを軍に見つかり捕まってしまう。
    彼は収監された刑務所で背の高い金髪碧眼の脱走赤軍兵士コーリャと出会う。
    軍の大佐が娘の結婚式の料理に使うからという理由で、レフと
    コーリャは免罪(死

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    2018年04月14日
  • ダ・フォース 下

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    ネタバレ

    自業自得と言ってしまえばそうなのだけれど、それだけではない物語がここにはある。ニューヨークという街を守るために現場に出て活動する刑事たちの危険で命がけの毎日。失望、裏切り、怒り。その全てが降りかかった時のマローンの感情には圧倒され、自業自得とは思いつつ悲しくなり胸が詰まる。司法の腐敗への怒り。そして仲間、家族との別れ。命がけで街を市民を守ってきた男の誇り。何もかも失った男の叫び。圧巻の物語。

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    2018年04月12日
  • ダ・フォース 上

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    ネタバレ

    ニューヨーク市警のなかで選び抜かれたチーム。そのなかで最も優秀な男デニー・マローン。ニューヨークを愛しニューヨークを守るためなら汚いことをやってでも守る。そんなヒーローがその座から転落していく。その終わりの始まりが描かれていく。マローンになにがあったのか。なぜ落ちていくはめになったのか。まだ物語は半分終わったところだけれど圧倒され傑作と言い切っていいほど。すごいすごい。

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    2018年04月09日
  • その犬の歩むところ

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    深い愛情を根底にした、爽やかな物語。
    ギブが引き寄せた人々が見事に絡み合い、紡がれる。犬と人間の不思議な出会いは大きな運命、目に見えない力から放たれた糸のよう。

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    2018年02月04日
  • 卵をめぐる祖父の戦争

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    ネタバレ

    傑作!この小説はいい。

    舞台は近代戦最長の900日に及ぶ包囲戦下のレニングラード。飢えと戦争被害に苦しむレニングラードの描写、その戦下日々を必死に生きる主人公が、ひょんなことからイケメンで下品で饒舌な脱走兵とコンビを組み、赤軍士官の命令で玉子1ダースを探すことになる。

    人間ってほんま愚かで、その骨頂が戦争だと思う。生産性も幸せも食べ物すらない悲惨な状態を、人間は凝りもせず何度も何度も繰り返す。この本でも戦争の悲惨さ愚かさは繰り返し描写される。ただでさえ気候条件が厳しい冬のレニングラードで、なんでこんなバカな行為を…。

    主人公レフと相棒コーリャのタマゴを探す冒険も実に愚かである。支配者の欲

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    2018年01月24日