田口俊樹のレビュー一覧

  • ダ・フォース 上

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    ドン・ウィンズロウ『ダ・フォース 上』ハーパーBOOKS。

    珍しくハーパーBOOKSから刊行されたドン・ウィンズロウ作品。まだ上巻の物語のほんの入口だと言うのに非常に面白い。

    通称『ダ・フォース』、麻薬や銃犯罪を取り締まるマンハッタン・ノース特捜部を率いるデニー・マローンを主人公にした驚愕の警察小説。マローンら『ダ・フォース』の面々は賄賂に収賄、麻薬の横取りと警察にあるまじき悪行の限りを尽くすが…

    流石、ウィンズロウというべき大興奮の圧倒的傑作!

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    2018年04月18日
  • ダ・フォース 下

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    ネタバレ

    自業自得と言ってしまえばそうなのだけれど、それだけではない物語がここにはある。ニューヨークという街を守るために現場に出て活動する刑事たちの危険で命がけの毎日。失望、裏切り、怒り。その全てが降りかかった時のマローンの感情には圧倒され、自業自得とは思いつつ悲しくなり胸が詰まる。司法の腐敗への怒り。そして仲間、家族との別れ。命がけで街を市民を守ってきた男の誇り。何もかも失った男の叫び。圧巻の物語。

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    2018年04月12日
  • ダ・フォース 上

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    ネタバレ

    ニューヨーク市警のなかで選び抜かれたチーム。そのなかで最も優秀な男デニー・マローン。ニューヨークを愛しニューヨークを守るためなら汚いことをやってでも守る。そんなヒーローがその座から転落していく。その終わりの始まりが描かれていく。マローンになにがあったのか。なぜ落ちていくはめになったのか。まだ物語は半分終わったところだけれど圧倒され傑作と言い切っていいほど。すごいすごい。

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    2018年04月09日
  • その犬の歩むところ

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    深い愛情を根底にした、爽やかな物語。
    ギブが引き寄せた人々が見事に絡み合い、紡がれる。犬と人間の不思議な出会いは大きな運命、目に見えない力から放たれた糸のよう。

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    2018年02月04日
  • その犬の歩むところ

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     とある犬と、人々の物語。

     ディーン・クーンツの「ウォッチャーズ」が人を犬好きにする一番の作品って思ってましたが、そこに一石を投じられることになるとは。
     も、最後の方は涙で字がにじんでたよ。

     生まれた環境によって虐げられた人間が、自分の力で足で歩きだそうとする姿や、どうしようもなく傷ついた人が、やはり自分の力で再び立ち上がろうとする、そこに寄り添う犬。
     純粋なものの存在は、無垢であるからこそ、シンプルに力になるのだろうか。
     シンプルだからこそ、自分自身の内なるものを見つめ、結局のところ、自分自身が行動を起こすしかないのだと、悟らせる。

     無垢なものの意味は、そういう

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    2017年11月05日
  • 音もなく少女は

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    奥付を見ると原題はWOMAN。
    男性優位の、銃と麻薬に溢れたアメリカの町。障害を持ち女に生まれたイヴ。母とその女友達と彼女と。言葉が景色が写真が文章になってここにある。心情は文章で直接表されていないのに心情が溢れてくる。親の目でイヴを見、子供の目でクラリッサとフランを見る。クラリッサは何でロメインのような奴と夫婦でいるのか‥‥

    終盤は読むのが苦しい、でも読まずにいられない。朝読み終わったのに、夜中の今思い出すと胸が苦しい。人生を考え、女を考え障害を考える何度でも 何度でも

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    2017年11月03日
  • ジャングル・ブック

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    オオカミに拾われ、ジャングルの一員となった少年モウグリの冒険と成長。
    まずキャラクターたちがみんな魅力的(モウグリがとにかく強い!)。そして迸るような詩情とメッセージが、じんわり胸を熱くする。五感で味わうような、豊かな物語世界は素晴らしいの一言に尽きます。
    ジャングルの掟に親しんだあとで、読者の目に文明はどう映るだろうか......。ラストに痺れました。

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    2017年11月03日
  • その犬の歩むところ

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    読みながら 泣けてくるエピソードたち。それでも残るのは絶望ではなく 明日への希望。

    親子2代の犬の名前はGiv。彼は犬としての精一杯を生きている。人として精一杯生きている人、生きようとしている人々と共に。辛さや悲しさ苦しみや痛みをその身の内に持っていてなお他者を愛する心を忘れない彼らには “人” と “犬” の区別は無い。ひたすらに思いやり続ける彼らが幸せに生きていける社会であってほしい。

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    2017年09月08日
  • 音もなく少女は

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    三種類の女がでてくる。
    ナチスの迫害を生き抜いたものの、女としては致命的な傷を心身に負った孤高の女・フラン。暴君のような夫に虐げられる生活の中でも良心に根ざす信仰を失わず、障害を持って生まれた娘に無償の愛情を注ぐクラリッサ。
    そんな二人に慈しまれ、銃の代わりにカメラを武器にしなやかに成長していくイヴ。
    女と女の友情の話である。
    イヴと名付けられた希望の種を巡る、女たちの静かで激しい戦いの記録でもある。
    中でも魅力的だったのはクラリッサ。横暴な夫の虐待を耐え忍び、幾多の悲劇を乗り越え強く在ろうとした姿が感動をよぶ。
    立場と性格は違えど同じ逆境を体験した者同士、相通じるものがあるフランと共に屋上で

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    2017年08月26日
  • 暴露―スノーデンが私に託したファイル―

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    毎年恒例、プーチン大統領が国民の質問に丁寧に答えてくれる
    よという茶番劇…じゃなかった、TVショーが今年もロシアで放送
    された。

    そこに登場したのが誰あろう、エドワード・スノーデン氏である。
    そう、アメリカ政府の情報監視活動を暴露した、元NSA(米国
    国家安全保障局)の元職員だ。

    アメリカ政府による監視活動んいついて述べた後、ロシアも
    同じような監視活動をしているのかというのがスノーデン氏
    からの質問だった。

    プーチン閣下曰く「情報収集に関しては法律を順守して行って
    いるが、アメリカみたいに豊富な予算し、技術的能力もないさ」。

    あぁ…元KGBがこんな答えですよ。なんたる茶番。

    さて、

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    2017年08月20日
  • 暴露―スノーデンが私に託したファイル―

    一般市民に対する集団監視とは?

    一般市民に対する盗聴、盗撮の拡大による実害は、最近ネット上で散見する『集団ストーカー』というものにも関係しているのでは?と思っています。この本でのスノーデンファイル序文には次の文章が記載されています。 『・・・社会から爪弾きにされた若者が 軽微な違反を犯し、世界最大の監獄制度の中で耐え難い結果に苛まれようと、私たちは社会全体として見て見ぬふりを決め込んでいます・・・』 そして2014年、NBCニュースで のスノーデンのインタビューでは『・・・he called it ,could get inside your thought process・・・』と言っています。

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    2017年03月29日
  • ジャングル・ブック

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    ネタバレ

    本書のテーマはかなり広範に及ぶ。時間の経過から浮かび上がる世代。動物社会の内外で起こる衝突から見える社会性や歴史。小さな社会と大きな社会の軋轢。そして差別や出自。
     そうした諸所の問題を乗り越えて他者とつながることは可能なのか、如何に自分が過ごしてきた時間と向き合うべきかをこの本は教えてくれる。
     文章も平易だし、誰にでも薦めることが出来る。でも子供のときに読めたなら、恐らくはもっと大切な本になっただろう。
     数々の童話から手塚治虫の諸作、ズートピアまでを結ぶことが出来る作品。1894年作。

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    2016年08月04日
  • ジャングル・ブック

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    ターザン、ライオンキング、ジャングル大帝、もののけ姫、どうぶつの国とかの源流はここ。野生と文明という永遠のテーマ。
    なにかのジャンルを作ったものの常として、こちらも最初にして最高傑作。

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    2016年08月03日
  • キャプテンの責務

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    ネタバレ

    ●海事大学は私に”規律”を教えてくれたー当時の私に一番必要だったものだろう。そして真面目に生きることの重要さも学んだ。船上ではその場ですべえを解決する必要があり、ふざけてなどいられない。意味のない仕事などなく、すべての仕事が重要な価値を持つ。

    ●人は怒鳴り散らされると逆に従う気が失せるだけだという事を私自身、身に染みてわかっていたからだ。完璧をめざしたところで、やろうとしてもできない者は必ずいる。歩くことより、とにかく這ってでもまえに進むことをめざすべきだ。そうすれば、いずれ走ることも考えられるようになる

    ●船長がひとつのことだけにーたとえば乗組員がビールを一本か二本飲んだかどうかなどとい

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    2016年06月11日
  • 音もなく少女は

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    貧困、人種、性の差別に加え障害を持つという問題に、犯罪が絡んでくるお話しでした。

    イヴには、カメラがあって本当に良かった。

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    2016年04月14日
  • 暴露―スノーデンが私に託したファイル―

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    知らないうちに監視されてた。何も自由はない。真のジャーナリズムに裏打ちされた全現代人必読書ではないだろうか。

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    2016年02月04日
  • キス・キス〔新訳版〕

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    こんなガーリーな表紙で人をだまして、ダールのイヤな気持ちになる世界へと引きずり込もうというのか。いいね!
    すべての物語に小噺っぽいオチがついた短編集。
    「本っておもしろい!」と思わせてくれるという意味では、読書の入り口になり得る一冊といえるが、その後の方向性はゆがむと思う。
    それもアリだ。

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    2021年01月20日
  • 八百万の死にざま

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    数年ぶりに再読した。
    初めて読んだのはまだ高校生か大学生の頃だった。ずっとこのマット・スカダーシリーズを読んできていたからか、ラストシーンで泣いたのを覚えている。

    その頃、マットのように「いきつけのバー」で「いつもの席でいつものもの」を頼めるような大人になりたいと思っていた。ちょうど、マットとダニー・ボーイの会話のように。

    そして今、マットと同じようにお酒を飲む大人になった。
    お酒を飲んでいない時にはわからなかった、マットが酒に浸る気持ちが少しづつ分かり始めている。


    キムという娼婦が殺された。
    ほんのちょっとすれ違い、ほんのちょっと人生の後押しをしてあげただけの、たったそれだけの関係

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    2015年07月25日
  • 八百万の死にざま

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    久々に魂を打たれた。(あくまで俺の中で)嫌みにならないギリギリのカッコよさの文体。スカダーの独白や、ふとしたセリフが石をうつ水滴のようにゆっくりと心にくる。

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    2015年02月13日
  • キャプテンの責務

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    外務省のHPによると2003年以降の世界全体の海賊事案発生件数は200〜450件の間で推移しており、そのうちシージャックの発生は10〜20件程度だったのが2008年から2011年までは50件ほどのシージャックが発生した。この間増えたのはほぼソマリア沖、アデン湾のもので海賊事案全体の半数、そしてシージャックの8割ほどを占めていた。国際的な取り組みにより2012年以降は海賊の発生を抑えており、2014年の場合9月までの累計で事案が10件、シージャックは0となっている。現在海自の護衛官2隻が派遣され1隻はアデン湾を往復しての護衛を行い、もう1隻は割り当てられた海域の警戒活動を行っている。ほかにP−3

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    2015年01月19日