ほしおさなえのレビュー一覧
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前作の感想に「続けて読むかというとやや微妙」と書いたのだが、配偶者に「続編買ったら読むか?」と聞くと、きっぱり「読む」と答えられたので買ってきた(で、私が読む前に配偶者のほうが読み終えちゃったみたいだ)。
『これまでにない紙小物のアイディアを出す』というミッションに悩みながらバイトを続ける百花ちゃん。一成もだいぶ砕けてきた模様。
莉子ちゃんのほうの活躍が目立つし、美濃市の和紙文化の説明にたくさんページが取られたり、バランスが悪い感じは相変わらず。
とは言え、三日月堂を読んで川越に行ってみたいと思ったように、これも読むと美濃市に行ってみたいとは思った。
最後のほうにあった『父の文章をそのまま入力していく。父はこういう言葉遣いをするのか。この言葉は漢字にして、この言葉はひらがなにする。こういう息遣いで句読点を打つのか。ただ読んでいただけのときは分からなかったことが分かる』という場面が良かった。
お話の流れは前作より面白い感じになってきたので、多分、次も買うでしょう。 -
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シリーズ4作目。
今回はがっつり「三日月堂」とのコラボ。他の作品では名前は出て来ても、弓子さんが出て来ることがなかったが、今回はちゃんと登場。百花の所属する「小冊子研究会」の遠足として、川越に行き、三日月堂で活版印刷の体験をするのだが、川越の観光の中にはちゃんと「月光荘」も登場するので、ファンには堪らない。
しかし、今作では「ふじさき記念館」の入っているビルの取り壊しが決まり、今後を模索する百花と一成の様子が描かれ、これまでの百花発案による紙を使った作品が登場しないのが少し残念。その代わり、百花は記念館のホームページ作成を頑張るのだが、これまでの紙を使った百花のアイデアは本当に素晴らしかったので、ここはひとつぐらい入れてもらいたかった。
記念館もビルの取り壊しにより、閉館を余儀なくされ、一成は記念館がなくなった後の自分の身の振り方を、大学3年になった百花は自分の将来を、互いに考える岐路に立たされ、今後二人がどのような決断をするのか?
次作も楽しみ。 -
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ほしおさんの新シリーズを、といってももう4冊出てるので今更だけど、買ってみる。
三日月堂の中でもどんな紙に印刷するかということがよく出て来ていたが、この本はその紙、主に和紙を扱ったお話。
いきなり紙で作られた小物の話になるのだが、それらに対して「かわいい」という気持ちをあまり持てないので、今ひとつ興が乗らないところは否めず。
色々な紙が紹介されるが、目で見て手で触らないとどんな紙か分からないところが、作中、記念館の説明が文字だけで分かりにくいと言っているのと重なる。
3つ目の話で偏屈で引きこもりの一成がようやく打ち解けてきたけど、彼の人物像にあまり魅力を感じずで、百花ちゃんもちゃんと出来る子なんだから、遠慮せずに頑張って欲しいな。
まあ、やらす/やることなかったからとは言え、アルバイトの仕事が掃除から始まったのは良かった。掃除は仕事を始める以前の基本だし。
SNSを使った集客とか、鎌倉や日本橋ツアーは要るんだろうけど、ページの量は何かバランスが悪い感じ。
この作者らしいところは随所に見られ、全体的な雰囲気も嫌いではないけれど、続けて読むかというとやや微妙。 -
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ネタバレ百花は、日本文学を学ぶ大学二年生。
ある日、叔母の誘いで出かけた「東京紙こもの市」というイベントで、和紙の専門店「紙屋ふじさき」のブースにいた無愛想な青年・藤崎一成に紹介される。
そこで魅了された美しい和紙を使って、組子細工の障子をイメージした麻の葉文様のカードを手作りした事から、百花は一成と共に次の「こもの市」に出品する商品を企画することに…
人見知りだった百花が、家族や友人の後押しで、ものづくりの喜びを通して成長してゆく。
『活版印刷三日月堂』で出会ったほしおさなえさんの新しいシリーズということで手に取った。
百花と一成の成長物語であり、和紙をはじめとする手仕事礼讃の物語。
つまらなくはない。私も文具大好き、紙大好き、もちろん本も好きなわけで、素晴らしい素材や工芸品にときめく百花の気持ちはよくわかる。
ただ、失礼ながら、『三日月堂』の好評に目をつけて、それじゃもう少し若い女性、ハンドクラフト好きも喜ぶようにして、イケメンもセットして恋愛要素アリの青春にしましょうよ〜、という気配に、少々冷めてしまった。
小説家の父と女性誌の編集者の母、洒落た器の店を営む叔母に、老舗一族のイケメン青年、自由が丘に住んで銀座でアルバイト…
浮わついたところのない作風に、ファンタジーかと思うような要素を盛りすぎて、平凡な夢物語に感じてしまったような。
続きは…見かけたら、読むかも。 -
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三日月堂シリーズ、「未来」が描かれる番外編(シリーズ六冊目)。
今までのシリーズに登場した人達の、サイドストーリーや後日談・6篇が収録されています。
今回も、活版印刷で刷られた扉ページが“お出迎え”してくれるのが嬉しいですね。
どの話も優しい視点から“それぞれの生きる道”が描かれていて、温かな気持ちになります。
第六話「小さな折り紙」では、弓子さんと悠生さんの息子・佑くんも登場し、時の流れを感じます。
そう、誰もが昔は子どもでしたし、子ども達も時を経て大人になっていく・・この、あまりに当たり前な人の営みがとても尊いものなのだと本書は思わせてくれます。
因みに第一話「マドンナの憂鬱」の柚原さんの価値観は、個人的に大いに共感する部分がありました。(ただ、これって少数派なのかなぁ・・汗) -
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ネタバレ水引って、熨斗のイメージしかなかったけれど、画像検索してみると、素敵な小物が沢山!
中には結構な大作もあって、水引に対するイメージが変わった。
水引は元々『結』のためのもので、それが吉野家の結びつきを強くしていく過程も沁みた。
中学生の時にカートリッジ式の簡易万年筆にはまり、そればかり使っていたこと、社会人になってガラスペンに出会い(実用的ではなかったので飾ってた)、眺めていたことを思い出した。
あのガラスペン、引っ越しの際に片づけたまま出してないが、どこにしまったんだろう…。
カラーインクの和紙の箱、想像が膨らんでわくわくした。素敵! -
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ネタバレ七段飾りの雛人形。以前の実家にもあったなぁ。
大きくて、飾るのにも片づけるのにも手間が掛かり、その上、小学生だった私はそんなものに興味は無くて。
凄いとは思ったけど、嬉しいとは思わなかった。
買ってきた親に悪いから、それなりの反応はして見せたけど。
結局、2、3回しか飾らなかったように思う。
「雛の家」の二軒家の雛人形、役目を終えた人形が戻ってきて、揃って飾ってもらえて良かった。いい話だった。
家の声が聞こえる人が他にもいることを知り、しかもその方の家を建てた人と自分は血縁関係で、家を建てたその人も、家の声を聞くことが出来たという。
守人がこのことを知っていく下りがとても響いた。
特に、喜代さんとの会話。
理解者がいるという安心感は、守人にとって初めての感覚だったろう。
人間関係もどんどん広がっていくが、嫌な人が出てこないので、楽しく読める。今後も楽しみ。