松村涼哉のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ人気俳優が自殺。本当に自殺だったのか、死の真相を追うミステリー。
真相はもちろん気になるけど、それとは別で松村先生の文章は心にすっと入ってくるから読む手が止まらなかった。
でも、自殺、闇バイト、現代の社会問題に深く関わる作品なだけに、重くやるせない気持ちでいっぱいになった。
彼らの過去は確かに許されたことでは無いけど、殺人に関しては正当防衛だし、正直主人公と同じ気持ち。
それでも彼らは正面から向き合おうとしたし、真っ当に生きようと自身に重く厳しいルールを課した。
それだけに、余計に自分で自分の首を締める結果になったのが悔しい。
正面から向き合えないのなら、応援は愚か、接触すらしなければ -
Posted by ブクログ
とても面白かったです!
入間人間さんと時雨沢恵一さんを目当てに読み始めましたが、他の筆者皆さんも大変におもしろい話を書いてくださいました。
※私は、安達としまむら、アリソンシリーズ のファンです。笑
どのお話も面白かったので、いろいろ語りたいことだらけですが、ネタバレ回避のため、抽象的にまとめさせていただきます。
皆さんは本作を読んで何を感じるでしょうか。
私は、「可能性」「未来」「ナカイマ」「命」
だと思いました。これまで長く、そうするべきだと云われてきたことや、伝統には、もちろん尊ぶだけの、それが続いてきたなりの理由はあります。一方、そうでない物は許されないと云うはずないのですから、 -
Posted by ブクログ
ネタバレーーー死ぬくらいなら、僕の分身にならない?
透き通る氷のような冷たい双眸の男だった。
ーーー大丈夫。世界は僕たちに興味ないから。
彼は、誰も知らない秘密を生きる。
その日、立井潤貴は『立井潤貴』をやめた。
第16回うさぎや大賞では『15歳のテロリスト』で大賞、本作は第3位と同時受賞。2020年の読書メーター第5回レビュアー大賞の課題図書に選定された本作。
前作『15歳のテロリスト』もかなり面白かったので、本作も期待して読んでましたが、これもかなり面白い。
一家崩壊を伴い、未成年のうちに無料低額宿泊所でその日暮らし同様な生活をしている主人公と、『無戸籍児』として人生を翻弄さ -
Posted by ブクログ
ネタバレ虐待、ヤングケアラー、生活保護、誹謗中傷、いじめ、現代社会の様々な問題にフォーカスされた考えさせられる話だった。
4人の中で友情ができたこと、そして何があってもゲームで4人が繋がれること、堀口の倫理観と優しさが本当に泣けた。
「犯人は僕だけが知っている」というタイトルの解釈が読後は180°変わっちゃったなと思う。
それから、「排除型社会」。「一人一人が違う」=「私とアナタは違う」他者への理解の放棄。これはかなり刺さった。個性とか多種多様な〜は今の時代重宝されているかもしれないけど、その中でも相手に対して理解することを怠らないことって大切だなと実感した。
とにかく最初から最後まで飽きない面