松村涼哉のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ「監獄」の意味が分かった瞬間鳥肌が立ちました。
もしかしたら自分も今「監獄」の中で生きてるのかもしれない。
そう感じたお話でした。
現代社会が抱える子供虐待防止や、カウンセラーの対応職員が少ない現実に私は驚かされました。
私は今高校生です。周りの人達が大学では心理学部に行きたいと言ってる人が多かったのでてっきり沢山居るのかなと勘違いしてました。
今こうしてる間も救われない、苦しんでる子供たちがいる。高校生の私に何か出来ることはないのか?この社会問題をどう変えていかなければならないのか?
それらを今一度よく考えるきっかけを与えてくれた本でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「排除型社会」によって高校生が苦悩するミステリ小説。
※排除型社会とは経済成長がしにくくなった後、不安定化する社会のこと。経済格差が広がることによる貧困層の増加、その結果教育・医療・福祉などのサービスを受けられない人の増加するなどの問題を孕んでいる。
主人公の堀口は幼少期に母親からネグレクトを受け、精神にバグを持っている。
久米井は作曲家志望の元アイドルであったが、他を蹴落そうとするような悪意のある編集で都会でつぶされてしまう。
渡利は父親が生活保護を受け始めてからそれを原因に虐められる。
田貫はヤングケアラーとしての役割を期待され、自分の夢に挑戦できない。
排除型社会によって一般人を殺人 -
Posted by ブクログ
文庫本の裏に書いてある、あらすじって何であるんでしょう?特にミステリーの場合、邪魔以外の何者でもない。せっかく重々しい文章で書き始められた小説の何十ページかが、たった数行の“うらすじ“でネタバレしてしまった。実に腹立たしい。「全く内容に触れるな」とまでは言わないけれど、最小限の情報で魅力を伝えていただきたい。
と言うわけで、この小説はうらすじを読まない事をお勧めします。ちなみに“うらすじ“って言葉はタモリ倶楽部で使われていました。
ミステリーは分かり易い文章の方が良いと常々思っているのですが、読みやすい文体でサクッと読めました。ストーリーも面白かったです。陰鬱な場面がライトな文体で軽くなっ