松村涼哉のレビュー一覧
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今をときめく作家による、15ページずつの短編集。斜線堂有紀の作品で本文最後に「仕掛けが分かった?」と聞かれ、うむむわからん、一番気になりました。わかったことといえば前半の世界狭いうちは使う文字に制限かけてあること、だから、「私」はなくて、「I」。「難しいかもよ」じゃなくて、「むずいかもだよ」。彼の名前は「 」。これは10文字、または空白入れて9文字なのかなぁとかなり考えたけど、思いつかなかった。「しゅうとう」「ねんどう」「ごとう」「うとう」/「しゅうじ」「しゅうと」「しゅんご」「しゅうご」とか?でも適当な名前じゃ意味はないしなぁ…。
されど世界の終わり 三秋 縋
わたしたちの教室 佐野徹夜
息継ぎもできない夜に 松村涼哉
じゅうごしゅうねん、おめでとう 斜線堂有紀
穴があったら入りたい 一条岬
十五年後もお互い独身だったら結婚しようねと約束した二人の物語 綾崎隼
いざ、さらば 村瀬健
超能力者じゃなくたって こがらし輪音
星空に叫ぶラブソング 青海野灰
余白の隠れ家 古宮九時
初恋灯籠 遠野海人
世界が十五になる前に。天沢夏月
見花 入間人間
前略 十五の僕へ 時雨沢恵一
朝の読書だ nyan 高畑京一郎 -
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ネタバレ天使の微笑みを持った若い俳優SINが、突然の自殺。
本当に彼は自殺したのか?
その真相を追うことになった女子高生と、ファンの男の子のお話。
ファンじゃなくて、過去を知る友達だった長谷川くんと、
親友に自殺未遂された女子高生の南鶴ちゃん。
自殺をするものの心を知りたいというのが、彼女の行動原理。
それぞれの抱えてるものが重い。
二人の心の交流と、最後にたどり着いた結末に、ホッとした。
自殺の真相が、なかなかにエグくて。
新藤さんの行動は一種の復讐だよね。
というか、そもそもの事件は、どう考えても正当防衛だよね。
それでここまで追い込まれちゃうのは、不憫。
SINくんがそれだけ純粋だったということなんだろうけど、彼らの周囲にちゃんと守ってくれる大人がいなかったという事。
そして、現実にも同じような境遇の子はいるだろう。
そんな社会にしてしまった大人の一人として、非常に申し訳ないなと思ってしまった。
それは、それとして。
表紙のイラストが素敵で、久々にジャケ買い。
あまり読まないタイプのお若い方が読者層かな?っていう小説。
ウェルテル効果とパパゲーノ効果の件、勉強になった。
で、感じたのは。
やっぱりネットが主流なんだーっていうね。
マスコミとか情報発信の媒体としてテレビというものが全然重要視されてないのが、おばちゃんには新鮮でした。
本当にテレビはオールドメディアになってしまったんだね。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ俳優SINの自殺した理由が気になったのも勿論あるのだが、それ以上に引き込まれる文章で、ブーストかかったようにぐいぐい読めた。
読めたというか、読まされたというか。
妙に自分と波長の合う、魅力的な文章を書かれる方だなと。
内容は決して明るい話ではないのだけれども。
自分と作者さまの解釈が合わずに苦痛を感じる場面がなかった。
自分が感じたことは、作中のキャラたちが代弁してくれたので。
重い話ながら、読後感も爽やかだ。
ただSINの自殺した理由というか、彼を追い込んだ最終的な人物となると、解釈が分かれそう。
答えは受け取り側の数だけあって、そして本当の理由は作中でも言及はあったが自殺した本人しか結局分かるはずもない。
残された側が勝手に解釈して、勝手に答えを導き出すだけだ。
自分に都合のいい答えを。
自分なら納得できる答えを。
自分がこれから生きていくために。
ただこれだけは言えると思う。
SINはタイトル通り『殉教者』だったのだろう。
自分に課したルールに則った殉教者。
願わくば、今を生きる自分たちが誰かのルールに、自分自身が用意したルールに殺されることがありませんよう。 -
Posted by ブクログ
綺麗な瞳、澄んだ声。『天使』のような俳優SINは突如、その若い命を自ら絶った。
なぜ彼は、あの日に身を投げだしたのか?
すべてを捨てたくなる絶望の淵にいたのだろうか?
SINを知る者は真相を追い求め、SINを知ろうとする者は過去を追い求める。
求めた先の真実がどんなに辛くとも、それを受け止めなければ先を進めない者たちに贈る『罪(SIN)』とは?
感想です。
松村涼哉さんの代表作『15歳のテロリスト』と似て、若者の社会での生きづらさを本作も表現しており、各章の最後に真相へ近づくワードに惹きつけられながら、最後は少しばかりの救いが見える展開が持ち味の良作だと思いました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレミステリーとして精緻な構成が練られていて、とても面白かった。
物語は、虐待やヤングケアラー、貧困、いじめ、ネットの炎上など、重めのテーマが盛りだくさんで、社会問題として解決されないものがそのまま若者に負担となっていることが如実に表れていた。
それぞれが抱えている課題と、それぞれの優しさが複雑に関係していた。
自分の見た自分の情報が1番正しい。「私だけが知っている」情報を頼りに、誰かを糾弾することで、排除し、安心を求める。
排除型社会というこの本のもう一つの軸も、最後まで関係していた。
4人それぞれが茨の道ではあると思うけど、前を向いて、逃げる道を全選択してでも、幸せに生きていてほしい。古林にも生きていてほしかった。
物語としてとても良かったけど、救われない。ただひたすらに悲しい。
これが現実で、松村さんらしい一冊だった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「監獄」の意味が分かった瞬間鳥肌が立ちました。
もしかしたら自分も今「監獄」の中で生きてるのかもしれない。
そう感じたお話でした。
現代社会が抱える子供虐待防止や、カウンセラーの対応職員が少ない現実に私は驚かされました。
私は今高校生です。周りの人達が大学では心理学部に行きたいと言ってる人が多かったのでてっきり沢山居るのかなと勘違いしてました。
今こうしてる間も救われない、苦しんでる子供たちがいる。高校生の私に何か出来ることはないのか?この社会問題をどう変えていかなければならないのか?
それらを今一度よく考えるきっかけを与えてくれた本でした。