延原謙のレビュー一覧
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ネタバレ収録作品:The Adventure of The Engineer's Thumb,The Adventure of the Beryl Coronet, The Reigate Squires, The Norwood Builder,The Three Students,The Missing Three-Quarter,Shoscombe Old Place,The Retired Colourman 全8話
今回、最も注目すべきは「ノーウッドの建築士」。ホームズシリーズの欠点は、話の展開がパターン化していることで、別の話で同じようなトリックが使われてたりすることが多いように思う。しかし、この話は、多少他の話と似ている部分もあるが、予想もつかない奇想天外な真相につながる。その意味で読みごたえがあった。 -
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ネタバレ「技師の親指」
親指を失くした人の奇妙な依頼。ただ、最後に犯人が逃亡してしまったのは残念。なんとなく、犯人たちが『名探偵コナン』に出てくる黒の組織のように感じた。
「緑柱石の宝冠」
良くある、父親がバカ息子の盗難を疑うと言うもの。共犯ができる娘というのも良くあるトリックであった。
「ライゲートの大地主」
探偵ものの常となっている、休養中に事件が巻き込まれるやつの二つ目。
「ノーウッドの建築士」
犯人を隠れているところから、炙り出す「家事だ」もどこかで聞いた事のあるトリック。これも、ドイルが発祥なのだろうか。
「三人の学生」
真面目な学生が犯人という典型的な感じ。
「スリー・クォーターの失踪」
アームストロング博士との知恵比べは面白かった。最初のホームズとの嫌悪感丸出しの会話は、ホームズが、モリアーティ教授の再来と勝手な判断を下したことも一因なのではないだろうか。結末が悲しく、そこは残念。
「ショスコム荘」・「隠居絵具屋」 -
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ネタバレ僕にとってはSherlockHolmesシリーズ最後の1冊。名残惜しい気持ち半分、ホームズ相変わらずの名推理にワクワクさせられる気持ち半分で読み進めました。
今回、どの作品もすばらしく面白いのですが、中でも注目すべきは「瀕死の探偵」と「最後のあいさつ」だと思います。
どちらも読者は冒頭から一気に惹きつけられます。いままでのワトソンとホームズが依頼人を迎えて事件が始まるわけではないので、物語を始まりが作中または、ラストで明らかになる逆転スタイルは斬新で非常に面白かったです。
すでに事件簿を読み終えたしまっていた僕にとっては、本当に「最後のあいさつ」となったこの1作とともに終えたホームズとワトソンの奇妙な冒険記、またいつか全シリーズを読み返してみたいと思いました。 -
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話毎の起承転結の盛り上がりや事件の奇妙さですぐ読めてしまう長さの上にとても面白い。
「技師の親指」がタイトルからも伺えるように血生臭い場面が結構あり、中でも実際に技師の親指が切り落とされてそれに気付いた瞬間の場面の生々しさったらなく、読んでいて思わず顔を顰めてしまいそうだった。
作者自身本当に切られたことがあるのかと思ってしまう。
「ライゲートの大地主」では開幕からホームズの不調が述べられて、その後もあまり自身の身を顧みないホームズの言動に、もはや事件よりそちらに意識を持っていってしまう。
そんなホームズの体調を終始気づかっていたり、他の話ではホームズの麻薬嗜好の悪癖を数年かけて捨てさせていたりと、ワトソン博士のありがたさに改めて気付かされた。
掲載されている話の中で、ホームズによる真相解明の場面がすごい急展開でくるのがすごく印象的だった。
急にアクセルを踏み込まれたみたいに毎度ぎょっとさせられる。
たぶん現場にいる人達も同じ気持ちなんだろうな。
事件とは関係ないことだけど「イーウッドの建築士」でワトソンの医院を遠戚を通して高値で買い取ったというホームズの行動が、何気なく書かれているけど友人に対してする行為にしてはやり過ぎな感じがしてびっくりした。
とは言えホームズらしいというか、やりそうだなという納得感もある。 -
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シャーロック・ホームズシリーズの中でも、特に雰囲気を楽しめる作品でした。
名家に伝わる魔犬の呪いという設定から、最初はかなり古典的な怪奇小説を想像していましたが、読み進めるほどにその不気味な空気に引き込まれました。
荒涼とした湿地や霧、夜の屋敷など、何かが潜んでいそうな雰囲気がとても印象的で、事件そのものよりも「この先で何が起きるんだろう」という緊張感を楽しんでいたように思います。
ホームズの推理はもちろんですが、今回はワトソンが自分で考え、動きながら真相に近づいていくところも面白く、いつもとは少し違った読み応えがありました。
100年以上前に書かれた作品とは思えないほど読みやすく、恐怖と推理をここまで自然に組み合わせていることに驚かされました。
読み終えてみると、謎解き以上にあの不気味な湿地の景色が心に残る、雰囲気まで楽しめる一冊でした。