延原謙のレビュー一覧

  • シャーロック・ホームズの帰還
    『帰還』とある通り、ホームズが帰ってきます!そうわかっていても、実際に帰ってくるシーンを読んだ時は本当に驚きました。
    上記は「空き家の冒険」のことですが、他の短編では、主にワトソンがホームズの述べる事実に驚くシーンが度々あります。「犯人は背が高くて男で…」というように、ホームズには最初から事件の全容...続きを読む
  • シャーロック・ホームズの思い出
    「最後の事件」に登場するモリアーティ教授を興味を持って「シャーロック・ホームズ」シリーズを読み始めたので、読めて幸せでした。
    どんな事件であっても、冷静にある種飄々と推理を進めるホームズが、対モリアーティ教授となった時のピンチ感にハラハラしました。
    「最後の事件」に限らず、どの短編も30ページほどで...続きを読む
  • 四つの署名
    「シャーロック・ホームズ」シリーズの中では長編とされるものですが、本の厚み自体はそうでもないです。ただ、内容はめちゃくちゃアツいです。
    最後の最後で犯人の独白をガッツリと持ってきて、そこで終わり!と、「メインディッシュの後にデザートなし」という感じ(伝わるかな?)は、前作『緋色の研究』のようで非常に...続きを読む
  • シャーロック・ホームズの帰還
     ホームズを完全に終わらせるつもりでいたドイルがどうやってホームズを復活させるのか、後付け要素満載で強引に復活させてしまうのではないかと心配だったが、大した違和感もなく、見事に華麗にホームズを復帰させていた。空家の冒険は推理・ミステリーというカテゴリーに入るかどうかは怪しいが、ひとつの物語として素晴...続きを読む
  • シャーロック・ホームズの思い出
    海軍条約文書事件の朝食シーンは思わずニヤッとさかてしまう。ホームズの遊び心がよい。
    最後の事件は、、、なんとも言えない気持ちになる。
  • 恐怖の谷
    やっと来た、という感じの満足感が得られた。物語作家ドイルの面目躍如たる一作。
    私は世評高い『バスカーヴィル家の犬』よりも本作を推す。今回はドイルがここまで書けるのかと感嘆させられた。

    物語の構成はエピローグを加えると大きく分けて3部になる。
    1部は通常のホームズ譚―依頼人が来て、事件の概要を話し、...続きを読む
  • シャーロック・ホームズの思い出
    子供のとき「最後の事件」を読んで、ホームズが宿敵モリアティ教授もろともライヘンバッハの滝壺に落ちる下りを読んだときの衝撃たるや、凄まじかった。ウルトラマンがゼットンに負けたときよりも、千代の富士が引退したときよりも衝撃だった。当時ロンドンの人々が喪服を来て歩き、ホームズの死を悲しんだというのもわかる...続きを読む
  • シャーロック・ホームズの思い出


    最後の事件は唐突に現れたモリアティに戸惑ったものだが、
    彼が得体の知れない人物であり、奇妙で恐怖を感じる男であると同時に、ホームズの最大の敵であることがとても納得できたものだった。
    都合よく運んでいくのがいつものことであるが、それがこの作品の納得してしまう凄いところで、とても読んでいて気持ちいい...続きを読む
  • シャーロック・ホームズ最後の挨拶
    シャーロックホームズの素晴らしさはトリックだとかどんでん返しにあるのではない。
    ワトスンの語りから垣間見えるホームズという人間、ワトスンとの関係、魅力的な依頼人と犯人にあると思う。
    基本的に人物の心情について細かに書いてあることは少なく、事実が多い。だからこそシリーズを読み進める過程でホームズの人間...続きを読む
  • シャーロック・ホームズの事件簿
    今更ながらにホームズを読破してみようと思い立って「緋色の研究」から読み始めたのだが、ついに読み終えてしまった。
    舞台はもう1900年代。電話が登場しているし、ロンドンの雰囲気は「緋色の研究」の頃から比べてだいぶ変わった。ホームズも隠退してしまうし。でも彼の頭脳は衰えを見せず、まるで年をとったという感...続きを読む
  • 恐怖の谷
    ホームズシリーズの最後の長編。
    短編も含めて、個人的に一番好きな物語だった。今までで一番トリック部分に驚かされたから。

    前半より後半が面白かった。ギャング物語として普通に楽しめて、勿論ミステリとしても楽しめるので一挙両得。やっぱりホームズの長編って二部構成の方が好きだなあ。

    というかワトスンの健...続きを読む
  • シャーロック・ホームズ最後の挨拶

    やっぱりシャーロックホームズは面白い!

    ちょっと堅物なホームズだけど結局ワトスン君のことが
    大好きな感じが堪らない..❤︎
    20年経ってもなお、相変わらずの友情!
  • シャーロック・ホームズの帰還

    もしかしたら滝に落ちたまま作者の創造に委ねるのも
    ありだったかもしれませんね

    でも、やっぱり面白いですね(笑
  • シャーロック・ホームズの事件簿
    冒頭の高名な依頼人、
    正義のためなら手段を選ばず、というのはホームズシリーズを読んでると結構でてきて、やたらと不法侵入してたりする。まあ、私はホームズのそーゆーとこ結構好きだが。
    でも「マントの下にさも大事そうにもっていた小さな包みがあんなものだとはどうして気がつこう?」にはほんとか~っと少々の疑い...続きを読む
  • シャーロック・ホームズの叡智
    原作には「シャーロック・ホームズの叡智」というタイトルはなく、新潮文庫が諸般の事情で他の文庫に載せきれなかった短編の寄せ集め。聖典60作品を読むにあたっては出来るだけ発表順に読む事にしたので、この「叡智」を通して読んだわけではない。推理の過程はもちろん、ワトソン博士とのやりとりや当時のロンドンの街並...続きを読む
  • シャーロック・ホームズ最後の挨拶
    1980年台が舞台の初期の事件では馬車・汽車・徒歩が移動手段だったが、「最後の挨拶」ではワトソンがフォード車を運転しており隔世の感がある。これは1914年8月2日の事件だそうなので、緋色の研究で二人が出会ってから20年以上経っている。何もかもみな懐かしい。引退後にホームズがサウスダウンズの農場で蜜蜂...続きを読む
  • シャーロック・ホームズの帰還
    1893年のストランド・マガジン12月号『最後の事件』で読者の前から姿を消したホームズが、10年後のコリアーズ・ウィークリー9月号とストランド・マガジン10月号に戻ってきた。死んだ筈だよお富さん、生きていたとは…。話の中では3年間ロンドンを離れていただけらしい。シドニー・パジェットの挿絵がカラーにな...続きを読む
  • 恐怖の谷
    シャーロック・ホームズ・シリーズの長編から始めて4作目。ホームズの推理にもだいぶ慣れてきた。ただ、意外性を演出するための脇役があまりにも間抜けすぎて、少々鼻についてきた。
    今回は推理小説として大変分かりやすい内容だったのと、宿敵モリアティ教授の存在が匂わされている事が新鮮で退屈しなかった。
    やはり発...続きを読む
  • 恐怖の谷
    シャーロック・ホームズシリーズの長編です。今作は、第1部の事件編と第2部の事件までの経緯編という2部構成です。
    事件編では、トリックで読者は騙されてしまいます。そして、意外な結末。途中、伏線がありますけど、読み通してみて初めて意味がわかります。
    経緯編では、事件編のある人物の活躍が記されていきます。...続きを読む
  • 恐怖の谷
    最後の事件の直前の物語のような終わり方で、モリアーティとの対決間近を思わせる。

    この長編も前後半にてお話が分かれるいつものパターンだが、話自体、独立していてそれなりに楽しめる。